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2024/04/02

後足で立ち上がるニホンアナグマ幼獣の謎【トレイルカメラ】

 



2023年7月上旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の母子が久しぶりに生まれ育った営巣地(セット)に一時帰還した日に、幼獣が後足で立ち上がる謎の行動が何度も見られたのでまとめてみました。 


シーン1:7/9・午前6:24(@0:00〜) 
レンズに雨の水滴が付着しているのか、夜が明けたのに、画面全体がやや曇っています。 
赤丸で囲った幼獣個体に注目してください。 
後足で立ち上がると、灌木の細い幹に前足を掛けました。 
樹上に気になる虫でも見つけたのでしょうか? 
枯れ木で枝葉が付いてなかったので、巣材集め行動の萌芽とは考えにくい気がします。 


シーン2:7/9・午前6:32・気温23℃(@0:20〜) 
母親♀が幼獣4頭を引率して獣道を辿り、右上奥の灌木林へ向かっています。 
道中で1頭の幼獣が立ち止まると、立木に前脚を掛けながら後足で立ち上がりました。 
この立ち木にはたまにタヌキが通りがかりに排尿マーキングしているので、その匂いに反応したのかもしれません。


シーン3:7/9・午前8:01・気温27℃(@0:39〜) 
赤丸で囲った1頭の幼獣個体が再び例の立木に前脚を掛けて立ち上がり、幹の匂いを嗅ぎました。 


シーン4:7/9・午前8:05(@0:57〜) 
赤丸で囲った幼獣個体が、林縁で細い灌木に前脚を掛けて立ち上がりました。 
シーン1と同じ枯木だと思います。 
別個体の幼獣がじゃれついたので、邪魔されてしまいました。 


シーン5:7/9・午前8:09(@1:16〜) 
赤丸で囲んだ1頭の幼獣が前脚を立木(樹種はミズキ?)に掛け、後足で起立しました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
幼獣を個体識別するのは無理なので、毎回同じ個体がやっているのかどうか分かりません。 

以前は母親♀が営巣地周辺の林内で同様に立ち上がり、樹上の枝葉や蔓植物を掻き集めて巣材(寝床)としていました。 
しかし、この時期の成獣(母親♀)は後足で立ち上がる行動をやらなくなりました。 
巣材集め行動の萌芽が早くも幼獣で見られたのかな?

幼獣の兄弟姉妹間で取っ組み合いの格闘遊びが頻発しています。
自分が一番大きいことを示して兄弟姉妹間で序列をつける誇示行動なのか?と思いつきました。
それなら競い合うように複数の幼獣が同時に後足で立ち上がって背比べしても良さそうなものです。 

立ち上がって幹の匂いを嗅ぎながら、なるべく高い位置に放尿マーキングしているような気もします。
しかし排尿の有無を動画では確認できませんでした。

難しく考えなくても、好奇心旺盛な幼獣による単なる探索行動なのかもしれません。

我々ヒトの直立姿勢とは異なり、アナグマは立木を支えにして掴まり立ちしないと後足だけでは立ち上がれないようです。 
同じイタチ科のテンやイタチはたまに後足だけで直立姿勢になって周囲を警戒することがあります。
ずんぐりむっくり体型のアナグマは骨格的に無理なのか、掴まり立ち以外の純粋な直立姿勢を私はまだ見たことがありません。 



2024/04/01

朝の二次林をうろつく夏毛のホンドテン【トレイルカメラ】

 



2023年7月中旬・午前7:00・気温20℃・晴れ 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地(セット)を自動センサーカメラで見張っていると、ある朝、夏毛のホンドテンMartes melampus melampus)が久しぶりに登場しました。 
鮮やかな黄色い毛皮は昼間の林内でかなり目立ちます。 
右から来たもののアナグマの巣穴にはなぜか立ち寄らず、奥の二次林へ立ち去りました。 
最後は画面の右上隅(遠方)にちらっと写りました。 

つづく→ 


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2024/03/31

古い巣穴に一時帰還して中の様子を調べるニホンアナグマのヘルパー♂【トレイルカメラ】

 



2023年7月中旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が生まれ育った営巣地(セット)から他所へ転出した後も自動センサーカメラで監視を続けています。 


シーン1:7/7・午後16:20頃・くもり(@0:00〜) 
まだ明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 


シーン2:7/11・午前4:39 (@0:04〜) 
日の出時刻は午前4:22。
日が昇った直後の旧営巣地に右からアナグマ成獣が来て、左へノソノソと歩いてました。 
画角の外の巣穴Lを経由して左から手前に回り込むと、巣口Rを覗き込んでその匂いを頻りに嗅いでいます。 
そのまま巣穴Rrの中に潜り込んだのですが、入巣の際に後ろ姿の股間に睾丸が見えたので♂と判明しました。(@0:33〜) 
つまり、単独で戻ってきたのは母親♀ではなくヘルパー♂でした。


シーン3:7/11・午前4:40(@0:45〜)
トレイルカメラの起動が間に合わず(35秒後)、おそらくヘルパー♂が巣穴Rrから外に出て来るシーンを撮り損ねてしまったようです。 
右へ立ち去る前に二次林の中で立ち止まり、身震いしました。 

旧営巣地に久しぶりに戻ってきたヘルパー♂が、巣穴の内部の点検(内見)だけして帰ったようです。 
最近ホンドタヌキ(尻尾に黒班▼)が巣穴Rに(ときどき?)住み着いているようなのですが、アナグマのヘルパー♂は積極的に巣穴を奪い返すつもりはないようです。
「同じ穴のむじな)」の実態はなんとも微妙な関係で、時間をずらしてシェアしているのが面白いですね。


私の観察では今のところ、ヘルパー♂は縄張りを巡回したり採餌に出かける際はいつも単独行動しています。
母子の群れとはいつも別行動なので、離乳前後の子育てを果たしてヘルプしているのかどうか疑問です。
この点が本で読む話とは大きく異なります。(鈴木欣司『アナグマ・ファミリーの1年』など)
トレイルカメラが登場する前の時代にアナグマ家族を餌付けした古い観察記録なので、餌場で見られた行動の多くは餌付けの影響を強く受けた不自然な行動ではないのか?と私は密かに疑ってしまいます。
それとも私が見ている当地のニホンアナグマ個体群の暮らしぶりは一風変わっているのでしょうか?
長期で観察を続けてみないと何とも言えません。

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


2024/03/30

山道でニアミスしたニホンカモシカ♂の目の前で座り込んでみると…

 

2023年7月上旬・午後14:35頃・晴れ 

里山で私が静かに下山していると、下から登ってきたニホンカモシカ♂(Capricornis crispus)とややカーブの死角で鉢合わせしました。 
カモシカの方が先に気づき、慌てて身を翻して逃げました。 
(映像はここから。) 
少し離れたところで立ち止まって振り返り、警戒しながら私を見ています。 
下り坂でカモシカの方が私よりも下に位置していたので、劣勢な位置のカモシカは自ずと逃げ腰になっています。 
キョロキョロと辺りを見回し、耳をそばだてています。 

いつもなら私はその場に突っ立ったまま(なるべく動かずに)撮影を続けるのですけど、前回の反省から、試しに動画を撮りながら山道にゆっくり腰を下ろしてみました。
重いザックを背負ったまま、両足を前に伸ばして地面に座ったのです。 
そのまま背中のザックにもたれかかるように坂道に座って、姿勢を低くしました。
すると私の身長(体高)がカモシカよりも低くなり、私に対する恐怖や警戒心が解けたようです。 
私がすぐには立ち上がれない無防備な体勢であることを理解したのでしょう。 
ゆっくり近づいてきてくれました。 

カモシカの顔にズームインすると、どうやら顔馴染みの個体♂のようです。 
ペロペロと舌舐めずりをしました。 
濡れた鼻をヒクヒクと動かして風の匂いを嗅ぐと、鼻水(涎?)が滴り落ちます。 
私の汗の匂いでカモシカ側も「またお前か!」と認識してくれているようです。

最近もこの山系で出会った顔見知りの同一個体のようです。
関連記事(0、2ヶ月前の撮影)▶  


夏も毛皮を着込んだカモシカは暑いのか、忙しなく腹式呼吸しています。 
胴体の皮膚をピクピク動かすのは、吸血性昆虫を追い払うためです。 
カモシカの周囲をブヨ?が飛び回っています。 

こちらに向かって山道をゆっくり登り始め、私にどんどん近づいて来ます。 
接近するカモシカが立ち止まり、私をじっと見下ろしています。 
慎重に数歩ずつ近づいてきます。 
山道で急に座り込んだ私の体調を心配してくれているのでしょうか? 
遭遇時にこんな奇妙な行動をするヒトをかつて見たことがなかったはずですから、好奇心が掻き立てられたのかもしれません。 
カモシカ猟をするマタギの話でも、カモシカの近くで踊ってみせると興味津々で逆に近寄ってくるのだそうです。 (※ 追記参照)

カモシカが横向きになった際に、下腹部に珍しく陰茎が見えました。 
次に後ろ向きになると、股間に睾丸がぶら下がっていました。 
やはり性別は♂で間違いありません。 

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後ろ向きになったのに、振り返ってこちらを見ています。 
短い尻尾を素早く振って、吸血性昆虫を追い払っています。 

カモシカも逃げるべきか葛藤したものの、好奇心が勝ったようです。
再び方向転換して、更に私の方へ近づいてきました。 
もう少しでカモシカの体に触れそうです。
私が汗ばんだ手を差し出しても、さすがに舐めてはくれないかな? 

肝心なときにカメラがトラブルを起こし、再起動でもたついている間にカモシカ♂は私から逃げ、山道を少し下ってしまいました。 
そのまま山道でカモシカ♂とすれ違えるかと期待したのですが、カメラが再起動するノイズに驚いたカモシカ♂が坂道の下へ飛び退いてしまったのです。 
山道で立ち止まって振り返り、私の様子を伺っています。 

下り坂を歩き去るカモシカ♂の後ろ姿でも、睾丸と陰茎がしっかり見えました! 
フィールドで野生カモシカの性別を見分けるのは至難の業なのですが、どんな地形条件でどんな体の向きだと♂の外性器が見えるのか、少しずつ分かってきました。 

遂にニホンカモシカ♂は山道を左に逸れ、法面の雑木林に入って行きました。 
ガサガサと薮漕ぎする音が聞こえます。 

今回の出会いで、カモシカ♂が鼻息を荒らげたり蹄で硬い地面を踏み鳴らしたりして私を威嚇する行動は一度もやりませんでした。
私も身の危険を感じることはありませんでした。



ちょっとした実験のつもりでしたが、私の身長を低く見せるだけで顔馴染みのカモシカがいつもとは違う行動を見せてくれたので、大満足です。 
ブラインドを使わず餌付けをしないで野生のカモシカにどこまで近づけるか、という個人的なチャレンジの記録を更新しました。 
もう少しでカモシカの体に触れそうでした。 
私が腕を伸ばしたら、カモシカは私の塩っぱい汗を舐めてくれたでしょうか? 
もちろん、「カモシカに出会ったらその場に座れ」と皆さんに推奨している訳ではありません。 
真似する人は、くれぐれも自己責任でお願いします。 
私は入山する時にはいつも護身用の「熊よけスプレー」を携帯しており、今回も万一ニホンカモシカ♂に襲われたら躊躇なく噴射する気満々でした。


※【追記】
鳥海隼夫『カモシカの民族誌』によると、
カモシカは好奇心が強い反面、頭はあまりよくないといいます。カモシカは大抵同じ場所に現れるので、猟師は頭に布をかぶったり、布を振り回して手足を動かしたり、踊りながらカモシカに近づきます。
 カモシカはそれを猟師だとは気づかず、逃げるどころか踊りに見とれている間に、猟師の接近を許して命を落とすはめになるのでした。(中略)
 林業を営んでいる古畑菊雄さんという知人が、植林地の下草刈り作業の合間に作業員たちと休憩していた時、こんな体験をしたといいます。
 「近くの木の切り株の上で、カモシカが休んでいた。カモシカは踊りを見るのが好きだと年寄りから聞いたことがあったので、面白半分に(佐渡おけさ)を唄い、踊りながらカモシカに近づいてみた。するとカモシカは、驚いて立ち上がりはしたが、逃げる様子もなく踊りを見物しているようだった」(趣旨)。
 古畑さんとカモシカとの距離は、4〜5メートルほどだったそうです。 (p39より引用)
私も次に機会があれば、カモシカの前で踊ってみせる作戦を試してみようと思います。
(踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々♪)
しかし単独行の場合、それを見たカモシカの反応を自撮りで動画撮影するのは難しそうです。

2024/03/29

一時帰還した巣穴の近くで昼間に活動するニホンアナグマの母子【トレイルカメラ】探餌徘徊、幼獣の格闘遊び、相互毛繕いなど

 



2023年7月上旬 

旧営巣地に戻ってきたニホンアナグマMeles anakuma)家族の映像記録の続きです。 
夜行性だと思っていたアナグマが明るい昼間にこれほど活発に活動するとは意外でした。
幼獣が元気一杯なのは、どの種類の動物でも同じようです。

シーン1:7/9・午前6:25・晴れ(@0:00〜) 
晴れた朝ですが、前夜の雨で濡れたレンズがまだ少し曇っています。 
旧機種トレイルカメラの映像がなぜか急にフルカラーに戻りました。 

多数のアナグマ個体が奥の二次林で採餌していました。 
巣穴Rのアクセストレンチに1頭が残っているだけです。 
5倍速の早回し映像でご覧ください。 


シーン2:7/9・午前6:26・晴れ(@0:12〜) 
アナグマ家族群の全個体が林内をゆっくり歩きながら採餌活動しています。 


シーン3:7/9・午前6:29・晴れ(@0:24〜) 
ようやくレンズの曇りが乾き、画面がすっきり見やすくなりました。 
アナグマの♀成獣は褐色で、幼獣の体毛は白っぽく見えます。 

4頭の幼獣が先を争うように巣穴Rに入りかけました。 
何か危険が迫っている訳ではなく、はしゃぎ回っているだけのようです(遊び)。 
先頭を切って実際に入巣Rしたのは母親♀でした。 

幼獣は疲れて巣内で寝るのかと思いきや、未だ遊び足りないようです。 
広場に残った幼獣2頭が取っ組み合いの格闘遊びを始めました。 
巣内Rに入っていた幼獣個体も再び外に出て参戦。 


シーン4:7/9・午前6:32・晴れ・気温22℃(@1:24〜) 
別アングルに設置した監視カメラの映像に切り替えます。 
東から差し込む朝日が逆光になっています。 

巣口Lの周囲で3頭の幼獣が遊んでいます。 
しばらくすると、母親♀が左からノソノソと歩いて登場しました。 
獣道を辿って右上奥の灌木林へ向かいます。 
幼獣4頭も♀について歩きます。 

道中で1匹の幼獣が立木(樹種不明)に前脚を掛けながら立ち上がり、幹の匂いを嗅ぎました。(@2:07〜) 
何の目的がある行動なのか分かりませんが、アナグマは幼獣の時期から後脚で起立できることが分かりました。 

幼獣たちは遠くへは行かず、セットに駆け戻ってきました。 


シーン5:7/9・午前6:33・晴れ・気温24℃(@2:24〜) 
新機種のトレイルカメラなのに、昼間の連続撮影でなぜかモノクロ映像に戻ってしまいました。 (初めての症状で原因不明です。) 

幼獣が巣穴Lに出入りを繰り返しています。 
広場で2匹の幼獣が互いに突進して、ぶつかり稽古のように遊び始めました。 
突進すると見せかけてフェイントをかけたり、挑発するように横にピョンピョン跳ねたりと、微笑ましい遊びです。 
喧嘩の鳴き声は発していませんでした。 

母親♀が独りで採食に出かけた間、4頭の幼獣はセットで留守番しているようです。


シーン6:7/9・午前6:34・晴れ・気温26℃(@3:08〜) 
モノクロからフルカラーの映像へと自然に戻りました。 
これ以降、モノクロとフルカラーを交互に繰り返す謎の症状が発生します。 
直射日光がレンズに当たると眩しすぎて発症するのかな? 
気温の測定値が短時間で不自然に上昇したのも、カメラ本体に直射日光が当たったせいでしょう。(異常値とみなします) 

母親♀に呼ばれたのか、広場で遊んでいた幼獣2頭が獣道を辿って右上奥へ走り出しました。 
しばらくすると、画面の左下から幼獣1頭が登場しました。 
最後までセットに残っていた個体のようです。 
巣口Lをピョンと飛び越えると、仲間の後を追って獣道を駆け去りました。 


シーン7:7/9・午前6:36・晴れ・(@3:38〜) 
幼獣4兄弟(姉妹)が獣道からセットに戻ってきていました。 
その後から母親♀が獣道を歩いて来ると、幼獣が嬉しそうに出迎えて♀にまとわりつきます。 
既に離乳しているのか、母親♀を横から見ても腹面の乳首があまり目立たなくなっている気がします。 
親子全員が左に消えました。 


シーン8:7/9・午前6:40・晴れ・(@4:11〜) 
別アングルの監視映像に切り替えます。 
幼獣4頭はバラバラになり、各自が林床の地面を掘り返して採餌の真似事をしているようです。 
母親♀は巣口Rから離れ、独りで左奥の林内へ入って行きました。 


シーン9:7/9・午前6:44・晴れ・(@5:11〜) 
幼獣は3頭しか写っていません。 
そのうちの1頭が後ろ向きで巣穴Rの奥に引っ込みました。 
しばらくするとまた巣口Rに顔を出しました。 

別の幼獣2頭が広場で頭を突き合わせながら探餌徘徊しています。 
軽く突進して相手を牽制し、小競り合いが始まりました。 
軽い取っ組み合いで巣口Rの窪地に転がり落ちても、平気で起き上がります。 


シーン10:7/9・午前6:50・晴れ・(@6:11〜) 
ようやく幼獣4頭の全個体を確認できました。 
(母親♀は採餌に出かけていて留守です。) 
各自があちこちで採餌活動しています。 
幼獣の個体識別はできていませんが、幼獣にも個性がありそうです。 
例えば、いつも♀のそばに居たがる幼獣個体は将来のヘルパー候補♂なのかな? 

林縁で取っ組み合いの格闘遊びが勃発しました。 
巣穴Rへの出入りを繰り返して遊んでいます。 


シーン11:7/9・午前6:59・晴れ・(@7:11〜) 
いつの間にか母親♀がセットに戻って来ていました。 
巣口Rで1匹の幼獣と♀が相互毛繕いで挨拶しています。 

成獣が横を向いた際に、腹面に乳首が見えました。(@7:44〜) 
これでようやく成獣が母親♀であることが確定しました。 
それまでは、ヘルパー♂かもしれないという疑念を除外できませんでした。 

幼獣は♀に授乳を求めることはなくなり、完全に離乳したようです。 

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シーン12:7/9・午前7:44・晴れ・(@8:11〜) 
巣口R付近に母子全員が勢揃いしていました。
林縁の広場で寄り添い、相互毛繕いを始めました。 

ヘルパー♂の姿を全く見かけないのですけど、一体どこに居るのでしょう? 
幼獣が乳離れすると、ヘルパー♂はお役御免で追放されるのでしょうか?
この旧営巣地から転出した先の巣穴がどこにあるのか、私はまだ突き止められていません。 
アナグマ母子も懐かしの巣穴に一時帰還しただけで、本格的に再転入するつもりはないようです。 

やがて母親♀は仰向けになり、自分で毛繕いを始めました。 

幼獣2頭が相次いで巣穴Rに駆け込みました。 
巣外に残ったメンバーはのんびり過ごしてしています。 


シーン13:7/9・午前7:45・晴れ・(@9:11〜) 
親子で相互毛繕いしたり、体を掻いたりしています。 
幼獣の中には、巣穴Rへの出入りを繰り返したり、地面を前足で掻いて採餌の真似事をする個体もいます。 


シーン14:7/9・午前7:47・晴れ・(@10:11〜) 
幼獣1頭だけが母親♀の後をついて右へ立ち去りました。 
他の幼獣3頭はセットに残り、各自が探餌に励んでいます。 


シーン15:7/9・午前7:50・晴れ・(@11:11〜) 
採食に出かけていた母子がセットに帰ってきていました。 
幼獣が母親♀に向かって突進して甘えています。 
母子の順に巣穴Rに入りました。 
他の幼獣3頭の姿が見えません。 


シーン16:7/9・午前7:58・晴れ・気温24℃(@11:22〜) 
別アングルに設置した監視カメラの映像に切り替えます。 
新機種なのに、なぜか白黒映像です。 

母親♀が左の巣口R付近で仰向けになり自分で毛繕いしています。(乳首が見える) 
そこへ幼獣が近寄ると、対他毛繕いしてやります。 


シーン17:7/9・午前7:59・晴れ・気温26℃(@11:41〜) 
母親♀が獣道を辿って右上奥へ向かいました。 
旧営巣地からあまり遠くへは行かず、林内で独り採餌活動をしています。 
幼獣3頭はセットに留まり、おとなしく留守番しています。 
親の躾が行き届いているのか幼獣の本能なのか分かりませんが、勝手に動き回って林内で迷子にならない点に感心します。 


シーン18:7/9・午前8:01・晴れ・気温27℃(@12:41〜) 
再び母子の群れが勢揃いしました。 
幼獣のある個体が立木に前脚を掛けて立ち上がり、幹の匂いを嗅ぎました。(@13:10〜) 
続けて幼獣同士の格闘遊びが始まり、キャン♪と軽く吠えました。 
まるで避難訓練のように、幼獣たちは巣穴Lへの出入りを繰り返して遊んでいます。 
巣口Lをピョンと跳び越える様もかわいいですね。 
最後は4頭の兄弟姉妹が連れ立って左の死角へ行きました。 
「そして誰もいなくなった」 


シーン19:7/9・午前8:02・くもり・(@13:41〜) 
別アングルの広角映像に切り替えます。 
母親♀の周囲で4頭の幼獣が元気いっぱいではしゃぎ回っています。 
たまに♀が近くの幼獣に対他毛繕いしてやります。 
幼獣の中に黒っぽい個体がいますが、巣穴に出入りした際に黒土で汚れてしまったのでしょうか。 


シーン20:7/9・午前8:03・くもり・(@14:41〜) 
右から左へ母親♀が横切ります。(乳首が見える) 
営巣地に散乱する長い落枝をアナグマが踏むと落枝が動くので、逆に落枝に注目することで死角にいるアナグマの動きを想像することが出来ます。 


シーン21:7/9・午前8:04・くもり・(@15:21〜) 
♀が奥の二次林へ入り、採食しています。 
幼獣からはぐれないように、セットからあまり遠くには行かないようにしているようです。 
幼獣4頭も各自が地面を嗅ぎ回り前足で掻いて餌を探します。 

細長い立木に前脚を掛けて立ち上がる幼獣がいました。(@16:00〜) 
今回この行動を何度も見かけるのですが、特定の幼獣個体の癖なのか、何の目的があるのか、知りたいところです。 

そこへ別の幼獣個体がやって来て、幼獣同士の取っ組み合い(兄弟喧嘩)が始まりました。 
相手に噛み付いて組み伏せているものの、鳴き声は聞き取れません。 


シーン22:7/9・午前8:05・くもり・(@16:21〜) 
元気があり余っている幼獣2頭が巣穴R付近でひたすら格闘遊びを繰り広げています。 
その一方で、いつも母親♀について歩きたい甘えん坊の幼獣が1頭います。 
親の採餌法をよく見て覚えようとする勉強熱心な個体なのかもしれません。 
幼獣の性別が関係しているのかな? 


シーン23:7/9・午前8:08・くもり・(@17:20〜) 
各々がばらばらに活動しています。 
林縁の灌木の根本で虫でも見つけたのか、重点的に匂いを嗅いでいる幼獣がいます。 


シーン24:7/9・午前8:08・くもり・気温25℃(@18:21〜) 
別アングルの監視映像に切り替えました。 
幼獣1匹が巣口Lの近くで地面の窪みに顔を突っ込んで餌を探しています。 


シーン25:7/9・午前8:09・くもり(@19:20〜) 
別アングルの広角映像に切り替えます。 散発的に幼獣同士で小競り合いが始まります。 
奥の農地からトラクターの騒音が聞こますけど、アナグマ家族は気にしていません。 

前脚を立木に掛けて起立する幼獣がいました。(@x:xx〜) 


シーン26:7/9・午前8:12・くもり・気温25℃(@20:20〜) 
別アングルの監視映像に切り替えます。 
幼獣1匹が右下隅から登場し、アクセストレンチLの落葉に鼻面を突っ込んで穴を掘りながら餌を探しています。 




2024/03/28

ヤマザクラの樹上で果実を食べるニホンザルの群れ

 

2023年7月上旬・午後13:30頃・晴れ 

里山の登山道を登り始めて間もない地点で野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れと遭遇しました。 
山中で猿の鳴き声が近づいてくるとその場に立ち止まって神経を集中し、揺れている木がないかどうか探します。 
すると大抵、樹上にニホンザルを見つけることが出来ます。 

葉の生い茂ったヤマザクラの樹上に登り降りして、果実を摘み食いしています。 
ヤマザクラの実は完熟すると黒くなるのですが、ニホンザルは半熟の赤い実も食べるようです。 

関連記事(11年前の撮影)▶ ニホンザルが群れでヤマザクラの果実を採食 


山麓で土木工事する重機の騒音がうるさいのに、ニホンザルは全く気にしていません。 
しかし、カメラに撮られていることに気づくと警戒し、枝葉の影に隠れたり木から降りたりしてしまいます。 
工事の騒音が止まると、近くの草むらからナキイナゴ♂(Mongolotettix japonicus)が鳴く声♪が聞こえました。 

関連記事(15年前の撮影)▶ ナキイナゴ♂の鳴き声♪


ヤマザクラの果実に含まれる堅い種子を噛む音がカリカリ♪と聞こえたのですが、葉の生い茂る樹上でサルの姿を見失ってしまい、動画で記録できませんでした。 
撮影アングルを求めて私が右往左往すると、ニアミスしそうになった個体が悲鳴を上げて逃げてしまいます。 
猿害問題の対策として、ニホンザルの群れが山から麓に降りてくる度にロケット花火を打って追い払っています。 
警戒心が強いのはそのためでしょう。 
一方、私のことを認識している群れは、山中で出会ってもあまり恐れずにリラックスして自分たちの行動を続けてくれます。 


数時間後に私が同じ山道を戻ってくると、ニホンザルの残した糞が点々と残されていました。(計3個) 
糞をほぐして調べれば、未消化のヤマザクラ種子が含まれているかも知れません。 
猿の採食時に噛み砕かれずに果肉と一緒に飲み込まれた種子は糞と一緒に排泄され、ヤマザクラの種子は遠くに散布されることになります。 


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2024/03/27

夜の渓谷で鼻息を荒らげて威嚇するニホンカモシカ【トレイルカメラ:暗視映像】

前回の記事:▶ 雪崩に埋もれた渓谷を深夜に連れ立って渡る2頭のニホンカモシカ【トレイルカメラ:暗視映像】 

里山の渓谷(沢の源流部)が厳冬期に雪崩で埋もれ、そこを野生動物が恐る恐る渡っていました。 
春以降も引き続き定点観察したかったのですけど、トレイルカメラの台数が足りなくなり、泣く泣く引き払いました。 
他所のプロジェクトがようやく一段落ついたので、夏の渓谷を無人センサーカメラで監視することにしました。 
夏には切り立った崖を登り降りして沢を渡る野生動物の足跡や蹄跡が地面に残っています。(フィールドサイン)

 

冒頭のシーンは明るい昼間に撮れた現場の様子なのですが、ひどいモアレが生じてしまいました。
こんな症状は初めてです。
古いトレイルカメラを騙し騙し使い続けてきたので、いよいよ寿命なのかも知れません。
カメラを設置しながら試写したつもりなのですけど、夏の日差しが眩しすぎてカメラの液晶画面がよく見えず、ろくに確認できていませんでした。
こういうときの対処法として、液晶画面を覆う日除け(液晶サンシェード)を後に自作することになります。
幸い、夜の暗視映像には影響を及ぼしませんでした。


2023年7月上旬・午後21:25頃 

真っ暗な晩にトレイルカメラが起動すると、沢の流れる水音に混じってフシュ、フシュ♪と聞き馴染みのある音が渓谷の対岸から何度も鳴り響きました。 
ニホンカモシカCapricornis crispus)が対岸に現れたようで、立ち止まって何度も鼻息を荒らげているようです。 
しかし、威嚇の対象が不明です。 
まさかトレイルカメラの存在に気づいて警戒し、威嚇しているのでしょうか? 
あるいは夜の獣道で他の野生動物と遭遇したのかもしれません。
残念ながらトレイルカメラの旧機種は赤外線の光量が弱くて対岸までほとんど届かず、暗視映像ではカモシカの2つの目が点のように白く光っているだけです(赤丸@0:05)。 
動画編集時に試しに自動色調補正してもカモシカの姿は見えてこなかったので、その処理はキャンセルしました。 
それでも熱源の動きを検知するセンサーの感度には感心します。
カモシカが此岸に向かって渓谷を渡ってくれるかと期待したものの、そのまま90秒間の録画時間が終わってしまいました。 

ひょっとすると、同じ日の昼過ぎ(午後13:20〜13:40; 約8時間前)に私とつづら折れの山道で遭遇した♂と同一個体という可能性があります。 
明るい日中に出会ったときには、鼻息を荒らげて私に対して威嚇することは一度もありませんでした。

 関連記事(同日の撮影)▶  


※ カモシカの鼻息威嚇が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


【追記】
渓谷の深さの計り方。
沢の源流部で深い渓谷を渡るために、ヒトも野生動物も両岸の切り立った険しい崖を登り降りしなければいけません。
有蹄類のニホンカモシカが渡る場合は、「義経の鵯越の逆落し」のような迫力のある動画がトレイルカメラで撮れるのではないかと期待しています。
ところで、渓谷の深さをどうやったら測れるでしょうか?
長いロープを使うなど色々と考えてみたのですが、携帯したGPSで標高の表示をリアルタイムで見ながら実際に渡ってみると、両岸と谷底の高低差はわずか4〜5mでした。
私の個人的な体感としては10m以上ありそうだったのに、拍子抜けしました。   




【アフィリエイト】

2024/03/26

久しぶりに旧営巣地に戻ってきて巣穴を調べるニホンアナグマの母子【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年7月上旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の母子がどこか別の巣穴に転出した後も旧営巣地(セット)をトレイルカメラで監視し続けていると、遂にある日の未明にアナグマ家族が戻ってきました! 


シーン0:7/7・午後16:21(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
巣穴Rを見張っているカメラの映像です。 


シーン1:7/9・午前3:56(@0:03〜) 
うっすらと夜霧が立ち込めています。 
 巣口Rの周辺でアナグマの幼獣が遊んでいるようですが、画面がぼんやりしていて、はっきり見えません。 
そこへ右から続けざまに別の幼獣2頭がやって来て、懐かしの我が家に入巣Rしました。 


シーン2:7/9・午前3:59・気温21℃(@1:03〜) 
巣穴Lを見張っている別アングルの暗視映像に切り替えます。 
やはり、夜霧がうっすらと立ち込めています。 
母親♀と思われる成獣が営巣地をうろついていました。 


シーン3:7/9・午前4:00(@1:16〜) 
母親♀は左下にのそのそと立ち去り、巣口Rで遊んでいた幼獣もばらばらについて行きます。
アナグマの親子が夜の二次林で餌を探し歩く途中でたまたま旧営巣地に立ち寄っただけのようで、本気で戻ってくるつもりはないようです。 

小雨が降っているのかも知れません。 
右手前に生えている細い枯れ木が暗視カメラの赤外線を反射するせいで画面が白飛びしてしまい、目障りですね…。 


シーン4:7/9・午前4:13・気温22℃(@2:11〜)日の出時刻は午前4:21。 
夜が明ける直前からカナカナカナ…♪とヒグラシ♂(Tanna japonensis)が鳴き始めました。 

巣口Lでアナグマの母子が対面しています。 
母親♀が先導して獣道を辿って右奥に立ち去りました。 
…と思いきや、幼獣が独りで戻ってきました。 
名残惜しそうに旧営巣地の地面の匂いを嗅ぎ回りながら左へ向かいました。 
母親から離れて単独行動するのも怖くないようです。 


シーン5:7/9・午前6:20・気温22℃(@3:00〜) 
とっくに夜が明けた時刻なのになぜか暗くて、暗視映像のままトレイルカメラが起動しました。 
霧はだいぶ晴れたようです。 
アナグマ親子の群れが再び戻ってきていました。 

巣口Lに潜り込んでいたアナグマの幼獣が外に出てきました。 
左の広場で仲間(母親♀?)と合流し、体を掻いています。 


シーン6:7/9・午前6:21・気温21℃(@3:51〜) 
ようやく母親♀と4頭の幼獣が勢揃いした様子をしっかり見ることができました。 
ここで生まれた幼獣4頭が、1頭も欠けることなく無事に成長していて安心しました。
巣口R付近で遊んでいます。 

授乳を求めて♀の腹の下に潜り込もうとした幼獣が拒まれて、巣口Rの窪みに転がり落ちました。(@4:00〜) 
離乳の時期が近いのかも知れません。 

♀と幼獣1頭が続けざまに巣穴Rrの奥に入り、残る幼獣3頭は広場で勝手に遊んでいます。 
あちこちで地面を軽く掘り返して、餌となる虫を探しているようです。(探餌徘徊) 
しばらくすると、巣穴Rrから幼獣と母親♀が逆の順番で外に出て来ました。 

林縁で母子が相互毛繕いしています。 
この幼獣は甘えん坊なのか、頻りに♀へじゃれついています。 


シーン5:7/9・午前6:23・気温21℃(@5:51〜) 
ようやく奥の灌木林に朝日が射し込み始めました。 

そう言えば、母親♀が我が子にアロマーキングしなくなっていることに気づきました。 
幼獣自身の臭腺や肛門腺が発達してきたのでしょう。 

巣口Rで遊ぶ幼獣の1頭が立ち上がって細い枯木の幹に前足を掛けました。 
巣材集め行動の萌芽なのかもしれません。 
母親♀は二次林内をぶらついて餌を探しています。 
♀が巣材集めをしないということは、この巣穴に再び住み着くつもりはないようです。

ヘルパー♂は別行動らしく、姿が見えませんでした。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 



2024/03/25

アナグマが転出した後の巣穴に出入りする野ネズミ同士が縄張り争い【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年7月上旬 

二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が子育てをしてから引っ越した空き巣に最近ではホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が住み着いています。 
アナグマもときどき戻ってきては巣穴のメンテナンスしているようです。
つまり、現時点では誰が所有する巣穴なのか流動的な状態です。
トレイルカメラに写る野ネズミ(ノネズミ)の探餌行動をまとめました。
巣穴の主であるアナグマが引っ越した後で野ネズミが堂々と巣穴に出入りする頻度が増えるかと予想したのですが、そんな単純な2種間の問題ではないので難しいです。 


シーン0:6/29・午後13:28・気温27℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
右奥の巣穴Rと左手前の巣穴Lの2つがあります。 


シーン1:7/2・午後20:06・気温23℃(@0:04〜) 
ある晩に2つの巣穴LRの中間地点を野ネズミがうろついてから、奥の巣穴Rに入りました。 

その間、ザトウムシの一種が監視カメラのレンズ上を這い回っています。 
夏の時期はザトウムシのせいで監視対象の野生動物がしっかり撮れないことが多いので、何か対策する必要がありそうです。 
忌避剤を使いたくなりますが、その異臭で嗅覚の鋭い哺乳類が警戒したり来なくなったら元も子もありません。
トレイルカメラに近づけないように何か物理的なバリアを設置するしかなさそうです。


シーン2:7/3・午前2:42・気温20℃(@0:50〜) 
日付が変わった深夜未明に野ネズミが再び現れました。 
画面の右下に姿を消したということは、手前の巣穴Lに入ったのかもしれません。 


シーン3:7/3・午後20:31・気温21℃(@1:09〜) 
野ネズミは夜行性なので、昼間は出没しません。 
次に登場したのは、すっかり暗くなった晩でした。 
今回は珍しく2匹が同時に写っていました。 

まず1匹目の個体aがアナグマの旧営巣地(セット)を徘徊してから、奥の林縁で灌木の根本に立ち止まって何かしています。 
採食なのか毛繕いなのか、やや遠くてよく見えません。 
その辺りには有毒植物のナニワズ(別名エゾナニワズ、エゾナツボウズ)という小低木の群落があり、この時期には赤い実がなっています。
まさか野ネズミはナニワズの熟果を食べに来たのかな?
殺鼠剤の原料として使われるクマリンと似た構造の有毒成分を含んでいるそうです。
監視カメラに写る野ネズミの数が一時期よりも減ったのは、テンやフクロウなど捕食者の活動が盛んになったからだと思っていたのですが、もしかしてナニワズの実を食べて死んでしまったからなのでしょうか?
普通に考えれば、野ネズミは有毒植物ナニワズを忌避するように進化するはずです。
ドブネズミやクマネズミでは殺鼠剤に対する薬剤抵抗性を獲得した個体(スーパーラット)の存在が報告されています。
当地の野ネズミもナニワズへの耐性をつけたとしたら面白い話です。

しばらくすると、右奥の巣穴Rから野ネズミの別個体bが外に出て来ました。(赤丸@1:52〜)
bが左へ行って灌木の背後に回り込む間、aは油断していてbの存在に全く気づいていないようです。 
縄張り争いの追いかけっこが始まった途端に、残念ながら1分間の録画時間が終了してしまいました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみると(@2:13〜)、背後から奇襲されたaは驚いて大きく跳んで逃げ出していました。 



シーン4:7/4・午前0:29・気温19℃(@2:24〜) 
日付が変わった真夜中に現れた野ネズミは、餌を探し歩いて右から左へ横切りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 

つづく→


2024/03/24

前の家主ニホンアナグマが一時帰宅した匂いを巣口に嗅ぎ取ると居候のホンドタヌキは慌てて逃走【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年7月上旬〜中旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後もトレイルカメラ2台で古い巣穴の監視を続けています。 
この時期に写ったホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の動向をまとめました。 


シーン1:7/9・午後15:45・くもり(@0:00〜) 
旧機種のトレイルカメラにしては珍しく、昼間にフルカラーで録画されていました。 (気まぐれな症状)
この時期のタヌキ成獣(親タヌキ)が明るい日中も活動するのは、育ち盛りで腹を空かせた幼獣に餌を取ってくる必要があるのでしょう。 
アナグマの巣口Rを覗き込んでいます。(左右2つの穴が並んでいます。) 
散々ためらった挙句に、結局中には入らず、左へ立ち去りました。 

尻尾に特徴的な黒班があるかどうか、しっかり後ろ姿を見せてくれませんでした。 
アブなのかハエなのか分かりませんが、昼間に巣穴の周辺を常に飛び回っているということは、完全な空き巣ではなく依然として何者か獣が巣穴を利用していることを示唆しています。 


シーン2:7/9・午後15:46・くもり・気温27℃ (@1:00〜) 
同じ時刻に別アングルに設置した監視カメラでも撮れていました。 
画面の左端にちらっと写っただけで、巣口Lには行かず、左奥に?立ち去りました。 


シーン3:7/9・午後21:47(@1:07〜) 
同じ日の晩にもタヌキが来ていました。 
夏毛のタヌキは、かなりほっそりした体型に見えます。 
目が大きく爛々と光っていますし、初めはハクビシンかと思ったぐらいです。 

夜のアナグマ営巣地(セット)にタヌキが堂々と来るということは、ここにはもうアナグマ一家は住んでいないのでしょう。 
巣口Rの縁を回り込んで慎重に匂いを嗅いでから、巣穴Rの中にそっと入りました。 

白っぽい尻尾の中央部に滴状の小さな黒班▼がある個体でした。 
今はこの個体のタヌキがアナグマの巣穴Rをねぐらとしてときどき利用しているようです。 
ただの内見(偵察)だった可能性もありますけど、出巣Rするシーンは撮れていません。 


シーン4:7/11・午前8:51・晴れ・気温25℃(@2:07〜) 
次にタヌキの姿が写ったのは、2日後の午前中でした。 
2つの巣口LRの間を歩いて通り、巣口Rの横で立ち止まりました。 

林床の木漏れ日が美しく撮れています。 
二次林の葉が鬱蒼と生い茂り、林冠ギャップがほとんどありません。 


シーン5:7/11・午前8:52・晴れ・気温25℃(@2:36〜) 
同じ時刻に別アングルのトレイルカメラでも撮れていました。 
旧機種に特有の症状で、昼間なのにフルカラーで録画されません。 

タヌキが巣口Rの横を通り過ぎてから林縁の獣道で立ち止まり、身震いしてから再び歩き出しました。 
左奥を気にしています。 
尻尾に例の黒斑▼があるような気もしますが、後ろ姿をしっかり見せてくれませんでした。 


シーン6:7/11・午前16:13・(@2:58〜) 
同じ日の夕方近くにタヌキがまた奥の二次林から登場。 
獣道を辿ってまっすぐ巣口Rへ向かってきたものの、中には入りませんでした。 
巣口の匂いを嗅ぐと、慌てて右へ走り去りました。 
音量を上げてもアナグマが威嚇する鳴き声♪は聞き取れず、直後にアナグマのヘルパー♂が巣口Rから顔を出すこともありませんでした。 
実は同じ日の夜明け前にアナグマのヘルパー♂が営巣地(セット)に戻って来ており、巣穴Rにも出入りしていたことが動画に残されていました(映像公開予定)。 
前の家主の残り香を嗅ぎ取って、慌てて退散したのでしょう。

タヌキとアナグマの動画を別々に切り分けて編集してしまいましたが、今思うと単純に時系列順に見せた方が分かりやすかったですね。

空き巣を巡って直接的な闘争(争奪戦)はなくても、匂い付けで所有権を互いに主張し合っているらしく、タヌキとアナグマ(同じ穴のむじな)の間で興味深い攻防戦(心理戦?)が続きます。 
つまり、タヌキは力づくでアナグマの巣穴を乗っ取った訳ではありません。

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【参考文献】
島田将喜; 落合可奈子. アナグマ (Meles anakuma) とタヌキ (Nyctereutes procyonoides) が利用する巣穴付近における行動の違いと時間的ニッチ分化. 哺乳類科学, 2016, 56.2: 159-165.
全文PDFが無料でダウンロードできます。
センサーカメラで撮れた動画を統計的に細かく解析した研究で、興味深く拝読しました。
アナグマが掘った巣穴にタヌキが侵入し、2種が同じ巣穴を利用する時間帯をずらして住み分けることがよくあるそうです。
アナグマとタヌキは時期,時間帯をずらして同一の巣穴を利用することによって,両種が時間的ニッチ分化を実現していることが示唆された.タヌキはアナグマに比べて巣穴付近での探索行動の持続時間が長く,その割合も多かった.アナグマは巣穴内をより頻繁に利用することが示唆された.タヌキは嗅覚を用いた探索行動をおこなうことで,アナグマとの出会いを回避しつつ巣穴を共有しているものと考えられる. (論文の概要より引用)



つづく→怪我した右後脚をかばって3本足で痛々しく跛行するホンドタヌキ♂が排尿マーキング【トレイルカメラ】


2024/03/23

山道でウワミズザクラの葉を食べクマイチゴの葉に眼下腺マーキングするニホンカモシカ♂

 



2023年7月上旬・午後13:35頃・晴れ 

つづら折れの山道で座位休息してたニホンカモシカ♂(Capricornis crispus)がようやく立ち上がって歩き去ったので、そっと後をつけると、ほぼ平坦な区間でこちらを振り返っていました。 
直前まで山道横に自生する灌木の葉を採食していたようで、もぐもぐと咀嚼しています。 
やがて警戒を解くと、道端の木の葉の匂いを嗅いでから、あちこちで葉先を少しずつ口でちぎり取って食べました。 
下草にオカトラノオウツボグサの花が咲いているのに、それらは全く口にしませんでした。 
カモシカはいかにもbrowserらしく、灌木の葉の方が好みなようです。(シカは下草が好きなgrazer) 
股間に陰嚢(睾丸)が見える。

ここで生憎カメラの機材トラブルとなり、焦りながら再起動すると、カモシカ♂はつづら折れの曲がり角に達していました。 
道端に自生するキイチゴの仲間の枝葉に顔をゴシゴシと擦りつけていました。 
眼下腺マーキングが済むと、こちらを振り返って見上げました。 
舌舐めずりしてからゆっくりと倒木を跨いで山道を外れ、オオバクロモジユキツバキの藪の間に分け入って行きました。 
どうやらそこが(通い慣れた?)獣道になっているようです。 
オオバクロモジの葉にも通りすがりに軽く眼下腺マーキングしたようです。 

カモシカ♂が居なくなった後で、動画を撮りながら、現場検証しました。 
採食していた灌木の樹種は、おそらくウワミズザクラと思われます。 
眼下腺マーキングしていたのはキイチゴの仲間だと思われますが、花や実がついていない夏に種類を見分けるのは苦手です。 
葉の形状から、クマイチゴですかね?
右上に葉にカモシカの食痕?


 延べ16分半という長時間の連続観察をする幸運に恵まれましたが、この間、ニホンカモシカ♂が私に対して鼻息を荒らげて威嚇することは一度もありませんでした。 
フィールドで私という存在に慣れてもらうまで何年もかかって大変ですが、信頼関係を築き上げると観察が楽になります。


 【アフィリエイト】 


2024/03/22

ニホンアナグマの幼獣2頭がスギ防風林でタヌキの溜め糞場を素通り【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年7月上旬 

スギ防風林に残されたホンドタヌキNyctereutes viverrinus)専用の溜め糞場wbcを久しぶりにトレイルカメラで監視しています。 


シーン1:7/6・午後14:24(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
スギ大木の左手前にこんもりとしたタヌキの溜め糞場wbcがあります。 
ちなみに、画面の右下の方向へ約5m離れた地点に実はアナグマ専用の溜め糞場stmpがあります。 


シーン2:7/7・午前3:00頃・(@0:03〜) 
深夜未明にやって来たのは、2頭のニホンアナグマMeles anakuma)幼獣でした。 
この間までよちよち歩きだった幼獣が、だいぶ成長して足取りがしっかりしてきました。 
この時期は未だ母親♀に引率されて出歩くはずなのに、おそらくカメラの起動が遅れて先行する♀を撮り損ねたようです。 
♀がカメラの死角を通った可能性もあります。 
1頭の幼獣が獣道で立ち止まり、体を掻きました。 
タヌキの溜め糞wbcには興味がないようで、立ち寄りませんでした。 
画面奥にある枯れ水路の方へ姿を消しました。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

2024/03/21

スギ防風林でアナグマ専用の溜め糞場を夕方に素通りするホンドタヌキの♀♂ペア【トレイルカメラ】

 



2023年7月上旬・午後17:47・(日の入り時刻は午後19:08) 

スギ防風林にあるニホンアナグマMeles anakuma)専用の溜め糞場stmpを自動撮影カメラで監視していると、やや薄暗くなった夕方にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の♀♂ペアが奥から登場しました。 
アナグマの溜め糞場の横を通り過ぎたものの、立ち止まって匂いを嗅いだりしませんでした。 
古い機種なのに、今回はなぜか珍しくフルカラーで録画されています。 
ホンドタヌキのペアが向かった方向には約5m先にタヌキ専用の溜め糞場wbcがあるのですけど、運用しているトレイルカメラの台数が足りなくて、そっちは監視できていません。 

画面下端のやや左寄りの所に朽ち果てた切株があります。 
画面の右下隅から斜めに左上へ林床に掘られた古い用水路跡の溝にスギの落ち葉が溜まって埋もれかけ、今や獣道となっています。 
その溝を挟んで切株の反対側に古い手押し車(猫車)が捨てられたまま朽ち果てて、錆びた金属のフレームだけが残っています。 
そのフレームのすぐ左に黒々としたアナグマ専用の溜め糞stmpが写っています。 


つづく→

2024/03/20

夕方のスギ防風林を駆け抜けるホンドテンの親子連れ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年7月上旬

平地のスギ防風林にあるアナグマの溜め糞場stmpに設置した監視カメラの映像です。
この地点でホンドテンが登場したのは初めてです。

シーン1:7/7・午後16:36・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
画面下端のやや左寄りの所に朽ち果てた切株があります。 
画面の右下隅から斜めに左上へ林床に掘られた古い用水路跡の溝にスギの落ち葉が溜まって埋もれかけ、今や獣道となっています。 
その溝を挟んで切株の反対側に古い手押し車(猫車)が捨てられたまま朽ち果てて、錆びた金属のフレームだけが残っています。 
そのフレームの下がニホンアナグマMeles anakuma)専用の溜め糞場stmpとなっています。 


シーン2:7/8・午後18:51(@0:04〜)日の入り時刻は午後19:07。 
日没前の薄暗い夕暮れに、何か謎の幼獣が2頭、前後して獣道を通り抜けて左奥の茂みへ走り去りました。 
トレイルカメラの起動が少し遅れた上にあまりにも一瞬の登場なので、1/3倍速のスローモーションでまずはご覧ください。 
直後に等倍速でリプレイ。 

幼獣の後に左下からホンドテンMartes melampus melampus)が登場しました。 
テンは朽ちた切株の上に跳び乗ってから、先行する幼獣2頭を追いかけるように、奥のスギ林床を走り去りました。 
テンは急いでいたのか、アナグマの溜め糞に全く興味を示しませんでした。

最初に登場した幼獣の種類によって、動画の解釈が変わってきます。
もしもテンだとすると、親子が一緒に夕方のスギ防風林を出歩いていることになります。 
謎の幼獣がテン以外の哺乳類という可能性はどうでしょうか? 
例えばアナグマの幼獣を狩ろうと、テンが追跡しているのかもしれません。 
改めて動画を見返すと、冒頭の幼獣は走り去る後ろ姿しか写っていませんが、尻尾が長くて体型が細長いのでアナグマではなさそうです。 
という訳で、私としては「ホンドテンの親子」説を取ることにします。 


吉見光治『テン:種をまく森のハンター』によると、
 食べ物が豊富な4月から5月、テンは2頭ほどの子を産み樹洞や山の斜面の岩穴などで育てる。7月にはテンの子が巣穴から出歩くようになる。テンの子は家族で過ごしながら、食べられる木の実や、小動物の捕獲方法、危険な動物などを学習し生きる術を身につけていくものと考えられる。 (p2より引用)


動画の撮影日は7月上旬ですから、まさに本に書いてある通り、テンの親が幼獣を連れ歩いて採食法(狩り)などを教育しているのでしょう。 

タヌキの溜め糞場でキンバエを狩れないアカバトガリオオズハネカクシが同種間で喧嘩

 

2023年7月上旬・午後12:20頃・くもり 

里山の急峻な尾根道でホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が残したと思われる溜め糞場qをときどき定点観察しています。 
この日は新鮮な糞が追加されていました。 
タヌキの糞には、未消化の種子だけでなく獣毛も含まれていました。 
ウグイス♂のさえずる鳴き声♪が聞こえます。 

キンバエの仲間(種名不詳)、ニクバエの仲間(種名不詳)、キバネクロバエMesembrina resplendens)など多数のハエが泥状の獣糞に群がって吸汁していました。 

甲虫では、少なくとも3匹のアカバトガリオオズハネカクシ(旧名アカバハネカクシPlatydracus brevicornis)がタヌキの溜め糞場qに集まっていました。 
肉食性なので、糞塊の上をうろついて近くのハエに襲いかかろうとしています。 
しかしハエの方が反射神経でも敏捷性でも優れており、アカバトガリオオズハネカクシが近距離までにじり寄っても横歩きや後退りであっさり逃げてしまいます。 
ハエ類は警戒を怠らず、肉食性ハネカクシから常に安全な距離を取りながら、吸汁しています。 
アカバトガリオオズハネカクシの中には、獲物を追い回すのを諦めて、溜め糞上の小さな巣穴に潜り込んで獲物を待ち伏せする作戦に切り替えた個体もいます。 
それでも狩りは失敗続きです。 
三脚を立てて長時間じっくり動画撮影しないと、狩りの成功シーンを撮るのは難しそうです。 
肉食性のハネカクシ類はハエの幼虫(蛆虫)も狩るはずなので、産卵前のハエ♀を追い払うのは得策ではないはずです。 



複数のアカバトガリオオズハネカクシが獲物を追い込んで挟み撃ちにする高度な協同作戦はしませんでした。 
それどころか、アカバトガリオオズハネカクシ同士が出会う度に激しい喧嘩になります。 
狩場を巡る縄張り争いがあるのでしょう。(占有行動) 
アカバトガリオオズハネカクシ同士の喧嘩は初見です。 
喧嘩は毎回一瞬で終わり、すぐに離れます。 
相手構わず(獲物にも同種にも)襲いかかるということは、アカバトガリオオズハネカクシはよほど飢えていて殺気立っているのかな? 
狩りに失敗続きのアカバトガリオオズハネカクシが苛々して同種に八つ当たり? 

アカバトガリオオズハネカクシ同種間の闘争を1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@3:08〜) 
2匹が出会い頭に相手の大顎にすばやく噛み付きました。 
大顎で噛み合いながら、やや小型の個体は腹部を前方に曲げて腹端を相手に向けました。 
腹端にある一対の棘(正式名称は?)で相手の頭部を狙ってサソリのように攻撃するのでしょうか? 
この行動は同種間の喧嘩で繰り返し見られましたが、スロー再生すると実際に相手を刺してはいませんでした。 
腹端を相手に向けて排泄物や分泌物などを放出したようにも見えません。 
したがって、ただの威嚇や儀式的な攻撃と考えられます。 
ハネカクシの性別の見分け方を私は知らないのですが、もしかして♂が腹端の把握器で♀を確保しようとする配偶行動だったりしますかね? 
大型個体も噛み合いながら少しだけ腹端を上に持ち上げていました。 

喧嘩は一瞬で決着が付き、2匹は離れて行きます。 
大型個体が常に勝利を収めるようで、小型個体が逃げ出します。 
殺し合いではなく、ライバルを狩場から追い払いたいだけのようですが、逃げた相手もすぐにまた戻ってくるので埒が明きません。 
アカバトガリオオズハネカクシが同種間で共食いする可能性もあるのでしょうか? 
ラストシーンでは、獣糞の下の隠れ家から追い出された個体が振り返って反撃…したように見えました。 
しかしスローモーションを何度も見直すと、横の落ち葉の下に潜んでいた別個体が糞塊の外に出てきた個体を攻撃していました。 
(アカバトガリオオズハネカクシ3匹の喧嘩) 


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