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2019/05/23

ヒメジョオンの蕾で目覚め、身繕いするオオセイボウ



2018年11月中旬


▼前回の記事
ヒメジョオンの蕾に止まって休むオオセイボウ


川の堤防に咲いたヒメジョオンの群落で蕾にしがみついてじっとしていたオオセイボウStilbum cyanurum pacificum)が突然、自発的に覚醒しました。(私が無理やり起こした訳ではありません。)
左右の触角を盛んに動かして探りながら、蕾の上で方向転換してくれました。

ヒメジョオンで吸蜜しているのでしょうか?
しかしオオセイボウが止まっているのは舌状花の花弁が開きかけた蕾で、花蜜は出てないはずです。
したがって、吸蜜行動ではありません。

蜂は隣の更に未熟な蕾に移動しました。
後ろ姿になり、触角を脚で拭って身繕い。
舌を伸ばして脚も舐めました。
脚で自分の腹背と胸背を掻きました。
ヒメジョオンの株のてっぺんからクモの糸(遊糸? しおり糸? 円網の枠糸?)が左右に伸びています。

オオセイボウ:側面@ヒメジョオン蕾
オオセイボウ:顔@ヒメジョオン蕾
オオセイボウ:側面@ヒメジョオン蕾
オオセイボウ:背側@ヒメジョオン蕾+身繕い

なかなか飛び立つ気配がないので、おそらく寿命間近なのだろうと判断し、採集することにしました。
持参したプラスチックのバイアルの蓋を開けて指で蜂を追い込み、中にポトンと落としました。
あっさり囚われの身となったオオセイボウは容器の底で体を丸め、防御姿勢になりました。

オオセイボウの性別はどこで見分けるのですかね?
腹端が独特の形状をしています。
以下は標本の写真を掲載予定。


2019/05/21

セイタカアワダチソウの花で休むクマバチ♀



2018年11月中旬

川の堤防に咲いたセイタカアワダチソウの群落でキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。
晴れて気温が高いのに活発に採餌や吸蜜していませんでした。
花穂にしがみついて、じっとしています。
セイタカアワダチソウの茎をそっと曲げて顔を正面から狙うと、頭楯が黒くて♀と確信できました。
やや寝かせていた触角がかすかに動きました。
ハチが野外で寝る時は大顎で植物体を噛んで体を固定することが多いのですが、この個体は違いました。
晩秋で寿命間近の個体なのですかね?
クマバチの寿命はどのぐらいなのでしょう?
成虫で越冬するのかな?
身近な蜂で素朴な疑問がたくさんあるのに、本で調べたくても世の中にはクマバチの生態や生活史を専門に紹介した本がなぜか出版されていないようです…。

雄蜂♂で同様のシーンは2年前にも観察しています。



クマバチ♀背面@セイタカアワダチソウ訪花+休息
クマバチ♀顔@セイタカアワダチソウ訪花+休息
クマバチ♀横顔@セイタカアワダチソウ訪花+休息

2019/05/14

ヒメジョオンの蕾に止まって休むオオセイボウ



2018年11月中旬・午後14:25頃

川の堤防に咲いたヒメジョオンの群落でオオセイボウStilbum cyanurum pacificum)が休んでいました。
開花しかけの蕾にしがみついて静止しています。
体は垂直に立てた体勢で、触角は寝かせています。
周囲はセイタカアワダチソウの群落が花盛りでした。

日光浴をしているのか、睡眠中なのか、それとも寿命間近の老化した個体で不活発なのかな?

前回(8日前)に見つけた場所とほぼ同じなので、ひょっとすると同一個体なのかもしれません。


▼関連記事
セイタカアワダチソウの花蜜を吸うオオセイボウとウラナミシジミ♀



つづく→ヒメジョオンの蕾で目覚め、身繕いするオオセイボウ


オオセイボウ:側面@ヒメジョオン蕾+休息
オオセイボウ:背面@ヒメジョオン蕾+休息

2019/05/07

セイタカアワダチソウの花蜜を吸うオオセイボウとウラナミシジミ♀



2018年11月上旬

川の堤防沿いに咲いたセイタカアワダチソウの群落でオオセイボウStilbum cyanurum pacificum)とウラナミシジミ♀(Lampides boeticus)が訪花していました。
吸蜜しています。
すぐ裏手が住宅地なのに、オオセイボウというまさかの美麗種に出会えて感激しました。

ウラナミシジミが飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると、広げた翅表の色が地味なので、♀と判明。
ハナアブ類もたくさん来ていましたが、セイタカアワダチソウの花でニアミスしても互いに無関心でした。


オオセイボウ+ウラナミシジミ♀@セイタカアワダチソウ訪花吸蜜
オオセイボウ@セイタカアワダチソウ訪花吸蜜

2019/04/23

ニホンアマガエルはニホンミツバチ♀を狩るか?



2018年10月中旬

農道沿いに咲いたセイタカアワダチソウの群落でニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀が訪花していました。
後脚の花粉籠はほぼ空荷なので、花粉よりも花蜜が目当てなのでしょう。

ミツバチが吸蜜しているセイタカアワダチソウの花穂のすぐ隣にススキが生えていて、その茎にニホンアマガエルHyla japonica)が掴まってじっとしていました。
セイタカアワダチソウの花を訪れる昆虫を虎視眈々と待ち伏せているのでしょう。
白い喉をヒクヒクと動かしているアマガエルの体色は通常通りの緑色ですが、ススキの葉の色に紛れているつもりなのかもしれません。

アマガエルが舌を素早く伸ばしてミツバチを狩る瞬間が見れるのではないかと期待して動画を撮り始めました。
しかし結局、ニホンミツバチ♀は無事に採餌を済ませると、別な株の花穂へ飛び去ってしまいました。
このアマガエルは空腹ではなかったのでしょうか?
縞模様の蜂を襲うと毒針で刺されることを学習済みなのかな?
もし相手がハナアブやハエなら果たして捕食していただろうか?
ミツバチ♀も実はアマガエルの存在に気づいていて、舌が届く射程圏内の花にはあえて近寄らないようにしているようにも見えました。(私の勝手な想像かも)


飼育下で本腰を入れて狙わないと、アマガエルの捕食の瞬間を撮影するのは無理なのかな?


ニホンミツバチ♀@セイタカアワダチソウ訪花採餌vsニホンアマガエル@待ち伏せ

ニホンアマガエル:顔@ススキ茎
ニホンアマガエル:側面@ススキ茎
ニホンアマガエル@ススキ茎・全景

2019/01/26

バラハキリバチ♀の仕業

2018年6月上旬

小ぶりな花を咲かせる赤いバラの園芸種の若葉に丸くくり抜かれた跡が幾つも残されていました。
ハキリバチ科の♀が巣材を集めに来ているのでしょう。
その名もズバリ、バラハキリバチ♀(Megachile nipponica)の仕業かもしれません。
葉の成長に伴って若干変形している可能性もありますが、本で読んだ通りに、葉の切り取られ方は円形および楕円形の2タイプあります。
切り取った跡の縁は日数が経つと茶色に変色するようです。

葉切り跡@赤バラ葉
葉切り跡@赤バラ葉
葉切り跡@赤バラ葉
葉切り跡@赤バラ葉


手元にある『ハチ・ハンドブック』でバラハキリバチについて調べると、

・営巣場所は竹筒や甲虫の脱出孔など既存坑を使うことが多い。巣材は営巣場所の近くで見つかる柔らかい植物の葉で、種名のようにバラの葉を特に好むわけではない。
・春から秋まで2〜3化する。(p89より引用)


蜂そのものを見てないのにバラハキリバチの仕業だと決めつける訳にはいきませんが、一応、予備知識として頭に入れておきます。


6月中旬
10mぐらい離れたブロック塀に別のバラの生垣(赤い花)が植栽されているのを気づきました。
ところが、こちらのバラの葉は全く無傷でした。
ハキリバチ♀はどのような基準で巣材の葉を選ぶのだろう?と素朴な疑問を抱きます。
なるべく巣に近い所で済ませるのか、好みのバラの葉の種類があるのか、葉の柔らかさなどが違うのかもしれません。


8月下旬

バラの葉を切り抜いた跡を見つける度にその葉を取り除くようにすると、次回までに新たな葉切り跡が作られています。
取っても取っても取り切れない…ということは、ハキリバチ♀による巣材集め活動が続いていることを意味しています。

バラの隣に生育したケヤキおよびウワミズザクラの葉にも丸い噛み切り跡があることを新たに発見。
食植性の幼虫の食痕にしては、あまりにもきれいな丸い噛み切り跡です。
切り口がやや変色していることから、古い痕跡と思われます。
それまで私が気付かなかっただけで、ハキリバチ♀がいつからここで巣材を集めていたのか、不明です。


巣材の植物種にはあまり頓着しない種類のハキリバチ♀が活動しているのかな?(1種類とは限りませんね。)
同一種(バラハキリバチ?)でも世代が替わったのかもしれません。
辺りには色々な灌木が鬱蒼と茂っています。
ノリウツギ、タニウツギ、アジサイ、フキ、ツタの葉にはハキリバチ♀にくり抜かれた痕跡は見つかりませんでした。
どういう基準で巣材に選ばれているのでしょう?


葉切り跡@ウワミズザクラ葉
葉切り跡@ウワミズザクラ葉
葉切り跡@ケヤキ葉
葉切り跡@ケヤキ葉

9月上旬
依然として、バラの葉に丸く切り取られた跡が新しく残ります。
さすがにもう見落としとは考えられないので、やはりハキリバチ♀が未だ営巣活動中なのでしょう。



9月中旬
切り取り跡の付いたバラの葉を小枝ごと採集してみました。
方眼紙に載せて採寸してみます。

葉切り跡@赤バラ葉表@方眼紙
葉切り跡@赤バラ葉裏@方眼紙

今季のまとめ
実は私は、ハキリバチ♀が葉を大顎で切り取る行動を未だ見たことがありません。
いつか観察したいと常々思っていたので、巣材の採取地を見つけたのは大きな前進です。
しかし、ときどき、短時間しか見に来れなかったので、今季は活動中の母蜂と一度も出会えませんでした。
巣材集めをする時間帯が決まっているのでしょうか?
近所にあると思われる営巣地の場所も分かりません。
予め竹筒トラップを仕掛けておけば、ハキリバチ♀が営巣してくれるかな?



2019/01/13

フタモンアシナガバチ♀コロニー内の優劣行動



2018年9月下旬

田園地帯を走る鉄道を敷設するために盛った砂利を支えるコンクリートの土台や鉄骨の隙間に多数のフタモンアシナガバチ♀(Polistes chinensis antennalis)が群がっていました。
周囲の状況を説明するのが難しいのですけど、細い農業用水路を線路が跨ぐために小さな鉄橋になっている部分の隙間です。
時期的にワーカー♀ではなく、新女王なのかもしれません。

おそらくこのコンクリート土台の物陰に巣があって一部の個体が日光浴に出て来たのだろうと思われますが、覗き込んでも日向と暗い日陰のコントラストがきつくて巣を見つけられませんでした。
小さな手鏡があれば探すのに役立ったかもしれません。


♀同士で背後から馬乗りになり頭部に噛みつく、という優位行動をしているペアが気になりました。
攻撃を受けている個体は身を伏せて無抵抗です。(劣位行動)
アシナガバチのコロニーでは基本的に羽化した順から上位になる厳しい順位性があり、最優位の女王蜂はワーカー♀を力づくで(激しい優位行動で)支配していることが知られています。
創設女王の権勢が衰えるとともに新女王が羽化するとコロニーの順位性がどう崩れていくのか、きちんと個体標識してコロニーを長期観察すれば面白そうです。
優劣行動に興味がある人は、日本の昆虫3『フタモンアシナガバチ』(山根爽一 著)を一読することをおすすめします。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


フタモンアシナガバチ♀群れ@線路コンクリート土台
フタモンアシナガバチ♀群れ@線路コンクリート土台
フタモンアシナガバチ♀群れ@線路コンクリート土台・全景



2019/01/04

ヒミズ死骸の肉片をクロヤマアリから守るクロオオアリの群れ



2018年9月下旬


▼前回の記事
ヒミズの腐乱死体に飛んで集まるヨツボシモンシデムシ

腐乱したヒミズUrotrichus talpoides)の死骸から少し離れた路上に小さな肉片が転がっていました。
死骸から食い千切った肉片を4匹のクロオオアリCamponotus japonicus)のワーカー♀が巣に運ぶ途中のようです。
肉片を大顎で噛んで引っ張り、更に細切れにしようとしています。
肉片には数匹の白い蛆虫(ハエの幼虫)が蠢いているのですが、アリは蛆虫を獲物とはみなしていないのか、肉片に夢中です。


▼関連記事
猿の死骸からウジ虫を運ぶアリ

2匹のクロヤマアリFormica japonica)も物欲しそうに肉片に近寄って来ました。
しかし、体格に勝るクロオオアリ♀が撃退しました。
クロヤマアリ♀は追い払われてもすばしこく逃げ回り、横取りするチャンスをしつこく狙っています。

もし仮に、クロヤマアリが援軍を呼び寄せてクロオオアリを数で圧倒したら、勝機はあるのでしょうか?


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


クロオオアリ♀4 vs クロヤマアリ♀2@ヒミズ死骸:肉片

2018/12/28

チャイロスズメバチ♀の探餌飛翔



2018年9月下旬

山間部の峠道の横に生えたアカソの群落でチャイロスズメバチVespa dybowskii)のワーカー♀が飛び回っていました。
アカタテハやフクラスズメの幼虫などアカソを食べて育つ幼虫(イモムシ)を狩ろうと探し回っているのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/12/27

ヒミズの死骸に群がるキンバエとクロオオアリ♀



2018年9月下旬

山間部の峠道にヒミズUrotrichus talpoides)の死骸が転がっていました。
遺体の損傷が激しく死因は不明ですが、車に轢かれたロードキルなのでしょうか。
死骸は長い尻尾に毛が生えています。
前足の爪がさほど発達していないので、モグラではありません。

クロオオアリCamponotus japonicus)のワーカー♀とキンバエの仲間が死骸に群がっていました。
クロオオアリ♀は死骸の毛皮が裂けて露出した部分から大顎で肉を食い千切っていました。
私にキンバエの種類は見分けられないのですが、複眼の形状を見ると♀♂両方来ていました。
キンバエは死骸の体液を舐めています。
産卵シーンは見ていません。
肉の組織で白い蛆虫(ハエの幼虫)が蠢いているので、死後数日が経過していることが分かります。
撮影アングルを変更しようと私が動くと、ハエが死骸から一斉に飛び立って避難してしまいます。
後半は、15cmの金属製定規を並べて置いて死骸を採寸しました。


▼関連記事(10年前の撮影)
ヒミズ死して屍拾うものあり(前編):ヒミズ死骸に群がるキンバエ

つづく→ヒミズの腐乱死体に飛んで集まるヨツボシモンシデムシ


クロオオアリ♀群れ+キンバエspp群れ@ヒミズ死骸
クロオオアリ♀群れ+キンバエspp群れ@ヒミズ死骸
クロオオアリ♀群れ@ヒミズ死骸+scale

2018/12/22

オミナエシの花蜜を吸うフタモンアシナガバチ♀とブチヒゲカメムシ



2018年9月下旬

民家の花壇に咲いたオミナエシの群落でフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)のワーカー♀が訪花していました。
テーブル状の花序を歩き回りながら吸蜜しています。

奥の花序にブチヒゲカメムシDolycoris baccarum)も来ていたのですが、フタモンアシナガバチ♀はニアミスしても狩ろうとしませんでした。(@2:22)

他にもほっそりした別種のカメムシが訪花していたものの、背側から撮れず種類が見分けられませんでした。
カメムシはじっとしているだけで、動画に撮っても面白くありません。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


フタモンアシナガバチ♀@オミナエシ訪花吸蜜
フタモンアシナガバチ♀@オミナエシ訪花吸蜜

ブチヒゲカメムシ@オミナエシ訪花吸汁

オミナエシ花
オミナエシ葉:ギザギザの葉が対生
オミナエシ葉:鳥の羽のようにギザギザしている

2018/12/14

クズを訪花するスミスハキリバチ♂の羽ばたき【ハイスピード動画】



2018年9月上旬


▼前回の記事
ヤブツルアズキの花蜜を吸うスミスハキリバチ♂

(同一個体を続けて撮ったつもりなのですが、ときどき見失ったので、別個体の可能性もあります。)

山麓の農村部の道端に咲いたクズの群落でスミスハキリバチ♂(Megachile humilis)が訪花していました。
240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。

吸蜜中は腹部を上に反らした海老反り姿勢になっています。
腹端に丸みがあるので雄蜂♂だと思うのですが、いまいち自信がありません。
顔が白っぽいのは、雄蜂♂に特有の白い毛が密生しているためか、それとも単に花粉で汚れているだけなのか、悩ましいところです。
吸蜜中に丁度クズの花の雄しべの先が腹部下面に当たり、花粉が付着します。(花粉で汚れたせいで、♀特有のスコパの有無が紛らわしいです。)

同時に雌しべの先も擦られて花粉が付くので、次の花へ飛び回る蜂はクズの送粉者として持ちつ持たれつの共生関係にあります。
(更にスミスハキリバチの♀はクズ等の葉を切り取って巣材にします。)

高画質のHD動画でも記録しようとしたら、逃げられてしまいました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



【追記】
クズの花の構造については「マメ科の蝶形花冠」というサイトの写真付きの解説が参考になります。
旗弁の根本には黄色い蜜標があり、これを目印としてハナバチ類は訪花します。
蝶形花冠をしたマメ科の花は、昆虫が蜜標を目印にしてもぐりこむとき脚で翼弁と舟弁を押し下げます。すると舟弁の中に隠されていた雌しべと雄しべは押し下げられないので外に出てきて昆虫に花粉をつけたり、昆虫から花粉を受け取ったりします。昆虫が飛び去ると翼弁と舟弁は元の位置にもどり再び雄しべ雌しべは隠れてしまうのです。 (上記サイトより引用)
バネ仕掛けのような下線部の様子が今回撮れたスローモーションの映像でよく分かります。

2018/12/12

スズバチ♀の探餌飛翔



2018年9月上旬

駐車場の隅に植栽された灌木(樹種不明)の周囲をスズバチ♀(Oreumenes decoratus)が飛び回っていました。
蜂を見失った後、茂みの中にスズバチの泥巣があるのではないかと探しても見つかりませんでした。
したがって、おそらくスズバチ♀が獲物となるイモムシ類を探し回っていたのでしょう。

この灌木は最初、柳の仲間かと思ったのですが、今思えばブッドレアのような気もしてきました(花が咲いていないので分かりません)。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/12/10

ニラの花蜜を吸うコアシナガバチ♀



2018年9月上旬

民家の軒下に咲いたニラの群落でコアシナガバチPolistes snelleni)のワーカー♀が訪花していました。

意外にもこの組み合わせは初見です。
吸蜜する蜂の顔と胸に大量の黄色い花粉が付着しています。

後半は花粉で汚れた顔を化粧しています。(身繕い)
今回の個体で顔色は性別判定に使えませんが、触角の先端の形状から♀と判定しました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


コアシナガバチ♀@ニラ訪花吸蜜
コアシナガバチ♀@ニラ訪花吸蜜
コアシナガバチ♀@ニラ訪花吸蜜
コアシナガバチ♀@ニラ訪花吸蜜

2018/12/09

ヤブツルアズキの花蜜を吸うスミスハキリバチ♂



2018年9月上旬

山麓の農村部の道端でアメリカセンダングサなどに巻き付いた蔓植物のマント群落でヤブツルアズキの黄色い花が咲いていました。
そこへスミスハキリバチ♂(Megachile humilis)と思われるハキリバチが忙しなく訪花していました。
腹部下面にスコパが見えず、腹端が丸く(尖っていない)、顔に白い毛が密生していることから雄蜂♂と判明。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


スミスハキリバチ♂@ヤブツルアズキ訪花吸蜜
スミスハキリバチ♂@ヤブツルアズキ訪花吸蜜
スミスハキリバチ♂@ヤブツルアズキ訪花吸蜜

2018/12/05

飛べ!キボシアシナガバチ♂【ハイスピード動画】



2018年9月上旬

山際の道端の草むらでキボシアシナガバチ♂(Polistes nipponensis)を見つけました。
初めはクズの葉に乗って休んでいて、次に少し飛んですぐ隣のススキの葉に移動しました。

飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画に切り替えて撮ってみました。(@0:11〜)
顔色が白いかどうか確認できず仕舞いでしたが、触角の先がカールしているので雄蜂でしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


キボシアシナガバチ♂@クズ葉

2018/12/03

樹洞に帰巣するニホンミツバチ♀を空中で待ち伏せるキイロスズメバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】



2018年9月上旬
▼前回の記事
ニホンミツバチの巣がある樹洞を深夜に観察【暗視映像】

クリの樹洞に営巣したニホンミツバチApis cerana japonica)のコロニーを3週間ぶりに定点観察。
すると、2匹のキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)がニホンミツバチを襲撃しているところでした。
巣口がある樹洞の手前で外を向いてホバリング(停空飛翔)し、帰巣するミツバチのワーカー♀を狩ろうと待ち構えています。
天敵のスズメバチに襲撃を受けたニホンミツバチ側は、門衛がクリの幹で振身威嚇しているはずです。
しかし、巣がある樹洞は手前の藪で覆われていて、振身威嚇の様子が見えませんでした。

ホバリング中のキイロスズメバチ♀が獲物と誤認したのか仲間に襲いかかり、空中で同士討ちになりました。
1/5倍速のスローモーションでリプレイ(@0:45〜0:52)。
2匹共にもんどりうって墜落したものの、すぐ間違いに気づいて待ち伏せホバリング(戦闘空域)に復帰しました。
もしかするとキイロスズメバチ同士で狩場における縄張り争いがあるのでしょうか?
同じコロニー出身ではない可能性も考えられます。

240-fpsのハイスピード動画に切り替えて撮ってみました。(@1:23〜)
木陰は昼間も薄暗く、画質が粗いです。
鬼のいぬ間にミツバチの外役ワーカー♀が次々に飛び交っています。
命がけで帰巣するニホンミツバチ♀が栗の木を覆う草の葉に衝突すると、葉が揺れました。
ようやくキイロスズメバチ♀が茂みの陰から現れ、待ち伏せホバリングを始めました。
しかし今回の観察で、狩りの成功シーンは見れませんでした。


ニホンミツバチの対スズメバチ防衛法として、蜂球による蒸し焼き作戦が有名です。
あれはオオスズメバチの斥候をミツバチの巣内に誘き寄せてから一斉に覆い被さり胸部飛翔筋による発熱で高温に弱いオオスズメバチを殺して退治するのです。
しかしキイロスズメバチはその手には乗らず、ニホンミツバチの巣内には入りません。
いつもミツバチの巣の近くの空中でホバリングしながら一匹ずつミツバチを狩るので、ミツバチ側の損害もあまり大したことないのかもしれません。(全滅はしない?)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


キイロスズメバチ♀@ホバリング+待ち伏せ@ニホンミツバチ巣:クリ樹洞前
キイロスズメバチ♀2@ホバリング+待ち伏せ@ニホンミツバチ巣:クリ樹洞前



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