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2023/06/17

秋の河畔林で拾ったオニグルミの堅果を運ぶ野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年11月上旬〜中旬 

河畔林でタヌキの溜め糞場rvを見張っていると、野ネズミ(ノネズミ)がときどきオニグルミの堅果を運ぶ様子がトレイルカメラに撮れていました。 
落ち葉に埋もれかけていますが、画面中央と左上の2箇所に黒々と見えるのがホンドタヌキの溜め糞です。 

今回の野ネズミが運ぶクルミは、私が給餌したものではありません。
ニセアカシアが優占する河畔林にオニグルミの木も点々と自生しています。 
野ネズミは夜な夜なオニグルミの落果を探しては安全な場所に運んで地中に埋め、冬の食料として貯食するのでしょう。 


シーン1:11/10・午後23・57(@0:00〜) 
深夜に起動した監視カメラに警戒した野ネズミが、落枝の上で立ち止まっていました。 
口には土付きのクルミを咥えています。 
(※ 殻に泥汚れが付いているように見えたのですが、果皮を剥いた残りカスかもしれません。) 
背側から見下ろすように撮ると、野ネズミがクルミの実を咥える向きがよく分かります。 
やがて警戒を解くと落枝を伝い歩き、右に運び去りました。 
しばらくすると画面の右上隅を素早く走り抜け、すぐに戻って来ました。 
素早いダッシュの右往左往を1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:32〜) 


シーン2:11/15・午後22・36(@0:54〜) 
5日後の深夜、右の溜め糞に来て居た野ネズミをよく見ると、オニグルミの実を咥えていました。 
そのまま右上に運び去りました。 
運搬シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@1:04〜) 


シーン3:11/16・午後22・30(@1:16〜) 
小雨が降る翌日も、ほぼ同じ時刻に登場しました。 
画面の右上端を走る野ネズミが一瞬だけ写りました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみると、クルミを運んでいました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 



2023/06/11

秋の夜に給餌場からオニグルミ堅果を運ぶ野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年11月上旬

2回目の給餌をしたオニグルミ堅果を、夜になると野ネズミ(ノネズミ)が1個ずつ持ち去り、どこかに貯食します。
一晩の貯食活動の記録をまとめました。 


シーン0:11/7 
新たに40個のクルミをカラマツの根元に山盛りに置きました。 


シーン1:11/8・午後17:09・気温13℃ (@0:03〜) (日の入り時刻は午後16:37) 
監視カメラが晩に起動すると、雨が降っていました。 
給餌場のクルミがいつの間にか、かなり減っていました。 
野生動物が持ち去ったのに、トレイルカメラで撮り損ねた回が結構ありそうです。 
明るい昼間にリスが素早く盗みに通っていたのなら嬉しいのですけど、証拠映像が無ければ話になりません。 


シーン2:11/8・午後17:46・気温8℃ (@0:07〜) 
小雨が降り続く中、餌場に来ていた野ネズミがオニグルミ堅果を1個選んでいます。 
表面を少し齧って残っていた果肉を取り除き、咥えやすくしてから左に運び去りました。 
斜面に繁茂する常緑のシシガシラ群落の下に隠れた後も、白い目がチラチラと光って見えます。 
そこに巣穴や隠れ家があるのでしょうか? 
(※ 後日に巣穴を現場検証した動画を公開予定。)
安全な隠れ家でゆっくり時間をかけてクルミの硬い殻に穴を開け、美味しい中身を食べているのでしょう。 


シーン3:11/8・午後18:33・気温7℃ (@1:05〜) 
野ネズミが餌場に長居している間に、落ち葉がひらひらと舞い散りました。 
このカラマツの幹は根際で強く湾曲しています(多雪地帯の山地に特有の樹形)。
オーバーハングした庇のようになっているおかげで、この給餌場には落ち葉や雨がほとんどかからないようになっています。 
単純に餌を林床に置いたたけでは、あっという間に大量の落ち葉に埋もれてしまい、野生動物が餌を見つけにくくなってしまいますから、何か工夫が必要となります。 

野ネズミがようやく選んだクルミを咥えて右に持ち出したものの、運びにくそうで立ち止まりました。 
クルミをどこに運ぶか気が変わったようで、方向転換するとカラマツの根元を右から回り込んで斜面を登り、幹の陰に姿を消しました。 


シーン4:11/8・午後18:35・気温12℃ (@2:05〜) 
餌場からクルミを左に運び去り、シシガシラ群落の下に隠れました。 
茂みの隙間から野ネズミの白く光る眼が点滅しています。 
もしかすると、巣穴(隠れ家?)にクルミを溜め込んでいるのかもしれません。 


シーン5:11/8・午後19:02・気温7℃ (@3:05〜) 
気温が下がったせいかカメラの起動が遅れ、野ネズミが画面の右端でクルミを咥えて右へ運搬中でした。 
しばらくすると、野ネズミが空荷で画面の右下から餌場に元気よく駆け戻って来ました。 
給餌場で次のクルミを物色中に録画が終了してしまいました。 

カメラのレンズのすぐ近くを歩脚の長いザトウムシが横切りました。 


シーン6:11/8・午後19:10・気温8℃ (@3:25〜) 
カメラが起動すると、ちょうど野ネズミが餌場に戻ってくる途中でした。 
クルミを口に咥え、カラマツの根際を左から回り込むように斜面を登り、右斜面を斜めに登って行きました。 


シーン7:11/17・午前6:19・気温4℃ (@4:14〜) 
餌場のクルミが完全に無くなった様子を明るい早朝に撮った参考映像です。 


※ 暗い暗視映像には動画編集時に自動色調補正を施しています。 


2023/06/09

珍しく明るい早朝にオニグルミの堅果を持ち去る野ネズミ

 



2022年11月上旬・午前6:39・気温7℃ (日の出時刻は午前6:08) 

新たに40個のオニグルミ堅果をカラマツの根元の窪みに山盛りにして置きました。 
クルミの給餌は2回目です。 
給餌した当日には野生動物は何も現れませんでした。 
昼間にリスがクルミを見つけてくれることを期待したのですが、なぜか最近はリスが全く現れなくなりました。 

驚いたことに、野ネズミ(ノネズミ)が給餌場のクルミをようやく見つけたのは、翌日の日の出から30分後の明るい早朝でした。 
ここで夜行性の野ネズミを自然光下で撮れたのは初めてです。
新機種のトレイルカメラに切り替えたので、明るい日中はフルカラーで撮影可能になりました。 
モノクロの暗視映像ばかり見ていたので、こんな褐色の毛皮だったのかと、感激しました。
関連記事(12年前の撮影)▶ 杉林の野ネズミ
餌場でオニグルミの堅果を1個選ぶと、口に咥えて左に運び去りました。 
雑木林の斜面に生えた常緑のシシガシラの茂みに飛び込んで姿を消しました。 
実はその辺りに野ネズミの巣穴があることが後に判明します。 
短い映像を1/3倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:09〜)

この個体が大胆になって明るい昼間も貯食活動するようになった、という訳ではありません。
野ネズミが昼行性だったのは、これが最初で最後でした。
捕食者に見つかりやすい昼間に出歩くのは危険なので、巣穴に帰って寝ます。


2023/06/03

夜の河畔林でオニグルミ堅果を運搬中に出会った野ネズミ同士が激しい喧嘩【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年11月上旬

ニセアカシアが優占する河畔林でタヌキの溜め糞場rvをトレイルカメラで見張っていると、野ネズミ(ノネズミ)の面白い行動が記録されていました。 


シーン1:11/2・午後21:26 (@0:00〜) 
夜に溜め糞を訪れていた野ネズミが林床に転がっている落枝に落枝に飛び乗りました。 
そして、ニセアカシア根元に転がっていた黒くて丸い物体を見つけました。 
どうやらオニグルミの堅果のようです。 
いつからあったのか、動画を遡ってチェックしてみると、2時間20分前に撮れた動画には写っていませんでした。 
近くに自生するオニグルミの木からの落果がこんな所まで転がってくるとは考えにくいです。 
おそらく(別個体?の)野ネズミが運搬中にうっかり落としてしまったのでしょう。 

野ネズミは拾ったクルミの実を口に咥えると、落枝を乗り越え、画面右下に運んで行きました。 
どこか安全な場所に埋めて隠し、冬の食料とするのでしょう。(貯食行動) 


シーン2:11/3・午前1:10 (@0:24〜) 
深夜の林床で左上の落枝に居た野ネズミaがニセアカシアの根際に飛び降りて休んでいます。
そこへ左上から別個体の野ネズミbがやって来ました。 
この個体bはオニグルミの堅果を咥えて運搬中でした。 
暗闇で2匹が出会うと、大喧嘩が勃発しました。 
まずはお互いに驚いて、弾かれたように離れました。 
落枝を伝って走って行ったり来たり、林床に降りたりして走り回ります。 
個体bが落としたクルミを拾って持ち去ろうとしても、相手aはそれを許さずに追撃します。
1匹は画面下に逃げて行きました。 
もう1匹は相手を見失ったようで、画面上に移動します。 

一連の騒動を1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@0:59〜) 
クルミを持参した個体bは、落としたクルミを喧嘩中に何度も取りに戻ろうとしています。 
最後は相手aに追い払われて右下に走り去りました。 
スロー映像を見る限り、クルミの争奪戦というよりも縄張り争いのように見えます。 
「普段から仲の悪いご近所さん」なのでしょう。 
お互いに貯食したクルミを盗み合っているのかもしれません。 

喧嘩中に野ネズミの鳴き声は聞き取れませんでした。 
近くを流れる川の水音がうるさいせいなのか、それともヒトには聞き取れない超音波を発しているのかもしれません。 

オニグルミの堅果は画面左上のニセアカシア根際に落としたままです。 
シーン1で急に登場したクルミの出所もこれで想像がつきました。 


シーン3:11/3・午前2:05 (@2:02〜) 
55分後、喧嘩のほとぼりが冷めてから、1匹の野ネズミが落とし物を取り戻しに来ました。 
(この野ネズミがシーン2の個体bかどうか、私には見分けられません。) 
拾ったオニグルミ堅果を口に咥えると、落枝を伝って画面の右下へ運び去りました。 
安全な貯食場所を探索しているようです。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 





【追記】
別の地点でも同様の事件が記録されていました。


2023/05/28

給餌したオニグルミの堅果を1個ずつ持ち去る野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年10月下旬

雑木林の斜面に自生するカラマツ大木の湾曲した幹の根元に木の実(堅果)を給餌して、野生動物の採食行動を観察しています。 
ドングリのストックが無くなったので、今度はオニグルミの堅果を拾い集めてきました。
関連記事 ▶ オニグルミの落果を採集(クルミ拾い)
カラマツの根元の地面の窪みに殻付きのクルミ40個を山盛りに並べて置きました。 
ここは雨も落ち葉もからからない場所で、地面は常に乾いています。
今回はオニグルミの果皮を予め取り除いておいたのですけど、皮付きのまま与えても良かったかもしれません。 







給餌場を監視するトレイルカメラを新機種に変更しました。 
センサーの守備範囲(画角)が旧機種よりも広いので、野生動物がクルミを持ち去るシーンの撮り損ねが減ることを期待します。 
気温データや月齢を画面に焼き込んでくれるのも助かります。


シーン0:10/31・午後・気温22℃(@0:00〜) 
新機種のトレイルカメラを設置した直後の現場の様子です。 
高画質のフルカラーで初めて見る現場の景色は新鮮です。 
餌場に置いたクルミの山が見えます。 
昼間のうちにリスに来て欲しかったのですが現れず、給餌した当日の夜に野ネズミ(ノネズミ)がクルミを全て持ち去りました。 


シーン1:10/31・午後20:30・気温7℃(@0:03〜) 
夜になると気温が一気に下がり、10℃を切りました。 
野ネズミが給餌場でクルミの匂いを頻りに嗅いでいました。 
赤外線の暗視映像でクルミは黒々と見えます。 (付着したタンニンの色?)

ようやく選んだ1個のクルミが、うっかり斜面を転がり落ちてしまいました。 
野ネズミは慌てて追いかけたものの、なぜか拾い直そうとしません。 
ピョンと大跳躍してから林床でフリーズしました。 
何か怪しい物音を聞いたのか、それともトレイルカメラの存在に警戒しているのでしょうか? 
何かの罠だと思っているのかな? 


シーン2:10/31・午後20:54・気温7℃(@0:40〜) 
右斜面をトラバースするように探餌徘徊していた野ネズミが餌場に辿り着きました。 
どうも餌場の存在を初めて知ったような素振りなので、さっきとは別個体の野ネズミなのかもしれません。 
餌場でクルミを選んでいる間に録画が打ち切られてしまいました。 

次にカメラが起動すると、野ネズミは餌場からクルミを右に運び出す途中でした。 
カラマツの根元でクルミを地面に置いて一休みしています。 
口元でクルミをクルクル回し、咥えやすいアングルを探すと右にヨタヨタと運び去りました。
野ネズミの体に対して大きなオニグルミの堅果を首の力で持ち上げながら前に運ぶのは大変そうです。 
見るからにドングリの運搬よりもはるかに過酷な重労働ですね。 


シーン3:10/31・午後20:57・(@2:00〜) 
暗視映像を連続で撮ると、トレイルカメラ自体が発熱するせいで気温のデータが異常値を示します。 
外気温でカメラが充分に冷めるまでは、最初に得られた測定値しか信用できません。 

餌場に戻っていた野ネズミが選んだクルミを右に搬出しました。 
2回目はもう慣れてきたようで、今度は動きも早くスムーズになりました。 

近くで貯食したようで、野ネズミはすぐに右からまっしぐらに餌場へ帰って来ました。 
クルミをもう1個選ぶと、再び右へ運び去りました。 


シーン4:10/31・午後20:59・(@2:27〜) 
給餌場からクルミを右に搬出。 


シーン5:10/31・午後21:04・(@2:36〜) 
餌場で選んだクルミを今度は左に運び去りました。 
貯食する場所を毎回少しずつ変えているのでしょう。 


シーン6:10/31・午後21:30・(@2:49〜) 
餌場に来るまで少し時間が開きました。 
どこかで小休止(食餌?)していたようです。 
餌場からクルミをクルミを左に搬出。 


シーン7:10/31・午後21:41・(@3:05〜) 
また少し餌場に来る間隔が開きました。 
重いクルミの運搬は疲労が激しいのかな? 
クルミを右に運び出す途中で立ち止まり、咥え直しました。 


シーン8:10/31・午後21:52・(@3:20〜) 
小休止後に貯食活動を再開。 
右から餌場に戻って来ると、クルミの選定に手間取っています。 
何を基準に選り好みしているのでしょう? 
ドングリと違ってクルミの実の中には寄生虫は潜んでいないはずです。 
疲れてくると、軽いクルミから順に運ぶようになるのかもしれません。 
少しでも持ちやすい(咥えやすい)形状のクルミを選んでいるのかな? 
ようやく選んだオニグルミ堅果を左に搬出。 


シーン9:11/1・午前0:08・気温6℃(@4:18〜) 
野ネズミがどこか安全な隠れ家(巣穴?)で大休止している間に日付が変わりました。 
オニグルミ堅果の子葉を食べるには、硬い殻をガリガリ齧って穴を2つ開ける必要があるので、夜食を食べるのも一苦労なのでしょう。 

活動を再開した野ネズミが餌場でクルミをじっくり選んでいます。 
なぜか空荷で餌場から右に少し離れ、すぐに戻って来ました。 
何か周囲の物音に警戒しているようです。 
ようやく選んだクルミを咥えると、カラマツの根際を右に回り込んでから斜面の上に運び去りました。 


シーン10:11/1・午前2:16・気温6℃(@4:56〜) 
餌場に残ったクルミの数がなぜか急に減っています。 
カメラの電池が消耗したせいか、撮り損ねた回があるようです。 
あるいは、野ネズミの体温が冷え切ってしまい、トレイルカメラのセンサーが検知しにくくなった可能性もありそうです。

大休止で英気を養った野ネズミが空荷で餌場の周囲をウロチョロと探餌徘徊しています。 
斜面に落ちていたクルミを見つけると拾い上げました。 
初回(シーン1)に餌場から運ぼうとして転がり落ちてしまったクルミを回収したようです。 
それを左へ運び去ってから、すぐにまた左から餌場に戻って来ました。 
餌場の下の斜面を探餌徘徊してから餌場に駆け込みました。 
匂いを嗅いで、クルミはもう残っていないことを確認しています。 


シーン11:11/6・午前7:10・気温5℃(@5:40〜) 
5日後の明るい日中に撮れた現場の様子です。 
餌場にオニグルミは1個も残っていません。 


※ 暗視映像が暗かったので、動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 



2023/05/19

雨夜の山林でカエルと野ネズミがニアミスすると…【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年10月下旬・午前5:20頃・小雨 (日の出時刻は午前5:59) 

冒頭のシーンは明るい昼間に撮った現場の様子です。 
カラマツの木の根本にドングリ(ミズナラの堅果)を山盛りに給餌しました。 

小雨が降る未明に野ネズミ(ノネズミ)が餌場に通い、ドングリを1個ずつ咥えて持ち去ります。
それまで全く気づかなかったのですが、画面右下の斜面にいつの間にか小さなカエル(種名不詳)が居ました。(赤丸に注目) 
そのカエルが斜面の上に向かって2回連続して跳びました。 
少し休んでから斜面をノソノソと歩いて登り、カラマツに近づきます。 
小雨がポツポツ降っているので活発なようです。 

次にトレイルカメラが起動すると(@0:54〜)、餌場に戻って来ていた野ネズミが次に運ぶドングリを選んでいました。 
野ネズミが給餌場に戻る途中でカエルとニアミスしたら捕食するかどうか、興味があったのですが、ドングリに夢中の野ネズミは地面のカエルを素通りして(飛び越えた?)まっしぐらに餌場に戻ったようです。 
野ネズミがドングリを持ち去り餌場から居なくなると、それまでじっとしていたカエルは再び斜面をゆっくり歩いて登り始め、方向転換して右向きになりました。 

次にトレイルカメラが起動すると(@1:42〜)、野ネズミが餌場でドングリを選び、どこかに運んで貯食します。
次に野ネズミはカエルとは逆の左から給餌場に戻り、結局カエルとニアミスしませんでした。 
右を向いて静止しているカエルが瞬きしました。 

カエルが林床でおとなしくじっとしていれば、野ネズミは気づかないのかもしれません。 
野ネズミがカエルを捕食することがあるのかどうか、飼育下で与えてみれば実験することはできそうです。
変温動物のカエルが単独で動き回っても、本来ならカメラのセンサーに動体検知されません。 
今回は恒温動物の野ネズミが忙しなく餌場と行き来してくれたおかげでカメラが起動し、たまたま夜のカエルの活動を記録してくれました。

関連記事(2週間前の撮影)▶ 夜の林床で虫に跳びついて捕食するカエル【トレイルカメラ:暗視映像】

※ カエルに動きのない退屈なシーンは5倍速で早送りしてあります。


 

2023/05/17

夜の山林でカラマツの木を登るコアオマイマイカブリ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年10月下旬・午前4:10頃 

山林のカラマツの根本に置いたドングリを野ネズミ(ノネズミ)が貯食のために持ち去る様子を無人カメラで撮影していると、未明に意外な珍客が現れました。 
暗視動画の冒頭で、野ネズミが餌場からミズナラの堅果を咥えて右に持ち去りました。 
トレイルカメラのセンサーが熱源を動体検知してから1分間録画するように設定しているのですが、 野ネズミが居なくなってからマイマイカブリ登場までの空白期間は、5倍速の早回しに加工しました。 

やがて画面右下から大型の甲虫が登場しました。 (@0:13〜)
雑木林の斜面を歩いて斜めに登り、カラマツの木へ向かっています。 
この独特のシルエットは間違いなくマイマイカブリです。 
山形県南部に生息するマイマイカブリは、コアオマイマイカブリDamaster blaptoides babaianus)という亜種なのだそうです。 

1分半後にカメラが再び起動すると、野ネズミは次のドングリを口に咥えて斜面の下に運んで行くところでした。
さっきのコアオマイマイカブリはどこに行ったのかと思いきや、なんとカラマツの幹をよじ登っていました!(赤丸にご注目 @0:37〜)

コアオマイマイカブリは獲物となるカタツムリを探してカラマツの木に登ったのでしょうか?
「木に縁りて魚を求む」とは「わざわざ木に登って魚を捕ろうとするような愚かなことは避けよ」と戒める故事ですが、陸貝(カタツムリ)は樹上にも居そうですね。
それとも、暗闇で野ネズミと鉢合わせして、慌てて樹上に避難したのかな?
コアオマイマイカブリと野ネズミがニアミスした瞬間が動画に撮れてなくて残念でした。
野ネズミはマイマイカブリを見つけたら、その場で捕食するでしょうか? 
マイマイカブリは自衛用の化学兵器を内蔵しているらしいので、野ネズミが噛み付こうとしても撃退したはずです。   
(マイマイカブリは)危険を感じると尾部からメタクリル酸とエタクリル酸を主成分とし、強い酸臭のある液体を噴射する。(wikipediaより引用)

今回、野ネズミは給餌場(宝の山!)からドングリを1個ずつ運び出して貯食するのに夢中でした。
栄養価の高いドングリを運搬中にマイマイカブリと出会っても、構わず見逃した可能性が高そうです。
マイマイカブリを野ネズミが捕食するかどうか、飼育下で与えてみる実験は(やろうと思えば)できそうです。


変温動物のコアオマイマイカブリがいくら動き回っても本来トレイルカメラは起動しません。 
恒温動物の野ネズミがたまたま貯食活動に励んでくれていたおかげで、今回の動画が記録されました。

関連記事(2ヶ月前の撮影)▶ コアオマイマイカブリの幼虫を見つけた!

実は、現場付近の林床で本種の幼虫を見つけています。 
本気になって探せば、意外にマイマイカブリの生息密度が高いのかもしれません。 
ということは、獲物となるカタツムリが多い豊かな自然環境なのでしょう。 

2023/05/14

餌場に一晩中通ってドングリの山を持ち去る野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年10月下旬

シーン0:10/24 
明るい日中に撮った現場の様子です。 
カラマツの根元に浅く穴を掘り、給餌3回目は持参したミズナラの堅果47個を山盛りに積み上げました。 
(それ以上増やすと、ドングリの山が崩れて斜面にこぼれ落ちてしまいます。)
根元が強く湾曲したカラマツの幹の下の給餌場には、落ち葉が積もってドングリが隠れることもありませんし、雨が降ってもかからず地面は常に乾いています。 
ちなみに、シギゾウムシの老熟幼虫5匹がドングリから脱出していました。 


シーン1:10/30・午前3:59 (@0:03〜) 
給餌してから6日も経った未明、ようやく野ネズミ(ノネズミ)がドングリを見つけてくれました。 
幼根が伸びかけたドングリは、野ネズミにとってあまり魅力がないのかな?(良い匂いがしなくなる?) 
野ネズミはようやく1個のドングリを選んで口に咥えると、左へ持ち去りました。 


シーン2:10/30・午前4:00 (@0:21〜)
野ネズミは餌場でドングリを吟味すると、今度は右へ持って行きました。 
しばらくすると、右から餌場にまっしぐらに駆け戻って来ました。(@0:35〜) 
今度はドングリを斜面の下に持ち去りました。 
どこか林床に穴を掘ってドングリを隠しているはずですが、貯食にほとんど時間をかけていないこと、そして貯食場所を毎回変えていることが分かります。 


シーン3:10/30・午前4:06 (@0:53〜) 
どうやら野ネズミは学習して作業効率が良くなり、ドングリを吟味せずにとにかく夜が明ける前にスピード重視で次々と運ぶようになりました。 
その結果、トレイルカメラの起動が間に合わないことが増えました。 

画面の左上の暗がりの斜面で、野ネズミの白く光る眼が動いています。 
ドングリの貯食に手間取っているようです。 


シーン4:10/30・午前4:09 (@1:03〜) 
またもや監視カメラの起動が間に合わず、ドングリを咥えて右に運び去る様子が撮れただけでした。 


シーン5:10/30・午前4:12 (@1:11〜) 
カメラの起動が間に合わず、野ネズミはドングリを下に持ち去りました。 


シーン6:10/30・午前4:15 (@1:16〜) 
今回もカメラの起動が間に合わず、ドングリを下に搬出。 


シーン7:10/30・午前4:29 (@1:21〜) 
今回は左に搬出。 


シーン8:10/30・午前4:31 (@1:27〜) 
久しぶりに餌場に来ている野ネズミの姿が撮れました。 
選び出したドングリを咥えて左に運び去りました。 
途中でドングリをうっかり落としてしまいましたが、すぐに拾い直すと運搬再開。 


シーン9:10/30・午前4:34 (@1:40〜) 
またもやカメラの起動が間に合わず、野ネズミはドングリを下に持ち去りました。 


シーン10:10/30・午前4:40 (@1:45〜) 
カメラの起動が間に合わず、ドングリを下に搬出。 
どうも貯食する場所が斜面の下側に偏るようになりました。 
…と思いきや、ドングリを咥えたまま野ネズミが下から餌場に戻って来ました。 
餌場を素通りして左へ向かいます。 
安全な貯食場所を探し求めて、夜の林床を右往左往しています。 


シーン11:10/30・午前4:41 (@2:03〜) 
カメラの起動が間に合わず、ドングリを咥えて下に運び去りました。 
今回はドングリの尖った端を咥えて運んでいました。 


シーン12:10/30・午前4:50 (@2:11〜) 
カメラの起動が間に合わず、下に搬出。 
今度はドングリを横に咥えています。 
特にドングリを咥える向きに決まりはないようです。 


シーン13:10/30・午前4:52 (@2:18〜) 
ようやく給餌場でドングリを吟味する姿が撮れました。 
選んだドングリを1個咥えて下に持ち去ります。 
途中でドングリがうっかり口から滑って落としても、すぐに拾って運送業務に戻ります。 
どうやら小雨がポツポツと降っているようです。 


シーン14:10/30・午前4:55 (@2:34〜) 
野ネズミの動きが早過ぎて、またカメラの起動が間に合いません。
ドングリを咥えて斜面を下へ駆け下ります。 


シーン15:10/30・午前4:57 (@2:42〜) 
今回もカメラの起動が間に合わず、ドングリを下に搬出。 
すぐに野ネズミが空荷で下から餌場に戻って来ました。 
次は選んだドングリを右に運び去りました。 
途中で立ち止まると、ドングリを咥え直してから運びます。 


シーン16:10/30・午前5:01 (@3:08〜) 
右から給餌場に戻って来る様子が撮れていました。 
ドングリを選ぶと、今度も右に持ち去りました。 
右から餌場に戻ると、再度右に搬出。 
1分間の録画時間で餌場と貯食場所を2往復半もしたことになります。 
しかも貯食場所は毎回少しずつ変えているはずです。 
おそるべきスピードですが、貯食作業が雑になっているのではないかと心配です。 
餌場の近くに埋めているのでしょう。


シーン17:10/30・午前5:01 (@3:40〜) 
野ネズミが右から餌場に戻って来ました。 
ドングリを一つ選んで口に咥えると、右に運び去りました。 
すぐにまた右から餌場に戻り、次もドングリを右へ運搬。 


シーン18:10/30・午前5:03 (@4:18〜) 
餌場で吟味したドングリを左に持ち去りました。 
すぐに左から餌場に戻ってくると、次もドングリを左へ搬出。 


シーン19:10/30・午前5:05 (@4:42〜) 
給餌場で選んだドングリを左へ運搬。 
左から餌場に戻って来ると、次もドングリを持って左へ。 


シーン20:10/30・午前5:06 (@5:09〜) 
餌場でドングリを選び、すぐに左へ持ち去りました。 
忙しなく左から餌場に戻ってくると、次もドングリを左へ搬出。 


シーン21:10/30・午前5:09 (@5:36〜) 
シシガシラの群落が生い茂る左の斜面を上から降りて来ました。 
餌場でドングリを選ぶと、今度は右へ運び去りました。 


シーン22:10/30・午前5:12 (@6:01〜) 
給餌場で選んだドングリを持って右へ。 


シーン23:10/30・午前5:14 (@6:10〜) 
餌場でドングリを選ぶと、今度はカラマツの木を右から背後に回り込んで斜面の上へ持ち去りました。 
その後も暗闇の右斜面を動く野ネズミの白い目が光ってチラっと見えました。 


シーン24:10/30・午前5:18 (@6:17〜) 
トレイルカメラの起動が間に合わず、前回と同じルートでドングリを素早く持ち去る野ネズミの姿が写っていました。 


シーン25:10/30・午前5:22 (@6:24〜) 
餌場でドングリを咥えると、今度はカラマツを左から回り込んでから斜面を上へと登って行きました。 


シーン26:10/30・午前5:24 (@6:37〜) 
餌場で選んだドングリを持って、左の斜面へ運んで行きました。 
やがて左から餌場に駆け戻ると、今度はドングリを左上に持ち去りました。 
未明の貯食活動はこれが最後でした。 
ちなみに、日の出時刻は午前5:59です。 


シーン27:10/30・午前17:56 (@7:08〜) 
明るい昼間に野ネズミが外を出歩くのは危険なので、どこかの巣穴で寝ています。 
日が暮れると給餌場にまた来てくれました。 
ちなみに、日の入り時刻は午後16:46。 
残っていたドングリを口に咥え、左に運び去りました。 

野ネズミが給餌場に通ってくれたのは、これが最後になりました。 
餌場でドングリの山を発見してから、わずか1日でほとんど全てを持ち去って貯食したことになります。 
その場でドングリを食べることはありませんでした。 
実は餌場にはドングリがまだ1個残っているのに、暗闇では見落としたのでしょうか。 


※ 映像が暗い場合は、動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 
餌場の状況ビフォー&アフター写真を追加する?


野ネズミを個体識別できていませんが、これほど頻繁に給餌場に通って来るということは、複数個体なのかもしれません。
例えば、♀♂番が交互に通っている可能性が考えられます。
それなら一度くらいは餌場で鉢合わせするシーンが監視カメラに撮れていてもおかしくありません。
実際、全く別の地点(河畔林)では野ネズミ同士が喧嘩していました。(映像公開予定
この地点(カラマツ木の下)では野ネズミ同士の鉢合わせが記録されていないということは、同一個体が繰り返し通ってきていると今のところは考えています。

トレイルカメラの録画時間を1分間からもっと延長すれば、撮り損ねが減るでしょうか?
試行錯誤する価値がありそうです。


【追記】
10/31に現場検証すると、給餌場にはドングリの食べかす(野ネズミが割った殻と幼根)が残されていました。






2023/05/09

小雨が降る夜にも給餌場からドングリをせっせと持ち去る野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

前回の記事:▶ 給餌場のドングリを全て持ち去った後も残り物が無いか何度も確認しに戻る野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】 


2022年10月中旬 

里山の雑木林で泥汚れの付いたカラマツの根元にドングリを山盛りに置き、通ってくる野生動物(または野鳥)を自動撮影カメラで監視しています。 
 給餌2回目はミズナラの堅果43個を餌場に積み上げました。 
ドングリを山で採取してから日にちが経っているため、多くの堅果が割れて幼根が伸びかけています。 
そんな状態でも野ネズミは気に入ってくれるでしょうか? 
今回持参したドングリには、シギゾウムシ老熟幼虫の脱出口が全くありませんでした。
 

シーン0:10/18 
トレイルカメラを設置し直した直後、明るい日中に撮った現場の様子です。 
赤丸で囲った位置、カラマツの根元の乾いた窪みにドングリを給餌しました。 


シーン1:10/18・午後23:56 (@0:06〜) 
給餌した当日は真夜中になってようやく、野ネズミ(ノネズミ)が給餌場に現れました。 
ドングリを吟味すると、1個選んですぐに左へ持ち去りました。 


シーン2:10/19・午前0:17 (@0:12〜) 
日付が変わりました。 
約20分後に給餌場に戻って来た野ネズミはドングリを口に咥えて左へ運び去りました。 


シーン3:10/19・午前2:43 (@0:20〜) 
小雨がポツポツと降り始めました。 
今回、野ネズミは餌場のドングリを咥えて左へ持ち去ったものの、思い直して右へ行き、カラマツの木の背後を回り込んで右の斜面へ運搬しました。 
そのまま録画を続けると、画面の右下から餌場へまっしぐらに戻って来ました。(@0:35〜) 
途中で大きく跳躍し、元気いっぱいに張り切っています。 
迷いなく選んだドングリを今度は下に運んで行きます。 


シーン4:10/19・午前2:47 (@0:49〜) 
カメラの起動が少し遅れたようで、餌場を離れ左の斜面を駆け上がる野ネズミの後ろ姿が写っています。 
シダ植物シシガシラの群落が生い茂る左斜面の暗闇を白く光る眼が右往左往してから、ある地点で移動しなくなりました。 
夜の山林で地面に穴を掘ってドングリを埋め、隠したようです。 

貯食作業を終えた野ネズミは、左斜面を駆け下りて給餌場に戻って来ました。 
選んだドングリを咥えると、再び左斜面を駆け上がります。 
安全な貯食場所を探して左斜面を右往左往している間に、録画が終了しました。 

給餌場に宝の山があることを知った野ネズミは、ほぼ休みなく働き続けていることが分かります。 
ドングリを選ぶ際に、ドングリから伸び始めた幼根を餌場で切り落として食べてから運ぶのかな?と予想していたのですが、野ネズミは幼根を全く気にしていませんでした。 
運搬に支障を来すほど幼根が長く伸びていれば、取り除くかもしれません。 


シーン5:10/19・午前2:49 (@1:45〜) 
監視カメラが再び起動すると、またもや野ネズミは餌場を離れて左斜面を駆け上がるところでした。 
今度はカラマツの木の背後を回り込んで右斜面へトラバースして行きます。 

野ネズミはドングリを貯食する場所を毎回変えていることが分かります。 
隠したドングリをライバルに見つかって盗まれないようにリスクヘッジしているのでしょう。 
ドングリを1箇所に集めるよりも広範囲に分散して埋めてくれる方が、ミズナラの種子散布にとって好都合です。
互いにメリットがある見事な相利作用関係ですね。 


シーン6:10/19・午前3:03 (@1:58〜) 
野ネズミはどこかで少し休憩してきたようで、撮影間隔が開きました。 
将来のために貯食するだけでなく、安全な隠れ家で夜食のドングリを平らげてきたのかもしれません。 
秋雨が強く降るようになっても、餌場通いを再開しました。 
前回と同ルートでドングリを右上に運び去りました。 


シーン7:10/19・午前3:07 (@2:11〜) 
なぜか画面の左下から餌場に駆け戻って来ました。 
同一個体の野ネズミだとしたら、斜面をぐるっと大回りしてきたことになります。 
ミズナラ堅果を咥えたまま左斜面を駆け上がり、カラマツの背後を回り込んで右上に運んで行きました。 


シーン8:10/19・午前3:16 (@2:34〜) 
今回は珍しく給餌場でドングリの吟味に手間取っています。 
ドングリから伸びた幼根をその場で食べているのかな? 
それとも、貯食には向かない(虫食い)ドングリばかりが餌場に残っているのかもしれません。 
ようやく選んだドングリを前回と同ルートで運び去りました。 


シーン9:10/19・午前3:58 (@2:55〜) 
40分以上も間隔が開きました。 
休息後に給餌場へ戻った野ネズミは、運び出すドングリをなぜか見つけられないでいます。 
結局、空荷で右下へ走り去りました。 
赤外線の暗視映像では餌場から少しだけ左にずれた位置に転がっているドングリが見えるのに、野ネズミはそれを発見できません。 
夜行性なのに野ネズミは夜目が効かないというか、そもそも視覚に頼って餌を探していないようです。 
鋭い嗅覚で餌を探り当て、髭の触角で正確な位置を突き止めるのでしょう。 


シーン10:10/19・午前5:02 (@3:05〜) 
前回から1時間も間隔が開きました。 
餌場に来た野ネズミは、すぐに画面下にチョロチョロと走り去ってしまいました。 
あまりにも動きが敏捷で、ドングリを搬出したかどうかスロー再生しても不明です。 
餌場にはもう貯食に適したドングリが残っていないのかもしれません。 

10/19未明の活動としては、これが最後でした。 
ちなみに、この日の日の出時刻は午前5:48。 
夜が明ける前に給餌場にドングリが残ってないかどうか、念のため最終確認に来たようです。 

別個体の野ネズミが探餌徘徊中に給餌場をたまたま探し当てた可能性もありますが、話を複雑にしても仕方がないので、同一個体が通っているものと仮定して話を続けます。(オッカムの剃刀) ※ 追記参照
一時捕獲して個体標識しないことには、野ネズミを個体識別するのは無理そうです。 


シーン11:10/19・午後19:10 (@3:12〜) 
明るい昼間は天敵(捕食者)が多くて危険なので、野ネズミは巣穴で寝て英気を養います。
暗い夜になると餌場通いを再開しました。 
給餌場で最後のドングリを見つけて、左下に搬出。 


シーン12:10/19・午後23:11 (@3:20〜) 
4時間も間隔が開きました。 
餌場に来た野ネズミは空荷で下に走り去りました。 

給餌場の少し左下に転がっていたドングリ1個が、いつの間にか(4時間の空白期間に)無くなっていました。
トレイルカメラのセンサー感度や性能の限界、電池の消耗など様々な理由で記録漏れがあるようです。
野ネズミはドングリを一度に1個ずつしか運べません。
計43個もドングリを給餌したのに、野ネズミによる搬出シーンが撮れた動画は43回もありません。 


シーン13:10/20・午前2:30 (@3:27〜) 
3時間20分後に登場した野ネズミは、給餌場を素通りして、右に走り去りました。 
と思いきや、戻って来て右斜面をウロチョロと探餌徘徊しています。 
もはや餌場にはドングリが残っていないと知っていて、通常の餌探しモードに切り替えたようです。 
当然ながら、餌場への訪問頻度は下がります。 
10/20未明の活動はこれが最後でした。 

※ 暗視映像が暗い場合は、動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 






【追記】
後日、同じ餌場で2匹の野ネズミが同時に登場しました。


2023/05/05

クルミの実を運ぶ野ネズミが夜のスギ林道で右往左往【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年10月中旬・午後19:50〜20:00頃・気温10℃ 

里山のスギ林道で一晩に3回、野ネズミ(ノネズミ)の活動が自動撮影カメラに記録されていました。 

まず初めはオニグルミの実(堅果)を口に咥えて右往左往しています。
どこに埋めようか安全な貯食場所を探し歩いているのでしょう。
野ネズミの体重に対して結構重い(嵩張る)荷物のはずなのに、軽快にピョンピョン跳ぶように林道を移動します。
実は林道を右に数十m行くと、スギ林が途切れた地点にオニグルミの大木が数本自生しているので、おそらくそこから落果を運んできたようです。 
あるいはニホンリスが隠した(貯食した)クルミを見つけて盗んできたのかもしれません。(盗み寄生)
野ネズミが運んでいる丸い堅果はトチノキの実の可能性も考えられますが、この辺りでトチノキは自生していません。 

関連記事(6年前に別の山系で撮影)▶ トチノキの種子に残るアカネズミ?の食痕

野ネズミはそのまま画面の下に消え、残念ながら貯食シーンは観察できませんでした。 


6分後に再び現れた野ネズミは空荷でした。(@0:20〜) 
ただし、同一個体である保証はありません。
右のエリアでスギの落ち葉を掻き分けたり下草の茂みを探索しながらウロチョロと探餌徘徊しています。 
一旦右に消えた後も、画面の右端で活動しています。 


1分20秒後に空荷で再登場。 (@1:19〜) 
対面に見えるスギの木の右下から幹の背後にしばらく隠れました。 
すぐにまたスギの右下に戻ってくると、林道を右へチョロチョロと走り去りました。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。

この地点で野ネズミは神出鬼没ですが、画面の右下隅の辺りに野ネズミの巣穴があることが後に判明します。





2023/04/25

夜中のドングリ餌場でザトウムシとニアミスした野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年10月中旬 

シーン1:10/14・午前1:50 
カラマツの根元にドングリを置いた餌場に野ネズミ(ノネズミ)が来ています。 
次に持ち去るミズナラ堅果を選んでいる間に、ザトウムシの一種が餌場に向かって斜面を下から長い歩脚でえっちらおっちら登って来ました。 
ザトウムシが餌場にやって来たのは、ただの偶然でしょう。
暗闇で野ネズミと鉢合わせしたザトウムシは、慌てて左下へ逃げて行きました。 
野ネズミはドングリを咥えて右へ走り去りました。 

ドングリの方がザトウムシよりも栄養価が高そうですし、この場面で野ネズミがドングリを優先するのは理解できます。 
もしもドングリ餌場と関係のない場所でニアミスした場合、野ネズミはザトウムシを捕食(しようと)するのですかね? 
夜の森でザトウムシを狩る天敵がいるのかどうか、興味があります。 
天敵として脊椎動物(哺乳類・爬虫類・鳥類)・他の節足動物(昆虫・クモ・サソリ・ムカデなど)・扁形動物などが知られ[50][51][52][15]、あらゆる生物群(細菌・真菌・原生動物・条虫・吸虫・ハリガネムシ・ハチ・ダニなど)の病原体や寄生生物に宿主ともされる[53]。(wikipedia:ザトウムシより引用)

関連記事 ▶  
夜の雑木林で斜面を歩くザトウムシをコウモリが襲う?【トレイルカメラ:暗視映像】 
夜の泉に飛来するコウモリは岸のザトウムシを捕食するか?【トレイルカメラ:暗視映像】

ザトウムシは危険が迫ると歩脚を自切して逃げたり臭腺から忌避物質を分泌する仕組みを進化させたということは、捕食圧が高いはずです。


シーン2:10/15・午後18:16 (@0:22〜) 
翌日も同じ場所でザトウムシが夜に登場しました。 
左からやって来て餌場を横切り、斜面を右へトラバースして行きます。 
そもそもザトウムシは変温動物のはずですから、このときトレイルカメラがなぜ起動したのか不明です。 
恒温動物の野ネズミは画角内に来ていません。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。

ザトウムシは結構好きなので、いつかしっかり調べてみたいものです。
月面探査とか火星探査用のロボットにザトウムシ型のロボットを採用してくれないかな〜と勝手にロマンを抱いています。


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