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2019/08/03

送電塔の巣箱で雛を育てるハシブトガラス♀♂(野鳥)




送電塔#KN7に営巣したハシブトガラスの観察記録#6


2019年5月下旬・午前5:14〜5:25(日の出時刻は午前4:20)

3日後の定点観察。
早朝に様子を見に行くと、朝日を浴びた巣内に親鳥は不在でした。
もう暖かい季節なので、夜通し抱雛する必要はなくなったのでしょう。
雛は未だ体が小さく、巣内で寝ている姿は特設ステージに隠れて見えません。

私が送電塔の巣に望遠レンズを向けていると、近くの林のヒノキ?樹冠で親鳥が警戒声を発しました。
もしかすると、親鳥はこの林で夜を過ごしたのかもしれません(親鳥のねぐら)。
喉袋が膨らんでいるので、夜が明けるとすぐに採餌活動をしていた可能性もありそうです。
私が親鳥にカメラを向け直すと、カーカー♪鳴きながら樹上から飛び立ちました。

やがて親鳥の♀♂つがいが送電塔の近くの電柱に飛来し、仲良く並んで止まりました。
着陸後に嘴を足元のケーブルに擦り付けています。

油断していたら、この直後、1羽の親鳥が帰巣するシーンを撮り損ねてしましました。
親鳥は雛の様子をチェックしてから慎重に巣に座ります。
撮影アングルがいまいちで、抱雛する親鳥(おそらく♀)の姿が送電塔の鉄骨に隠れて見えなくなってしまいました。
さっきまで止まっていた右の電柱には、もう1羽の親鳥もいつの間にか居なくなっていました。

しばらく巣を留守にしていた親鳥が戻ってきました。(@1:40)
左から親鳥α(おそらく♀)が飛来すると、送電塔の鉄骨に止まって鳴きました。
ピョンピョン跳んで巣に近づき中を覗き込むと、小さな雛が首を伸ばしました。
(給餌したかどうか不明)

親鳥♀αが送電塔の外に向かってカーカー鳴くと♪、もう1羽の親鳥β(おそらく♂)が左から飛来しました。(@2:16)
喉袋が餌で膨らんでいます。
餌乞いした雛に口移しで給餌した後、親鳥♀αにも少し給餌しました。
親鳥♂βは右へ飛び去り、次の採餌へ向かいました。
巣に残った親鳥♀αは抱雛を続けます。
カラスは♀が主に抱卵・抱雛を担当するそうです。


ハシブトガラスの雛鳥を初めて観察することが出来ました。
普通なら枝葉の茂った樹上に営巣しますし、親鳥の警戒心がとても強く、私が巣に望遠レンズを向けるだけでも怒ってくるからです。

私が通うフィールドではこの時期ハシボソガラスの営巣はほぼ終わり、雛が巣立った例も見ています。
ハシブトガラスはハシボソガラスよりも繁殖が遅れるというのは、本で読んだ通りでした。

・巣立ちがボソより2週間前後遅いブトの雛。 (中村眞樹子『なんでそうなの 札幌のカラス』p57より引用)
・繁殖開始時期はハシボソガラスの方が早く、3月中旬から始まる。 (同書p92より引用)



つづく→#7:炎天下の巣箱で暑さに喘ぎながら雛に付き添うハシブトガラス(野鳥)



ハシブトガラス(野鳥)巣:送電塔#KN7早朝
ハシブトガラス(野鳥)親鳥@帰巣:送電塔#KN7早朝
ハシブトガラス(野鳥)巣:送電塔#KN7早朝・全景
ハシブトガラス(野鳥)巣:送電塔#KN7早朝・全景

2019/07/21

クリ樹上の巣で抱雛?するハシボソガラス(野鳥)



2019年5月中旬


▼前回の記事
クリ樹上の巣で抱卵するハシボソガラス(野鳥)


8日ぶりの定点観察です。
路地裏のクリ(栗)の大木にはクリの葉が生い茂り、ハシボソガラスCorvus corone)の巣はほぼ隠されてしまいました。
親鳥もそれを見越してここに営巣すると決めたのでしょう。

それでも私が大きなクリの木の下で右往左往してアングルを工夫すると、巣から突き出ている親鳥の尾羽が枝の隙間からなんとか見えました。
巣に座って卵を温めているのか、あるいは孵化した雛を抱いている(抱雛)のでしょう。

中村眞樹子『なんでそうなの 札幌のカラス』によると、

 羽が生えて全身を覆うまでは、親鳥は抱卵と同じように「抱雛」します。見た目は抱卵と変わらないようですが、体が少々浮き気味になります。このちょっとした変化で、抱卵開始日が不明でも、孵化しているかどうかの判断がつきます。
 抱卵・抱雛は♀だけが行い、♂は♀がちょっと留守をする間だけ巣に入り傍らに寄り添いますが、座ることはほとんどありません。(p140-141より引用)


親鳥の座り方で抱卵と抱雛を見分けられない私は、まだまだ修行(観察時間)が足りません。

その後はカラスの巣がクリの葉や花で完全に隠されてしまい、雛への給餌行動も見れないまま、ここでの定点観察を打ち切りました。

シリーズ完


2019/07/07

帰巣後に転卵してから座るハシブトガラス(野鳥)



2019年5月上旬
▼前回の記事
ニセアカシア樹上の巣で抱卵するハシブトガラスは警戒心が強い(野鳥)

私があまり動き回らずに下を向いて道端のキタテハ撮影に熱中していると、ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の親鳥は「こいつは人畜無害だ」と判断し警戒を解いてくれたようです。
やがてヒノキ高木の天辺で見張っていたハシブトガラスが少し飛んで農道を横切り、営巣木の5本左隣のニセアカシア(別名ハリエンジュ)高木に止まりました。
ガーガー♪と嗄れ声で鳴いています。(私に対する警戒声?)
しばらく私の様子を伺ってから再び飛んで、営巣木に着地。
白テープを巻いた巣の真下にある枝に移動しました。
辺りを警戒してから飛び上がり、ようやく自分の巣に戻りました。
段階的に帰巣することからも、ハシブトガラス親鳥の用心深さが伺えます。
最後はピョンと巣に跳び乗りました。

巣の縁に止まって中を覗き込み、嘴でなにやらゴソゴソと作業しています。
これはおそらく、転卵でしょう。
巣材を整えているのかもしれません。
巣の縁を移動し、向きを変えて転卵を続けます。
ようやく座り込んで抱卵を再開。
私に背を向け、川の方(西)を向いて座りました。

30分後に現場を再訪すると、親鳥は川の方を向いたまま抱卵を続けていました。


2019/07/06

ニセアカシア樹上の巣で抱卵するハシブトガラスは警戒心が強い(野鳥)



2019年5月上旬

河畔林のニセアカシア(別名ハリエンジュ)樹上に作られた巣でハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の親鳥が抱卵していました。
ニセアカシアの棘だらけの枝には若葉が開き始めています。
その幹から枝が四叉(それ以上?)に別れている所に巣材の枯れ枝を積み上げ、深いコップ状の巣をこしらえてあります。
巣材の一部に白いビニール(プラスチック?)テープが使われていて、他の枯れ枝に編み込まれていました。
その白テープがリボンのようにひらひらと風でたなびき、巣の目印になっています。

巣内で抱卵しながらもキョロキョロと辺りを警戒していた親鳥が急に立ち上がり、右へ飛び立ちました。
私に巣を覗かれていることに気付いたようです。
凄い剣幕で怒ってガーガー♪と嗄れ声で鳴きながら農道を飛び越えました。
(ハシブトガラスの普段の鳴き声はカーカー♪と澄んでいますが、警戒声は嗄れ声になります。)
旋回すると、農道を挟んで向かいに聳え立つヒノキ高木の天辺に止まり直しました。
頭部の羽毛が興奮(怒り?)で逆だっています。
見晴らしが良いヒノキ樹頂で私を見下ろしながら、羽繕いを始めました。(怒りの転移行動?)

最後は巣から飛び出す様子を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

つづく→帰巣・転卵


ハシブトガラス(野鳥)巣+白テープ@ニセアカシア樹上
ハシブトガラス(野鳥)巣+白テープ@ニセアカシア樹上
ハシブトガラス(野鳥)巣+白テープ@ニセアカシア樹上
ハシブトガラス(野鳥)巣+白テープ@ニセアカシア樹上・全景
ハシブトガラス(野鳥)巣+白テープ@ニセアカシア樹上・全景
ハシブトガラス(野鳥)@巣+白テープ:ニセアカシア樹上+抱卵



2019/06/29

クリ樹上の巣で抱卵するハシボソガラス(野鳥)



2019年5月上旬
▼前回の記事
大きな栗の木の下で、作りかけのハシボソガラスの巣を見上げると…(野鳥)

ハシボソガラスCorvus corone)が営巣したクリ(栗)の大木を7日ぶりに見に来ました。
完成した巣に、おそらく♀と思われる親鳥が座り込んでいます。
抱卵が始まったようです。
ときどきキョロキョロと辺りを見回して辺りを警戒しています。
クリの木の真下から見上げると、親鳥の尾羽が巣の外に突き出して見えます。

日没後に現場を再訪すると、路地の電柱に設置された街灯LEDが栗の木の下で煌々と光っていました。
カラスの巣を見上げようとしても逆光になってしまいます。

芽吹いた営巣木の葉が急激に茂り始めたので、カラスの育雛状況をいつまで観察できるか分かりません。
じきに巣がクリの葉で隠れてしまいそうです。(住宅地の路地裏でも人目につかなくなる。)
それを見越して親鳥はここに営巣したのでしょう。
クリの木の向かい側にコーポが建っているのですが、路地に面した壁に窓は付いて無いので、巣を覗かれる心配はありません。

つづく→クリ樹上の巣で抱雛?するハシボソガラス(野鳥)


ハシボソガラス(野鳥)巣@クリ樹上・全景  矢印←
ハシボソガラス(野鳥)巣@クリ樹上・全景  矢印←
ハシボソガラス(野鳥)@巣:クリ樹上+抱卵
ハシボソガラス(野鳥)@巣:クリ樹上+抱卵
ハシボソガラス(野鳥)@巣:クリ樹上+抱卵
ハシボソガラス(野鳥)@巣:クリ樹上+抱卵
ハシボソガラス(野鳥)@巣:クリ樹上+抱卵
ハシボソガラス(野鳥)巣@クリ樹上
ハシボソガラス(野鳥)巣@クリ樹上
ハシボソガラス(野鳥)巣@クリ樹上

2018/07/14

ニセアカシア樹上の巣で抱卵するハシボソガラス(野鳥)



2018年4月中旬

河畔林のニセアカシア(別名ハリエンジュ)高木の樹冠にハシボソガラスCorvus corone)の巣を新たに見つけました。
未だ枝の冬芽がほころんで葉が開く前なので、カラスの巣が丸見えです。
枝には前年に出来たニセアカシアの豆果が多数ぶら下がっています。

ニセアカシアの枝の二又になったなった部分に営巣していました。
多数の枯れ枝を組み合わせて作られた外巣は深いコップ状に見えます。
内巣に座った親鳥(♀?)の頭部と尾羽根だけが巣から覗いていて、顔をわずかにキョロキョロさせていました。
私に見つからないように、なるべく顔も動かさないようにしているのかな?
巣に少し近づいて撮影アングルを変えると、親鳥の瞬きが見えるようになりました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

撮影中、近くの河川敷をブルドーザーで整地工事していて騒音がひどく、親鳥のストレスが心配です。
この巣は堤防上の歩道から比較的近いので観察しやすいのですが、雛が孵化したら親鳥が警戒心を強めて通行人が襲われるのではないか?という懸念もあります。
どうなるのか見届けるために、定点観察に通ってみることにします。

つづく→孵化した雛に給餌するためニセアカシア樹上の巣に通うハシボソガラス(野鳥)


ハシボソガラス(野鳥)@在巣:ニセアカシア樹上+抱卵/抱雛
ハシボソガラス(野鳥)@在巣:ニセアカシア樹上+抱卵/抱雛
ハシボソガラス(野鳥)@在巣:ニセアカシア樹上+抱卵/抱雛・全景

2018/07/05

ポプラ樹上の巣で抱卵するハシボソガラス(野鳥)



2018年4月下旬

川沿いに聳え立つポプラ(=セイヨウハコヤナギ)の高木のてっぺん近くにハシボソガラスCorvus corone)の巣を新たに見つけました。

巣に座り込んでいる親鳥の頭部がときどきキョロキョロと動き、ようやくハシボソガラスと判明しました。
親鳥♀が抱卵(あるいは孵化直後に抱雛)しているのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

ポプラの枝には葉が少し芽吹いています。
葉が茂れば巣は隠されて見えなくなりそうですが、定点観察してみます。
つづく→ポプラ樹上の巣に戻り雛に給餌するハシボソガラス(野鳥)


ハシボソガラス(野鳥)@巣:ポプラ樹幹+抱卵/抱雛・全景
ハシボソガラス(野鳥)@巣:ポプラ樹幹+抱卵/抱雛
ハシボソガラス(野鳥)@巣:ポプラ樹幹+抱卵/抱雛

2018/06/28

前年と同じ高圧線鉄塔の巣で抱卵を始めたハシボソガラス(野鳥)



2018年3月下旬
▼関連記事のまとめ
ハシボソガラス(野鳥)の営巣観察:2017年

高圧線の鉄塔#19のてっぺん近くで今年もハシボソガラスCorvus corone)が営巣していました。
巣材の小枝を搬入して巣を作り直すところから観察したかったのですが、油断していたらいつの間にか巣が完成していました。

鉄塔の周囲を回りながら色んなアングルで巣の写真を撮っていたら、最後に親鳥がひょっこり巣から頭を出しました。
おそらく抱卵中の♀なのでしょう。
巣に座り込んだ親鳥(♀?)が辺りをキョロキョロ見回しています。

鉄塔直下の小さな田んぼは未だ一面に残雪で覆われていました。
雛が孵化する頃に餌となる昆虫が発生している必要があります。
抱卵するには早過ぎるのではないかと少し心配になるのですが、今年は春の訪れが早いようです。
ただし、このつがい)#19は去年も育雛が他のつがいより早く終了したので、早期型の繁殖戦略のつがいなのかもしれません。

カラスは必ずしも毎年同じ営巣地を使う訳ではないようです。
例えば、2つ隣に立つ鉄塔#21では今季、
縄張り内で親鳥を目撃しているものの、ハシボソガラスは営巣しませんでした。
鉄塔#21は私が昨年かなりしつこく定点観察に通ったので、親鳥のつがいが嫌がって今年は場所を変えたのかもしれません。
昨年の古巣#21は完全に無くなっていました。



つづく→高圧線鉄塔の巣で羽繕い、羽ばたき練習するハシボソガラスの雛鳥(野鳥)

ハシボソガラス(野鳥)巣@高圧線鉄塔#19
ハシボソガラス(野鳥)@巣:高圧線鉄塔#19+抱卵

2018/05/14

タケニグサ葉裏の初期巣で抱卵するキボシアシナガバチ創設女王【暗視映像】



2016年6月上旬・午後19:41

7日ぶりの定点観察で夜に様子を見に行きました。

▼前回の記事
夕暮れにタケニグサ葉裏の初期巣を守るキボシアシナガバチ創設女王【暗視映像】

山麓の道端に生えたタケニグサの葉裏に作られたキボシアシナガバチPolistes nipponensis)の初期巣は意外にもほとんど育っていませんでした。

赤外線の暗視動画を撮ると、創設女王は頭部を巣柄に付けて(巣柄を噛んでる?)巣盤に乗った状態でガードしながら寝ていました。
私の気配に気づいて目覚めても巣上で少し身動きしただけで、あまり警戒を示しませんでした。
7室の育房内に白い卵が1個ずつ産み付けられています。
気温の下る夜間は女王蜂が抱卵して自分の体温で少しでも温めようとしているのでしょうか?
しかしアシナガバチの巣はスズメバチの巣とは異なり断熱効果の高い外被構造が無いので、風が少し吹くだけですぐに外気温まで下がってしまいそうです。

サーモグラフィーのカメラを手に入れたらぜひ撮ってみたいテーマの一つです。

蜂の自然な行動をなるべく撹乱しないように、今回は暗視動画のみで、ストロボ写真も撮りませんでした。
夜空には月齢5.0の三日月と一番星が出ていました。

残念ながらこのコロニーを観察できたのは、この日が最後になりました。
私の予想通り、道端の一斉除草作業によりタケニグサはなぎ倒され、この巣も失われてしまいました。(シリーズ完)


2018/04/29

ハシボソガラス(野鳥)が高圧線鉄塔の巣で抱雛



2017年5月中旬・午後18:29(日の入り時刻は18:45)

この年に励んだのは、高圧線の鉄塔に営巣したハシボソガラスCorvus corone)の定点観察です。
鉄塔#19および#21の巣を重点的に観察しました。

▼まとめの記事
ハシボソガラス(野鳥)の営巣観察:2017年

実は、同時期に鉄塔#27でもハシボソガラスの巣を見つけていました。

巣に座ってじっとしている親鳥の横顔が見えます。
おそらく♀が雛(または卵)を抱いていると思われます。

このまま親鳥は巣で抱雛したまま夜を過ごしたのか確認したかったのですが、とても余力がありませんでした。
高所に作られた巣は夜風が吹くと未だ少し寒そうです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。(日没直前で実際はもっと薄暗い)

現場の周囲は住宅街で、私がじっくり腰を据えて(落ち着いて)観察できる場所を見つけられませんでした。
したがって定点観察には不向きで、その後、私は足が遠のきました。
ちなみに翌年(2018年)は春の訪れが早かったものの、この鉄塔#27でカラスは営巣しませんでした。



2017/09/11

ハシボソガラス♀が巣で抱雛し♂が給餌に通う(野鳥)




高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#4


2017年5月下旬・午前11:35〜11:45

いつもの撮影ポイントに三脚を据えて、まず抱雛中のハシボソガラス♀(Corvus corone)を写真で記録しました。
同時期に並行して観察している高圧線鉄塔#19(二つ隣の鉄塔)のハシボソガラスの巣よりも雛の発育が明らかに遅れています。



ところが写真撮影中にもう一羽の親鳥♂が帰巣したので、慌てて動画モードに切り替えました。
雛鳥が必死に背伸びして嘴を大きく開き、餌乞いしています。




給餌を済ませたつがいの一羽が巣から飛び立ちました。
留守番する親鳥(おそらく♀)が巣に座り込みました。
依然として雛が首を伸ばす姿が見えるので、雛の上に乗ったのではないようです。
晴天の正午前は見るからに暑そうで、抱雛の必要がないのでしょう。
親鳥が雛のために翼を広げて日陰を作ってやったりはしていません。
全ての雛がもう少し育てば自力で体温調節が可能になり、親鳥は2羽の共稼ぎで採餌に出かけられるはずです。

帰り際にアングルを変えて再びカラスの巣を撮ってみました。
鉄塔に近づくと見上げるアングルになり、巣内の雛の姿は見えなくなってしまいます。(去年の定点観察が失敗したのは、これが原因です。)
親鳥♀が巣内で何やら世話をしている動きだけが見えました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#5:巣で羽ばたく練習を始めたハシボソガラスの雛(野鳥)


2017/09/10

抱雛を止めて巣から飛び立つハシボソガラス(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#3


2017年5月中旬

夕方に通りかかると、ハシボソガラスCorvus corone)の親鳥(おそらく♀)が在巣で抱雛していました。
辺りをキョロキョロ見回したり、羽繕いしたりしています。
夕日に対して完全に逆光のアングルですけど、どうせカラスは真っ黒なので、シルエットが際立って好都合かもしれません。

急に親鳥が立ち上がると、右横の鉄骨へピョンピョン跳んで移動しました。
巣を離れると、左の農地へ向かいました。
雛あるいは自分自身のために採餌に出かけたのでしょう。


※ 逆光のため、動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→#4:ハシボソガラス♀が巣で抱雛し♂が給餌に通う(野鳥)


2017/09/05

巣に来たハエを追い払うハシボソガラス(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#2


2017年5月中旬・午後14:43と17:00頃の2回

鉄塔の近くを通りがかった際に、ハシボソガラスCorvus corone)の親鳥が帰巣する瞬間を撮ることが出来ました。
雛が卵から孵化したかどうか不明です。
雛の背が巣の高さよりも成長するまで、餌乞いする雛の姿が外からは見えないのです。
鉄塔に登って巣の中を直接観察できない以上、親鳥の行動で推測するしかありません。
親鳥の帰巣後の行動が転卵なのか、幼い雛鳥への給餌なのか、私には判断できませんでした。

巣の周囲を飛び回るハエ?を親鳥が気にして嘴で追い払うような仕草が興味深く思いました。
こんな高所までハエが来ているということは、雛の食べ残しや糞などの汚物が巣にありそうです。
もしかすると、カラスの雛に寄生するハエがいるのかもしれません。
あるいは蚊柱のようなものの可能性もありそうです。
親鳥(♀?)が巣に座り込んで抱卵/抱雛を始めると、親鳥の尾羽根しか見えなくなりました。


抱卵/抱雛中の親鳥♀の尾羽根が巣から飛び出て見える

その数時間前には、親鳥が鉄塔の天辺から伸びる高圧線(いつもの定位置)に止まって辺りを監視していました。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→#3:抱雛を止めて巣から飛び立つハシボソガラス(野鳥)


2017/09/04

前年と同じ高圧線鉄塔の巣で抱卵・転卵するハシボソガラス♀(野鳥) 



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#1


2017年5月上旬・午後17:00~17:36

ハシボソガラスCorvus corone)が繁殖している巣をまた新たに見つけました。
実はこの高圧線鉄塔#21は、去年も不完全ながら定点観察しており、リベンジしたくて目をつけていた場所です。

造巣の過程を見落としてしまったのは残念でした。
去年と同じ♀♂番(つがい)が営巣しているのでしょう。

▼関連記事(当時は鉄塔aと表記)
高圧線の鉄塔に営巣したハシボソガラスの定点観察:2016年
今季に私が見て回った中では、この巣が最も営巣段階が出遅れていました。

遠くから望遠レンズで巣を撮り始めると、1羽の親鳥が飛び去りました。
しばらくすると、親鳥がいつの間にか巣に戻っていました。
巣の中を覗き込んで、おそらく転卵しています。
巣に座って抱卵すると姿がほとんど見えなくなりました。
おそらくこの親鳥は♀と思われます。

もう1羽の親鳥♂が帰巣するシーンを撮り損ねてしまいました。
巣の右の鉄骨からピョンと巣に跳び乗りました。
抱卵していた親鳥♀に給餌したのかどうか興味があるのですが、鉄骨が邪魔でよく分かりません。
驚いたことに、2羽の親鳥が相次いで巣を離れました。
1羽は鉄塔の天辺から伸びる高圧線に止まると、しばらく辺りを警戒しています。
もう1羽はこちらに向かって飛んで来て、私の様子を偵察に来たようです。
警戒はしているものの、ハシブトガラスのように私に対して鳴き騒いだりせず寛容で、とても助かります。

カラスの方も私を見て、「去年もしつこく来てた顔馴染みの奴だ」と思っているのかもしれません。

いつの間にか、高圧線に親鳥の番が2羽並んで止まっていました。
私がじっとしていると人畜無害だと分かってくれたようで、1羽(♀?)が飛び立つと強風を利用して流されるように鉄塔に着陸しました。
巣の一段下の鉄骨を経由してから帰巣。
巣に座り込んで抱卵を再開したので、この親鳥は♀なのでしょう。

どうやら♀は抱卵をちょくちょく中断するようです。
掠れた声で鳴きながら巣の左へ飛び去りました。
領空侵犯があったのかな?(縄張り防衛行動)

戻ってきた親鳥♀は今回もいったん巣の一段下の鉄骨にフワリと着陸してから飛び上がって帰巣しました。
この♀個体に特有の帰巣ルートというか、癖なのかもしれません。
親鳥♀はすぐに抱卵を再開。

夕方に風が強く吹くと半袖ではかなり肌寒く、撮影中はウィンドブレーカーを上から羽織ってしのぎました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#2:巣に来たハエを追い払うハシボソガラス(野鳥)


抱卵中の♀の尾羽が巣から少しのぞいて見える。
鉄塔に近づくと巣を見上げるアングルになり、むしろ観察しづらくなる。(親鳥も警戒してしまうので、距離を保つのが吉)


2017/08/29

巣内の雛に給餌するハシブトガラス(野鳥)



2017年5月下旬・午前5:26~5:40

アカマツ樹上でのハシブトガラス営巣記録#6


ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)親鳥の1羽がアカマツの右下から飛来し、巣の右下の枝に着地しました。
頭を低くして枝葉の陰から私の様子を油断なく伺っています。
結局、入巣せずに左下へ飛び去りました。
繁殖期のハシブトガラスはおそろしく警戒心が強いという印象が一層強まりました。
その間、在巣の雛鳥が餌乞い♪せずにおとなしくしていたのが、不思議というか、よくしつけられていて偉いですね。

しばらくすると、再び親鳥の1羽がアカマツの左下から飛来しました。
先程と同じく一旦、巣の右下の枝に着地して、辺りを警戒しています。
焦った私がうっかりカメラの鏡筒に手をぶつけてしまい、望遠レンズの狙いがずれてしまいました。
その隙に親鳥が抜け目なく入巣しました。
とにかく私に帰巣の瞬間を見られたくない、巣の位置を悟られたくない、という執念のような親心が伺えます。
雛は一斉に伸び上がって餌乞いしたものの、親鳥が給餌したかどうか、枝葉の陰になってよく見えません。
親鳥の尾羽根だけが動いて見えます。
ようやく親鳥が巣に跳び乗り、抱雛を開始。
そのまましつこく撮影していると、在巣の親鳥(♀?)が突然、巣を離れました。
右へ鳴きながら飛び去ったのは、おそらく採餌に出かけたのでしょう。

親鳥が留守の間に少しアカマツに近づいてみました。
雛の頭部だけ巣から見えてる気もするのですが、はっきりしません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

シリーズ完。

この営巣地での定点観察はこれで打ち切ることにしました。
中途半端ですけど、仕方がありません。
あまりにも親鳥の警戒心が強い上に、アカマツの手前に生い茂った枝葉で巣が巧妙に隠されていて、雛への給餌行動もろくに観察できないからです。
このままでは私も親鳥もストレスが溜まるだけです。
雛が巣立つまで親鳥は更に殺気立ち、雛を守るために通りすがりのヒトに対してもっと攻撃的になることが予想されます。
育雛中のハシブトガラスが相手の撮影は、プロがブラインドを設置して隠し撮りしても至難の業らしいので、私はここで撤退しました。
ハシボソガラスとハシブトガラスの性格の違いはカラス関連の本で読んだ通りでした。

同時並行して定点観察しているもう一つのハシボソガラスの巣の撮影に今後は全力を尽くします。



2017/08/28

巣で給餌後に抱雛するハシブトガラス♀(野鳥)



2017年5月下旬・午前5:13~5:17

アカマツ樹上でのハシブトガラス営巣記録#5


早朝から見に行くと、巣内でハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の雛鳥が孵っていて、親鳥(おそらく♀)が甲斐甲斐しく世話していました。
手前にある松葉の茂みが邪魔で巣の様子がよく見えず、もどかしいですね。
しばらくすると親鳥♀は巣に座って抱雛します。

急に親鳥♀が立ち上がって飛び立ちました(右へ滑空)。
私がこっそり隠し撮りしていることが遂にバレたようです。
澄んだ声でカァカァと繰り返し鳴きながら私の頭上を左へ横切り、近くの高木に止まりました。
私に対して「そこに居るのは分かってるんだぞ!」という怒りの警告(イエローカード)ですね。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#6:巣内の雛に給餌するハシブトガラス(野鳥)



2017/08/17

縄張り防衛に余念がない繁殖中のハシブトガラス♀♂(野鳥)



2017年5月上旬

アカマツ樹上でのハシブトガラス営巣記録#2


強風で揺れるアカマツ喬木上部に作られたハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の巣で、おそらく♀と思われる親鳥がこの日も抱卵していました。
アカマツは常緑樹なので、葉がこれ以上茂ることはないでしょう。
しかし巣が見え難い位置にあることに変わりありません。
動きがないので私が撮影を止めてカメラを下ろした途端に、この親鳥♀は巣から飛び出しました。
巣を見られていることに対して、かなり警戒心が強いようです。

この営巣地の縄張りに、別のカラスが領空侵犯がして来ました。
番(つがい)の1羽がすかさず迎撃に向かい、軽い空中戦で侵入者を追い払いました。
撃退に成功した親鳥αは意気揚々と近くの枯木の横枝に止まりました。
続いて番のもう1羽βも横に止まり、入れ替わりでαが飛び去りました。
枯木でカーカー♪とすごい剣幕で繰り返し鳴いているのは、おそらく私に対する威嚇なのでしょう。
やがて枯木から飛び上がると強風に煽られつつも、私の近くの電柱のてっぺんに着陸しました。
すぐ後からαも飛来し、横に止まりました。
番で私の様子を偵察しに来たようです。
腹立たし気に嘴を足元の電線に擦り付けています。
電線から1羽が飛び立ったので帰巣するかと思いきや、旋回して左に飛び去りました。
私に帰巣シーンを見られたくないのか、あるいは再びカラスの領空侵犯があったのだと思います。
この営巣地の左には林の中に開けた土地があって、そこにいつも若鳥のカラスが群れているのを確認しています。
その若鳥のカラスが番の縄張りに時々ちょっかいを出しに来るようです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#3:巣を撮ると激しく怒る繁殖期のハシブトガラス♀♂(野鳥)♪


抱卵中
親鳥が留守の巣
警戒

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