2015/12/18

音叉でアカオニグモ♀(蜘蛛)を騙せるか?



2015年9月下旬・午前6:24

アカオニグモ♀の定点観察#8


徹夜の観察を終えた私は荷物や機材を片付けて帰りかけたのですが、気温が上がってレンズの結露が乾きカメラが復活したので現場に引き返しました。
今までの経験上、次回に来るまでアカオニグモ亜成体♀(Araneus pinguis)が無事で居る保証はないので、撮れるときに貪欲に撮っておかないと後悔することが身に沁みて分かっています。

楽器のチューニングで使う音叉(A-440Hz)を使った簡単な実験をこの機会に試してみることにしました。
『クモの巣と網の不思議:多様な網とクモの面白い生活』p82によると、

虫が300〜700ヘルツの振動を出すとき、クモはエサとして反応します。吹奏楽やオーケストラの音合わせに使われるA音の高さの音さは440ヘルツですからこの範囲に入っています。音さを網糸に触れると、クモを導き出すことができます。

映像の冒頭でクモはタニウツギの葉裏に作られた隠れ家に潜んでいます。
音叉を鳴らして垂直円網にそっと触れてみます。(明るい昼間は網がうまく写りません。)
ところが初めアカオニグモ♀は全く無反応でした。
クモの反応が鈍いのは余り空腹でないからでしょうか?
配偶行動と産卵の使命がある♀は、未知の信号に対して慎重になるのかな?
しつこく実験を繰り返すと(四度目の正直)、ようやく隠れ家から飛び出してきました。
音叉の振動がすぐに減衰してしまうためか、近くまで来ても音叉に噛み付いたり捕帯によるラッピング行動を解発するには至りませんでした。
歩脚でしばらく音叉に触れて獲物ではないと見破ったクモは、そそくさと隠れ家に戻ってしまいました。

私が慣れていないだけで、実験のコツが何かあるのかもしれません。
音叉を網に触れながら繰り返し鳴らす工夫があれば上手くいきそうなのですが、網を壊してしまいそうです。
持続的な振動を与えるために電動歯ブラシを試してみる?

つづく→#9:網にかかったイチモンジセセリを捕食するアカオニグモ♀(蜘蛛)



カシノシマメイガ(蛾)の求愛と交尾拒否



2015年9月中旬

カシノシマメイガの飼育記録#3


ガレージで片端から捕獲したカシノシマメイガ♀(Pyralis farinalis)を計17頭、容器に閉じ込めました。
なかなか配偶行動を見れなかったのですが、この日ようやく交尾拒否行動を観察できました。(時刻は夜20:20。)
幼虫の餌(産卵基質)として与えた白米の上に♀は静止しています。
その背後から♂がマウントしようと腹部を屈曲しています。
プラスチックの容器越しに接写しながら慌てて補助照明(白色LEDのUSBリングライト)を点灯したら、♂が興奮したようにその場で激しく羽ばたき始めました。
この羽ばたき行動は、照明の有無
とは無関係な求愛行動なのですかね?
静止したままの♀は交尾に非協力的です。
閉じた翅で腹端を隠している上に、腹端を♂から遠ざけていますから、明らかに交尾拒否してますね。
おそらく♀が腹端を持ち上げてくれないと交尾器を結合できないと思われます。
♂は求愛しながらゼンマイ状の口吻を伸縮していました。※
そのまま交尾に至らず、このペアは別れました。
その後はしばらく見守っても何事も起こりませんでした。
この♀はすでに交尾を済ませているのか、それとも♂を選り好みしているのでしょうか?
♀が羽化してから性成熟するまで日数がかかるのかもしれません。

※ 成虫の口吻が退化したノシメマダラメイガとは違い、カシノシマメイガは成虫でも餌を必要とするようです。
飼育下で成虫の餌を提供すればもっと盛んに交尾・産卵してくれるのでしょうか?
野外でカシノシマメイガの訪花シーンを見たことがないのも不思議です。(インターネットで画像検索してもヒットしない)
ひょっとして樹液に来るのかな?

本種は触角の形状に性差はあるらしいのですが、いまいち私には外見で見分けられません。

触角♂は微毛状, ♀は糸状. 一般に♂は小さく, ♀は大きいが, 大きさの変異は著しい.(DMOTHサイトより)



以下は標本写真(触角と口吻、♂の翅裏の基部)。

つづく→#4






2015/12/17

隠れ家に不規則網を張るアカオニグモ♀(蜘蛛)



2015年9月下旬・午前6:08〜6:10

アカオニグモ♀の定点観察#7


垂直円網を張り終え隠れ家に篭ったアカオニグモ亜成体♀(Araneus pinguis)は、タニウツギ灌木の葉裏に不規則網を張って隠れ家を整えています。
じっくり微速度撮影すればそれなりに面白そうです。
例えば、不規則網だと思ったのは私の観察眼が未熟なだけで、実は何かしらの秩序や構造があるのかもしれません。
しかし、朝露でレンズが結露して撮影に支障を来したので、一気にやる気を失いました。
(生憎、レンズのクリーニングキットを持参していなかったのです。)

しばらくするとクモは葉裏に静止しました。
歩脚の先で信号糸に触れているようです。
腹部がほんのり赤く色づいています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#8:音叉でアカオニグモ♀(蜘蛛)を騙せるか?



早朝のキジバト(野鳥)ペア



2015年9月中旬・午前5:32

早朝に出会ったキジバトStreptopelia orientalis orienralis)です。
つがいなのか、2羽が郊外の電線に並んでいました。
カメラを警戒して相次いで飛び去り、遠くの道端に着陸しました。
日の出時刻は5:24。

【追記】
『スズメの少子化、カラスのいじめ:身近な鳥の不思議な世界』p142によると、キジバトの襟の部分にある縞模様があれば成鳥で、無ければ幼鳥。
英語の慣用句でa pair of turtledoves は仲睦まじいカップルの意味。




2015/12/16

完成した垂直円網の甑を処理するアカオニグモ♀(蜘蛛)



2015年9月下旬

アカオニグモ♀の定点観察#6


徹夜で垂直円網を張っていたアカオニグモ亜成体♀(Araneus pinguis)の最終工程です。
最後の観察ポイントであるこしき(円網の中央)の処理を記録するために、同時にカメラ2台で網の両側から撮りました。(5:51〜6:08)
午前6:13に測った気温は9.3℃。
横糸を張る様子は6倍速の早回し映像にしています。

まずはクモの腹側から手持ちビデオカメラ撮影した映像を紹介します。
クモの腹面から見ると反時計回りの螺旋状に横糸を張っています。
やや遠くて斜めのアングルのため、外雌器や垂体の状態は確認できませんでした。
横糸を張り終えた円網で下向きに占座したクモが余分な糸を噛み切り、網の中央に円形の穴を開けました。
つづいて回転しながら穴の縁を糸で綴ります。
これで完成ですが、クモは甑から信号糸を張りながら隠れ家へ戻りました。
アカオニグモは昼間も獲物がかかるまで甑で待機しません。
日中は野鳥やクモバチなどの天敵に襲われるリスクを避けるために、隠れ家に潜んで過ごします。
もし獲物が網にかかれば、その振動が信号糸を伝わって届く仕組みになっていて、すぐに駆け付けられるのです。

次の映像は、同じ工程を逆にクモの背側から三脚固定カメラで撮影したものです。
午前5:56から急にレンズが曇り始めました。
朝露が結露したことに気づかず撮影を続けましたが、こんなトラブルは想定外でした。

すぐ横を流れる用水路のせいで湿度が高いのだと思いますが、目に見えるほどの朝霧が発生した訳ではありません。
カメラをずっと外気に晒していても、突然レンズに結露することがあるのですね。
レンズフードを装着していれば多少は結露を防ぐ効果があるそうです。


鏡筒に巻いてレンズを温めるための専用の電気ヒーターが市販されているそうです。
ホッカイロがあれば応急処置ができたのかもしれません。
(参考サイト:星空撮影時の結露対策
※ この部分は見苦しいので動画編集時に自動色調補正を施しています。



レンズが乾くまで使い物にならず、完成直後の垂直円網の写真がうまく撮れませんでした。
完成した垂直円網の大きさを測ると、直径約30cm。
網上端の水平(よりやや斜め)に張られた枠糸の長さは83cm。
その枠糸の左端はタニウツギの葉裏(隠れ家)に固定されており、その高さは地上85cm。
逆に右端はヨモギの花穂に固定されており、その高さは地上60cm。

徹夜の撮影は大変でしたが、アカオニグモが造網する一部始終を見届けることができて、感無量です。

つづく→#7:隠れ家に不規則網を張るアカオニグモ♀(蜘蛛)



準備運動するヒトリガ(蛾)の羽ばたき【ハイスピード動画】



2015年9月中旬

郊外の路上で見つけたヒトリガArctia caja phaeosoma)。
頻りに羽ばたいていますが、なぜか飛び立つ力が無いようです。
日中の日向なので、気温は充分に高いはずです。
路上を歩き回るのではなく、その場で自発的に羽ばたいていました。

翅を半開きで、派手な後翅も見える状態です。
前翅の派手な斑模様はいつ見てもキリンを連想します。




『ヤマケイポケットガイド9:チョウ・ガ』p260によれば、ヒトリガの派手な後翅は、鳥などの捕食者を驚かすための非常用で、翅の斑紋は変化に富むらしい。

後翅を指で広げてみました。
ついでに体を裏返したら自力では起き上がれません。
下面は体も翅も毒々しい橙色でした。
擬死状態になり(死んだふり)、指を差し出しても脚でしがみついてきません。
元通りにひっくり返してやると翅を閉じた状態になりました。
再び激しく羽ばたき始めましたが、依然として飛び立てません。

準備運動してから飛び立ちそうな予感がしたので240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。(@2:09〜)
スロー映像で見ると、前翅と後翅を一緒に羽ばたかせていることが分かります。
残念ながら羽ばたきの勢いが収まってしまい、飛んでくれず拍子抜けしました。



2015/12/15

夜明けに垂直円網の横糸を張るアカオニグモ♀【蜘蛛:暗視映像】



2015年9月下旬

アカオニグモ♀の定点観察#5


アカオニグモ亜成体♀(Araneus pinguis)が横糸を張る様子を赤外線の暗視カメラでひたすら撮り続けます。
後半になってようやく初めて一周しました。
それまでは時計回り→反時計回り→時計回り…と回転の向きを変えながら振子運動のように横糸を張っていました。
これは決してクモの気紛れではなくて、円網と言いつつも厳密には正円ではなく下部が広いので何度も折り返さないと密に横糸を張れないのだと理由が分かりました。
最後はクモの背面から見て時計回りのまま螺旋状に横糸を張り続けます。
横糸を張る回転の向きを途中で何度も変えるのは、4年前に観察した個体でも同じでした。

▼関連記事
垂直円網に横糸を張るアカオニグモ♀(蜘蛛)
営巣地の横の地面で測定した気温は午前4:56で8.6℃、5:12で8.5℃、5:46で9.1℃でした。
夜が明けて明るくなると(日の出時刻は5:25)、暗視カメラでは逆に撮りにくくなりました。(肝心の網や糸が見えにくくなりました)
仕方がないのでビデオカメラの白色LEDを点灯しました。
もはや照明の悪影響は少ないだろうと判断しました。
自然光で充分撮れる明るさになったので、通常のカメラを三脚に立てて撮影します。
※ 映像最後の5分間は動画編集時に自動色調補正を施しています。



【↑おまけの動画】

オリジナルの素材はあまりにも長い(57:51)ので、6倍速の早回し映像に加工してみました(9:25)。

つづく→#6:完成した垂直円網の甑を処理するアカオニグモ♀(蜘蛛)



2015/12/14

夜中に垂直円網の足場糸と横糸を張るアカオニグモ♀【蜘蛛:暗視映像】



2015年9月下旬

アカオニグモ♀の定点観察#4


垂直円網の縦糸を張り終えたアカオニグモ亜成体♀(Araneus pinguis)はタニウツギの葉裏の隠れ家で休息しています。
作業中にクモを脅かした覚えはないので、身の危険を感じて逃げたのではありません。
消耗した糸腺が回復するのを待っているのでしょうか?
それとも、網の完成を夜明けに合わせるための時間調整なのでしょうか?

午前4:02、ようやくクモが隠れ家から出て造網を再開しました。
放射状の縦糸を追加しています。
途中から赤外線投光機を点灯したらクモの糸がくっきり見えるようになりました。
網の中心(甑)から螺旋状に足場糸を張り始めたのですが、途中で縦糸を付け足しました。
これで縦糸の張力のバランスが取れたようで、再び足場糸の続きを反時計回りに張り進めます。

上の枠糸付近に達すると少し休憩してから、今度は逆の時計回りで粘着性の横糸を丹念に張り始めました。(@16:05〜)
不要になった足場糸を歩脚で切りながら横糸を張り進めます。
横糸を螺旋状に張る回転の向きは決して一定ではありませんでした。
初めのうちは一周せずに途中で引き返し(回転の向きを変え)、一筆書きで振子運動のように横糸を張っていました。
(→反時計回り→時計回り→反時計回り→時計回り→反時計回り→時計回り→反時計回り→時計回り→反時計回り)
この映像では最後まで一度も1回転していません。

午前3:58に測った気温は9.6℃。




【↑おまけの動画】

オリジナルの素材はあまりにも長い(36:02)ので、6倍速の早回し映像に加工してみました(6:44)。

下の写真は動画の後に撮りました。(4:39〜4:40 am)

つづく→#5:夜明けに垂直円網の横糸を張るアカオニグモ♀【蜘蛛:暗視映像】



2015/12/13

草地を探索するオオモンクロクモバチ



2015年7月下旬

山際の休耕地の草刈りされた部分でオオモンクロクモバチ(旧名オオモンクロベッコウ;Anoplius samariensis)がウロウロと徘徊していました。
獲物を探索中の♀ですかね?
いつか狩りの瞬間が撮れることを期待して、見つける度にまめに動画に撮るようにしています。
最後は飛び去り見失いました。


2015/12/12

垂直円網に縦糸を張るアカオニグモ♀【蜘蛛:暗視映像】



2015年9月下旬

アカオニグモ♀の定点観察#3


深夜3:00に現場に着くと、晴れた星空が広がり月は沈んだ後でした(月齢8.8)。
午前3:03に赤外線の暗視カメラで撮影を始めたときには、タニウツギの葉裏に作られた巣(隠れ家)にアカオニグモ亜成体♀(Araneus pinguis)は潜んでいました。
日中に獲物を捕らえた円網は既に取り壊されていて、枠糸と最小限の縦糸のみが残されていました。
殆ど何もないスカスカの網にピントを合わせて撮るのはとても難しい…。

午前3:26、遂にクモが隠れ家を出て造網を始めました。
今か今かと待ち構えた私が隠れ家のクモに白色LEDライトを何度も照射したので、夜明けが近いとクモが勘違いした可能性があるかもしれません。
(虫の目に見えにくい赤色ライトを使うべきなのですが、最近フィールドで紛失してしまいました。)
非粘着性の縦糸を一本張り終える度にクモは必ずこしきで網の縦糸を歩脚で引き締め、全体の張力のバランスを測ってから次にどの方向に縦糸を張るか決めているように見えます。

縦糸を360°全方向に張るわけだが、順番に張っていってはこしきにかかる負荷が偏ってしまうので、こしき上で回転しながらすでに張られた様々な方向の縦糸を前脚で引っ張って、最も張力の低い方向に向かって縦糸を張る。(『クモを利用する策士、クモヒメバチ: 身近で起こる本当のエイリアンとプレデターの闘い 』p80より)



このまま一気呵成に造網するのかと思いきや、縦糸を張り終えたクモは隠れ家に戻ってしまいました。
(クモを驚かすようなことは何もしていません。)
このときクモは、甑から隠れ家まで信号糸を張っています。
天敵が少ないはずの夜間も一休みする際には甑に占座するのではなく隠れ家に戻るとは用心深いですね。
夜はコウモリの捕食圧があるのでしょうか?(※追記参照)

気象条件:
横の地面で測った気温は午前3:15で14.1℃、湿度68%。
午前3:37には11.2℃、83%でした。

つづく→#4:夜中に垂直円網の足場糸と横糸を張るアカオニグモ♀【蜘蛛:暗視映像】



【追記】
『クモの科学最前線』p64-65によると、
・コウモリ類がクモの天敵としてトップダウン効果を与えていることが示唆されている。 
・クモを専門に食べるコウモリもわずかに報告されている。(しぐま註:海外の研究) 
・クモ類に特殊化したコウモリはいるものの、コウモリ類にとっってクモ類が普遍的な餌資源とまではいえない。 
・コウモリの飛翔する昆虫を捕食する習性は、同じく飛翔昆虫を専食する円網性クモ類にとって強力な資源競争相手になっている可能性は高い。



ブルーサルビア?の花で盗蜜するクマバチ♀



2015年9月下旬

青いサルビアの花が咲き乱れた秋の花壇でキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。
少なくとも2匹が採餌に来ています。
花の手前で見事なホバリング(低空飛翔)を披露してくれました。
採餌シーンをよく見ると正当訪花ではなく、毎回常に花筒の外側から根本を噛んで穿孔盗蜜していました。
当然、後脚の花粉籠は空荷です。
一般的な(昔ながらの)赤いサルビア・スプレンデンスなら私も幼少時に花筒を引っこ抜いて根本の蜜腺から盗蜜していたことを懐かしく思い出します。




さて、この花はサルビアの一種だと思うのですが、園芸種にまるで疎い私は名前を知りませんでした。
調べてみると、濃い青色の花はサルビア・ガラニチカでしょうか?
映像でクマバチが来ていた水色の花はブルーサルビアかな?(=サルビア・ファリナセア=ラベンダーセージ;Salvia indigo spires)
自信がないので、もし間違えていたらご指摘願います。


サルビア・ガラニチカ?
サルビア・ガラニチカ?
ブルーサルビア?
ブルーサルビア?



2015/12/11

明け方に垂直円網を張るアカオニグモ♀(蜘蛛)【15倍速・暗視映像】



2015年9月下旬

アカオニグモ♀の定点観察#2


農道と用水路の間に挟まれた草むらでアカオニグモ亜成体♀(Araneus pinguis)の垂直円網を見つけました。
アカオニグモは網を毎日張り替えるようですが、造網は夜明け前に行われるそうです。
4年前の早朝にアカオニグモの造網を後半だけ撮影しています。

▼関連記事
垂直円網に横糸を張るアカオニグモ♀(蜘蛛)
なんとか造網の一部始終を動画に記録したくて、徹夜の撮影準備や防寒具を整えてから、草木も眠る丑三つ時に出撃しました。
前回と同じ隠れ家(タニウツギの葉裏)にクモを発見して一安心。
円網は既に取り壊されています。
写真は失敗しましたが、枠糸と最小限の縦糸のみが残されていました。

赤外線の暗視カメラで撮った素材を15倍速に加工した早回し映像をご覧ください。
撮影時刻は午前3:04〜6:08。
ちなみにこの日の日の出時刻は5:25、月齢8.8。

本格的に微速度撮影するにはビデオカメラを三脚に固定しなければなりません。
また、AF頼みのカメラでは背景の茂みのせいで肝心の網にピントが合わず奥ピンになってしまうため、仰角で暗い空を背景にする必要があります。
ところが手持ちの三脚は高さが大き過ぎて使えないことが現場で判明。
地面すれすれにカメラを固定できる自由雲台付きのコンパクトなローアングル三脚が欲しいところです。


仕方がないので、網の前で座ったままビデオカメラを手で持って動画撮影することにしました。
通常のカメラで撮れる明るさになってからは三脚を使いました。

夜が明けて早朝に完成した垂直円網の大きさを測ると、直径約30cm。
網上端の水平(よりやや斜め)に張られた枠糸の長さは83cm。
その枠糸の左端はタニウツギの葉裏(隠れ家)に固定されており、その高さは地上85cm。
逆に右端はヨモギの花穂に固定されており、その高さは地上60cm。

ところで、本種はなぜ夜明け前に徹夜で造網するのでしょうか?
野鳥やクモバチなどの天敵が寝ている時間帯を狙って作業をすると言われています。
しかしせっかく網に張った横糸に夜露が付いて粘着力が落ちてしまう心配はないのかな?

今回はまず造網作業の全貌をざっとご覧頂きました。
次回からは各過程を詳しく振り返ります。

つづく→#3:垂直円網に縦糸を張るアカオニグモ♀【蜘蛛:暗視映像】


リョウブの花蜜を吸うスジグロシロチョウの仲間



2015年7月下旬

雨上がりの峠道でリョウブの花蜜を吸いにスジグロシロチョウPieris melete)、またはエゾスジグロシロチョウPieris napi)が来ていました。



2015/12/10

アカオニグモ♀(蜘蛛)の網から獲物を盗むコガタスズメバチ♀



2015年9月中旬


アカオニグモ♀の定点観察#1


農道と用水路の間に挟まれた草むらでアカオニグモ♀(Araneus pinguis)が垂直円網を張っていました。
腹部の色が黄色で赤くないので未だ亜成体と思われます。(外雌器の状態を見ていません。)
枠糸の左端を固定したタニウツギの葉裏が隠れ家となっています。
逆に枠糸の右側はヨモギの花穂の先端部に固定されていました。

円網にかかった獲物(食べ残し?)を盗みにコガタスズメバチVespa analis insularis)のワーカー♀が来ていました。
獲物の正体は、なんとなくシオヤアブかな?
こうした労働寄生(盗み寄生)は餌不足になりがちな秋のスズメバチによく見られる行動です。
コガタスズメバチ♀は獲物に噛み付き、その場で肉団子にしています。
しばらくすると、網の主であるアカオニグモ♀が引き糸を伝ってスルスルとこしきへ登り返しました。(@0:33)
アカオニグモ♀はおそらく網の中央で食事していたときにスズメバチが飛来した羽音に驚いて網から緊急落下し、避難していたのでしょう。
円網の糸を歩脚で引き締めて揺すり、状況を探りました。
コガタスズメバチは気にせずに肉団子作りを続けています。
招かざれざる客が危険な敵と察したのか、アカオニグモはスズメバチを追い払ったり獲物を奪い返そうと対決したりせずに、左上の隠れ家に慌てて退散。(@0:44)
一方、スズメバチの方はようやく獲物を網から引き剥がし、戦利品を咥えて巣へ飛び去りました。(@1:14)




『スパイダーウォーズ:クモのおもしろ生態学』p160-161によると、

ハチ、トンボ、ハチドリなど、クモの網から餌を奪う動物たちには共通の特長があります。それはヘリコプターのように飛びながら空中で停止する能力で、彼らはクモの網にくっつくようなへまをせずにその餌を奪うのです。


初めにコガタスズメバチが飛来してからアカオニグモが逃げ出すまでの顛末を見逃したのがつくづく残念です。

アカオニグモは天敵のクモバチ(キスジベッコウ、キスジクモバチ)が相手だと網に踏みとどまり積極的に反撃すると本で読んだのですが※、スズメバチが相手だとあっさり網から逃げ出すようです。
(※『月刊たくさんのふしぎ:まちぼうけの生態学:アカオニグモと草むらの虫たち』p31より。『クモのはなしII:糸と織りなす不思議な世界への旅』p162には「アカオニグモの防衛姿勢」と題した見事な生態写真が掲載されています。)


盗人スズメバチが去ってから、アカオニグモの円網と隠れ家を動画に記録しました。
円網のあちこちに穴が開いているものの、未だ全体の形状は保っています。
タニウツギ灌木の葉を軽く丸めて隠れ家にして、その奥にクモは避難していました。
隠れ家から伸びる糸を辿ってみると、水平の枠糸の他に、信号糸も甑に向かって伸びています。


スズメバチのおかげで見つけられたこのアカオニグモを定点観察することにしました。

つづく→#2:明け方に垂直円網を張るアカオニグモ♀(蜘蛛)【15倍速・暗視映像】


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カシノシマメイガ♀(蛾)の海老反り姿勢



2015年9月中旬

飼育を始めたカシノシマメイガ♀(Pyralis farinalis)が容器内で海老反り姿勢で静止しています。
以前飼育したノシメマダラメイガでは♀が性フェロモンを放出するコーリング姿勢なのですが、カシノシマメイガではどうなのでしょう?
同じメイガ科だし、てっきり行動も同じかと思いこみ、この動画もカシノシマメイガ♀のコーリングを撮ったつもりでいました。
ところが、どうも違うようです。

DMOTHサイトを参照するとカシノシマメイガ性別の見分け方が解説されていました。

触角♂は微毛状, ♀は糸状. 一般に♂は小さく, ♀は大きいが, 大きさの変異は著しい. 成虫は家屋内で見られ, 壁などに静止しているときは,腹部を強く曲げて特異な姿勢をとる.

♂♀ともにしゃちほこのような海老反り姿勢になる、という解釈で良いのかな?
英語版wikipediaにも次の記述がありました。

At rest, adult moths (imagines) typically hold the tip of their abdomen at 90° to their body.

顔を接写してみると、複眼が緑褐色で美しいですね。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



車庫で連日捕獲したカシノシマメイガを片端から容器に投入して、計17匹もなりました。
しかし容器内での求愛・交尾行動はなぜか見られないまま次々に死んでいきます。
待てど暮らせど幼虫が孵化してこないのは何故だろうと不思議でした。(採集した成虫の性比が偏っているのか?)
成虫の死骸を調べると、ノシメマダラメイガとは異なりカシノシマメイガ成虫には口吻があることにようやく気づきました。
ノシメマダラメイガは口吻が退化しており成虫の餌は不要でした。
それに対してカシノシマメイガの場合は成虫にも餌(花蜜、砂糖水?)を与えないと飼えないのだと分かりました。


【追記1】

桑原保正『性フェロモン:オスを誘惑する物質の秘密』によると、
(シマメイガ亜科カシノシマメイガの)性フェロモンの存在が生物試験で確認できており、マダラメイガ亜科とは性フェロモンの構造が違うだろうと予想していた(中略)。この虫は飼育ができないためか、現在もまだフェロモンの化学構造はわかっていない。 (p122より引用)



【追記2】
2015年12月上旬

飼育を諦めて容器を放置していたら、容器の蓋の裏に3匹の老熟幼虫が糸を綴った巣を作り、中で越冬していました。
片手間に飼育していたので、幼虫の成長を見逃してしまったのが残念です。


DMOTHサイトでカシノシマメイガの解説を参照すると

幼虫は貯穀, 菓子, 干果, 乾燥した動物の糞などを食べ, 幼虫態で越冬する.

2015/12/09

ニホンザルとガードレール



2015年9月中旬

山間部の峠道で遭遇した野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れ。
路肩からガードレールにひらりと跳び乗り腰掛けたり、ガードレールの上を四足で平均台のように伝い歩いたりする様子をまとめてみました。
鞍馬のようにガードレール上で座る向きをひらりと180°変える技も披露してくれました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



寄生蛾に食害されたセグロアシナガバチ?の巣



2015年9月中旬

セグロアシナガバチ巣の定点観察#7


※ このコロニーの蜂はセグロアシナガバチ(Polistes jokahamae)ではなく、キアシナガバチ(Polistes rothneyi)の前伸腹節の黄紋が無い斑紋変異なのかもしれません。

4週間(27日)ぶりに様子を見に行くと、状況は一変しひっそりと静まり返っていました。
恐れていたように、今年もいつの間にか巣に寄生蛾が産卵し蛾の幼虫に食害されてしまったようです。
育房内に寄生蛾の幼虫の張り巡らした糸や糞が見え、汚らしい状態です。

前回の写真を見直すと蜂が多数居る時から既に寄生されていたようで、コロニー解散後の空き巣になってから寄生されたのではありません。
空き巣かと思いきや、巣盤の上(画面左上)に1匹の♀がちらっと見えました。
このコロニーは全滅する前に少数でも新女王を輩出したのでしょうか?
古巣を採集できれば寄生蛾の成虫が羽化するまで飼育して正体を突き止められるでしょう(例年通りならおそらくマダラトガリホソガの一種Anatrachyntis sp.と予想)。
しかし、とても手が届かない高所に営巣しているので、指を咥えて見ているしかありません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

シリーズ完



2015/12/08

ニホンザル子猿の樹上採食と路上の♀



2015年9月中旬

山間部の峠道で遭遇した野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れ.

道端の斜面の灌木の茂みで子猿が何かを採食しています。
手前にノブドウ?の実が見えますけど、これがメニューかどうか不明です。
アケビの実の可能性もありそうです。

そのまま撮り続ければよかったのですが、カメラを右下にパンすると♀成獣が路上に座っていました。
メスザルを見て、これほど美人で色っぽいと思ったのは初めてです。
こちらを気にしながら体を掻き、最後は茂みに逃げ込みました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



カシノシマメイガの飛翔【蛾:ハイスピード動画】



2015年9月中旬

カシノシマメイガの飼育記録#1


車庫になぜかカシノシマメイガ♀(Pyralis farinalis)をよく見かけるようになりました。
貯穀害虫として有名ですから室内にどこか発生源があるのか、それとも外から迷い込んで来るのか、不明です。
同じく貯穀害虫であるノシメマダラメイガを飼育してみて非常に面白かったので、カシノシマメイガも飼ってみることにしました。
車庫の天井で静止している(コーリング?)個体を見つける度に捕獲して、計6頭を容器に閉じ込めました。(1頭は死んでるかも)
産卵基質(幼虫の餌)として、ありあわせの白米、黒胡麻、およびピーナッツチョコを投入しました。
(実はノシメマダラメイガとは異なり、これだけでカシノシマメイガは飼えないことが後に判明します。)

円筒形のプラスチック容器内で成虫が飛び回るシーンを240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
容器にしつこく振動を与えて飛び立たせました。
互いにぶつかり合う連鎖反応で飛び回ります。

つづく→カシノシマメイガ♀(蛾)の海老反り姿勢




2015/12/07

カケス(野鳥)の警戒声♪を気にする野生ニホンザル



2015年9月中旬

山間部の峠道で遭遇した野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れの中に、黒い首輪を装着した♂成獣を見つけました。
テレメトリー調査や害獣対策のために、小型の電波発信器やGPSで位置を追跡しているのでしょう。
発達した睾丸と顔が紅潮しているので、そろそろ発情期のようです。

樹上で何かを採食しましたが、メニューは不明です。

いつの間にかこの首輪♂は路上に降りて来たようです。
私の背後の何かに警戒して2本足で起立すると、道端のガードレールに登りました。

右上の森からカケスGarrulus glandarius)がジェージェー♪と耳障りな警戒声を発し始めると、サルたちは明らかにこれに反応して何事かと気にしているようです(周囲の危険の有無をチェック)。
全く異なる生物なのに警戒声だということを認識して、利用しているのは流石です。
一体何に対して警戒しているのか振り返ってみたい衝動を抑えて私は撮影を続けました。
(カケスは私の存在を気にして騒いでいるのだろうと、なんとなく思いました。)

この首輪♂は、遊動する群れの殿しんがりを最後まで務めていました。
尾をピンと上げて堂々と歩き回る風情は貫禄があり、素人目にはボス猿と呼びたくなります。
しかし、現在のサル学の知見ではニホンザルの群れにいわゆるボスらしい振る舞いをする猿(統率者)は居ないことになっています。



ソバの花蜜を吸うオオハラナガツチバチ♀



2015年9月中旬

ソバ畑でオオハラナガツチバチ♀(Megacampsomeris grossa matsumurai)が訪花していました。
頭楯の毛が少ないです。



2015/12/06

ニホンザルの群れが山道を横断:子連れ♀など



2015年9月中旬

山間部の峠道で遭遇した野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが車道を続々と横断しています。
かなり大きな群れのようです。
路上に立つ私の前からも背後からも次々に横断するので、どの猿を撮ろうか目移りしてしまいます。
私を警戒して道端の茂みへ一目散に駆け込む者、路上で一旦立ち止まり(座り)こちらを見る者と様々です。

子猿の中でも自分の足で元気に走れる者もいれば、母親に未だしがみついている幼い子猿も居ます。
母猿が抱いて運ぶ(子猿が腹にしがみついている)方法と、母猿が背負って運ぶ(おんぶというよりも子猿が腰にしがみついている)二通りがあります。
ガードレールを四足で素早くくぐる際に、おんぶ式で運ばれる子猿が頭をガードレールに打つんじゃないかと冷や冷やしましたが、野生の猿はそんなヘマはしませんでした。
子連れの母親は日頃からこの状態で木に登ったり山野を駆け巡っているはずなので、障害物を避けるなんてお茶の子さいさいなのでしょう。

同じ群れ(母系社会)でも色んな顔つきの猿がいて面白いですね。
顔馴染みになって個体識別できたら楽しそうです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



発達の悪いムモンホソアシナガバチの巣



2015年9月中旬

石灯籠内で営巣するムモンホソアシナガバチの定点観測記録#4


石灯籠内は昼間でも薄暗いので、赤外線の暗視カメラで撮ります。
27日ぶりの定点観察なのに、ムモンホソアシナガバチParapolybia indica)の巣は大きくなっていませんでした。
残念ながら、このコロニーはこれ以上発達する見込みが無さそうです。
巣が寄生蛾の幼虫に食害されている様子もないので、もしかすると創設女王が早死してしまったのかもしれません。
在巣の蜂は♀2匹だけで、♂が居なくなっていました。
雄蜂は巣立った後なのでしょう。
巣上で静止した♀は貧乏揺すりのように脚をピクピク動かしています。

後半は白色LEDを点灯。
いつの間にか1匹の蜂が巣盤上で向きを変えていました。

つづく→#5:ムモンホソアシナガバチの古巣と謎の食痕



2015/12/05

樹上を移動するニホンザルの群れ



2015年9月中旬

山間部で遭遇した野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが樹上を遊動する様子をまとめてみました。
身軽に木を登り下りしたり、隣の枝に跳び移ったりする躍動感はいつ見ても素晴らしいですね。

冒頭の子猿は口をモグモグ動かしながらこちらの様子を窺っていました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


フキバッタの死骸を解体するムネアカオオアリ♀の群れ



2015年8月中旬

山間部の峠道でフキバッタの一種の死骸にムネアカオオアリCamponotus obscuripes)のワーカー♀が群がっていました。
車に轢かれたロードキルなのでしょう。
計8匹の蟻が寄って集って獲物を解体しています。
横で身繕いしている個体も居ます。
出会い頭に触角で挨拶しました。



2015/12/04

野生ニホンザルの木揺すり行動(威嚇誇示)



2015年9月中旬

山間部で遭遇した野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れ
樹上で私の様子を窺っている野生ニホンザルが枝を激しく揺すってザワザワと音を立て、威嚇誇示を行うことがあります。
この行動を撮るのは意外に難しいのです。
その理由はまず、群れがあちこちに散開しているので、どの個体を撮ろうか目移りしてしまうからです。
次に、威勢よく木揺すり威嚇していても、私がレンズを向けた途端に警戒して(怖気づいて?)止めてしまうことが多いのです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


小田英智、津田堅之介『ニホンザル観察事典』p22によれば、

木にのぼって、木をゆさゆさとゆらすのは、木ゆすり行動です。大きな音をたてて、自分の力強さをしめす行動です。

▼関連記事
クリ樹上で威嚇誇示する野生ニホンザル


2015/12/03

ニホンザル♂の欠伸(威嚇誇示?)



2015年9月中旬

山間部で遭遇した野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れを観察中に、欠伸あくびをした猿の映像をまとめてみました。
ヒトと同様の生理的な現象なのか、それとも犬歯を誇示して軽く威嚇しているのでしょうか?
欠伸のように見えて実は微かに鳴き声を発している可能性もありますかね?

シーン1:
発情した♂成獣(発達した睾丸と顔が紅潮)が木に登り、葉陰に隠れつつ枝に腰掛けて欠伸しました。

シーン2:
同一個体が木を少し下り、再び枝に座って欠伸しました。
下でカメラを向けている私が気に入らなくて、威嚇誇示しているように感じました。(考えすぎかな?)

シーン3:
発情♂や子連れ♀、子猿などの群れが車道を横断し、ガードレールの下をくぐって斜面に遊動。
初めの発情♂が道端に座って欠伸しました(犬歯を見せる威嚇?)。
近くに来た猿とは視線を合わせておらず、誰に対する威嚇なのか不明です。


いずれも発情♂の行動だったのは偶然でしょうか?
猿同士が明らかに争っている文脈ではなく、ガッガッ♪という強い威嚇の鳴き声も発しませんでした。

『ニホンザル観察事典』p25によると、

強いサルがけんかの際に相手を威嚇するときには、目を大きくひらき、上あごのキバをかくして口をつきだし、ガッ・ガッと鳴きます。反対に、弱いサルは、口を大きくあけて歯をむきだしにし、伏せ目がちの泣きっ面でギャー・ギャーと鳴きさけびます。



※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



鳴きながら羽繕いするホオジロ♂(野鳥)



2015年9月中旬

ソバ畑の横を私が通ったらホオジロ♂(Emberiza cioides ciopsis)が驚いて飛んで逃げました。
満開に咲いた白いソバの花の奥でススキの茎に止まると、鳴きながら羽繕いしています。
最後は飛び去りました。







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