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2019/09/23

巣箱で育雛するハシブトガラス親鳥♀♂の活動【10倍速映像】



送電塔#KN7に営巣したハシブトガラスの観察記録#20



▼前回の記事
雛に給餌し巣箱の外に糞を捨てるハシブトガラスの親鳥♀♂(野鳥)

2019年6月中旬・午後14:00〜14:56

ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の巣箱の様子を微速度撮影で記録してみました。
10倍速の早回し映像でご覧下さい。
晴れていても風が強い午後でした。
送電塔の背後では、白い雲が青い空を左から右へ(西から東へ)流れています。

喉袋を餌で膨らませた1羽の親鳥が右から飛来し、鉄塔に止まりました。(@1:30)
ピョンと跳んで巣箱に入ると、餌乞いした1羽の雛に口移しで給餌しました。
その雛が食後に排泄した糞を親鳥が摘み上げて喉袋に入れると、外に捨てに行きます(排糞行動)。
巣を離れると強風に煽られ、右に旋回しながら飛び去りました。

巣箱に残った2羽の雛のうちの1羽が立ち上がって羽ばたき練習を始めました。(@1:38)
2羽の幼鳥で生育度合いに差があるようです。
残りの時間は自分で羽繕いして暇を潰しています。

喉袋が膨らんだ親鳥αが再び帰巣しました。(@4:10)
餌乞いした1羽の雛に給餌します。
続いてもう1羽の親鳥βも右下から飛来し、鉄骨に止まりました。
給餌した雛が排便しないので、痺れを切らした親鳥αが出巣しました。
その間、鉄骨に止まった親鳥βが鳴いています。
(カメラの仕様で、微速度撮影中は音声が記録されていません。)
元気な雛が食後の羽ばたき練習を始めました。
やがて親鳥βも左下に飛び去りました。
この親鳥は結局、雛に給餌しませんでした。

再び親鳥αが右から飛来し(@4:59)、一気に入巣すると1羽の雛に餌を与えました。
今回は排糞せずに出巣しました。
それと入れ替わるように親鳥βが右より飛来しました。
鉄骨に止まって雛に向かって鳴いているようです♪。
親鳥αも戻って来てβの横に並んで止まりました。
何か巣に対する脅威を感じ、警戒して戻って来たようです。
やがて親鳥♀♂は相次いで鉄塔から飛び去りました。(給餌なし)

約1時間の撮影中、雛2羽への給餌の回数は3回でした。

つづく→#21:キスを交わして怒りを鎮めるハシブトガラス親鳥♀♂(野鳥)


ハシブトガラス雛2(野鳥)@巣箱:送電塔#KN7


キササゲの花蜜を吸い飛び回るオオハキリバチ♂【HD動画&ハイスピード動画】



2019年6月下旬

民家の庭で立派に育ったキササゲの大木が黄色い花を満開に咲かせていました。
親木の下で実生から育った多数の幼木も花が満開です。
梅雨の時期に花が咲くらしい。
花を嗅いでみると、とても良い芳香がしました。

オオハキリバチMegachile sculpturalis)の雄蜂♂が多数飛び回り、訪花していました。
正当訪花で潜り込んで吸蜜すると、顔が雄しべや雌しべに接触して花の授粉を助けます。
そのため、オオハキリバチ♂の顔に白い花粉がべっとり付着しています。
胸背が花粉で汚れることはないようです。

花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:42〜)
次の花に飛んでいる間も口吻を伸ばしたままのことがありました。


オオハキリバチ♂@キササゲ訪花
オオハキリバチ♂@キササゲ訪花吸蜜
オオハキリバチ♂@キササゲ訪花吸蜜
オオハキリバチ♂@キササゲ訪花

キササゲ花
キササゲ花
キササゲ花+前年の蒴果
キササゲ幼木・幹
キササゲ・幹

2019/09/21

草刈り後の原っぱでブタナの種子を食べるカワラヒワ(野鳥)



2019年6月中旬

街なかで道端の原っぱが草刈りされた直後にカワラヒワ♀♂(Carduelis sinica)の群れが来て採食していました。

白い綿毛の付いた種子を啄んでいます。
刈られた草の中に黄色い花も見えますし、キク科のタンポポやブタナでしょう。
落穂拾いするカワラヒワをよく見ると、冠毛は食べずに捨てて種子だけ食べているようです。
途中からスズメPasser montanus)も飛来し、仲間入りしました。


※ 動画編集したら、枯草が広がる原っぱは画面の情報量がきわめて多いためにビットレートが不足して画質が粗くなってしまいました。


▼関連記事
河川敷でブタナの種子を食べるカワラヒワ♂(野鳥)


【追記】
雑草の草刈りというヒトの行為とカワラヒワの関係を少し考えてみます。
カワラヒワにしてみれば、雑草の種子ができる前に草刈りされてしまえば困るでしょうが、単純に「環境破壊」とも言い切れません。
干し草は実が乾燥して食べやすくなるのかもしれません。
背の高いブタナの種子をカワラヒワが食べるにはいちいち長い茎を蹴倒して倒伏させる必要があるのですが、草刈りされた場所ではその必要がなくなり、楽に落穂拾いできます。
ヒトが定期的に介入(撹乱)して草刈りや野焼き(または大量の草食動物を放って牧畜)をしないと、日本の草原は維持できません。
日本の風土では草原を放置しておくと、やがて森林に遷移してしまうからです。
そうなってしまうと、種子食性のカワラヒワはそこに住めなくなってしまうでしょう。


カワラヒワ♂(野鳥)@草刈り後原っぱ+種子採食
カワラヒワ♂(野鳥)@草刈り後原っぱ+種子採食

2019/09/20

ツバメの高速低空飛翔【ハイスピード動画】(野鳥)



2019年6月中旬

ツバメHirundo rustica)が公園を低空で飛び回る様子を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
高速の燕返しがようやく撮れました。

ツバメが飛びながら小さな昆虫を空中で捕らえる妙技をハイスピード動画に撮ってみたいのですが、飛翔シーンをただ漫然と撮っているだけでは難しそうです。
蚊柱のような分かりやすいターゲットを狙って待ち構えていれば良いのかな?



つづく→地上で休み餌乞いするツバメの幼鳥(野鳥)

2019/09/19

雛に給餌し巣箱の外に糞を捨てるハシブトガラスの親鳥♀♂(野鳥)



送電塔#KN7に営巣したハシブトガラスの観察記録#19


2019年6月中旬・午後14:00頃

巣箱の中で留守番しているハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の雛2羽が羽繕いしています。
強風で雲の流れが早く、雛の羽根もなびいています。

やがて外から戻って来た親鳥が巣の右の鉄骨に着地しました。(@0:47)
喉袋が膨らんでいるので、餌を持ってきたようです。
餌乞いした雛に口移しで給餌しました。

つづけてもう1羽の親鳥も飛来し、同じく巣の右の鉄骨に着地。
食後の雛が向きを変えて排泄した糞を親鳥が嘴で咥えると、喉袋に入れて捨てに行きます。(排糞行動)
2羽の親鳥が同時に飛び去りました。
風が強いと親鳥の出巣は優雅で、フワリと飛び上がり滑空で鉄塔から離れて行きます。

つづく→#20:巣箱で育雛するハシブトガラス親鳥♀♂の活動【10倍速映像】




2019/09/18

室内に迷い込んで飛び回るヒメスズメバチ創設女王



2019年6月中旬・午後17:18

開け放しておいた窓からヒメスズメバチ♀(Vespa ducalis)が迷い込み、室内を飛び回り始めました。
巨大な♀なので、この時期だと創設女王と思われます。
自分の営巣地または獲物となるアシナガバチの巣を探索中なのでしょう。
ハチが苦手なヒトには、重低音の羽音が恐ろしげに聞こえるかもしれません。

ヒメスズメバチの創設女王だと冷静に見分けられれば、無闇にパニックになる必要はありません。
日本産のスズメバチ類の中でもヒメスズメバチはヒトに対する攻撃性が最も低く、しかも創設女王はワーカー♀よりも穏健なので、この状況では刺される心配はありません。
こちらが大騒ぎしたり下手に手出しをしたりしないで、窓を大きく開け放つなど脱出路を確保してやれば、独りでに出ていってくれます。
室内を暗くして外の方が明るい状況にするのも有効です。

室内を探餌飛翔するヒメスズメバチの女王蜂は、白い壁に立て掛けておいた迷彩ブラインドの絵柄に興味を示したようです。
野外の茂みと誤認してくれたのなら、ブラインドとして優秀だとお墨付きをもらったことになりそうです。


ヒメスズメバチ創設女王@室内飛翔

2019/09/17

2頭の♂に求愛されたヒメシジミ♀の交尾拒否行動



2019年6月中旬・午後15:41

川の堤防に咲いたキリンソウの群落でヒメシジミ♀(Plebejus argus micrargus)が訪花していました。
翅を半開きにしたまま吸蜜している♀を撮っていると、後方より同種の♂aが飛来しました。(@0:15)
♂aは♀のすぐ近くの花上に翅を広げて止まりました。

♀は翅を軽く震わせながら♂に向き直り、♂と正面から顔を見合わせてお見合いする格好になりました。
これは、♂に背後を取らせないため(マウント回避)に♀がやる交尾拒否行動の一つなのかもしれません。
ヒメシジミ♀♂は触角で互いに触れ合っています。
この間も♀は口吻を伸ばして吸蜜を続け、一方の♂は口吻を伸ばしていません。
この♂aの求愛行動は、かなり紳士的ですね。
翅を広げて美しい青色の翅表を♀にアピール(誇示)しているだけです。

そこへもう1頭のヒメシジミ♂bが左から飛来しました。(@0:41)
ライバル♂aが居るので諦めて飛び去ったかと思いきや、すぐにまた左から飛来しました。
ここから先は、多数の蝶が入り乱れてちょっとした狂乱状態になりました。
1/5倍速のスローモーションによるリプレイをご覧下さい。(@1:19〜)

ヒメシジミ♂bは♀の斜め右後ろの花に止まり、すかさず腹端を曲げて伸ばし♀との交尾を試みます。
先を越されそうになった♂aが慌てて♀の翅にしがみついて邪魔をします(交尾干渉)。
そのまま♂aも♀の左側から近づき、腹端を曲げて交尾を試みました。
花上の♀が翅を小刻みに素早く開閉して羽ばたき、腹端を持ち上げ交尾拒否の姿勢になりました。
お邪魔虫のヒメウラナミジャノメ♀♂(Ypthima argus)が乱入してきました。
ヒメシジミ♀は明瞭な交尾拒否姿勢のまま吸蜜を続けています。(色気より食い気)
♂aの方が先に飛び去りました。
♀に振られた2頭のヒメシジミ♂abは諦め切れないのか、近くのススキの葉や枯草に止まって待機しています。

ヒメシジミは翅の色から性別の判定が容易なので、配偶行動を観察するのが面白い蝶です。

▼関連記事
ヒメシジミ♂の求愛と♀の拒絶 @2014年6月中旬
ヒメシジミの求愛飛翔、交尾拒否など @2013年6月中旬
ヒメシジミの求愛拒否@シロツメクサ花【ハイスピード動画&HD動画】 @2014年6月下旬(♀@半開きの翅を小刻みに震わせ&腹端を上げてる)
ヒメシジミの婚活(♀1♂3)@ウツギ花 @2014年6月中旬




ヒメシジミ♀@キリンソウ訪花吸蜜
ヒメシジミ♂@キリンソウ訪花吸蜜
ヒメシジミ♀@キリンソウ訪花吸蜜+交尾拒否+♂ab@求愛誇示
ヒメシジミ♀@キリンソウ訪花吸蜜+♂a@ススキ葉
ヒメシジミ♀@キリンソウ訪花吸蜜+♂a@ススキ葉

2019/09/16

立ち去る私を追いかけてニセアカシア樹上から鳴いて威嚇するノスリ親鳥(野鳥)



ノスリ(野鳥)営巣地での観察記録#13



▼前回の記事
昼間も巣に近い樹上で警戒声を発し偵察飛行を繰り返すノスリ親鳥♀♂(野鳥)

2019年6月上旬・午後12:56〜13:03

立ち去る私を追いかけるようにノスリButeo japonicus)の親鳥が鳴きながら飛んで来ました。
左翼の風切羽が無傷の個体です。
堤防のすぐ横のニセアカシア(別名ハリエンジュ)高木の樹冠に止まると、眼光鋭く私を見下ろしながら甲高い声でピーィ、ピーィ♪と繰り返し鳴き続けています。
鳴きながら尾羽根を左右に動かしているのは興奮の現れなのかな?
満開に咲いたニセアカシアの横枝の隙間から覗き込むようにして正面から私を睨みつけています。
すごい迫力!

右の方からもう1羽のつがいの鳴き声もかすかに聞こえてきました。
巣に戻った親鳥♀と鳴き交わしているのかな?と想像するものの、私には性別が見分けられません。
親鳥が巣に戻っているかどうか戻って確認したかったのですけど、これ以上親鳥を刺激するのは良くないと諦めました。

私が再び歩き始めると、ノスリ親鳥も鳴きながら飛び、別のニセアカシア樹冠に止まり直しました。
私が縄張りから完全に立ち去るまで確実に見届けるつもりのようです。

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


私が猛禽類の観察に未熟で無知なせいで、育雛中の親鳥にストレスを与えていたようです。
氏原巨雄『オオタカ観察記』という名著を後日読んで、色々と反省させられました。

 オオタカの観察や撮影をする前には最低限、生態、習性の基本的な知識は持っていなければいけない。オオタカからの警戒、威嚇のサインを見落とさないように、常に神経を研ぎ澄ましている必要がある。例えば♀がなかなか巣に入らず、「ケッケッケッケッケッケッ」と大きな声で鳴いている。これは何かを警戒、威嚇していて、その対象が観察者や撮影者なのかもしれない。
 また、♂が観察者や撮影者の近くに来て黙って見張っていれば、それはヒナの安全を脅かすことがないかを見極めようとし、これ以上近づくな、近づくと襲うぞ!という無言のサインを送っていると思っていい。♂に見張らせること自体、ヒナや♀のための餌を捕る大切な時間を奪い、それがひいては繁殖の妨害につながる。 (p154-155より引用)


ノスリとオオタカは鳴き声が違うようですが、そういうことでしょう。
言い訳になりますが、猛禽類の中でもトビやノスリなどの普通種は露骨に人気が無いようで、写真集や観察記録の本が出版されていません。

そのため、初心者がなかなか勉強できないのです。
これからはブラインドを使った撮影を検討しないといけません。

つづく→#14:日没後に塒のポプラ樹上から鳴く♪ノスリ親鳥(野鳥)


ノスリ(野鳥)@ニセアカシア樹上a+警戒声♪
ノスリ(野鳥)@ニセアカシア樹上a
ノスリ(野鳥)@ニセアカシア樹上b+警戒声♪


2019/09/15

夕方に再会したモズ♀が柳の灌木で警戒声♪を発し脱糞(野鳥)



2019年6月中旬・午後17:50

▼前回の記事
縄張り内の電柱支線で警戒声♪を発するモズのつがい♂♀(野鳥)

5.5時間後。
同じ日の夕方になってから、田んぼに隣接する新興住宅地を再び通りかかると、柳の灌木に止まったモズ♀(Lanius bucephalus)がキチキチキチ…♪と鋭く鳴いていました。
嘴の動きと鳴き声が同期したので(リップシンクロ)、この個体の鳴き声で間違いありません。
お昼にモズの♀♂つがいと遭遇した地点のすぐ近くの庭なので、おそらくこの辺りを縄張りとする同一個体の♀なのでしょう。
私に対して警戒声を発し続けながら、少量の白い糞を排泄しました。(@1:14)

後半は私が少しだけ横にずれてみたものの、モズ♀は柳の茂みの奥に隠れているので、ピントが合いません。
最後は横の道を駆けてきた児童に驚いたモズ♀が少し飛んで更に奥の茂みに逃げてしまいました。


※ 夕暮れ時の薄暗い条件で撮影したので、画質がやや粗く、オートフォーカス(AF)のピントも甘いです。


モズ♀(野鳥)@柳灌木+警戒
モズ♀(野鳥)@柳灌木+警戒


モズ♀の警戒声を声紋解析してみる

いつものようにオリジナルのMP4動画ファイルから音声部をWAVファイルに抽出してから、なるべくノイズの少ない警戒声の部分を適当に切り出し、スペクトログラムを描いてみました。
16kHz以上の高周波数はカメラの仕様で録音・圧縮する際にヒトの非可聴域としてカットされているのが残念です。
どうしても風切り音など周囲のノイズがあるのですが、キチキチキチ…♪という鋭い警戒声は一定の速いテンポで繰り返し発していることが分かります。



たまに、ヂュン♪という濁った短い鳴き声がキチキチキチ…♪という警戒声の合間に混じることがあります。
下のスペクトログラムでは、3秒および5.5秒から2回、ヂュン♪と短く鳴いています。



ところで、夕方には♂の姿を見かけませんでしたが、どこに居るのでしょう?
私は身動きせずに少し離れたところから撮り続けているだけなのに、モズ♀が警戒声を止めてくれないということは、近くにモズの巣がありそうです。
すると案の定…。


つづく→柳の灌木に潜むモズ♂幼鳥(野鳥)


2019/09/14

巣箱で羽ばたき練習するハシブトガラスの雛鳥(野鳥)




送電塔#KN7に営巣したハシブトガラスの観察記録#18



▼前回の記事
ハシブトガラス親鳥が墓地で警戒(野鳥)

2019年6月中旬

ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の雛は巣箱から未だ巣立っていなくて一安心。
雛は2羽しか育っていません。
ここの巣では、なぜこれほど雛の生育が遅いのか不思議です。
同種のハシブトガラスでも、他の巣では全ての雛がとっくに巣立っています。
周囲の環境は自然豊かですから、餌が不足しているはずがありません。
親鳥が春に巣を作り直したのかな?

嘴の中が赤い雛が、留守番中に巣箱の中を活発に動き回っています。
1羽が自分で羽繕いしている間に、もう1羽が羽ばたき練習を始めました。
未だ飛翔筋の力が弱く、羽ばたくのも覚束ない様子です。

ようやく1羽の親鳥が戻って来て鉄骨に止まり、雛に呼びかけました。(@3:20)
親鳥の喉袋が膨らんでいるので、餌を運んできたはずです。
ところが育ち盛りの雛はなぜか親鳥に餌乞いしません。
珍しく空腹ではないようです。
親鳥は結局、給餌どころか巣箱にも入らずに、鳴きながら飛び去りました。
強風を利用して滑空旋回しながら右へ飛び降りました。
給餌を焦らして雛に巣立ちを促しているのかもしれませんが、それなら雛は腹を空かせて餌乞いするはずです。

つづく→#19:雛に給餌し巣箱の外に糞を捨てるハシブトガラスの親鳥♀♂(野鳥)


2019/09/13

電線から飛び立つツバメ♂【HD動画&ハイスピード動画】(野鳥)



2019年6月中旬

川沿いの住宅地の電線にツバメHirundo rustica)が1羽止まっていました。
落ち着き無く辺りをキョロキョロ見回しています。

飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:38〜)


ツバメ♂(野鳥)@電線

2019/09/12

昼間も巣に近い樹上で警戒声を発し偵察飛行を繰り返すノスリ親鳥♀♂(野鳥)



ノスリ(野鳥)営巣地での観察記録#12



▼前回の記事
柳樹上の巣で抱雛するノスリ親鳥(野鳥)

2019年6月上旬・午後12:38〜12:55

6日ぶりの定点観察です。
柳樹上のノスリButeo japonicus)の巣を望遠レンズで撮っても動きが無く、雛も親鳥も見当たりません。
雛が自分で体温調節できるほど育つと抱雛の必要が無くなって、親鳥は巣を離れてしまうのでしょう。
給餌のときしか観察できないことになります。
営巣木の周囲ではニセアカシアの白い花が風でハラハラと散っています。

ところが、親鳥は巣の近くに隠れて見張っていたようで、鋭くピーェ、ピーェ♪と繰り返し鳴き始めました。
これは6日前の早朝に観察した鳴き声と似ています。
私に気づいて警戒声♪を発しているのでしょうか?
ひたすら鳴き続けている親鳥がどこに居るのか、なかなか見つけられませんでした。

親鳥も雛も写っておらず面白くないので、ブログ限定で公開しておきます。

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。


ノスリ(野鳥)巣:柳樹上



本題はここからです。
営巣木の近くで鳴いていた親鳥を遂に見つけました。
河畔林のニセアカシアの樹冠に止まっているのですが、手前の枝葉に隠れて顔が見えません。
ピーェ、ピーェ♪と甲高い声で繰り返し鳴いています。

警告を与えても私が退去しないので、痺れを切らしたのか、親鳥がついに飛び出しました。
翼の下面の斑紋がはっきり見えて、ノスリで間違いありません。
力強い羽ばたきと滑翔、旋回を繰り返しています。
左翼の風切羽が欠損した個体でした。(@0:35)
ピィー、ピィー♪と高音で鳴き続ながら私の周囲を飛び回ると、営巣木の近くに聳え立つポプラ高木の樹冠に着地しました。
お気に入りの止まり木であることが分かりました。
ポプラの樹上でも繰り返し鳴き続けています。
再び鳴きながら飛び出すと、河畔林の上空(営巣地の縄張り)をぐるっと偵察しています。
これは6日前の早朝に見たのと同じで、やはり威嚇の飛翔なのでしょう。

(夜明けに見た親鳥の行動は、縄張り宣言のために毎朝止まり木で鳴く囀りさえずり♪や誇示飛翔なのかと勘違いしていました。)

▼関連記事
夜明けに樹上で鳴き続け偵察飛翔を繰り返すノスリ親鳥(野鳥)

私を要注意人物とみなして、かなり警戒しているのかもしれません。
すぐにまた親鳥がポプラ大木に舞い戻って来ました。

鈍い私もさすがに親鳥の発するメッセージを察することができたので、営巣地から急いで遠ざかることにしました。
とりあえず死角(巣が見えない位置)に入ったのですが、ノスリ親鳥が偵察に飛んで来て、すぐに見つかってしまいました。(@2:00)
私の頭上を鳴きながら旋回・帆翔し、ときどき羽ばたいています。(威嚇飛翔?)
トビの鳴き声ピーヒョロロ♪とは異なり、ノスリの鳴き声には後半のヒョロロ♪がありません。

望遠レンズを外した方が空を飛ぶノスリを撮りやすいことに遅まきながら気づきました。
最後(@2:50〜)に登場した個体は、鳴かずに青空を静かに偵察飛翔しています。
左翼の風切羽が無傷なので、別個体の親鳥のようです。(@3:10)
残念ながら、私には未だ性別を見分けられません。

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

つづく→#13:立ち去る私を追いかけてニセアカシア樹上から鳴いて威嚇するノスリ親鳥(野鳥)


ノスリ親鳥(野鳥)@偵察飛翔
ノスリ親鳥(野鳥)@偵察飛翔

縄張り内の電柱支線で警戒声♪を発するモズのつがい♂♀(野鳥)



2019年6月中旬・午後12:23

田んぼに隣接する新興住宅地を私が通りかかると、民家の庭でモズ♀♂(Lanius bucephalus)が鳴き騒いでいました。
電柱から斜め下の地面にケーブルを伸ばして張力で支える支線に♀♂つがいが2羽並んで止まり、私に対してキチキチキチ…♪と鋭い警戒声を発しています。
鳴きながら長い尾羽根をくねらせています。

後半は過眼線が薄い♀に注目します。
私が撮り続けると、飛び去りました。

この近くに営巣しているペアなのかな?
実は、数年前にも同じ縄張りでモズを見ています。(ただし同一個体とは限りません)

▼関連記事(3年前の秋に撮影)
虫を解体・捕食するモズ♂(野鳥)

つづく→同じ日の夕方に再会。
夕方に再会したモズ♀が柳の灌木で警戒声♪を発し脱糞(野鳥)


モズ♀(野鳥)@電柱支線+警戒
モズ♂(野鳥)@電柱支線+警戒

2019/09/11

川で潜水漁の後に上流へ飛び去るカワウ(野鳥)



2019年6月中旬

川面を横切るように遊泳してきたカワウPhalacrocorax carbo hanedae)が流れの中央部で潜水しました。
次に川面のどこから浮上するか予測できないので、見失ってしまいました。

倒木には1羽のアオサギArdea cinerea jouyi)が止まっていて、葉陰(日陰)に隠れるように佇んでいます。

しばらくすると、おそらく同一個体と思われるカワウが川の下流から飛び立ちました。

さっきは不漁だったのか、漁場を変えるのでしょう。
倒木を飛び越え、高度を上げながらこちらに向かってまっしぐらに飛んで来ます。
カワウは川に架かる橋を飛び越え、そのまま上流へ飛び去りました。
少しずつ高度を下げていますが、河畔林の陰に入ってしまい、着水シーンまで見届けられませんでした。

80分後に撮ったラストシーンは別個体かもしれません。
川の上空を下流に向かって飛んで来たカワウが橋を越えたところで急降下し、おそらく川面に着水しました。


カワウ(野鳥)@飛翔

2019/09/10

ハシブトガラス親鳥が墓地で警戒(野鳥)



送電塔#KN7に営巣したハシブトガラスの観察記録#17



▼前回の記事
ハシブトガラス親鳥に餌をもらい巣箱で羽ばたき練習をする雛【10倍速映像】(野鳥)

2019年6月中旬

5日ぶりに様子を見に来たら、巣箱のある鉄塔で見張っていたハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の親鳥が目敏く私を見つけて滑空し、近くの墓地に舞い降りました。
墓石の上に乗って右足で顔を掻いています。
私を警戒してカーカー♪と鳴き始めた口の中が真っ黒なので、成鳥と分かります。
やがて鳴きながらこちらに向かって飛んで来ました。
威嚇するように私のほぼ頭上を飛び越えて行きました。


巣から充分に離れた位置で動かずに撮影するだけだよ、ということを親鳥に毎回アピールして早目に私の存在を知ってもらった方が撮影がスムーズに行くようです。
下手にブラインドに隠れようとしても、賢くて警戒心の強いハシブトガラスはすぐに見つけてしまい、「見つけたぞ! 怪しいぞ!」と大騒ぎされてしまうのです。
親鳥に挨拶を済ませたので、巣箱の撮影を始めます。

つづく→#18:巣箱で羽ばたき練習するハシブトガラスの雛鳥(野鳥)


ハシブトガラス親鳥(野鳥)@墓石

ソメイヨシノの実を食べに来た2羽のムクドリ(野鳥)



2019年6月中旬

赤い実がなっているソメイヨシノの樹上にムクドリSturnus cineraceus)が2羽(以上?)来ていました。
黒く熟した果実を食べに来たようですが、なかなか上手く撮れません。
羽繕いもしています。

隠し撮りを試みても警戒心が強く、すぐに鳴きながら逃げてしまいます。


ソメイヨシノ果実(下端中央に黒く熟した果実)

2019/09/09

飛べ!アカジママドガ(蛾)【HD動画&ハイスピード動画】



2019年6月中旬

河畔林でニセアカシア(別名ハリエンジュ)幼木の葉に見慣れない小さな蛾が乗って休んでいました。
調べてみると、アカジママドガStriglina cancellata)でした。
おそらく川沿いに生えたオニグルミをホストに育ち、羽化したのでしょう。
枝葉が風で揺れてもじっとしています。

飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@0:20〜)
近くに物を投げつけると、アカジママドガは準備運動無しで素早く飛び去りました。


アカジママドガ(蛾)@ニセアカシア葉上

2019/09/08

散歩中のネコ♂を襲うハシボソガラス♀♂(野鳥)



2019年6月中旬

街なかを流れる川の対岸で2羽のハシボソガラスCorvus corone)が嗄れ声で鳴き騒いでいます。
何事かと思いきや、川沿いの道を歩いているイエネコFelis silvestris catus)を追いかけながらモビング(擬攻撃)していました。
一方、猫はうるさいカラスを相手にせず、平然と歩き続けます。
このネコは、股間に睾丸が見えたので雄猫♂と判明。
去勢された飼い猫ではないようです。
やがてネコが立ち止まって尻尾を上げると雑草の茂みに排尿し、縄張りをマーキングしました。

鳴きながら飛び上がって空中から代わる代わる襲いかかるハシボソガラスが遂にネコの背中を背後から蹴りつけました。
まずは1/5倍速のスローモーションでご覧下さい。
ネコはやられても全くカラスに反撃しようとしないのが意外でした。
老いた個体なのかな?
ひたすら迷惑そうにゆっくり歩き去ります。
ネコがようやく川岸を離れて大きな栗の木の下の茂みに逃げ込むと、カラスもそれ以上は深追いしませんでした。
ハシボソガラスにとっても顔馴染みのネコが日課で縄張りをパトロール(散歩)していたのでしょう。

天敵の猫を追い払って満足したハシボソガラスは逆の住宅地の方へ飛び去りました。
川沿いには携帯電話の基地局(電波塔)が建っていて、そのてっぺんにカラスの古巣があります。
今回のハシボソガラスがそこに営巣したつがいなのかどうか、定かではありません。
巣立った幼鳥が近くにいるのかもしれません。

※ 動画編集時に前半部だけ音声を正規化して音量を強制的に上げています。


中村眞樹子『なんでそうなの 札幌のカラス』を読むと、カラスとネコの攻防について記述がありました。

猫の場合は違います。威嚇体勢になって低空飛行を仕掛けたり、蹴ったりして攻撃します。猫は犬と違ってジャンプ力もあり、木登りもできます。都会のカラスにとって、猫は天敵なのです。時々、猫をリードに付けて散歩している人がいます。するとカラスが大騒ぎを始めて、飼い主の周りに集まります。 (飼い猫に対するモビング:しぐま註) (p178より引用)
繁殖期のカラスに猫が近付こうものなら、何羽も集まってきて大騒ぎをして、猫の姿が見えなくなるまで追い回し、低空飛行をして命がけで蹴りを入れています。さすがに猫に蹴りを入れられるのはベテランの成鳥だけです。
同じカラスでも、ボソの場合、頭をブトのように膨らませて低空飛行をし、最高レベルの怒りを表しますが、蹴りを入れるほどの勇気はないようです。
たかが猫と思うかもしれませんが、機敏なジャンプ力と音を立てずに忍び寄れる肉球によって器用に獲物を捕食するため油断はできません。成鳥なら逃げ切れますが、巣立ったばかりの雛だと、猫が天敵だということも知らないので、あっという間に捕食されてしまいます。 (p180-181より引用)



下線部については、今回私が撮影した動画はささやかながら反例となりそうです。
おそらく各地域の個体群によってカラスの習性や性格も少しずつ変わっているのでしょう。

私のフィールドではハシボソガラスが優占種で、ハシブトガラスはあまり居ません。


ハシボソガラス♀♂(野鳥)@モビングvsネコ@散歩

道端の草地で幼鳥に巣外給餌するスズメの親鳥(野鳥)



2019年6月中旬

車が通りかかると、車道に迷い出ていたスズメPasser montanus)の幼鳥が慌てて路肩に避難しました。
頬斑が薄くて嘴の端が黄色いのがスズメの幼鳥(巣立ち雛)の特徴です。
飛来した親鳥の後を追いかけるように飛んで道を渡ると、桜並木の下草へ移動しました。

シロツメクサやイネ科植物などが生えている原っぱで親鳥は餌を探し歩いています。
縁石で待っている幼鳥がときどき翼を小刻みに震わせて餌乞いしました。

親鳥が草の根際に何か虫を見つけたようです。
すかさず駆け寄った幼鳥は、親鳥が獲物を何度もつついて殺している間に、その背後で餌乞いしつつ待っています。
ようやく親鳥が振り向くと、幼鳥に口移しで巣外給餌しました。
その後も原っぱで親鳥の後をピョンピョン跳んでつきまとう幼鳥が可愛らしいですね。
ヒトの目には猫の額ほどの狭い草地でも、スズメの背丈よりも高く生い茂っているので、その中を進む幼鳥にとっては大冒険でしょう。
親鳥が1羽の幼鳥にマンツーマンで甲斐甲斐しく巣外給餌していますが、一緒に巣立った他の幼鳥はどうしているのかな?

最後、スズメの親子は私を警戒して飛び去りました。
幼鳥もなんとか自力で飛べるようです。


スズメ(野鳥)幼鳥+親鳥@道端草地+巣外給餌

2019/09/07

水田の畦道で羽繕いし飛び立つアオサギ【HD動画&ハイスピード動画】(野鳥)



2019年6月中旬

田植え後の水田でアオサギArdea cinerea jouyi)が羽繕いしていました。
後ろ姿ですけど、畦道に立って胸元の羽毛を嘴で整えています。
私が30分後に戻って来ると同一個体と思われるアオサギが畦道に片足立ちで佇んでいました。
飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画に切り替えてみました。(@0:25〜)

私が少し近づいてからカメラを向けると、警戒心の強いアオサギはすぐに飛び立ちました。
左に飛び去る様子を流し撮りすると、アオサギは水田の上を低空で飛び越え、右旋回しながら高度を少し上げて行きます。
民家の屋根も飛び越えると最後は滑空して左に旋回して、民家の陰に消えました。
行き先には川の支流が流れています。


アオサギ(野鳥)@水田畦道+羽繕い

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