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2018/06/13

葉桜の花蜜を吸うヒヨドリ(野鳥)



2017年5月上旬

郊外の道端に育ったソメイヨシノの老木で花が散りつつある葉桜の状態でした。

一羽のヒヨドリHypsipetes amaurotis)が訪花していました。
細い枝でも逆さまにぶら下がった姿勢で嘴を花につっこみ、器用に吸蜜します。

次から次へと訪花するヒヨドリの嘴は桜の花粉で汚れています。
この時期は未だ活動する虫の数が少ないので、もしかすると桜の花の受粉を主に担っているのは昆虫ではなくヒヨドリなのかもしれません。
(桜は鳥媒花か虫媒花なのか?)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/06/04

川の中洲で辛子チューブを拾うハシボソガラス(冬の野鳥)



2018年1月中旬

ハシボソガラスCorvus corone)が街中を流れる川の雪が積もった中洲で餌を探索中でした。
ゴミとして中洲に流れ着いた辛子チューブを拾い上げたものの、すぐに捨てました。
もし中身を味見したら、面白リアクション映像が撮れたかもしれません。


中洲の泥土を嘴でほじくってみても何も餌を見つけられなかったようです。
諦めたカラスが川から飛び上がりました。
近くの橋の欄干に止まり直した途端に液状の糞を排泄しました。(@0:31)
すぐにまたどこかへ飛び去りました。
私に見られているのを嫌ったのかもしれません。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/05/28

カキノキで実を採食する2羽のツグミ(野鳥)



2016年11月下旬

郊外の庭木として植栽されたカキノキの枝に実った果実を2羽のツグミTurdus eunomus)が、採食していました。
熟柿というほど熟れておらず、未だ少し硬そうな果実です。

食事の合間にツグミが脱糞しました(@0:53、1:59)。
糞に柿の種が含まれていれば、種子散布に貢献したことになります。

実を嘴で啄んでいるときに、食べ損ねて果肉を落とすことがありました。
食後は嘴を足元の枝に擦り付けています。
横の道を車が通りかかると、ツグミはカキノキから飛び去りました。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/05/19

熟柿を採食中にヒヨドリ同士で競り合い(野鳥)



2017年11月上旬

民家の庭木として植栽されたカキノキで果実がしっかり熟したようです。
3羽のヒヨドリHypsipetes amaurotis)が熟柿を採食しに来ていました。

互いに少し離れた枝で採食しているのに、ときどき飛びかかって行くのは、餌場を独り占めしたいという占有行動なのかな?
遊びのような小競り合いなのかもしれません。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/05/18

刈田で落穂拾いするハシボソガラスの群れ(野鳥)



2017年10月中旬

広大な田園地帯の中で稲刈りが済んだ区画にハシボソガラスCorvus corone)の群れが散開し、落ち穂拾いしていました。
嘴で藁を掻き分けて餌を探しています。
奥に見える田んぼは未だ稲刈り前なのに、スズメとは異なりカラスはそこに行って稲穂を直接採食(食害)しないというお行儀の良さに感心しました。
案山子かかしとか鳥よけの対策をしているようには見えないのですが、何か理由があるのかな?
もしかすると、メインのメニューは落ち穂そのものではなくてイナゴやコオロギなどの昆虫を捕食しているのかも?と想像したものの、遠過ぎて確かめられませんでした。


カメラを横にパンしながらハシボソガラスを数えたら計41羽でした。
これだけ数が多いと、どの個体の採食行動を撮るべきか、目移りしてしまいます。

▼関連記事(3年前に撮った動画には2羽しか登場しません) 
ハシボソガラス(野鳥)の落ち穂拾い


2018/05/17

カエデの幹をつつくコゲラ♀♂(野鳥)



2017年11月下旬

民家の庭に植栽されたカエデの樹上で2羽のコゲラDendrocopos kizuki)を見つけました。
紅葉した葉もほとんど散り終わった初冬に樹種を見分けるのは困難かと思いきや、枝に特徴的な形の翼果が残っていたので、カエデの一種と判明しました。

コゲラの2羽とも頭部に赤い羽毛が見えないので、現場では母娘なのか?と不思議に思いました。
しかしwikipediaによれば

オスよりメスがやや大きい。(中略)雌雄の羽色の違いは後頭部にある赤い斑の有無(雄にある)程度だが、野外ではほとんど見えないため、羽色で雌雄を区別することは困難なことも多い。
とのことなので、実は♀♂のつがいなのかもしれません。

カエデの幹を登り降りして、短い嘴であちこちの枝を頻りにつついています。
横の車道は車の往来が結構あるのに、コゲラは気にせず作業を続けます。
材の中に潜む虫を捕食しようとしているのでしょう。

『野鳥と木の実ハンドブック』を紐解いてみると、コゲラは様々な木の実を採食することが知られています。
今回カエデの幹に絡みついた落葉後のツタに青紫色の実がブドウのように多数ついていたのに、コゲラは全く採食しませんでした。
ツタの実は好みの味ではないのかな?

それとも未だ充分に熟していないのですかね?


最後コゲラは飛び去り、見失いました。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


コガタスズメバチ♀が巣の内壁を削る音♪



枯木に営巣したコガタスズメバチの定点観察#14



前回の記事→#13

2016年8月中旬・午後12:37

8日ぶりの昼下がりに巣の様子を見に行くと、コガタスズメバチVespa analis insularis)の外役ワーカー♀が巣口で渋滞していました。
中の門衛と口づけを交わしています。(栄養交換)

依然として外皮の増築作業が盛んに続いています。
この日に特筆すべきは、耳を澄ますとどこからか外皮をガリガリ、ゴシゴシ♪と齧る音が響いていました。
とてもかすかな音なので、音量を最大にして聞いて下さい。(ヘッドフォン推奨)
マイクを巣の外被に密着させるように取り付ければ、もっと明瞭に録音できるはずです。
おそらく内役ワーカー♀が巣の内部から外被を大顎で齧っているのでしょう。
スズメバチ関連の本で読んだ知識ですが、外被を外側から何層にも付け足していくと同時に、内部からも削って巣盤を拡張するスペースを確保するのです。
内部から齧り取った巣材は唾液と混ぜ合わせ、巣盤を作るためのパルプとして再利用されるのだそうです。
素晴らしく合理的な建築法ですね。
スズメバチの巣にファイバースコープを挿し込んだりして、内役の様子をいつか観察・撮影してみたいものです。

つづく→#15



【追記】
巣内の様子を直接観察した訳ではないので、この物音は成虫ではなく幼虫が発した可能性も考えられます。
松浦誠『社会性ハチの不思議な社会』によれば、
スズメバチの巣を、生けどりにしたり飼育していると、カリカリカリ…という、かなり大きな連続音が、一定の間隔をおいて聞こえてくる。これは、終齢幼虫が育房の壁をいっせいに大腮でかむことによって生じる音で、巣の中に運びこまれるえさが少なくなったときや、また、空腹の幼虫によっても、ひんぱんに発せられる。働きバチは、この音を発する幼虫にひきつけられ、肉団子を口もとへ給餌するので、つまりは、幼虫が空腹を知らせる合図となっている。 
 (中略)壁こすりによるえさねだりの行動は、スズメバチ亜科に属する4属のすべてで知られている。とくに、大型種のスズメバチ属の各種で顕著にみられる、成虫と幼虫間のコミュニケーションである。(p222-223より引用)


2018/05/16

川の魚道で採食するセグロセキレイ♂♀(野鳥)



2017年11月中旬・16:17〜16:25(日の入り時刻は午後16:28)

川に堰を作っても魚が遡上できるようにと、コンクリート堰の端っこ(川岸近く)に傾斜の緩やかな魚道が造られていました。
その魚道で日没間際にセグロセキレイ♀♂(Motacilla grandis)が走り回って採食していました。
岩の隙間などで水生昆虫を探して捕食しているのでしょう。
歩くだけでなく、ときどき飛んで岩から岩へ移動します。

冒頭で背中の黒い♂を撮っていたら、途中から背中が灰色の♀も合流しました。
つがいなのでしょうか。

ときどき鳴いていますが♪、川の流れる激しい水音にかき消されてしまいそうです。
チチュン、チチュン♪と♂が岩の上で鳴いたのは♀に呼びかけたのかな?
嘴の動きと鳴き声が一致したので、この個体の鳴き声で間違いありません。(リップシンクロ)


私の見ているフィールドではハクセキレイが優占種でセグロセキレイは滅多に見れないので、とても嬉しい出会いでした。


※ 激しい川の流れを背景に撮った映像に対していつものように手ブレ補正のデジタル処理を施すと、副作用でかえっておかしな映像になってしまいました。

変にグニャグニャと動いて酔いそうになります。
こんなことなら手ブレ補正しない方がましでしたね。(反省)
時間があれば、動画を作り直して差し替えるかもしれません。

セグロセキレイ♀左♂右(野鳥)@川:魚道+採食
セグロセキレイ♂(野鳥)@川:魚道+採食
セグロセキレイ♀(野鳥)@川:魚道+採食


2018/05/13

田んぼの稲穂を食害するスズメの群れ(野鳥)



2017年10月上旬

稲作農家にとってスズメPasser montanus)は収穫前に米を食い荒らす害鳥であり、田舎の田んぼ周辺にはスズメ追いの爆音機とか、風が吹くとキラキラ光るテープとか、案山子などが設置されていたりします。
スズメがイネの実(米)を実際に採食しているシーンをしっかり撮りたいと私は常々思っていました。
スズメはとにかく警戒心が強くて、肝心の食害シーンを動画で記録するのにひどく難儀します。

田んぼに実った稲穂にスズメの群れが集まっていました。
スズメの動向を見ていると、田んぼの中央部には行かず周縁部に留まっています。
どうやら、田んぼのすぐ近くにある木の茂みにいつでも避難できるように用心しているようです。
横の道に車が通りかかると警戒心の強いスズメは田んぼから一斉に飛び立ち、一時避難します。
しばらくすると再び樹上から田んぼに次々と飛び降りて来ます。
稲穂すれすれの上空でホバリングし、着陸すると稲穂に隠れて見えにくくなりました。

より良い撮影アングルを求めて私が少し移動しただけで、今度は私を警戒して田んぼに近寄らなくなってしまいました。
田んぼの端に無人カメラを設置すれば、もっと上手く撮れるかな?

大田真也『スズメ百態面白帳』という本を読むと、まさに私が今回観察した通りのことが書いてありました。

スズメがイネを食い荒らすのは、決まって田の周縁部で、広い田の中央部などということはけっしてない。しかも、すぐ近くにいざというときの隠れ場となる生け垣や木立、竹やぶなどの茂みがあるという条件がそろっている場所である。 (p13より引用)



川内博『大都会を生きる野鳥たち』によると、
 スズメは少なくとも稲作がはじまった数千年前から人間の近くにすみ、寄生ともいえる生活をしている鳥である。農作物やそれにつく虫などとともに、人のおこぼれを重要な食料源とし、巣のほとんどを人家や人工建造物に依存している。」(p93より引用)

「スズメはヒトに寄生」とは身も蓋もない表現ですが、言われてみれば確かにそうだなぁと納得します。

実るほど頭を垂れる稲穂かな

2018/05/12

休耕地で採食しながら喧嘩するハシボソガラスの群れ(野鳥)



2017年10月中旬・午後16:02〜16:05

山麓の農村部の原っぱ(休耕地)でハシボソガラスCorvus corone)の群れが採食していました。
枯れ草を嘴でかき分けたり地面をつついたりして、食べ物を探しています。
横の道を私が通ったせいで一時避難していたカラスが少しずつ戻って来たのです。

先客が採食している近くにわざと舞い降りて攻撃する意地悪な(?)個体が居て、小競り合いが頻発していました。
餌場でのパーソナルスペースを侵害されると怒るようで、ガーガー♪鳴き騒いでいます。
未だ着陸飛行のコントロールが下手糞な若鳥なのでしょうか?
遊びのようにふざけて挑発し合っているだけのか、群れ内での順位(序列)を決める争いがあるのか、漠然と見ているだけではよく分かりません。(カラスに足輪を付けて個体識別した上で群れを観察する必要があるでしょう)
喧嘩が次にどこで勃発するかも予測できないので、どの個体を撮るべきか目移りしてしまいました。

もう少し引きの絵で群れ全体の動向を撮ればよかったですね。
仲間とのトラブルを避けるために少し飛んで採餌場所を移動する個体もいます。

ちなみに、少し離れた(民家の裏手)刈田ではハシボソガラスの別の群れが平和に落ち穂拾いしていました。(→映像
つまり、この地域でカラスの深刻な餌不足が起きている訳ではありません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/05/11

イチジク熟果を占有するオオスズメバチ♀の威嚇行動



2017年10月上旬

▼前回の記事
熟したイチジクの果実を食害するオオスズメバチ♀


民家の庭に植栽されたイチジク(無花果)の果樹でオオスズメバチVespa mandarinia japonica)のワーカー♀が熟果に居座っています。
イチジク果頂部のいわゆる「目」と呼ばれる穴に頭を突っ込んで果肉を吸汁しています。
日本の昆虫界では最強のオオスズメバチは満腹になってもこの餌場を独り占めしているようです。(占有行動)

【シーン1】
甘い匂いに誘われたニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀が後から飛来すると、オオスズメバチはその場で扇風行動のように翅を軽く震わせました。(@0:23)
威嚇されたニホンミツバチはすぐに逃げ去りました。
オオスズメバチの重低音の羽音を聞かせるだけで、他の昆虫は恐怖で逃げていくのでしょう。

【シーン2】
微小なショウジョウバエ(種名不詳)が飛来した時も熟果上のオオスズメバチ♀は急に向き直って再び軽く扇風行動で威嚇しました。(@2:12)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


余談ですが、日が落ちると夜行性の吸蛾類がイチジク熟果を吸汁しに来るのではないかと予想して、何度か夜回りしてみました。
しかし残念ながら空振りに終わりました。(観察する時間帯の問題かもしれません。)
夜行性のモンスズメバチも来ていませんでした。
昼間は様々なハチ類やハエで賑わっていたイチジク熟果も夜は静まり返っていました。



2018/05/08

リンゴ落果を食害するシダクロスズメバチ♀



2017年10月下旬・午後16:47〜16:49(日の入り時刻は16:47)

山麓のリンゴ園に沿った道端に赤く熟した果実が落ちていました。
その落果には大きくえぐれた食痕があり、中で2匹のシダクロスズメバチ♀(Vespula shidai)が食害していました。
餌資源を独り占めにしようと互いに喧嘩したりしないので、同じコロニー出身なのでしょう。
時期的に新女王かもしれませんが、私はワーカー♀との見分け方を知りません。(未採寸)
大顎で果肉を噛み、夢中になって甘い果汁を舐めています。

撮影中に右側の個体が飛び去りました。
ちょうど日没時刻でかなり薄暗いため、途中から補助照明を点灯しました。
眩しい光に照らされても、シダクロスズメバチ♀は逃げませんでした。
採集しようか思いと私がありあわせのビニール袋を用意していたら、私の殺気を感じたのか飛び去ってしまいました。


▼関連記事(3年前の撮影)
剥いたリンゴの皮や芯を吸汁するシダクロスズメバチ♀
剥いたリンゴの皮や芯を吸汁するクロスズメバチ♀

果樹の枝になっている状態のリンゴ果実を直接食害するクロスズメバチ類は未だ見たことがありません。
▼関連記事
リンゴの果実を食害するモンスズメバチ♀と待ち伏せるニホンアマガエル

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/05/07

農道で籾米を拾い食いするハシボソガラス(野鳥)



2017年10月上旬

田園地帯を貫く農道の傍らでハシボソガラスCorvus corone)が地面の一箇所を熱心に啄んでいました。
草の実でも食べているのでしょうか?
採食メニューが気になったので、撮りながら歩いて近づいてみます。
カラスは食事に夢中でなかなか逃げませんが、結局は飛び去りました。

ようやく現場に到着すると、稲刈りした後の籾米が砂利道の脇になぜか大量に散乱していました。
稲刈りしたコンバインが脱穀前の籾米をうっかりこぼしてしまったのですかね?
田んぼ内に自然に落ちている状態ではないので、このカラスの行為は「落ち穂拾い」とは呼べません。
▼関連記事(3年前に撮影)
ハシボソガラス(野鳥)の落ち穂拾い

左手で触ってみると、イネの実を指でひと粒ずつ拾い上げるのは困難でした。
ハシボソガラスはこれを丹念につついて食べていたのです。



2018/05/01

熟したイチジクの果実を食害するオオスズメバチ♀



2017年10月上旬

民家の庭に植栽されたイチジク(無花果)の果樹で収穫されずに放置された熟果を様々なハチが食害しているので、定点観察に通って撮影しています。
さあ、いよいよ真打ちの登場です。

この日はオオスズメバチVespa mandarinia japonica)のワーカー♀も数匹来ていました。

口器の動きをよく見ると、大顎で果肉をかじり取るのではなく甘い果汁を舐めているだけのようです。
2匹のオオスズメバチ♀が同じ果実で並んでいても喧嘩にはならないので、同じ巣からやって来たのでしょう。

ニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀が来て一緒に吸汁してもオオスズメバチは甘い汁に夢中で、ミツバチを襲ったり(狩ったり)追い払ったりしませんでした。
微小なショウジョウバエの仲間(種名不詳)も多数、熟したイチジクの果実にたかっていましたが、オオスズメバチは全く気にしていません。

複数個体を撮影。
この日はイチジクの熟果に来るコガタスズメバチの数が少ない印象を受けました。
おそらくスズメバチ界最強のオオスズメバチが餌場を占有しているせいでしょう。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。




2018/04/29

熟したイチジクの果実を食害するエントツドロバチ♀とニホンミツバチ♀



2017年10月上旬

民家の庭に植栽されたイチジク(無花果)の果樹でエントツドロバチ♀(別名オオカバフスジドロバチ;Orancistrocerus drewseni)も熟した果実を食べに訪れていました。
イチジクの果実の上をぐるぐると歩き回り、熟した(食害)部分を探り当てると吸汁を開始。

手前に茂った枝葉が邪魔で撮影に苦労しましたが、なんとかぎりぎり撮れるのアングルを見つけました。
後からニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀が飛来。
エントツドロバチ♀はミツバチに向き直ったものの、追い払ったりせず非干渉でした。(金持ち喧嘩せず)

よく見ると微小なショウジョウバエの仲間(種名不詳)も数匹、イチジクの熟果に集まっていました。
(ショウジョウバエは果物が好きなので納得)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2018/04/26

リンゴの果実を食害するモンスズメバチ♀と待ち伏せるニホンアマガエル



2017年10月上旬

山麓のリンゴ園の樹上で赤く熟した果実に大きな食痕があり、そこに一匹のモンスズメバチVespa crabro)のワーカー♀が止まっていました。
大顎で果肉を噛んでいます。
白い果肉の塊をかじり取っても、獲物の肉団子のように巣へ持ち帰るのではなく、しばらくするとその場に吐き捨てました。
果肉を咀嚼してリンゴの果汁を絞りとるように飲んでいるだけと判明。
食事の合間に身繕いしています。

モンスズメバチ♀が食べたリンゴの切り口が茶色く変色していないので(白いまま)、新鮮な食痕なのでしょう。

リンゴ果実中心付近の糖度の高い部分(俗に言う蜜が入った部分)には到達していませんでした。(蜜が入らない品種なのかな?)
モンスズメバチ♀は赤い果皮も齧って、丸い食痕をどんどん大きくしています。
果樹園にとっては、もしかすると野鳥による食害よりもスズメバチの方が深刻かもしれません。
しかしスズメバチ類はリンゴの葉を食害する害虫(イモムシ、毛虫に限らず甲虫も)を大量に捕食してくれる益虫でもあります。
特にモンスズメバチは、リンゴの幹から吸汁するセミもよく狩るはずです。
したがって、果樹園でスズメバチを安易に駆除すると必ずや酷いしっぺ返しに会うでしょう。
枝に生ったリンゴ果実を直接食害するスズメバチは今回初めて見ましたし、近くのリンゴの木を見て回っても他にはいませんでした。
果樹園の中には入らず周囲の道から見て回っただけですが、リンゴ園の地面に散乱する落果には意外にも昆虫は来ていませんでした。



▼関連記事
飼育チャイロスズメバチ♀にリンゴを与えてみる
剥いたリンゴの皮や芯を吸汁するシダクロスズメバチ♀ 
剥いたリンゴの皮や芯を吸汁するクロスズメバチ♀ 

撮影していると、上の枝からニホンアマガエルHyla japonica)がのっそりと降りて来ました。(@2:20)
喉をヒクヒクさせながら蜂を見下ろしています。
リンゴ熟果に誘引された昆虫を待ち伏せして捕食するのでしょう。
モンスズメバチを捕食する狩りの瞬間が見れるか?と期待しつつ固唾を飲んで見守りました。
しかし、ニホンアマガエルの舌が届く射程距離まで獲物が近づきませんでした。
強力な毒針を持つスズメバチは手出しするべきではない危険な獲物だとアマガエルは認識しているのでしょうか?
だとすればモンスズメバチの黄色と黒の縞模様は、捕食者に対する警告色(警戒色)として見事に機能したことになります。(ミューラー型擬態)
やがて諦めたカエルが枝を登って居なくなってしまいました。
普段このニホンアマガエルはリンゴ熟果で待ち伏せしてハエなどを捕食しているのでしょう。
単に今回のアマガエルは空腹ではなかったのか、獲物としてモンスズメバチは大き過ぎたのかもしれません。



【追記】
松浦誠、山根正気『スズメバチ類の比較行動学』という専門書の第12-3章で、「果樹害虫としてのスズメバチ」についてまとめてありました。
 (リンゴ果樹の)被害の発生は年によって差がある。渡辺(1949)は北海道におけるリンゴの被害について、200品種以上の植栽された園で'シキシマ’が9月中旬頃からV. crabroV. mandariniaの(モンスズメバチとオオスズメバチ:しぐま註)集中加害を受け、30%の果実が表皮と果芯を残しことごとく食害されたと報告している。この品種は表皮は比較的薄く、果実は軟質で酸味がやや強く9月下旬頃成熟する。しかし、表皮が厚く、果肉の硬い晩生品種にはまったく被害がみられなかったという。(p325より引用)



モンスズメバチ♀@リンゴ果実+食害吸汁+ニホンアマガエル@待ち伏せ

2018/04/24

熟したイチジクの果実を食害するコガタスズメバチ♀とニホンミツバチ♀



2017年10月上旬

民家の庭に植栽されたイチジク(無花果)の果樹にコガタスズメバチVespa analis insularis)とニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀が来ていました。

熟した果実や腐りかけの果実を大顎で齧り美味しそうに食べています。
(果肉を噛みしめて果汁を飲んでいるのかも)
熟したイチジクの実がスズメバチにかじられて穴が開き、食痕では腐敗も進行します。
樹液酒場で見られるように、発酵した果実を食べた蜂がアルコールで酔っ払うのかどうか、興味があります。
イチジクの実からよく滑落するのは酩酊の現れですかね?

ニホンミツバチやハエはコガタスズメバチが来ると追い払われてしまいます。
餌場を独り占めにしようとする占有行動なのでしょう。
コガタスズメバチ♀同士は喧嘩しなかったので、おそらく同じコロニー出身ですね。

食痕からボロボロ落ちた赤い果肉片が下に茂ったイチジクの葉に散乱しています。
これはスズメバチの食べかすでしょうか?

むしろ最初は野鳥がつついたような気がします。
もしかすると、果実内に産卵されて育ったハエの幼虫が蛹になるために果皮を食い破って脱出したときに果肉が落ちたのかもしれません。

▼関連記事 
イチジクの未熟果を舐める謎の黒い蝿はクロツヤバエの一種か? 【名前を教えて】


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


コガタスズメバチ♀@イチジク熟果+食害・吸汁
コガタスズメバチ♀@イチジク腐果+食害・吸汁

2018/04/22

熟したイチジクの果実を食害するキイロスズメバチ♀とニホンミツバチ♀



2017年10月上旬

民家の庭に植栽されたイチジク(無花果)の果樹で熟して腐りかけの果実にキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)とニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀が吸汁に来ていました。
収穫期を過ぎても放置されているため、食害を受けています。

キイロスズメバチは果肉を大顎で齧っているものの、団子にして巣に持ち帰ることはなく、その場で貪るように食べています。
同じ果実でニホンミツバチが果頂部の目からこっそり吸汁しても、キイロスズメバチからは見えない死角のようで、追い払ったり狩ったりしませんでした。

※ 逆光対策のため、動画編集時に自動色調補正を施しています。

かぶもとてるひさ『イチジクの絵本』によれば、

・イチジクは寒さに弱く、成木で-8〜12℃が限界とされ、幼木はさらに弱い。(中略)北陸地方以北や寒冷地では、寒さに強い蓬莱柿、ブラウン・ターキー、セレストなどや、寒さにやや強いホワイト・ゼノア、ブルンスウィック、カドタなどの品種を選んで植えるといいね。  (p12より引用)
・イチジクは亜熱帯性の果樹で乾燥した半砂漠地帯の原産だから、栽培地は夏の高温より冬の低温によってきまるんだ。日本では北海道をのぞき、どこでも栽培できる。でも、経済栽培の北限は、東北地方南部(新潟、福島、宮城をむすぶ線)にあるとみなされている。  (p13より)
・果頂部の目も、幼果や未熟果では上を向いているけれど、熟度が進むにつれて下向きになり、適熟果〜完熟果ではななめからほとんど下向きになる。 (p34より)

ここ山形県は雪国なので、特に耐寒性の強い品種が植えられているのでしょう。


ニホンミツバチ♀+キイロスズメバチ♀@イチジク熟果吸汁
キイロスズメバチ♀@イチジク熟果吸汁
ニホンミツバチ♀@イチジク腐果吸汁

2018/04/19

チャコウラナメクジの好物は?【10倍速映像】



2016年10月下旬・午後23:04〜23:11

これまで野外でナメクジがキノコを食べる様子を観察したことがありました。


▼関連記事
倒木でキノコを食す黄色いナメクジ【名前を教えて】
キノコを食べるナメクジ【名前を教えて】

てっきりナメクジはキノコが好きなのかと思い、飼育中のチャコウラナメクジAmbigolimax valentianus)にキノコを給餌してみました。
スーパーで買ってきた普通のシメジは気に入らなかったようで、口を付けないまま干からびたので捨てました。

(映像はここから。)

栽培されたキノコではなく山で採れたブナシメジ(ホンシメジ?)を給餌してみたら、どうでしょうか?
他には煮干しと、気紛れで乾パンも与えてみました。

10倍の早回し映像をご覧下さい。
結果は、煮干しを少し齧っただけでした。

▼関連記事 
煮干しを食べるチャコウラナメクジ 【10倍速映像】

キノコは今回も口にせず、方向転換して立ち去りました。
ナメクジが好きなキノコは特定の種類に限られるのかもしれません。(それを突き止めたいものです)

動画を撮り始めるとナメクジはいつもすぐに居なくなってしまい、私としては物足りないです。
長撮り中の眩しい照明が嫌なのかな?
赤外線の暗視カメラで行動を監視すれば、より自然な振る舞いをしてくれるでしょうか。


2018/04/13

キジバトの首振り歩行と脱糞 【HD動画&ハイスピード動画:野鳥】



2017年9月中旬

路上を歩きながらキジバトStreptopelia orientalis)がときどき地面を啄んで採食しています。
ハトの仲間は両足を交互に出してトコトコ歩きます。
藤田祐樹『ハトはなぜ首を振って歩くのか(岩波科学ライブラリー)』というベストセラー本で以前読んだ通り、キジバトも確かに一歩ずつ首を前後に振りながら歩行していました。

後半はキジバトの首振り歩行運動を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@1:06〜)
スローモーションで見るとよく分かるように、一歩踏み出す度に頭を前後に動かしています。
側面からのアングルだと一目瞭然。
しかしキジバトはカワラバト(ドバト)よりも警戒心が強く、基本的にカメラからどんどん遠ざかってしまいます。
この首振り運動の謎を知りたい方は、ぜひ名著『ハトはなぜ首を振って歩くのか』の一読をおすすめします。


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さて、狙って撮った訳ではありませんが、スローモーションの映像にキジバトが排便する後ろ姿がたまたま写っていました。(@1:56)
立ち止まって地面をついばみ、再び歩き出す際にポトリと脱糞しています。
鳥の糞と言えば白っぽい尿酸混じりの軟便をビシャーっと排泄するのが普通ですが、キジバトの糞は黒っぽくて丸い塊でした。

キジバトの糞はいつもこのような固形便なのでしょうか?

実はこの後、同一個体のキジバトが道端でツユクサの実を大量に採食(丸呑み)しました。

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キジバトが路上に残した糞にツユクサなど植物の種子が含まれているか調べるべきでしたね。
しかし実際の脱糞は一瞬の出来事で、撮影中は見過ごしてしまいました(気づかず)。
植物の実をよく食べるキジバトは種子散布に関与するのか、それとも種子捕食者なのか、それが問題です。
本で得た知識では、種子食性のハト類は砂嚢が発達していて、植物の実を飲み込むと種子も一緒に砂嚢で砕いて消化してしまうらしい。



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