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2019/05/06

コスモスの花を食害するヨトウガ(蛾)幼虫【30倍速映像】



2018年10月下旬・午後21:37〜22:34

ヨトウガ(蛾)幼虫の飼育記録#12



▼前回の記事
コスモスの筒状花を味見するヨトウガ(蛾)の幼虫

ヨトウガMamestra brassicae)の幼虫(俗名ヨトウムシ:夜盗虫)コスモス(秋桜)の花を食い荒らす様子を微速度撮影してみました。
30倍速の早回し映像をご覧下さい。

コスモスの外側にある舌状花のピンク色の花弁だけでなく、中央部の黄色い筒状花も少し食べてるようです。
食事中に腹端の肛門からピンク色の糞を計2回排泄しました。
幼虫が花の上を徘徊すると、糞が乗っていた花弁が傾いて、糞が落下しました。
花弁を未だ食べ残しているのに、最後は細い茎を降りて行きました。

夜盗虫はその名の通り夜行性とされているのですが、夜の撮影のために照明を当てても気にせず活動的です。
光を嫌う(負の走光性)というよりも、体内時計で夜行性になっているのですかね?

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#13:クズの葉を食べ脱糞するヨトウガ(蛾)の幼虫【100倍速映像】



↑【おまけの動画】
早回し速度を少し落とした10倍速の映像をブログ限定で公開します。



2019/05/04

コスモスの筒状花を味見するヨトウガ(蛾)の幼虫



2018年10月下旬

ヨトウガ(蛾)幼虫の飼育記録#11



▼前回の記事
ピンクの花を食べたヨトウガ(蛾)幼虫の糞はピンク色

コスモス(秋桜)の舌状花をひとしきり食べ終えたヨトウガMamestra brassicae)の幼虫(俗名ヨトウムシ:夜盗虫)
が中央部の黄色い筒状花も齧り始めました。
マクロレンズで口元を接写すると、大顎の先端が尖っていました。
筒状花には雄しべの花粉などが含まれていますから、舌状花の花弁よりも栄養が豊富そうです。
しかし夜盗虫は少し口にしただけで、すぐに食べるのを止めてしまいました。
あまり好みの味では無さそうです。
最後は花の外側に移動して再び舌状花の花弁に進出しました。

つづく→#12:コスモスの花を食害するヨトウガ(蛾)幼虫【30倍速映像】

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ヨトウガ(蛾)幼虫@コスモス筒状花+摂食

2019/05/02

ピンクの花を食べたヨトウガ(蛾)幼虫の糞はピンク色



2018年10月下旬

ヨトウガ(蛾)幼虫の飼育記録#10

▼前回の記事
コスモスの花弁を食べるヨトウガ(蛾)幼虫

コスモス(秋桜)の花を食べているヨトウガMamestra brassicae)の幼虫(俗名ヨトウムシ:夜盗虫)を長撮りしていたら、腹端からショッキングピンク(赤紫色)の糞を計3回排泄しました。
コスモスの花びら(舌状花の花弁)に含まれるピンクの色素(アントシアニン)を消化分解できないのでしょう。
「ピンクの小粒コーラック♪」という便秘薬のCMソングをなぜか思い出して可笑しくなりました。


ちなみに、以前スイゼンジナの葉を食べさせた別個体は黒い糞を排泄していました。

▼関連記事
ヨトウガ(蛾)幼虫の規則正しい脱糞


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 

実は10倍速の微速度撮影した素材を編集で等倍速に戻した映像なので、コマ落ちで幼虫の動きが若干カクカクしています。

つづく→#11:コスモスの筒状花を味見するヨトウガ(蛾)の幼虫


2019/04/30

コスモスの花弁を食べるヨトウガ(蛾)幼虫



2018年10月下旬・午後20:05〜21:24

ヨトウガ(蛾)幼虫の飼育記録#9


コスモス(秋桜)の花にヨトウガMamestra brassicae)の幼虫(俗名ヨトウムシ:夜盗虫)を見つけました。
昼間はじっとしていますが、花弁に食痕があるので夜な夜な食い荒らしているようです。
コスモスの花ごと採集して持ち帰り花瓶に挿して、幼虫を飼育することにしました。

俗に夜盗虫と呼ばれている通り、夜になると案の定、活動を始めました。
コスモス舌状花の花弁をモリモリと元気に食害しています。
頭楯は褐色。
夜行性なのに、撮影用の照明を特に気にする素振りはありませんでした。

食事の合間に花から茎へと動き回り、再び花に戻ってきました。
尺取虫型の運動ではありません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#10:ピンクの花を食べたヨトウガ(蛾)幼虫の糞はピンク色


ヨトウガ(蛾)幼虫@コスモス花+休息
ヨトウガ(蛾)幼虫:側面@コスモス舌状花花弁+摂食
ヨトウガ(蛾)幼虫:背面@コスモス舌状花花弁+摂食
ヨトウガ(蛾)幼虫:腹面@コスモス舌状花花弁+摂食
ヨトウガ(蛾)幼虫@コスモス茎


実はこの2日前に、テニスコートの端に咲いたコスモスの群落でヨトウガの幼虫と思われるイモムシを大量に見つけました。
多くの花が食い荒らされています。
テニスコートの敷地の外から(公道から)ネット越しに撮ったので、上手く撮影できませんでした。

幸いこの日は雨上がりで誰もコートでテニスをしていませんでしたが、もしプレイ中だったら下手にカメラを向けたら盗撮の疑いをかけられそうです。
このコスモスや芋虫を勝手に採集したら不法侵入や窃盗になってしまいます。

自由に立ち入れる河原や道端を探し回り、ようやく上記の個体を見つけたのでした。



2019/04/29

芝生で採食、羽繕いするハクセキレイ♀(野鳥)



2018年10月下旬

公園の広い芝生で1羽のハクセキレイ♀(Motacilla alba lugens)が歩き回っていました。
枯れ始めた芝生を歩き回りながら採食しています。
秋も深まり虫が少なくなると草の種も食べるのでしょうか?

採食の合間に立ち止まって羽繕いしました。
チクチクする芝生に擦られて下腹部が痒いのかな?

普段からこの公園で暮らしている個体のようで、やや人馴れした(警戒心が薄い)印象を受けました。

この個体は背中が灰色なので、てっきり♀だと思いました。
ところが『色と大きさでわかる野鳥観察図鑑』を紐解くと、

冬羽では、♀♂とも喉〜胸の黒色部が狭くなり、♂の背は灰色になる。(p135より引用)
とのことで、冬羽になると性別が見分けられなくなるそうです。(冬羽はいつから?)


ハクセキレイ♀(野鳥)@芝生+採食
ハクセキレイ♀(野鳥)@芝生+羽繕い

2019/04/24

ヤマノイモの葉を食べ脱糞するダイミョウセセリの幼虫



2018年10月下旬

雑木林で立ち枯れした灌木にアケビとヤマノイモの蔓が巻き付いていて、黄葉したヤマノイモの葉の表にダイミョウセセリDaimio tethys daiseni)の幼虫を見つけました。
私の手が届かない高い所に居たのですが、目視ではかなり体長が大きな老熟幼虫のようです。



ヤマノイモの黄葉しかけた黄緑色の葉には、この幼虫による虫食い穴(食痕)がありました。
緑色の葉の方が栄養価が高いはずですけど、この時期のヤマノイモは黄葉ばかりです。
(隣のアケビの葉は青々としていましたが、ダイミョウセセリの食草ではありません。)

ダイミョウセセリの幼虫は顔を左右に振りながらゆっくり前進。
やがて腹端から褐色の糞を排泄しました。(@0:58)
腹端を持ち上げず、最後にポーンと勢い良く糞を後方(上方)に弾き飛ばしたので驚きました。
肛門の括約筋の力だけで糞をこれほど勢い良く弾き飛ばせるのでしょうか?
まさか、おなら(屁)による空気圧で吹き飛ばすのでしょうか?
それとも糞を弾く専用の器官があるのかな?(※追記2参照)



その後はヤマノイモの葉縁で摂食を開始。
隣のアケビの葉の影になって見にくいのが残念です。

やがて食事を止めると、葉表で方向転換しました。
葉の上部の縁を乗り越えて葉裏に移動し、姿が見えなくなりました。
もしかすると巣作りの最中かと思ったのですが、葉の切り方が違う気がします。

実はこの日、山芋のムカゴを探し歩いていたら、その代わりにこのイモムシを発見したのでした。
ダイミョウセセリの幼虫を見つけたのはこれが初めてだったので、嬉しい出会いでした。
ダイミョウセセリ幼虫と言えば有名な巣作りを観察するために飼育したかったのですが高所で手が届かず、採集することができませんでした。
ダイミョウセセリは幼虫越冬するらしい。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


【追記1】
・(ダイミョウセセリ)幼虫は巣から出て、近くの葉を縁から食べる。葉が小さくなってくると、他の葉に引っ越し、新たに巣を作る。
・10月〜11月、葉が枯れると、巣ごと地面に落下し巣内で冬を越す。翌春、葉を食べることなく蛹化する。(p40〜41より引用)
次はぜひ飼育下で幼虫の巣作りを観察してみたいものです。


【追記2】
とあるネット記事を読んでいたら、興味深い記述を見つけました。
セセリチョウの幼虫が抱えている問題は、アリが幼虫のふんに寄ってくることだ。このため、セセリチョウの幼虫はお尻の血圧を上げて体長の40倍もの距離にふんを飛ばし、アリを遠ざける。
出典(原著論文)を未だ見つけられていませんが、忘れないように引用しておきます。
初耳ですけど面白い話です。
私はセセリチョウ科の幼虫を飼育した経験が未だないのですけど、ぜひとも自分の目で確かめてみたいものです。


【追記3】
安田守『イモムシの教科書』という本を読んでいたら、とても面白いことが書いてありました。
 寄生バチの糞探索に対する対抗手段として考えられるのが放糞行動だ。たとえばモンキチョウ(シロチョウ科)は、腹端にそのための放糞器という器官を備えている。糞を排出する際、そのまま落下させるのではなく、放糞器を使って遠くまで放り投げる。(中略)終齢では50センチも遠くに飛ばすことができるという。(p168より引用)
放糞行動という用語や放糞器という器官の存在を初めて知りました。
私はシロチョウ科の幼虫も未だ飼育したことがないので、今後の宿題です。
セセリチョウ科幼虫の放糞行動とは仕組みが違うのでしょうか?


ダイミョウセセリ幼虫@ヤマノイモ葉

ヤマノイモ黄葉・全景

2019/04/21

シナノキ?の樹上で採食するニホンザルの群れ



2018年9月下旬

つづら折れの峠道の横の斜面が雑木林になっていて、道端の樹上に野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)2頭が登っていました。
私を警戒して茂みに隠れながらも採食しています。
立ち上がって小枝の葉を毟り取っても数口食べただけで小枝を捨ててしまいます。



茂みが邪魔で採食メニューや樹種がよく分かりません。
手前にミズナラの葉が見えますが、猿が登っている木は違う種類のようで、枝には緑の丸い実がついています。
シナノキですかね?

この辺りの植生はミズナラ帯からブナ帯へと移行する林です。
後でしっかり樹種を確かめようと撮影中は思っていたのに、目移りするほど多くのニホンザルが次々に登場して撮影に熱中していたら、すっかり忘れてしまいました。

ニホンザル@シナノキ?樹上採食
シナノキ?実

2019/04/18

河原の水溜りで採食するセグロセキレイ♂(野鳥)



2018年10月下旬・午後16:28

夕方の河原で1羽のセグロセキレイ♂(Motacilla grandis)がコンクリート護岸近くの浅い水溜りを歩き回っていました。
嘴でゴミをめくって餌となる水生昆虫を探しているようです。

この後、てっきり水浴びするかと期待したのですが、私が対岸で少し横にずれたら警戒して逃げられてしまいました。



2019/04/16

モミの木の落とし物を食べるハシボソガラス(野鳥)



2018年10月中旬

山麓の農村で民家のトタン屋根をハシボソガラスCorvus corone)が歩き回っていました。
ときどき何かを啄んで食べています。
望遠レンズを使ってもよく見えませんでしたが、気になる採食メニューを推理してみます。
まず、虫を食べているようには見えませんでした。
すぐ隣にモミの大木が聳え立っているので、枝から屋根に落ちた球果(マツボックリ)の種鱗を食べているのでしょうか?
それともモミの雄花が枯れて落ちたものを食べたのかな?(モミの花は5月に咲くらしい)
厳冬期ならともかく、実りの秋ですから周囲に食料は豊富にあるはずです。
それなのに、あまり美味しそうでもない針葉樹の落とし物をわざわざ食べているのが逆に興味深く思いました。
もしかすると好奇心旺盛な幼鳥が何でも味見していたのかもしれません。(嘴の中の色が見えず、幼鳥か成鳥か見分けられていません)

途中からもう1羽も屋根に飛来して2羽になりました。
最後は屋根の端から飛び降りました。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
いつものように手ブレ補正処理すると、画面の大半を占めるトタン屋根が規則的に繰り返す波型模様になっている影響でアルゴリズムが手ブレを上手く検出できず、不自然な映像になってしまいました。
諦めて手ブレはそのままでお届けします。


ハシボソガラス(野鳥)@トタン屋根/モミの木の下+採食
ハシボソガラス(野鳥)@トタン屋根/モミの木の下+採食

2019/04/15

夕方の河原で探餌するハクセキレイ♀♂の群れ(野鳥)



2018年10月下旬・午後16:20頃

夕方の河原でハクセキレイ♂♀(Motacilla alba lugens)の小規模な群れが集まっていました。
河原の石から石へ歩き回り、餌を探索しているようです。

背中が黒い個体が♂で、灰色の背中は♀です。
映像では最大で♀♂2羽ずつ登場します。
計4羽の家族群なのですかね?
互いに絶妙な距離を保っているため、どの個体に注目して(ズームインして)撮るべきか目移りしてしまいます。

嘴の動きを見るとときどき鳴き交わしているようですが、対岸から撮っているとよく聞き取れません。
動画編集時に音量を上げたら鳴き声が聞き取れるようになりました。

奥の草が茂っている所にはなぜか行かず、石だらけの河原で採食を続けます。
おそらく虫を探しているのでしょう。
石だらけの河原でハクセキレイは見事な保護色になっていて、じっとしていると見つけられません。

ハクセキレイが日没後どこに塒入りするのか、見届けたかったのですけど、私の方が時間切れになってしまいました。
カラスのようにハクセキレイも就塒前に川で行水したり水を飲んだりするのではないかと予想したものの、そのような行動は見られませんでした。


2019/04/14

山道で道草を食う若いニホンザル♂



2018年9月下旬・午後15:30頃

山間部の峠道で野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れと遭遇しました。

1頭の若い♂が路上に落ちていた物(落ち葉の切れ端?)に興味を示しました。
鼻を近づけて匂いを嗅いだだけで、採食したりしませんでした。
遊動しつつ振り返ったり二本足で立ち上がったりして、私のことを気にしています。
繁殖期なのに股間の睾丸が赤くなっていないので、ワカモノ♂と分かります。
直立した際に見えた陰茎(ペニス)はとても小さく、正面から見ただけでは外性器で性別を見分けにくいです。

舗装路を横断すると道端の斜面の草むらから左手で草の葉を毟って口にしました。
残念ながら私に採食メニューは見分けられませんでした。(どなたか分かる方は教えて下さい)
イヌタデの赤い花(俗名アカマンマ)が咲いており、タデ科のギシギシ?の葉も見えます。
しかし猿が食べた植物は、これら2つの種類とは違いました。

猿は群れの後を追ってゆっくり遊動し、右カーブを曲がる手前で路上に腰を下ろし小休止。
身体を掻きながら樹上の個体を見上げています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2019/04/11

池で採食するハシビロガモ♀(野鳥)



2018年10月中旬


▼前回の記事
池のハシビロガモ♀(野鳥)

2羽のハシビロガモ♀(Anas clypeata)が互いに寄り添うように溜池の水面を泳ぎ回っています。

1羽が水面にプカプカ浮いていた黒くて丸い物体を嘴で咥えて拾い上げました。
もう1羽も興味を持って近寄ってきたものの、争奪戦にはなりませんでした。
水に浮くぐらい比重の軽い木の実のようですが、固くてハシビロガモの嘴では砕いて食べることができず、諦めて吐き捨てました。
素人目には何となくクルミ(あるいはトチ?)の実のように見えたのですけど、池畔にクルミの木は生えていません。

ハシビロガモは嘴の形が独特で、平べったくて大きなヘラのようです。
やがて、別な採食法を披露してくれました。
水面を遊泳しながら水中のプランクトンを嘴で濾し取って食べ始めました。

2羽のハシビロガモ♀は互いに離れないように一緒に行動しています。(母娘なのかな?)
カルガモも登場しますが、2種の鴨は互いに干渉することはありませんでした。


『フィールド版カモ類の観察:身近な水鳥の観察ガイド』でハシビロガモの食性について調べると、

集団でくるくる回りながら水面ちかくの植物プランクトンを濾しとる。ハシビロガモのくちばしはブラシのようになっていて、プランクトンを濾しとり易くなっている。あまりしないが、逆立ちをして水草を食べることがある。(p14より引用)


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

その後もときどきこの池を見に行ったものの、ハシビロガモは居なくなってしまい、二度と会えませんでした。
おそらく渡りの途中で中継地としてこの池に立ち寄り、一時的に翼を休めていただけなのでしょう。

♂に出会えなかったのが心残りです。

ハシビロガモ♀2(野鳥)@溜池+プランクトン採食
ハシビロガモ♀(野鳥)@溜池+木の実を味見
ハシビロガモ♀2(野鳥)@溜池+水面遊泳

2019/03/11

クズの葉裏にマメドクガ(蛾)の幼虫を見つけた!




マメドクガの飼育記録#1


2018年10月上旬

道端に蔓延るクズの大きな葉に虫食い穴(食痕)が開いていました。
葉裏を覗いてみるとマメドクガCifuna locuples confusa)の幼虫が居ました。
葉をかじっていたのに、私が撮影を始めると、警戒したのか毛虫は動かなくなってしまいました。
マメドクガ幼虫の食草リストを調べると、必ずしもマメ科に限らず広食性のようですが、クズはマメ科の一種ですから食べて当然です。



▼関連記事(9年前の撮影) 
イタドリを食すマメドクガ(蛾)幼虫

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#2:脱皮前の眠で微動するマメドクガ(蛾)の幼虫【100倍速映像】


マメドクガ(蛾)幼虫@クズ葉裏
マメドクガ(蛾)幼虫@クズ葉裏・全景

2019/03/10

田んぼに実った稲穂を採食するキジ♂(野鳥)



2018年10月中旬

私が田園地帯の農道を歩いていたら、目の前をキジ♂(Phasianus versicolor)が横切り、田んぼへ駆けて行きました。
畦道をトコトコ歩き用水路を跳び越える姿は、繁殖期よりもほっそりした体型に見えます。(秋に換羽するのかな? 若鳥?)

一部の田んぼでは稲刈りがもう始まっていますが、このキジ♂は未だ稲刈り前の区画に向かうと、黄金色に登熟した稲穂を畦道から啄み始めました。
キジがイネ(米)を加害すると知らなかった私は、初めて見るシーンにとても興奮しました。
背の高いキジはスズメのように稲穂に飛びつく必要はありません。
首を少し伸ばせば届く高さに稲穂が頭を垂れるように実っています。
嘴で稲穂をくわえると、引き千切るように採食しています。
畦道を少しずつ歩きながら美味そうに採食を続けます。

ときどき食事を中断すると田んぼから一段高い畦道に登り返したり、背伸びをして辺りを見回したりしました。
縄張り宣言の母衣打ちするかと期待したのですが、一度もやりませんでした。
隣の田んぼに移動すると、稲穂の採食を再開。

食べ放題のパラダイスのはずなのに、食事中のキジはなぜか慎ましく畦道に留まり、田んぼの中央部には決して侵入しない点が興味深く思いました。
キジの習性として、なるべく視界が開けた環境の方が安心するのでしょうか?
しかし上空に飛来したカラスが鳴いた途端にキジ♂は警戒し、稲穂の茂みに慌てて身を隠しました。(@5:17)
稲作農家がキジによる食害を防ぎたいのであれば、こうした観察事例が対策のヒントになるかもしれません。

関連記事(3年前の撮影)▶ キジ♂(野鳥)とハシボソガラスは仲が悪い?
この辺りの田んぼには夏から秋にかけて鳥よけカイト(フクロウ型およびタカ型の凧)があちこちに何個も設置されていました。

▼関連記事
水田を鳥害から守る鳥追いカイト(フクロウ型の凧)
鳥追いカイトは田んぼのスズメ対策に有効か?(野鳥)
ところが稲刈りが始まると鳥よけカイトは全て撤去されてしまい、キジに対する防鳥効果は不明です。
少なくとも、鳥追いカイトが飛んでいる真下の田んぼでキジが悠々と稲穂を啄んでいるというシーンは観察していません。

ちなみに、今回のキジが採食していた田んぼは、鳥追いカイトが設置されていなかった区画でした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


藤岡正博、中村和雄『鳥害の防ぎ方』によれば、キジは国鳥なのに狩猟鳥に指定されています。

・キジによる被害はそれほど深刻ではなく、「野菜、マメ、水稲、飼料への被害がある(農作物以外には全国的な統計はない)」(p17表3「日本における有害鳥類」より)
・イネ(水稲)を加害する主な鳥は、スズメ、カラス、ハト、カルガモです。これらの鳥による被害は、種子の播種・出芽期と登熟期に発生します。 (p188より引用)



キジ♂(野鳥)@田んぼ+稲穂採食
キジ♂(野鳥)@田んぼ+稲穂採食

2019/01/21

スイゼンジナの葉を食べ脱糞するヨトウガ(蛾)幼虫【10倍速映像】



ヨトウガ(蛾)幼虫の飼育記録#7



▼前回の記事
ヨトウガ(蛾)幼虫が食事中に頭部を擦り付ける謎の行動

2018年10月上旬

ヨトウガMamestra brassicae)の幼虫(俗名ヨトウムシ:夜盗虫)スイゼンジナ(別名:はんだま、金時草)を食べる様子を微速度撮影してみました。
10倍速の早回し映像でご覧下さい。
夜盗虫は夜行性と言われていますが、撮影用の照明を当てても気にしないようです。(※追記参照)

食休みを挟みながら、旺盛な食欲です。
ときどき頭部を周囲の葉に擦り付ける行動が繰り返し見られました。
食べながら規則的に脱糞しています。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#8:ヨトウガ(蛾)の幼虫の寝相【10倍速映像】


※【追記】
岩波ジュニア新書『博士の愛したジミな昆虫』を読んでいたら、第3章に塩尻かおり「匂いで昼夜を知るアワヨトウ」と題した興味深いコラムが掲載されていました。
夜行性のはずのアワヨトウ幼虫が、実験室の明るい光の下で元気に餌を食べているのです。彼らはいったいどうやって昼夜を区別しているのでしょうか?(中略)
 様々な実験と化学分析の結果、(餌:しぐま註)植物は明るさによって出す匂いが異なり、アワヨトウはその匂いで行動を変えることがわかりました。
 つまり、植物が光を感知するセンサーとして働き、アワヨトウ幼虫はそのセンサーからの信号を匂いとして受け取り昼間を判別していたのです。(p108-109より引用)
人工飼料で飼うとアワヨトウ幼虫の昼夜判別が狂ってしまうのだそうです。
今回私は、茎から切った食草を花瓶に生けた状態でヨトウガ幼虫に給餌したのですが、植物の光センサーが正常に働かなくなったのかもしれません。
ただし、ヨトウガもアワヨトウと同じく嗅覚で昼夜を知るかどうかは知りません。

2019/01/19

ヨトウガ(蛾)幼虫が食事中に頭部を擦り付ける謎の行動



ヨトウガ(蛾)幼虫の飼育記録#6



▼前回の記事
ヨトウガ(蛾)幼虫の規則正しい脱糞

2018年10月上旬

スイゼンジナ(別名:はんだま、金時草)の葉を食べていたヨトウガMamestra brassicae)の幼虫(俗名ヨトウムシ:夜盗虫)が身を捩って頭部を食草に擦り付ける謎の行動を始めました。

背中に付着した綿埃?を擦り落としたいのかもしれません。
だとすれば、一種の身繕い行動と言えそうです。
幼虫期は歩行のための短い脚しか持たないので、不器用な身繕いしかできません。

それとも、食害された植物が身を守るために食痕から粘液や毒などを分泌していて、それに触れてしまった幼虫が嫌がって顔から拭い落とそうとしている行動なのでしょうか?
以前、毒を含むシュウカイドウの蕾を食べているときも同様の行動がときどき見られました。
しかし、スイゼンジナは(ヒト向けの)食用の生野菜として売られているぐらいですから、毒や渋味、えぐ味は(ほとんど)ありません。
ただし独特の強い香りがあり、葉を茹でるとぬめり気が出ます。
幼虫はこのヌメリが苦手なのかな?
だとすれば、この粘液をもっと多く分泌するように野菜を品種改良すれば、ヨトウムシの食害が少しは減るかもしれませんね。
オクラやモロヘイヤなどと同じく「ヌルヌルねばねばの野菜は体に良い」とマスメディアでもてはやせば、スイゼンジナの人気も上がったりして。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#7:スイゼンジナの葉を食べ脱糞するヨトウガ(蛾)幼虫【10倍速映像】


ヨトウガ(蛾)幼虫@スイゼンジナ葉+頭部擦り付け

2019/01/17

稲刈り後の杭掛けに群がり稲穂を盗み食いするスズメ(野鳥)



2018年9月下旬

快晴で絶好の稲刈り日和でした。
あちこちの田んぼでコンバインが稲刈りしていました。
最新式のコンバインでは脱穀まで一気にやるらしいのですが、昔ながらの稲作農家では、刈り取った稲穂の束を杭に掛けて積み上げ、天日干しでしばらく乾燥させます。
この干し方は地域によって色々で、呼び方も異なるようですが、ここでは「稲杭掛け」としておきます。

この杭掛けにスズメPasser montanus)が群がり、せっかく収穫したばかりの稲穂を啄んでいました。
欲を出した私がもう少し近づこうとしたら、スズメの群れは警戒し逃げてしまいました。

こうした鳥害を少しでも防ぐために、稲作農家では涙ぐましい工夫を凝らしています。
ある刈田では、杭掛けの列に沿って白い網が張られていました。
スズメを捕獲するための本格的な霞網ではなく、スズメが警戒して近寄らなくなることを期待しているのでしょう。
また別の田んぼでは、稲杭掛けの周囲に昔ながらの防鳥テープ(赤銀)を張り巡らせていました。
スズメが来ていないのは、ちらちらと光る赤銀テープの効果というよりも、たまたま撮影時刻が薄暗い夕方でスズメの採餌活動時刻が終わっていただけのような気がします。
どうも私は赤銀テープの防鳥効果について懐疑的なのです。

▼関連記事
防鳥テープの無効例:田んぼの稲穂を食害するスズメの群れ(野鳥)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


スズメ(野鳥)群れ@田んぼ棒掛け+米採食
稲刈り後:棒掛け+霞網(鳥害対策)
稲刈り後:棒掛け+防鳥テープ赤銀(鳥害対策)

2019/01/14

スイゼンジナの葉を食べるヨトウガ(蛾)の幼虫



ヨトウガ(蛾)幼虫の飼育記録#4



▼前回の記事
ヨトウガ(蛾)の幼虫がシュウカイドウの蕾を食害

2018年10月上旬

庭から適当に採取してきたシュウカイドウを餌に飼っていたヨトウガMamestra brassicae)の幼虫(俗名ヨトウムシ:夜盗虫)がウロウロと徘徊探索したり植物体から自発的にボトッと落下したりするようになりました。
ヨトウムシがいくら広食性と言えども、シュウ酸やサポニンを多く含むシュウカイドウがやはり口に合わないのでしょうか?
試しにカキノキやタニウツギの枝葉を与えてみたものの、葉に食いついてくれません。
繰り返し脱走を試みるばかりです。
脱皮前で食欲が無いだけなのか、それとも空腹のまま探餌徘徊しているのか、判断に悩みました。

そこで次に、新しい生野菜として出回り始めたキク科のスイゼンジナ(別名:はんだま、金時草)に幼虫を移してやりました。
するとようやく徘徊が止んで落ち着き、葉を摂食し始めました。
やや萎れかけた葉を与えたのに、シュウカイドウより気に入ってくれたようです。
スイゼンジナは葉表が緑で葉裏は紫と毒々しい配色ですが、ヒトも生で美味しく食べられるように品種改良されているので、シュウ酸などの植物毒はきわめて少ないはずです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#5:ヨトウガ(蛾)幼虫の脱糞


ヨトウガ(蛾)幼虫@スイゼンジナ葉+蚕食
ヨトウガ(蛾)幼虫@スイゼンジナ葉+蚕食

2019/01/12

ヨトウガ(蛾)の幼虫がシュウカイドウの蕾を食害



ヨトウガ(蛾)幼虫の飼育記録#3



▼前回の記事
シュウカイドウの蕾を食べるヨトウガ(蛾)の幼虫【30倍速映像】

2018年9月下旬

ヨトウガMamestra brassicae)の幼虫(俗名ヨトウムシ:夜盗虫)シュウカイドウの蕾を食べる様子を接写してみました。



※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#4:スイゼンジナの葉を食べるヨトウガ(蛾)の幼虫


ヨトウガ(蛾)幼虫@シュウカイドウ蕾食害

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