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2024/03/26

久しぶりに旧営巣地に戻ってきて巣穴を調べるニホンアナグマの母子【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年7月上旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の母子がどこか別の巣穴に転出した後も旧営巣地(セット)をトレイルカメラで監視し続けていると、遂にある日の未明にアナグマ家族が戻ってきました! 


シーン0:7/7・午後16:21(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
巣穴Rを見張っているカメラの映像です。 


シーン1:7/9・午前3:56(@0:03〜) 
うっすらと夜霧が立ち込めています。 
 巣口Rの周辺でアナグマの幼獣が遊んでいるようですが、画面がぼんやりしていて、はっきり見えません。 
そこへ右から続けざまに別の幼獣2頭がやって来て、懐かしの我が家に入巣Rしました。 


シーン2:7/9・午前3:59・気温21℃(@1:03〜) 
巣穴Lを見張っている別アングルの暗視映像に切り替えます。 
やはり、夜霧がうっすらと立ち込めています。 
母親♀と思われる成獣が営巣地をうろついていました。 


シーン3:7/9・午前4:00(@1:16〜) 
母親♀は左下にのそのそと立ち去り、巣口Rで遊んでいた幼獣もばらばらについて行きます。
アナグマの親子が夜の二次林で餌を探し歩く途中でたまたま旧営巣地に立ち寄っただけのようで、本気で戻ってくるつもりはないようです。 

小雨が降っているのかも知れません。 
右手前に生えている細い枯れ木が暗視カメラの赤外線を反射するせいで画面が白飛びしてしまい、目障りですね…。 


シーン4:7/9・午前4:13・気温22℃(@2:11〜)日の出時刻は午前4:21。 
夜が明ける直前からカナカナカナ…♪とヒグラシ♂(Tanna japonensis)が鳴き始めました。 

巣口Lでアナグマの母子が対面しています。 
母親♀が先導して獣道を辿って右奥に立ち去りました。 
…と思いきや、幼獣が独りで戻ってきました。 
名残惜しそうに旧営巣地の地面の匂いを嗅ぎ回りながら左へ向かいました。 
母親から離れて単独行動するのも怖くないようです。 


シーン5:7/9・午前6:20・気温22℃(@3:00〜) 
とっくに夜が明けた時刻なのになぜか暗くて、暗視映像のままトレイルカメラが起動しました。 
霧はだいぶ晴れたようです。 
アナグマ親子の群れが再び戻ってきていました。 

巣口Lに潜り込んでいたアナグマの幼獣が外に出てきました。 
左の広場で仲間(母親♀?)と合流し、体を掻いています。 


シーン6:7/9・午前6:21・気温21℃(@3:51〜) 
ようやく母親♀と4頭の幼獣が勢揃いした様子をしっかり見ることができました。 
ここで生まれた幼獣4頭が、1頭も欠けることなく無事に成長していて安心しました。
巣口R付近で遊んでいます。 

授乳を求めて♀の腹の下に潜り込もうとした幼獣が拒まれて、巣口Rの窪みに転がり落ちました。(@4:00〜) 
離乳の時期が近いのかも知れません。 

♀と幼獣1頭が続けざまに巣穴Rrの奥に入り、残る幼獣3頭は広場で勝手に遊んでいます。 
あちこちで地面を軽く掘り返して、餌となる虫を探しているようです。(探餌徘徊) 
しばらくすると、巣穴Rrから幼獣と母親♀が逆の順番で外に出て来ました。 

林縁で母子が相互毛繕いしています。 
この幼獣は甘えん坊なのか、頻りに♀へじゃれついています。 


シーン5:7/9・午前6:23・気温21℃(@5:51〜) 
ようやく奥の灌木林に朝日が射し込み始めました。 

そう言えば、母親♀が我が子にアロマーキングしなくなっていることに気づきました。 
幼獣自身の臭腺や肛門腺が発達してきたのでしょう。 

巣口Rで遊ぶ幼獣の1頭が立ち上がって細い枯木の幹に前足を掛けました。 
巣材集め行動の萌芽なのかもしれません。 
母親♀は二次林内をぶらついて餌を探しています。 
♀が巣材集めをしないということは、この巣穴に再び住み着くつもりはないようです。

ヘルパー♂は別行動らしく、姿が見えませんでした。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 



2024/03/25

アナグマが転出した後の巣穴に出入りする野ネズミ同士が縄張り争い【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年7月上旬 

二次林でニホンアナグマMeles anakuma)が子育てをしてから引っ越した空き巣に最近ではホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が住み着いています。 
アナグマもときどき戻ってきては巣穴のメンテナンスしているようです。
つまり、現時点では誰が所有する巣穴なのか流動的な状態です。
トレイルカメラに写る野ネズミ(ノネズミ)の探餌行動をまとめました。
巣穴の主であるアナグマが引っ越した後で野ネズミが堂々と巣穴に出入りする頻度が増えるかと予想したのですが、そんな単純な2種間の問題ではないので難しいです。 


シーン0:6/29・午後13:28・気温27℃(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
右奥の巣穴Rと左手前の巣穴Lの2つがあります。 


シーン1:7/2・午後20:06・気温23℃(@0:04〜) 
ある晩に2つの巣穴LRの中間地点を野ネズミがうろついてから、奥の巣穴Rに入りました。 

その間、ザトウムシの一種が監視カメラのレンズ上を這い回っています。 
夏の時期はザトウムシのせいで監視対象の野生動物がしっかり撮れないことが多いので、何か対策する必要がありそうです。 
忌避剤を使いたくなりますが、その異臭で嗅覚の鋭い哺乳類が警戒したり来なくなったら元も子もありません。
トレイルカメラに近づけないように何か物理的なバリアを設置するしかなさそうです。


シーン2:7/3・午前2:42・気温20℃(@0:50〜) 
日付が変わった深夜未明に野ネズミが再び現れました。 
画面の右下に姿を消したということは、手前の巣穴Lに入ったのかもしれません。 


シーン3:7/3・午後20:31・気温21℃(@1:09〜) 
野ネズミは夜行性なので、昼間は出没しません。 
次に登場したのは、すっかり暗くなった晩でした。 
今回は珍しく2匹が同時に写っていました。 

まず1匹目の個体aがアナグマの旧営巣地(セット)を徘徊してから、奥の林縁で灌木の根本に立ち止まって何かしています。 
採食なのか毛繕いなのか、やや遠くてよく見えません。 
その辺りには有毒植物のナニワズ(別名エゾナニワズ、エゾナツボウズ)という小低木の群落があり、この時期には赤い実がなっています。
まさか野ネズミはナニワズの熟果を食べに来たのかな?
殺鼠剤の原料として使われるクマリンと似た構造の有毒成分を含んでいるそうです。
監視カメラに写る野ネズミの数が一時期よりも減ったのは、テンやフクロウなど捕食者の活動が盛んになったからだと思っていたのですが、もしかしてナニワズの実を食べて死んでしまったからなのでしょうか?
普通に考えれば、野ネズミは有毒植物ナニワズを忌避するように進化するはずです。
ドブネズミやクマネズミでは殺鼠剤に対する薬剤抵抗性を獲得した個体(スーパーラット)の存在が報告されています。
当地の野ネズミもナニワズへの耐性をつけたとしたら面白い話です。

しばらくすると、右奥の巣穴Rから野ネズミの別個体bが外に出て来ました。(赤丸@1:52〜)
bが左へ行って灌木の背後に回り込む間、aは油断していてbの存在に全く気づいていないようです。 
縄張り争いの追いかけっこが始まった途端に、残念ながら1分間の録画時間が終了してしまいました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみると(@2:13〜)、背後から奇襲されたaは驚いて大きく跳んで逃げ出していました。 



シーン4:7/4・午前0:29・気温19℃(@2:24〜) 
日付が変わった真夜中に現れた野ネズミは、餌を探し歩いて右から左へ横切りました。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 

つづく→


2024/03/24

前の家主ニホンアナグマが一時帰宅した匂いを巣口に嗅ぎ取ると居候のホンドタヌキは慌てて逃走【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年7月上旬〜中旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後もトレイルカメラ2台で古い巣穴の監視を続けています。 
この時期に写ったホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の動向をまとめました。 


シーン1:7/9・午後15:45・くもり(@0:00〜) 
旧機種のトレイルカメラにしては珍しく、昼間にフルカラーで録画されていました。 (気まぐれな症状)
この時期のタヌキ成獣(親タヌキ)が明るい日中も活動するのは、育ち盛りで腹を空かせた幼獣に餌を取ってくる必要があるのでしょう。 
アナグマの巣口Rを覗き込んでいます。(左右2つの穴が並んでいます。) 
散々ためらった挙句に、結局中には入らず、左へ立ち去りました。 

尻尾に特徴的な黒班があるかどうか、しっかり後ろ姿を見せてくれませんでした。 
アブなのかハエなのか分かりませんが、昼間に巣穴の周辺を常に飛び回っているということは、完全な空き巣ではなく依然として何者か獣が巣穴を利用していることを示唆しています。 


シーン2:7/9・午後15:46・くもり・気温27℃ (@1:00〜) 
同じ時刻に別アングルに設置した監視カメラでも撮れていました。 
画面の左端にちらっと写っただけで、巣口Lには行かず、左奥に?立ち去りました。 


シーン3:7/9・午後21:47(@1:07〜) 
同じ日の晩にもタヌキが来ていました。 
夏毛のタヌキは、かなりほっそりした体型に見えます。 
目が大きく爛々と光っていますし、初めはハクビシンかと思ったぐらいです。 

夜のアナグマ営巣地(セット)にタヌキが堂々と来るということは、ここにはもうアナグマ一家は住んでいないのでしょう。 
巣口Rの縁を回り込んで慎重に匂いを嗅いでから、巣穴Rの中にそっと入りました。 

白っぽい尻尾の中央部に滴状の小さな黒班▼がある個体でした。 
今はこの個体のタヌキがアナグマの巣穴Rをねぐらとしてときどき利用しているようです。 
ただの内見(偵察)だった可能性もありますけど、出巣Rするシーンは撮れていません。 


シーン4:7/11・午前8:51・晴れ・気温25℃(@2:07〜) 
次にタヌキの姿が写ったのは、2日後の午前中でした。 
2つの巣口LRの間を歩いて通り、巣口Rの横で立ち止まりました。 

林床の木漏れ日が美しく撮れています。 
二次林の葉が鬱蒼と生い茂り、林冠ギャップがほとんどありません。 


シーン5:7/11・午前8:52・晴れ・気温25℃(@2:36〜) 
同じ時刻に別アングルのトレイルカメラでも撮れていました。 
旧機種に特有の症状で、昼間なのにフルカラーで録画されません。 

タヌキが巣口Rの横を通り過ぎてから林縁の獣道で立ち止まり、身震いしてから再び歩き出しました。 
左奥を気にしています。 
尻尾に例の黒斑▼があるような気もしますが、後ろ姿をしっかり見せてくれませんでした。 


シーン6:7/11・午前16:13・(@2:58〜) 
同じ日の夕方近くにタヌキがまた奥の二次林から登場。 
獣道を辿ってまっすぐ巣口Rへ向かってきたものの、中には入りませんでした。 
巣口の匂いを嗅ぐと、慌てて右へ走り去りました。 
音量を上げてもアナグマが威嚇する鳴き声♪は聞き取れず、直後にアナグマのヘルパー♂が巣口Rから顔を出すこともありませんでした。 
実は同じ日の夜明け前にアナグマのヘルパー♂が営巣地(セット)に戻って来ており、巣穴Rにも出入りしていたことが動画に残されていました(映像公開予定)。 
前の家主の残り香を嗅ぎ取って、慌てて退散したのでしょう。

タヌキとアナグマの動画を別々に切り分けて編集してしまいましたが、今思うと単純に時系列順に見せた方が分かりやすかったですね。

空き巣を巡って直接的な闘争(争奪戦)はなくても、匂い付けで所有権を互いに主張し合っているらしく、タヌキとアナグマ(同じ穴のむじな)の間で興味深い攻防戦(心理戦?)が続きます。 
つまり、タヌキは力づくでアナグマの巣穴を乗っ取った訳ではありません。

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【参考文献】
島田将喜; 落合可奈子. アナグマ (Meles anakuma) とタヌキ (Nyctereutes procyonoides) が利用する巣穴付近における行動の違いと時間的ニッチ分化. 哺乳類科学, 2016, 56.2: 159-165.
全文PDFが無料でダウンロードできます。
センサーカメラで撮れた動画を統計的に細かく解析した研究で、興味深く拝読しました。
アナグマが掘った巣穴にタヌキが侵入し、2種が同じ巣穴を利用する時間帯をずらして住み分けることがよくあるそうです。
アナグマとタヌキは時期,時間帯をずらして同一の巣穴を利用することによって,両種が時間的ニッチ分化を実現していることが示唆された.タヌキはアナグマに比べて巣穴付近での探索行動の持続時間が長く,その割合も多かった.アナグマは巣穴内をより頻繁に利用することが示唆された.タヌキは嗅覚を用いた探索行動をおこなうことで,アナグマとの出会いを回避しつつ巣穴を共有しているものと考えられる. (論文の概要より引用)



つづく→怪我した右後脚をかばって3本足で痛々しく跛行するホンドタヌキ♂が排尿マーキング【トレイルカメラ】


2024/03/22

ニホンアナグマの幼獣2頭がスギ防風林でタヌキの溜め糞場を素通り【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年7月上旬 

スギ防風林に残されたホンドタヌキNyctereutes viverrinus)専用の溜め糞場wbcを久しぶりにトレイルカメラで監視しています。 


シーン1:7/6・午後14:24(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
スギ大木の左手前にこんもりとしたタヌキの溜め糞場wbcがあります。 
ちなみに、画面の右下の方向へ約5m離れた地点に実はアナグマ専用の溜め糞場stmpがあります。 


シーン2:7/7・午前3:00頃・(@0:03〜) 
深夜未明にやって来たのは、2頭のニホンアナグマMeles anakuma)幼獣でした。 
この間までよちよち歩きだった幼獣が、だいぶ成長して足取りがしっかりしてきました。 
この時期は未だ母親♀に引率されて出歩くはずなのに、おそらくカメラの起動が遅れて先行する♀を撮り損ねたようです。 
♀がカメラの死角を通った可能性もあります。 
1頭の幼獣が獣道で立ち止まり、体を掻きました。 
タヌキの溜め糞wbcには興味がないようで、立ち寄りませんでした。 
画面奥にある枯れ水路の方へ姿を消しました。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

2024/03/20

夕方のスギ防風林を駆け抜けるホンドテンの親子連れ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年7月上旬

平地のスギ防風林にあるアナグマの溜め糞場stmpに設置した監視カメラの映像です。
この地点でホンドテンが登場したのは初めてです。

シーン1:7/7・午後16:36・くもり(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 
画面下端のやや左寄りの所に朽ち果てた切株があります。 
画面の右下隅から斜めに左上へ林床に掘られた古い用水路跡の溝にスギの落ち葉が溜まって埋もれかけ、今や獣道となっています。 
その溝を挟んで切株の反対側に古い手押し車(猫車)が捨てられたまま朽ち果てて、錆びた金属のフレームだけが残っています。 
そのフレームの下がニホンアナグマMeles anakuma)専用の溜め糞場stmpとなっています。 


シーン2:7/8・午後18:51(@0:04〜)日の入り時刻は午後19:07。 
日没前の薄暗い夕暮れに、何か謎の幼獣が2頭、前後して獣道を通り抜けて左奥の茂みへ走り去りました。 
トレイルカメラの起動が少し遅れた上にあまりにも一瞬の登場なので、1/3倍速のスローモーションでまずはご覧ください。 
直後に等倍速でリプレイ。 

幼獣の後に左下からホンドテンMartes melampus melampus)が登場しました。 
テンは朽ちた切株の上に跳び乗ってから、先行する幼獣2頭を追いかけるように、奥のスギ林床を走り去りました。 
テンは急いでいたのか、アナグマの溜め糞に全く興味を示しませんでした。

最初に登場した幼獣の種類によって、動画の解釈が変わってきます。
もしもテンだとすると、親子が一緒に夕方のスギ防風林を出歩いていることになります。 
謎の幼獣がテン以外の哺乳類という可能性はどうでしょうか? 
例えばアナグマの幼獣を狩ろうと、テンが追跡しているのかもしれません。 
改めて動画を見返すと、冒頭の幼獣は走り去る後ろ姿しか写っていませんが、尻尾が長くて体型が細長いのでアナグマではなさそうです。 
という訳で、私としては「ホンドテンの親子」説を取ることにします。 


吉見光治『テン:種をまく森のハンター』によると、
 食べ物が豊富な4月から5月、テンは2頭ほどの子を産み樹洞や山の斜面の岩穴などで育てる。7月にはテンの子が巣穴から出歩くようになる。テンの子は家族で過ごしながら、食べられる木の実や、小動物の捕獲方法、危険な動物などを学習し生きる術を身につけていくものと考えられる。 (p2より引用)


動画の撮影日は7月上旬ですから、まさに本に書いてある通り、テンの親が幼獣を連れ歩いて採食法(狩り)などを教育しているのでしょう。 

2024/03/19

朽ちた切株の根元にある巣穴に出入りする野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年7月上旬

スギ防風林にあるニホンアナグマMeles anakuma)専用の溜め糞場stmpを自動センサーカメラで監視していると、毎晩のように野ネズミ(ノネズミ)がよく写ります。 
野ネズミについて、ささやかながら新しい発見(進展)がありました。

シーン0:6/29・午後14:46・晴れ(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の状況です。 
トレイルカメラの設置アングルを失敗してしまい、肝心の溜め糞場stmpが画角の外にはみ出してしまいました。 
おかげで、普段なら監視外の林床エリアでの野ネズミの活動を知ることが出来ました。
朽ち果てた切株が画面の左下にあり、アナグマの溜め糞は更にその左下です。 
切株の右下には、貯食したオニグルミ堅果をアカネズミが食べた後の殻が大量に捨ててあります。(食痕つき) 


シーン1:7/1・午後20:38(@0:04〜) 
画面中央付近の下草が生い茂る林床を野ネズミが右へ探し歩いています。 
途中でなぜかスギの落ち葉をピョンと跳び越えました。 


シーン2:7/1・午後23:38(@0:29〜) 
林床に掘られた溝(画面の上下方向に掘られている古い用水路跡)を野ネズミが右から横切り、切株へと向かいました。 
切株の根元にどうやら巣穴があるようで、その中に入りました。 
規模は小さいながらも、いちおう樹洞と呼べるかも知れません。
昼夜の様子を切り替えて、巣穴の位置をお見せします。
その巣穴(赤丸○)から野ネズミがすぐにまたピョン!と外に出て来ました。 
その場にしばらく佇んでいますが、カメラに背を向けているため何をしているのかよく分かりません。 
おそらく毛繕いしているようです。 
再び巣穴に戻りました。 

この地点(アナグマの溜め糞場stmp)で野ネズミがトレイルカメラに写る頻度があまりにも多いので、近くに巣穴があるはずだという私の予想が当たりました。 
実は野ネズミの巣穴は一つだけでなく、すぐ近くのスギ林床に少なくとももう一つあることが後に判明します。(映像公開予定) 


シーン3:7/2・午前2:00(@1:32〜) 
画面の右上で林床をウロチョロと探餌徘徊していた野ネズミが、右上に立ち去りました。 


シーン4:7/4・午後21:53(@2:05〜) 
奥に見える茂みの下をうろついてから、左へ消えました。


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


2024/03/17

ニホンアナグマの幼獣4頭を溜め糞場に連れて来て排便およびスクワットマーキングした母親♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年7月上旬

スギ防風林にあるニホンアナグマMeles anakuma) 専用の溜め糞場stmpを自動センサーカメラで見張っています。


シーン1:6/29・午後14:46(@0:00〜) 
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。 
トレイルカメラを設置するアングルに少し失敗してしまいました。 
画面の左下に朽ち果てた切株が見えます。 
その少し下にアナグマの溜め糞場stmpがあるのですけど、画角内にしっかり写っていません。 


シーン2:7/4・午後20:11(@0:06〜) 
アナグマの母親♀が溜め糞場stmpで排便していました。
その周囲を3頭の幼獣がウロチョロしています。 

用を足し終えた母親♀が林床に掘られた溝(古い用水路の跡?)に沿って奥へ立ち去る途中で立ち止まり、尻を地面の落ち葉に擦り付けました。(@0:21〜) 
スクワットマーキングと呼ばれる匂い付けの行動です。 
更に奥へ進んでから左折し、茂みの中に姿を消しました。 
しばらくすると、4頭目の最後の幼獣個体が慌てて家族群を追いかけて行きます。 
はぐれかけながらも、迷子にならず良かったです。 
下草の匂いを嗅ぎ回り、道草を食っています。 
発育の遅い個体という訳でも無さそうで、独立心・冒険心の強い性格なのかも知れません。 

アナグマの母親♀が4頭の幼獣を引率して縄張りを連れ歩き、溜め糞場stmpの位置を教えたことになります。 
今回、幼獣はどの個体も排便しませんでした。 
幼獣の成長はめざましく、母親について一緒に歩き、夜の森を探餌徘徊できるほど体力がついていました。
母親♀は幼獣を引き連れて夜の森を歩く際に、幼獣を誘導する鳴き声(ジェジェジェビーム♪)を発していませんでした。
(音量を上げても聞き取れず) 
ヘルパー♂は同伴していませんでした。(育児には参加しないのでしょう。)
アナグマの家族がこの溜め糞場stmpに来る頻度は低いので、縄張り内のどこか別な場所にも溜め糞場があることが予想されます。 

アナグマの母子の姿が営巣地(セット)から忽然と消えたので、天敵に捕食されて全滅したのではないか?と内心では不安でした。 
母子ともに無事が確かめられて一安心。 
幼獣が生まれた巣穴を離れてどこか別の巣穴へ母子が転出したということが、これではっきりしました。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 



2024/03/16

ニホンアナグマ家族が転出した後の巣穴に不法侵入するハクビシン【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年7月上旬・午前4:00頃・気温19℃・日の出時刻は午前4:19。 

ニホンアナグマMeles anakuma)の母子が転出した後の巣穴をトレイルカメラで監視し続けていると、夜明け前にハクビシン(白鼻芯、白鼻心;Paguma larvata)がやって来ました。 
アナグマ営巣地(セット)のある平地の二次林でハクビシンを見かけるのは初めてです。 
手前の巣穴Lへ慎重に忍び寄り、画角の外に姿を消しました。
カメラの設置アングルがいまいちだったせいで、巣穴Lの中までしっかり入ったかどうか、見届けられませんでした。 
巣穴Lを内見しただけかもしれませんが、出巣Lする様子は撮れていません。 

てっきりホンドタヌキNyctereutes viverrinus)がアナグマの空き巣を乗っ取り、ねぐらとして使っているのかと思ったのですが、事態はより複雑で、一筋縄ではいきません。
アナグマのヘルパー♂がたまに戻ってきたり、ホンドタヌキ(尻尾に黒点▼) が塒として使ったり、通りすがりのハクビシンが侵入を試みたりと流動的で、空き巣の争奪戦になっているようです。

アリストテレスは「自然は真空を嫌う」という科学史では有名な言葉を残しています。 
※ 容器にポンプをつないで陰圧にすると、普通の容器は体気圧によってぺしゃんこに押し潰されてしまいます。今となってはアリストテレスの素朴な自然観は否定(修正)されています。強力な真空ポンプと頑丈な密閉容器を発明したことで(技術革新)、後世の人類は真空状態を作り出し、真空の宇宙空間にも進出しました。

この名言は、物理学的な真空現象についてだけでなく、生態学的な暗喩(メタファー)にもなっています。 
つまり、自然界の生き物はニッチの空白(真空地帯)を嫌って、周囲からどんどん侵入して来るのです。 
アナグマ家族が健在だった頃は、営巣地の周辺で排尿マーキングをしたり、臭腺・肛門腺によるスクワットマーキングしたりして、縄張り宣言していました。
嗅覚が退化している我々ヒトには全く分かりませんが、匂い付けで縄張りに結界を張っているのでしょう。
それでも営巣地に侵入してくる不届き者に対しては、アナグマ♀が吠えながら突進して追い払っていました(縄張り防衛の実力行使)。
充分に育った幼獣を引き連れてアナグマ一家がよその巣穴へ急に転出すると、それまで住んでいた巣穴の付近からアナグマの匂いが急速に薄れてしまいます。
その結果、新たな侵入者を招くことになるのでしょう。
自力では巣穴を掘れないのに巣穴で暮らしたがる哺乳類は多く、アナグマが掘った空き巣は引く手あまたの優良物件となっています。

つづく→


【アフィリエイト】
・シリーズ鳥獣害を考える 6『なぜハクビシン・アライグマは急にふえたの?

2024/03/15

ニホンアナグマの溜め糞場で野ネズミが食べている物とは?【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2023年6月下旬・午前2:40頃 

平地のスギ防風林にあるニホンアナグマMeles anakuma)の溜め糞場stmpで深夜に野ネズミ(ノネズミ)が何かを食べていました。 
残念ながら食べているメニューを映像から見極められませんでしたが、3つの可能性が考えられます。 
さすがにアナグマの糞(軟便)そのものは食べないはずです。 

(1)糞塊に蠢く糞虫やウジ虫など食糞性の昆虫類(分解者)。 
栄養価も高く、数としては圧倒的に多いはずです。 

(2)溜め糞の糞便臭に誘引されて飛来する夜行性の蛾。 
この動画の最後でも夜蛾が飛来しました。 
直後に野ネズミが夜蛾に襲いかかったかもしれないのに、狩りの瞬間を撮り損ねてしまって残念無念。 

(3)溜め糞に含まれる未消化の種子。 
アナグマの主食はミミズと言われていますが、実際は雑食らしいです。 
前日の昼間に撮った溜め糞stmpの写真に未消化の種子と思われる小さな粒々がしっかり写っていました。 
下に再掲します。 
いつか糞の内容物をしっかり調べれば、アナグマによる種子散布の実態も分かってくるはずです。(なかなか忙しくて余力がありません)




【アフィリエイト】
・『おもしろいネズミの世界 : 知れば知るほどムチュウになる
 
溜め糞stmpの左の表面に未消化の種子

2024/03/14

ニホンアナグマの巣穴を乗っ取ったホンドタヌキを個体識別できた!【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年6月下旬〜7月上旬

ニホンアナグマMeles anakuma)の母子が転出した後の旧営巣地(セット)にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が繰り返し出没するシーンをまとめました。 
アナグマの不在に乗じてタヌキが空き巣を乗っ取ったのかどうか、判断がつきかねていましたが、遂に結論が出ました。 
同一個体のタヌキが巣穴に住み着いて繰り返し出入りしています。


シーン0:6/29・午後13:29・気温28℃(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の様子です。 


シーン1:6/29・午後13:34・(@0:04〜) 
別アングルでも広角でトレイルカメラを設置しています。 


シーン2:6/29・午後18:28・気温24℃(@0:07〜)日の入り時刻は午後19:09。 
日没前の夕方に現れたタヌキが巣口Lの縁を忍び足で左へ通り過ぎました。 
そのままセットをぐるっと回って、左手前に戻ってきました。 
巣口Rに近寄り匂いを嗅いだものの、中には入りませんでした。 
鼻面を上げて風の匂いを嗅ぎ、左下に立ち去りました。 


シーン3:6/29・午後18:28・気温25℃(@1:00〜)
別アングルの監視映像でリプレイ。 
画面の右端を通って奥の巣口Rへ向かいます。 
巣口Rの匂いを嗅いだだけで、右に立ち去りました。 


シーン4:6/30・午前3:14・気温20℃(@1:31〜) 
日付が変わった深夜未明にタヌキが再び林縁を左から登場。 
顔つきが随分ほっそりした個体です。 
(水浴した直後なのか、見慣れない新参者なのか、不明です。) 
巣口LRの間を慎重に右へ通り抜けました。 

余談ですが、画面の手前で造網性のクモ(種名不詳の蜘蛛)が水平円網の横糸を張っていました。 
巣口Lの周囲に自生するマルバゴマキ灌木の枝を支柱としています。 
アナグマの巣穴付近を飛び回るハエやアブ、ヤブ蚊などを網で捕らえて捕食するのでしょう。


シーン5:7/1・午前8:57・気温22℃(@2:03〜) 
午前中にタヌキが登場。 
晴れてはいるものの、レンズが一部曇っているので、雨上がりなのかもしれません。 
(とにかく湿度が高そうです。) 
巣口LRの中間地点で身震いし、濡れそぼった毛皮の水気を切りました。 
その場に座って毛繕いを始めました。 
(体の痒い部位を甘噛みしている?) 

この個体は、後ろ姿を見た時に白っぽい毛が生え揃う尻尾の中央部やや右寄りに小さな黒斑▼があるのが特徴です。 
赤外線の暗視映像でも認められ、個体識別に使えそうです。 
タヌキの尻尾の模様に注目する個体識別法は、野紫木洋『オコジョの不思議』という名著を最近読んで、たまたま知りました。(p74の挿絵) 
タヌキは尻尾の模様だけでもバリエーションがあるらしく、これなら私も個体識別ができそうです。 
いつも後ろ姿の尻尾を見せてくれるとは限らないので、正面または横から見た時の特徴も必死で見つけ出す必要があります。
性別も今のところは不明です。
過去の映像も遡って見直すと、この個体が登場していたかも知れません。 

朝帰りしたタヌキが、そのまま慎重に奥の巣穴Rに潜り込みました。 
(その後、出巣Rしたシーンが撮れていません。) 
今はこのタヌキが巣穴Rにちゃっかり住み着いているようです。 


シーン6:7/2・午前4:20・気温18℃(@2:47〜)日の出時刻は午前4:17。 
翌日の日の出直後に、例のタヌキ(尾に黒点▼)の後ろ姿が写りました。 
出巣Rした直後なのかも知れません。 
奥の巣口Rにゆっくり近づき、匂いを嗅いだものの中には入らずに毛繕いを始めました。 


シーン6:7/2・午前4:21・(@3:48〜) 
次にトレイルカメラが起動したときには、広場を経由して手前の巣口Lに来ていました。 
アクセストレンチを辿ってゆっくり入巣L。 
しばらくすると、巣穴Lから外に出てきて、身震いしました。 
ゆっくり出巣Lしたので、アナグマのヘルパー♂に中から追い払われたようには見えません。 
やはりアナグマはヘルパー♂も不在で、タヌキがこの営巣地(セット)を完全に乗っ取ったようです。 
このタヌキは巣穴をねぐらとして使っているようです。
アナグマのヘルパー♂は巣穴を防衛しないで、あっさりタヌキに明け渡したようです。 
ヘルパー♂も母子について行って新しい巣穴に転出したのかもしれません。
アナグマ♀が子育てをする立派な巣穴(セット)は代々受け継いで拡張工事を繰り返すと本で読んでいたのですが、そんな価値のある不動産をあっさり放棄したのは意外です。
翌年の繁殖期までにタヌキから奪い返すつもりなのかな?
実はアナグマのヘルパー♂とタヌキ(尾に黒点▼)が同じ巣穴に仲良く同居しているという可能性も考えられます。(「同じ穴のむじな」仮説)

巣穴Lの中は水浸しで住めない状態なのかもしれない…?と勝手に想像しているのですけど、定かではありません。 
タヌキは右上へ立ち去ったかと思いきや、すぐに戻ってきました。 
奥の巣口Rで身震いしてから入巣R。 


シーン7:7/5・午後15:40・気温24℃(@4:31〜) 
3日後の午後に例の個体(尾に黒点▼)が登場。 
鬱蒼とした二次林の林床は真っ昼間でもやや薄暗いです。 
自然光下で見た時に毛皮が全体的に白っぽい印象なのは、夏毛だからなのでしょうか。 
(老齢個体はメラニン色素が薄れて白髪化するのかな?) 

奥の巣口Rを点検してから身震いし、手前へ来ました。 
手前の巣口Lの匂いを嗅いでから方向転換して、左奥の灌木林へ立ち去りました。 
採餌に出かけたようです。 
その後、帰巣シーンは撮れていません。 


シーン8:7/6・午前4:53・気温19℃(@5:31〜)日の出時刻は午前4:19。 
翌日の早朝にようやく戻ってきた例のタヌキ(尾に黒点▼)が右から回り込んで巣口Rへ向かいました。 
巣口Rの匂いを嗅いだだけで中には入らず、奥の二次林へ向かいました。  
すぐに画面の右上隅から戻ってきたところで、録画が打ち切られました。(尻切れトンボ) 


2024/03/13

巣穴の近くで地面を掘って餌を探すニホンアナグマのヘルパー♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年6月下旬〜7月上旬

ニホンアナグマMeles anakuma)の母親♀が幼獣4頭を連れて生まれた巣穴 から転出すると、トレイルカメラにアナグマが写る頻度が激減しました。
転出先の巣穴の位置が突き止められていればそっちに監視カメラを設置し直すのですが、分からないので、同じ営巣地(セット)の監視を惰性で続けることにします。
(たまに面白い発見があるので、惰性の観察も侮れません。)


シーン1:6/29・午後14:41・晴れ・気温26℃(@0:04〜) 
手前の巣穴Lから外に出てきたばかりと思われる個体が、左へ立ち去りました。 
(出巣Lのシーンを撮り損ねたようです。)
2つの巣口LRの間の広場が、林冠ギャップによる日溜まりになっています。 

余談ですが、いつの間にか画面の左に造網性クモの垂直円網が斜めに張られていました。 
このカメラアングルでは、風に揺れている網がほとんど直線に見えます。 
(白い円網にピントは合っていませんが、中央のこしきにクモが占座しているようです。) 
アナグマの巣口L周辺を飛び回るヤブ蚊?やキイロコウカアブなどの双翅目を効率よく捕食できる場所なのでしょう。 

【参考文献】 
櫻庭知帆; 小林秀司; 髙﨑浩幸. キイロコウカアブはニホンアナグマを対象とした自動撮影カメラの設置適地を教えてくれる. Naturalistae, 2016, 20: 57-60. 


シーン2:6/29・午後13:34・晴れ(@0:28〜) 
別アングルに設置した広角の監視カメラで明るい時間にたまたま撮れた現場の様子です。 
少し遠いですが、右の巣穴Rの入口付近でハエ?やキイロコウカアブ?が飛び回っています。 


シーン3:6/30・午前3:44・気温20℃(@0:28〜) 
日付が変わった未明に、アナグマが奥の広場に登場しました。 
営巣地(セット)周辺の地面の匂いを嗅ぎ回り、左下に立ち去りました。 

左右の目の大きさが均等なので、母親♀ではなくヘルパー♂だと思いますが、ほっそりした体型に見えます。 
腹面に乳首の有無を確認できませんでした。 
出産育児の過労から解放された母親♀の疲れた目つき(右目<左目)が回復したのでしょうか? 
完全に余所者(新顔)の♀がやって来たのかも知れません。 



シーン4:7/3・午前4:32・気温19℃(@1:25〜)日の出時刻は午前04:18。 
3日後の明け方に左から来た個体が、手前の巣穴Lから伸びるアクセストレンチを右前足で掘っていました。 
顔つきがずんぐりむっくりしているので、ヘルパー♂が成獣の体つきに近づいてきたような気がします。 
巣口Lを点検したものの、中には入らずに近くで地面を掘り返してミミズを探しています(探餌)。 
身震いしてから右下に立ち去りました。 


シーン5:7/3・午前4:35・(@2:14〜) 
2分後に戻ってきたアナグマが画面右端エリアをうろついています。 
残念ながら顔を見せてくれませんでした。 


【考察】
ニホンアナグマの母子が転出してヘルパー♂だけが取り残されたと私は初め思いました。
気ままな独身生活を送るようになったのかもしれませんが、それにしても巣穴への出入りが監視カメラになかなか写っていません。
あるいは、家族と一緒に引っ越した後もヘルパー♂がときどき前の営巣地(セット)に戻ってきて、巣穴を点検したりメンテナンスしたりするだけなのかもしれません。

アナグマ家族がどこか別の巣穴へ転出した理由はもしかすると、梅雨の長雨で巣内が水浸しになり、中の巣材が濡れてカビが生え、住めなくなったのかもしれません。(居住環境の悪化)
ファイバースコープを巣穴に突っ込んで中を観察してみたいのですが、観察1年目の今季はとにかくアナグマを刺激しないように自重します。
濡れた巣材を外に干して乾かす行動をするとアナグマ関連の本で読んでいたものの、私は未だ実際に見たことがありません。 




2024/03/11

梅雨の晩にアナグマ営巣地の林床を駆け回り餌を探す野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 


2023年6月下旬・午後20:02・雨・気温19℃ 

雨が降りしきる晩に野ネズミ(ノネズミ)が二次林の林床をチョロチョロと走り回り、餌を探しています。 

ニホンアナグマMeles anakuma)の母子が巣穴から転出した後なので、野ネズミが空き巣に侵入する頻度が上がるかと予想したのですが、そうでもありませんでした。 
ただし、これは単純な話ではありません。 
アナグマのヘルパー♂だけが居残っているかもしれませんし、タヌキがアナグマの巣穴を乗っ取った可能性もあります。
そもそも野ネズミの出現頻度が一時期よりも減っている(個体数の増加が抑えられている)のは、ホンドテンやニホンイタチ、フクロウなど夜行性の捕食者が暗躍するようになったせいではないか?と推測しています。 


2024/03/10

スギ防風林でニホンアナグマの溜め糞を通りすがりに調べるホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年6月下旬・午前4:01・(日の出時刻は午前4:15) 



ニホンアナグマMeles anakuma)が排便に通う溜め糞場stmpにホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が夜明け前に登場しました。 
スギ防風林を左からやって来たようで、朽ち果てた切株の上に乗り、アナグマの溜め糞stmpを見下ろしています。 
アナグマの新鮮な糞の匂いを嗅いでから左に立ち去りました。 

実は左に5mぐらい離れた地点にタヌキが排便に通う巨大な溜め糞場wbcがあるのです。 

タヌキがアナグマの溜め糞の上に対抗して排便することもありませんし、逆にアナグマがタヌキの溜め糞場で排便することもありません。 
しかし縄張りが重なり合う2種が近接してそれぞれの溜め糞場を設けているということは、お互いに意識し合って糞便の匂いで縄張りを宣言しているのでしょう。




2024/03/09

ニホンアナグマの溜め糞場に飛来した夜蛾を捕食する野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年6月下旬・午後22:00頃 

平地のスギ防風林に残されたニホンアナグマMeles anakuma)の溜め糞場stmpをカメラトラップで監視すると、野ネズミ(ノネズミ)がよく写ります。 
明るい昼間に撮った現場の様子はこちらです。 

一方、夜になると暗闇のスギ林の中を夜行性の蛾が複数飛び回っています。 
ある晩アナグマの溜め糞場stmpに来ていた野ネズミが、溜め糞から飛び立った(あるいはたまたま低空で飛来した?)夜蛾に襲いかかりました。 
蛾は素早く飛んで逃げ、狩りに失敗した野ネズミは手前の切株へ立ち去りました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 

わずか1分半後、次にトレイルカメラが再び起動すると、溜め糞の横で野ネズミが夜蛾を捕食していました。 
狩りに成功した瞬間を撮り損ねたのが残念無念。 
獲物の翅はちぎってその場に捨て、胴体だけを食べています。 
野ネズミの肉食行動は初見で、感動しました。 
野生動物のトイレでは食物連鎖の様々なドラマが静かに繰り広げられているのです。

映像からは餌食となった蛾の種類を見分けられません。
この時期(昼間)はトンボエダシャクがよく飛び回っているのを見かけますが、なんとなくシャクガ科ではなくヤガ科のように見えます。 
夜行性の蛾の中に獣糞で吸汁する種類がいるらしいということは、過去にも観察しています。 
昼行性の蝶と同じく、性成熟に必要なミネラル成分(ナトリウムイオンやアンモニウムイオンなど)を獣糞から摂取しているのでしょう。

2024/03/08

ニホンアナグマ母子が転出した空き巣穴に夜な夜な忍び込んで内見するホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年6月下旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の母子がどこか別の巣穴に転出すると、それまで使われていた営巣地(セット)にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が夜な夜な侵入するようになりました。 
これまでよりも出現頻度が上がっています。 
アナグマが子育てしている間は特に♀が殺気立っているので、近所のタヌキも遠慮してセットには近寄らないようにしていたのでしょう。
あるいは、アナグマがあちこちに尿による縄張りマーキングを繰り返すことで、まるで結界を張ったように有効だったのでしょう。 
嗅覚の鋭いタヌキは、アナグマの匂いが巣口周辺で日に日に薄れていることを敏感に嗅ぎ取り、日に日に大胆に振る舞うようになっています。 


シーン1:6/26・午前3:22・気温15℃(@0:00〜) 
タヌキが暗い夜にアナグマの営巣地に来たのは、これが初めてです。 
これまでタヌキは明るい日中または薄明薄暮の時間帯にこっそり訪れていて、アナグマの活動が活発になる夜には決して現れませんでした。 
夜は営巣地(セット)に近づこうとするタヌキを巣穴の主であるアナグマが(吠え立てながら?)積極的に追い払っていたのかもしれません。 

深夜未明に現れたタヌキは、左の巣口Lへ真っ直ぐ向かい、そのまま迷いなく巣L内に侵入しました。 

まさに「同じ穴のむじな」という諺通りです。 
アナグマの空き巣をタヌキがこのまま乗っ取るのかな? 


シーン2:6/26・午前3:22・気温16℃(@0:25〜) 
別アングルのトレイルカメラでも、タヌキの巣穴L侵入シーンがしっかり撮れていました。 
しかしカメラの設置アングルがいまいちで、手前の巣口Lがしっかり写っていません。 


シーン3:6/26・午前3:24・(@0:25〜) 
カメラの起動が遅れてしまいましたが、1分20秒後に右へ立ち去るタヌキの後ろ姿が写っていました。 
タヌキは巣穴Lに居座ったり乗っ取ったりしないで、内見しただけで帰ったようです。 


シーン4:6/27・午前0:36・気温19℃(@0:45〜) 
翌日の深夜にもタヌキがアナグマの旧営巣地にやって来ました。 
巣口Rを覗き込んでから、蚊にでも刺されたのか右の脇腹を舐めて毛繕いしています。 
今宵は奥の巣穴Rへ慎重に潜り込みました。

アナグマの母子が転出した後、ヘルパー♂が取り残されたと思ったのですが、ヘルパー♂も不在がちなのかもしれません。 


シーン5:6/27・午前0:36・気温19℃(@1:43〜) 
別アングルの公開映像でもタヌキの入巣Rシーンが撮れていました。 
前夜のタヌキと同一個体かどうか、個体識別ができていません。 

巣穴の主であるアナグマ(ヘルパー♂)が不法侵入者を追い払うために飛び出してこないということは、留守なのでしょう。 
独りになったヘルパー♂はタヌキを怖がって居留守を使っている可能性はどうでしょう? 

タヌキが巣口Rlの横で地面の匂いを嗅いで方向転換しながら排尿マーキングしたように見えたのは、私の気のせいでしょうか?(@2:21〜) 
排尿姿勢から見ると、片足を上げなかったので♀のようです。 
タヌキが潜り込んだのは巣穴Rrでした。 

この後、タヌキが出巣Rするシーンが撮れていません。 
単に撮り損ねたのか、それともタヌキが巣R内に居座ったのか、不明です。 


シーン6:6/28・午前3:41・気温20℃(@2:43〜) 
翌日の深夜未明、土砂降りの豪雨が降りしきる中、タヌキが登場。 
身震いしてから慎重に巣穴Rlの中に潜り込みました。 

この後、タヌキが出巣Rするシーンが撮れていません。 
単に撮り漏らしたのか、それとも巣R内に居座ったのか、不明です。 

一時的な雨宿りではなく、いよいよアナグマの空き巣をタヌキが本格的に乗っ取ったような気がしてきました。


 シーン7:6/29・午前5:12・気温20℃(@3:14〜)日の出時刻は午前4:16。 
翌日の早朝、雨は止んでいました。 
やって来たタヌキが奥の巣口Rを覗き込んで匂いを嗅いだものの、中には入らずに左奥の二次林へ立ち去りました。 

登場するタヌキの個体識別ができるようになれば、より面白くなりそうです。 


【追記】
アナグマ関連の本を読んで「幼獣が生まれた巣穴から母子はやがて引っ越す」という予備知識があったので、そのように解釈しているのですが、トレイルカメラの電池切れで肝心の転出行動を記録できていません。
したがって、タヌキが力づくでアナグマの巣穴を乗っ取り占拠したという可能性も排除できません。


2024/03/07

ニホンアナグマの母子が新しい巣穴に転出した後に取り残されたヘルパー♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年6月下旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の営巣地(セット)でヨチヨチ歩きの幼獣たちの姿をカメラトラップが捉えたのは、前回6/17が最後でした。 
それ以来、アナグマの出没記録がパタッと激減しました。 
おそらく、母親♀は4頭の幼獣たちを連れて別の巣穴に引っ越してしまったようです。 
母子が採食のために森の中を少しずつ遠出できるようになり、幼獣に体力が付いたら、引率して新しい巣穴へ引っ越しするのでしょう。
体重が増えた幼獣を母親♀が1頭ずつ咥えて遠くの新しい巣穴まで運び、その重労働を4往復もするのは無理だと思います。
アナグマ関連の本を読んでいて「幼獣が生まれた巣穴から母子はやがて引っ越す」という予備知識があったので、それほど動転したり落胆したりしないで済みました。 


新しい世界へ!
 それは突然でした。母アナグマは赤ちゃんたちが一緒に歩けるだけの体力がついたと判断したのでしょう。
 いつもはジェジェジェビームを使って赤ちゃんたちを巣の外へ連れ出すとビームはオフにするのですが、この時はオンのままです。
 赤ちゃんたちは教えられたとおり母アナグマの後をついてゆき、そのまま森へ消えてゆきました。 (福田幸広『アナグマはクマではありません』p90より引用)

トレイルカメラ2台に絶えず監視される生活が嫌になって母子が営巣地から逃去したのか?とか、天敵に襲われて皆殺しにされたのか?とか、あれこれ思い悩むところでした。
運悪くカメラの電池が切れていたため、引っ越しの行動が動画で記録できなかったのも残念です。 
転出先の巣穴がどこにあるのか、私は未だ見つけられていません。 
そして、この営巣地にはヘルパー♂が独り残されたようです。 


シーン1:6/22・午後17:48・気温18℃(@0:00〜)日の入り時刻は午後19:08。 
日没前の夕方に右上から登場したアナグマが獣道を通って奥の二次林に立ち去りました。 
1台の監視カメラの設置アングルに失敗してしまい、巣口Lをしっかり狙えていませんでした。 


シーン2:6/27・午前4:10・気温17℃(@0:20〜)日の出時刻は午前4:15。 
5日後の日の出直前に右から久しぶりにアナグマが登場。 
なんとなく、♀ではなくヘルパー♂のような気がします。 
ここ数日は幼獣の姿を全く見かけません。 
2つの巣口LRの中間地点に佇んで、辺りを警戒しています。 

実は約3.5時間前に、タヌキがアナグマの営巣地に来ていました。(映像公開予定) 
タヌキの残り香を嗅ぎ取って警戒しているのかもしれません。 


シーン2:6/27・午前4:19・気温19℃(@1:20〜) 
日の出直後に奥の巣穴Rから外に出てきたアナグマが、2つの巣口LRの中間地点に座り込みました。 
左の林内を見つめています。(警戒?) 
腹面に乳首が見えなかったことから、この個体もヘルパー♂だと思います。 
同居していた家族が急に減って寂しいという感情があるのでしょうか?
巣口Lの横を通り過ぎ、左へ立ち去りました。 


シーン3:6/27・午前4:20・気温17℃(@2:21〜) 
別アングルに設置したトレイルカメラによる広角の映像に切り替えます。 
5倍速の早回し映像でお届けします。 
左奥の灌木林の中をアナグマが頻りにうろついています。 
林内でおそらくミミズなどを採食しているのでしょう。 


シーン4:6/27・午後13:26・気温23℃・晴れ(@2:35〜) 
明るい真っ昼間にアナグマが奥の巣穴Rに潜り込みました。
しばらくして再び出巣Rしたアナグマが、林縁の広場で身震いしてから左奥の二次林へ走り去りました。 


 【アフィリエイト】 


2024/03/06

スギ林床にあるニホンアナグマの溜め糞場に夜な夜な来る野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年6月下旬 

スギ防風林にあるニホンアナグマMeles anakuma)の溜め糞場stmpにカメラトラップを設置して見張っていると、野ネズミ(ノネズミ)が夜な夜な写っていました。 

画面の右に斜めに転がっている細長い棒状の物体は、林床に不法投棄された手押し車(猫車)の朽ちた金属フレームです。 
アナグマはこれを目印にして、溜め糞場stmpに来ているのかもしれません。 


シーン1:6/22・午後19:56(@0:00〜)日の入り時刻は午後19:08。 
晩に野ネズミが登場しました。 
起動したトレイルカメラに驚いたようで、溜め糞場の上に乗ったまま野ネズミが静止(フリーズ)していました。 
一体何をしていたのでしょう? 
我々ヒトの衛生感覚からすると考えられませんが、野ネズミは素足で溜め糞の上に乗っても平気なようです。 
警戒を解くと手前に立ち去りました。 

このときは溜め糞場stmpの主の正体がまだ不明で(アナグマの排便シーンが写る5日前)、まさか野ネズミが排便に通っているのか?と意外に思ったりしました。 
しかし、ネズミの糞にしては形状が明らかに異なりますし、野ネズミが同じ場所に繰り返し排便して溜め糞の山を作るという習性も聞いたことがありません。 


シーン2:6/22・午後21:54(@0:16〜) 
スギの落葉落枝が敷き詰められた林床をチョロチョロと走り回って餌を探しています。 
その通り道にアナグマの溜め糞場stmpがあるようです。 


シーン3:6/23・午前0:57・気温(@0:27〜) 
溜め糞の匂いを嗅ぎ、辺りをうろついてから、手前に立ち去りました。 
手前の切株に野ネズミの巣穴があるのかな? 


シーン4:6/25・午前0:13・気温(@0:45〜) 
溜め糞stmpの右上で、林床のスギ落葉の中に顔を突っ込んでいました。 
おそらく獲物となる虫を探しているのでしょう。 
諦めて奥に立ち去りました。 


シーン5:6/26・午前1:34・気温(@1:22〜) 
野ネズミが深夜にスギの林床を奥から手前にやって来ました。 
アナグマの溜め糞場stmpの匂いを嗅いだだけで通り過ぎました。 


画面の左下隅に写っているには、朽ちた切株です。 
(トレイルカメラに近過ぎて、赤外線が白飛びしてしまっています。) 
実はその根元に、オニグルミ堅果の殻が大量に散乱していました。 
クルミの殻には2個ずつ穴が開いていて、アカネズミApodemus speciosus)の食痕と分かりました。(映像公開予定) 
近くにオニグルミの木は自生していないので、アカネズミが秋にオニグルミの落果を拾い集めて切株の隙間などにせっせと貯食したのでしょう。 
冬に貯蔵庫のクルミを食べた後のゴミ捨て場になっていたのです。 
今回トレイルカメラを設置してみて、野ネズミの出現頻度が高いことから、おそらく巣穴が近くにあるのだろうと予想できます。 




【アフィリエイト】 

2024/03/05

スギ防風林の溜め糞場に通って排便するニホンアナグマ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年6月下旬 

平地のスギ防風林にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が残した溜め糞場wbcがあります。 



タヌキの溜め糞場wbc-1から約5m離れた地点に、別の溜め糞場stmpを新たに見つけました。 
朽ちた切株と捨てられた古い手押し車(猫車)の間に溝が掘られていて(農業用水路の跡?)、そこに黒っぽい下痢便が残されていたのです。 
タヌキの溜め糞場とは異なり、しっかりした固形の糞が残っていないのが特徴です。 
気にはなっていたものの、監視するためのトレイルカメラの数が足りなくて、検証が後回しになっていました。 
他のプロジェクトがようやく一段落したので、溜め糞場stmpにトレイルカメラを設置したところ、ニホンアナグマMeles anakuma)が排便に通っていることが判明しました。 

アナグマの溜め糞場を見つけたのは、これが2例目です。(n=2) 
タヌキとアナグマが溜め糞場を共有(隣接)しているのは、別の地点(里山のスギ林道)でも観察しています。 
アナグマが溜め糞場に下痢便を排泄するのも、同じく別の地点(里山のスギ林道)で観察済みです。 


シーン1:6/27・午前2:44・(@0:00〜) 
夜中に左から来た獣が溜め糞の匂いを嗅いでいます。 
切株の方を向いて溜め糞場stmpに跨がり、脱糞しました。 
残念ながら手前の切株が邪魔で顔が見えませんでした。 
(もっと高所から見下ろすように監視カメラを設置する必要ありそうです。) 
林床の溝を通って右下へ立ち去る際に、ようやくアナグマと判明しました。 
おそらく♀(または若いヘルパー♂)のようです。 
スクワットマーキング(臭腺や肛門腺による匂い付け)はしませんでした。 


シーン2:6/28・午前3:45・大雨(@0:25〜) 
梅雨の激しい豪雨が降りしきる深夜に、溜め糞場stmpに来たアナグマが左を向いて軟便を排泄しました。 
用を足すと、溝を通って右に駆け去りました。 
逃走シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。


詳細は伏せますが、アナグマの営巣地(セット)から遠くない場所に、この溜め糞場stmpは位置しています。 
この映像では、画面の左上の方向にアナグマの営巣地があります。 
ちなみに、タヌキの溜め糞場wbcは、画面の左下方向にあります。
溜め糞場stmpに通うアナグマを個体識別したくなりますが、右目が左目よりも小さい♀かどうか、この動画のアングルからは見分けられませんでした。 

アナグマ関連の本には、巣穴の近くに溜め糞場があると記述してあります。
例えば、熊谷さとし、安田守『哺乳類のフィールドサイン観察ガイド』(2011年)でアナグマの掲載ページを参照すると、
巣穴の近くに穴を掘り、中にフンをした「表札フン」。ミミズ類を多く食べたときのフンは、形状が崩れやすいという。
地域によっては、タヌキに似た「ためフン場」をつくる場合もある。(p68より引用)


鈴木欣司『アナグマ・ファミリーの1年』(2000年)によると、
アナグマの糞は、よく巣穴の近くに掘った小穴にタメ糞で見られます。5cmほどの細長い形ですが、軟便のものも多く、ためるとトイレを移します。(p35より引用)

ところが、なぜか私のフィールドでは当てはまらず、巣穴から結構離れた地点にあります。(n=2)
営巣地にトレイルカメラを2台設置して重点的に監視しても、巣穴の近くで脱糞するアナグマの決定的な証拠映像を一度も撮れたことがありません。
(排尿マーキング行動は何度も撮れています。)
営巣地と溜め糞場の分離がこの地域のニホンアナグマ個体群に特有の習性だとしたら面白いのですが、進化的にどんな意味があるのか、今のところ分かりません。
ホンドタヌキの縄張りと重なり合って密接に共存していることが一つの鍵になりそうです。


2024/03/04

ニホンアナグマの家族群:6/15〜6/17の野外育児【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年6月中旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が巣外で過ごす様子を3日分(6/15〜6/17)まとめました。 
この時期はトレイルカメラカメラの電池が消耗していて、撮り漏らしが多いです。 


シーン1:6/15・午後19:02(@0:00〜)日の入り時刻は午後19:06。 
日の入り直前に巣口Rをうろついていた個体が右の巣穴Rに戻りました。 


シーン2:6/15・午後19:55(@0:13〜) 
すっかり暗くなった晩に♀が巣穴Rから外に出て来ました。
♀が巣口Rで幼獣の体を舐め始めました。(対他毛繕い) 
深夜に小雨が降り始めました。 
身震いしてから入巣R。(@0:23〜) 


シーン3:6/16・午前5:35(@0:26〜)日の出時刻は午前4:13。 
早朝に活動を再開したときには、雨は止んでいました。 
明るい昼間にはトレイルカメラの赤外線LEDを点灯する必要がないので電力消費が少なく、通常通り1分間録画してくれます。 

巣外で辺りを警戒していたヘルパー♂がぐるっと回り込んで巣口Rに行くと、中から顔を出した♀と相互毛繕いしました。 
朝の挨拶が済むと♀は巣穴Rへ、ヘルパー♂は巣穴Lにそれぞれ戻りました。 


シーン4:6/16・午後18:07(@0:47〜)日の入り時刻は午後19:07。 
夕方に活動を再開した♀が巣穴Rの奥から後ろ向きで1頭の幼獣を外に引きずり出しました。
しばらくすると、更に2頭の幼獣も巣口Rに出て来ました。 
♀が計3頭の幼獣の毛皮をそれぞれ舐めてやります。 
その合間に、♀自身も体の痒い部位を掻いたり、毛繕いしたりしています。 
親子の群れは林縁の広場に移動しました。 
巣穴Rに残っていた最後の幼獣個体(4頭目)が遅れて外に出てきました。(@1:29〜) 
自力でアクセストレンチを上り、家族に合流しました。 
♀が幼獣全員(計4頭)をまとめて育児するのを見るのは珍しいです。 
これまでは3+1頭の2組に分けて育児していました。 

♀は林縁で採食してるようですが、後ろ姿でよく見えません。 
林縁を歩き回り、幼獣にミミズなどの採食法を教えているのでしょうか。 

親子水入らずの時間が続きます。 
林内からセットに戻ってきた♀は、仰向けでのんびり毛繕いしながら、幼獣たちを自由に遊ばせています。 

幼獣2頭が自力で巣口Rの中に戻りました。 
残る幼獣2頭は巣口Lに戻りました…と思いきや、再び巣口Lの外に出てきてウロウロしています。 
右から来た♀が巣口Lの幼獣2頭に対他毛繕いすると、引率して獣道を左へ向かいました。 
食餌に出かけたようです。
しばらくするとセットに戻ってきた♀は、幼獣2頭を連れて巣口Rへ向かいました。 
午後18:40、ようやく計4頭の幼獣全員をまとめて巣穴Rに連れ戻したことになります。
日によって状況は変わりますが、この日6/16はヘルパー♂が巣穴Lに、残りの母子が巣穴Rにそれぞれ住み分けていました。 


シーン5:6/17・午前4:27(@3:04〜)日の出時刻は午前4:13。 
日の出直後の早朝に活動を始めた成獣が入巣R。 


シーン6:6/17・午後18:11(@3:11〜) 
♀が巣口Rから2頭の幼獣を外に連れ出し、汚れた毛皮を舐めてやります。 
♀は広場に移動して仰向けになり、自ら毛繕いを始めました。 




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2024/03/02

巣外で幼獣を世話するようになったニホンアナグマのヘルパー♂:6/14一夜の育児行動【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年6月中旬 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族がとある一夜(6/14)に巣外で過ごす様子をまとめました。 
既に報告済みの部分は除外した残りの行動です。 
別アングルに設置した新旧2台の自動撮影カメラで監視しています。 
トレイルカメラ2台分の監視映像を見直すのは大変ですけど、互いに補完し合えるので、アナグマの行動を正しく解釈できるようになります。


シーン1:6/14・午前3:50・気温18℃(@0:00〜) 
手前の巣穴Lに出入りしたアナグマが、巣外で体を掻き、左へ立ち去りました。 
この個体が♀なのかヘルパー♂なのか、識別ができていません。 
外出した個体は体中が泥だらけなので、なんとなくヘルパー♂のような気がするのですけど、定かではありません。 
深夜(日の出前)の行動はこれが最後でした。 
日の出時刻は午前4:13。 

採餌のために外出した個体が帰巣するシーンが撮れていないのが気がかりです。 
技術的な問題でトレイルカメラが撮り損ねているだけなら良いのですが、私の知らない別の出入り口がどこかにあるのでしょうか? 



シーン2:6/2・午後18:12:・気温19℃(@0:29〜) 
アナグマは明るい昼間、巣内で寝ています。 
日の入り時刻は午後19:06。 
日によって状況は変わるようですが、この日6/14は巣穴Lの居室に子育て中の母子が陣取り、ヘルパー♂は巣穴Rに住んでいたようです。 
夕方に薄暗くなると、目覚めた成獣2頭(母親とヘルパー♂)が巣外に出て相互毛繕いするのが、1日の始まりのルーチンであることが分かってきました。 

夕方の挨拶が済むと、♀は巣穴Lに戻りました。 
巣外に残った個体は、体の痒い部分を掻きむしったり毛繕いしたりしています。 
このとき腹面に乳首がなくて股間に睾丸が見えたので、ヘルパー♂(1歳仔♂)と判明。(@1:19〜) 

やがて巣穴Lから後ろ向きで再び外に出てきた♀は、幼獣1頭の首筋を咥えていました。 
幼獣を巣口Lに残したまま、♀はヘルパー♂と再び相互毛繕い。 
その間に巣口Lの幼獣は中に戻ってしまったようです。 
しばらくすると、♀は再び入巣L。 
ヘルパー♂が仰向けの大股開きで毛繕いしてくれるので、睾丸だけでなく陰茎も見えました。(@2:46〜) 
再び出巣Lした♀と相互毛繕い。 
♀の腹面には横から見ても乳首が目立ちます。 

巣口Lから自力で登って来た幼獣に気を取られて♀が振り返ると、ヘルパー♂は♀の背後から尻の匂いを嗅ぎました。(@3:22〜) 
初めて見る行動ですが、イヌはよくやります。
アナグマの場合は、臭腺や肛門腺の匂いを確認しているのでしょう。 

♀は巣口Lから1頭の幼獣の首筋を咥えてアクセストレンチに引きずり出しました。 


シーン3:6/14・午後18:18・(@3:57〜) 
成獣♀♂ペア(というか親子)と幼獣1頭が巣外で一緒になり、仲睦まじく相互毛繕いしています。 
♀が巣穴Lに戻ると、巣外に残ったヘルパー♂が幼獣の毛皮を舐め始めました。(@4:06〜) 
ヘルパー♂から幼獣への対他毛繕い(直接的な育児行動)を見るのは初めてかもしれません。
幼獣がある程度育つまでは、ヘルパー♂が幼獣に触れたり近づいたりするのを♀が禁じていたのではないかという気がしています。
(観察歴の浅い私の個体識別が不完全だっただけで、これまでもやっていた可能性はあります。)

巣外でしばらく幼獣の尻を舐めてやってから、ヘルパー♂は自分が先導して幼獣を巣穴Rへ誘導しました。 
幼獣がヘルパー♂の居る方へ向かって進もうとするものの、巣口Rが深いので踏み留まっています。 
勇気を出して脚を踏み出したら巣口Rの断崖をずり落ちそうになり、おまけに灌木の細い根っこが首に挟まってしまいました。 
進退窮まった幼獣はケケケケ♪というような遭難声♪を発しました。(@6:24〜) 
それを聞いたヘルパー♂が右から戻って来ました。 
同時に♀が左の巣穴Lから心配そうに顔を出しました。 
もがいていた幼獣が巣口Rに転がり落ちてしまいました。 
それを見た♀が慌てて左の巣口Lから駆け寄り、巣口Rで幼獣を舐めてやって安心させました。 
♀が突進してくると、ヘルパー♂は右に退散してしまいました。 
♀に怒られると思って、怯えたように見えます。
擬人化すると、「幼獣が悲鳴を上げたのは俺のせいじゃない。俺は悪くない!悪くない!」とヘルパー♂は慌てて言い訳してそうです。 

やがてヘルパー♂が戻ってくると、3頭(♀とヘルパー♂と幼獣)が一緒になって相互毛繕いを始めました。 
成獣2頭の間に幼獣が割り込もうとしたりして、微笑ましい光景です。 
急に♀が怒ってヘルパー♂に軽く攻撃しました。(@7:31〜) 
ヘルパー♂から♀への対他毛繕いがしつこかったのか、それとも幼獣に構うヘルパー♂を♀が追い払ったのか、カメラのアングルがいまいちでよく分かりませんでした。
いずれにしても、子育て中の母親♀の機嫌を取るのは難しいようです。 
ヘルパー♂はすごすごと林縁に退散して、バツが悪そうに自分の体を掻いています。 
ほとぼりが冷めてから再び広場の母子に近づこうとしたものの、♀に軽く牽制されてしまいました。(@8:00〜) 

ところがすぐ後に別アングルのカメラに切り替わると(@8:10〜)、♀の方からヘルパー♂に歩み寄って仲直りの相互毛繕いを始めました。 
互いに毛皮を舐めたり甘噛みしたりしています。 
なんとも仲睦まじい一家団欒の光景です。 
アナグマの♂が若いヘルパー(1歳仔の息子♂)だという予備知識がなければ、疑いもなく一夫一妻制だと思うはずです。

幼獣の世話をヘルパー♂に任せた♀が手前の巣穴Lに入りかけると、(@8:57〜) ヘルパー♂が急に何かに警戒して(驚いて?)、奥の巣穴Rの方に駆け出しました。 
♀の発した唸り声♪(怒声? 警戒声?)を聞いて、咄嗟に巣穴Rへ逃げ込もうとしたようです。
このとき咄嗟に幼獣を守ろうとしないで広場に置き去りにした点が興味深く思いました。 
今回は幸い、何事もありませんでした。 
しかし、危機に際して幼い兄弟姉妹を見殺しにしかねないヘルパー♂の不作為は注目に値します。 
アナグマにも嫉妬からくるカイン・コンプレックスがあるとしたら、ヘルパー制度はそもそも成り立たないはずです。
ヘルパー♂と幼獣が異父兄弟だとすると、血縁度が0.25と低いため、ヘルパー♂が幼獣を守るという利他的行動のメリットが乏しいと説明可能です。 
嗅覚が鋭いアナグマは家族内で互いに体臭を嗅いだだけで個体識別できたり、血縁度まで分かってしまうのでしょうか? 
あるいは、母親♀が怒るので、ヘルパー♂は幼獣を救助するどころか下手に手を出せないのかな? 
例えば、ヘルパー♂が巣内から幼獣を咥えて外に連れ出す行動を私は一度も見たことがありません。(母親♀が許さないのでしょう。) 

やがて幼獣は自力でアクセストレンチを下って母親の後を追うように入巣Lしました。 
 一度ヘルパー♂は巣穴Lに戻りかけたのですが、中を覗き込んだだけで、巣外の広場に戻りました。 
ひたすら毛繕いと体掻きを続けています。 

巣外に独り残されたヘルパー♂は巣口Rに向かいました。 
この後、ヘルパー♂は独りで巣穴Rの拡張工事を始めました。 

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シーン4:6/14・午後18:52・気温22℃(@9:45〜) 
穴掘り作業が一段落したのか、それとも重労働で疲れた(飽きた)のか、ヘルパー♂が広場で仰向けになり、毛繕いしています。 
赤外線の暗視動画はモノクロなので分かりづらいのですけど、おそらく全身黒土で汚れているようです。 
腹面に乳首が見えず、股間に陰茎および睾丸があることから♂と分かります。(@9:55〜) 
長々と時間をかけて毛づくろいすると、ようやくヘルパー♂は営巣地を離れて獣道を左に立ち去りました。(@11:40〜) 
空腹になって採餌に出かけたのかもしれません。 
あるいは、体の泥汚れを落とすために、近くの小川や田んぼへ水浴びしに行ったのではないかと予想しました。
もしかしてアナグマは泥汚れも気にならず、水浴行動をやらないのかな?
アナグマが頻繁に体を掻いているということは、吸血性の体外寄生虫に悩まされていることを意味します。
砂浴びをする鳥のように、アナグマも穴を掘って土を全身に浴びることで体外寄生虫を少しでも駆除しようとしているのかもしれません。

ヘルパー♂の帰巣シーンは撮れていません。


シーン5:6/14・午後19:20・気温21℃(@11:46〜) 
巣穴Lから♀が外に出てきました。 
巣外で独り身だしなみを整えると、1頭の幼獣を外に連れ出して毛繕いを始めました。 
更にもう2頭の幼獣も巣口Lから自力でアクセストレンチの傾斜を登って来ます。 
巣外に出た幼獣は計3頭になりました。 

今回も4頭の幼獣を同時に外出させるシーンが一度もなかった点が興味深いです。 
どうやら、この母親♀は幼獣を3+1頭の2組に分けて育児をしているようです。 
授乳・睡眠のリズムが1頭だけ違うのでしょうか。
アナグマの♀には普通3対6個の乳首があるはずですけど、ひょっとするとこの♀個体は乳の出が悪くて、4頭の幼獣を同時に授乳できないのかもしれません。
来季のヘルパー♂候補に特別な帝王学を授けるために、他の兄弟姉妹と分けて育てているとしたら面白いですね。(素人の勝手な妄想です) 
次のヘルパー候補の幼獣♂の子育てはヘルパー♂に任せていたりして…と素人が勝手に妄想してみました。
この問題を解明するには、映像から幼獣を個体識別しないといけません。
しかし幼獣の性別を見分けるのも私には難し過ぎて、とても無理です。 

後半になるとトレイルカメラの電池が消耗して、断片的な短い映像しか撮れなくなりました。 
それでも熱源を動体検知する度に健気に起動して、短いながらも録画してくれます。 

午後19:25にカメラの電池が完全に切れて、撮影終了。 
最後の画面には2頭の幼獣だけが写っていて、♀は不在に見えます。 
左の死角にいるのか、それとも巣穴Lに戻って残りの幼獣の世話をしているのか、不明です。


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


アナグマは巣外で過ごすほとんどの時間を毛繕いと体掻きに費やしています。 
体中が痒い原因は、巣内で吸血性の体外寄生虫(ノミやダニなど)が蔓延しているのではないか?と心配になります。 
ただし、疥癬のように体毛がどんどん抜ける症状は見ていません。
余談ですが、設置したトレイルカメラの電池を交換するために、定期的に現場入りする必要があります。 
撮れた動画をその場でチェックするのに長時間かかるため、私はアナグマ営巣地(セット)の林床に直に座り込んで作業していました。 
梅雨時は蒸し暑いので、長ズボンではなく短パンを履いていました。 
ヤブ蚊は意外と気にならないのですが、帰宅すると、鼠径部がひどく痒くなりました。 
おそらく私が気づかない間に何か吸血性の虫が私の脚を這い登って短パンの隙間から潜り込み、私の無防備な股間を刺したり噛んだりしたのでしょう。 
皮膚科を受診するまでもなく、まめに入浴して鼠径部を清潔に保ったら自然に治癒しました。
患部を掻き毟りたくなる衝動を必死に我慢するのが大変でした。
これに懲りた私は、アナグマ営巣地で地面に直接座るのを止めました。 
必ず折り畳み椅子を持参して、それに座るようにしています。 
長ズボンを履いていたら鼠径部の虫さされを防げたかもしれませんが、夏は耐え難い暑さで熱中症になりそうです。 
営巣地の森に踏み込む前に虫除けスプレーを予め全身に噴霧するかどうか迷いました。
嗅覚の鋭いアナグマが虫除けスプレーの異臭を嫌がるのではないかと心配で、今季は一度も使わず我慢しました。 
こういう細かいノウハウはアナグマ関連の文献を読んでも書いてないため、自分で失敗しながら工夫するしかありません。 
お恥ずかしい裏話ですが、せっかくですのでブログに記録しておきます。 




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↑【おまけの動画】 
兄弟を助けたくなる条件とは?利他行動を定式化した「ハミルトン則」【血縁淘汰2】#64 by ゆる生態学ラジオ 

ラジオ形式にこだわっているチャンネルのため、この難解なトピックを図表を使わずにトークだけで解説しようとチャレンジしています。 
(私にはとても無理です。)

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