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2017/11/15

ノスリを追い払うハシボソガラスの地味なモビング(野鳥)



2017年6月下旬

川沿いの電線に一羽の猛禽類が止まってキョロキョロ辺りを見回していました。
後ろ姿でも首を180°回してこちらを見ることが出来ています。
急に羽ばたいて飛びたった際に見えた翼の下面の斑紋から、ようやくノスリButeo japonicus)と判明。
ノスリの飛び立ちを1/4倍速のスローモーションでご覧ください。

力強く羽ばたいて川から遠ざかり、近くの針葉樹(ヒマラヤスギ?)の大木に止まり直しました。
実はこの時、一羽のハシボソガラスCorvus corone)が飛来してモビング(擬攻撃)されそうになったからノスリは慌てて逃げ出したようです。
近くにカラスの営巣地があるのかな?
カラスがやって来た状況をうまく撮れませんでした。

そのカラスがノスリが居る一つ上の枝に止まりました。
樹上で本格的な喧嘩に発展するかと思いきや、ノスリは敵地からこっそりと(カラスに見つからないように?)離脱しました。
カラスも鳴き騒いだりせず、それ以上はノスリを深追いしませんでした。
一応これも軽いモビング(嫌がらせによる追い出し)と呼べるでしょう。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/10/13

赤い実?を雛に給餌するハシボソガラス(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#21


2017年6月中旬・午前6:36〜6:39

朝日に対して順光になるように鉄塔の東側に回り込んでかなり近づいてみました。
見上げるアングルだと巣内のハシボソガラスCorvus corone)雛はよく見えなくなってしまいます。
ヒトに対して警戒心・敵愾心の強いハシブトガラスと違って、ハシボソガラスの親鳥は時間をかければ観察者に慣れて寛容になってくれるので、とても助かります。
ハシブトガラスが育雛している巣にはとてもこんなに近づけません。

鉄塔の天辺から西に伸びる高圧線に親鳥αが止まっていて、私を油断なく監視していました。
ズームインすると、嘴一杯に何か赤くて光沢のある丸い食物を咥えていることに気づきました。
採餌から帰巣する途中のようです。
雛に給餌するメニューの情報が直接得られたのは初めてです。
しかし悔しいことに、その正体が分かりません。
秋ならともかく、この季節(6月中旬)に赤い実がなる植物があるのでしょうか?
(もし予想できる方がいらっしゃいましたら教えてもらいたいです。)
キイチゴの実とか未熟な桑の実ぐらいしか思いつきませんし、どうも見た目が違う気がしてなりません。
ここは寒冷地(雪国)なので、畑のミニトマトが赤く実るには未だ早過ぎます。
それともゴミ捨て場から何か残飯をあさってきたのかもしれません。

【追記】ウワミズザクラやサクランボの実かもしれない?と思いついたものの、赤く色づくには時期が早いかもしれません。

親鳥αは謎の食物を喉袋に入れると、高圧線から飛び立ちました。
巣の左側の鉄骨に着地すると、待っていた雛鳥に口移しで給餌。
残念ながら鉄骨の陰になってしまい、給餌シーンはしっかり見れませんでした。
親鳥αはすぐに巣の左側の鉄骨に移動し、辺りを見回しています。
雛が食後に脱糞するのを待っているのかな?と思いつつ見ていると、もう1羽の親鳥βが帰巣しました。
(親鳥の性別が見分けられないので、便宜的に登場順にα、βと呼ぶことにします。)
親鳥βによる雛への給餌シーンも鉄骨の死角で見れませんでした。

親鳥αが先に巣を離れると、巣内に残った雛が羽ばたき練習をやりました。
続けて親鳥βも巣から飛び立ち、滑空して近くの住宅地の電線に着地しました。
ここは親鳥が気に入っている排糞ポイントの一つです。
カメラのピントが合う前に、巣から運んできた雛の糞を吐き出して捨てたようです(排糞)。
休む間もなく親鳥βは電柱から飛び立つと、鳴きながら力強く羽ばたいて左に急行しました。
あいにく民家の屋根の陰に入り見失ってしまったのですが、すごい剣幕だったので、おそらく縄張りに領空侵犯してきた鳥(カラス?)を迎撃に向かったのでしょう。
朝から親鳥は共働きで忙しいですね。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→#22:ハシボソガラス♀♂の早朝給餌活動【10倍速映像:野鳥】



エゴノキの花で小競り合いするマルハナバチ(縄張り争い?)



2017年6月上旬

林縁で満開に咲いたエゴノキで採餌するトラマルハナバチBombus diversus diversus)のワーカー♀を撮っていたら、もう一匹の別種のマルハナバチと軽い空中戦になりました。
トラマルハナバチ♀が勝ったようで、ライバルを追い払いました。
空中戦の動きがあまりにも速過ぎてうまく撮れませんでしたが、1/4倍速のスローモーションでリプレイしてみます。
蜜源植物の餌資源を巡ってハナバチ間で縄張り争い(占有行動)のようなものがあるのかもしれません。
喧嘩の相手はオオマルハナバチ♀(Bombus hypocrita)のように見えたのですが、平地なのでクロマルハナバチ♀(Bombus ignitus)かもしれません。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


トラマルハナバチ♀@エゴノキ訪花採餌

2017/10/04

里山の急斜面をトラバース遊動するニホンザルの群れ【後編】



2016年11月下旬
▼前回の記事
里山の急斜面をトラバース遊動するニホンザルの群れ【前編】

急斜面の落葉した雑木林を遊動する野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れの中で、突然、小競り合いが勃発しました。
喧嘩の原因がさっぱり分からないのですが、ハッハッハッ♪ キッキー♪など威嚇の鳴き声を発しています。
木に登っていた個体が、後続の個体に対してなぜか急に怯えて騒ぎ出したようにも見えました。
暴力的な乱闘には至らず、2頭は互いにすぐ離れました。

群れが続々と急斜面を横切って行きます(トラバース)。

子猿を腹に抱えた♀が斜面の倒木に腰を下ろしました。
続いて子猿をおんぶした別個体の♀が遊動しています。


やがて、斜面ではなくて尾根を進む個体が増えてきました。
私の存在が猿の群れに知れ渡り、警戒しているのかな?


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/09/16

警戒声♪を発しながら木の枝を折って威嚇するハシブトガラス(野鳥)



2017年6月中旬

街中の公園で外灯の天辺に止まったハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が頻りに鳴いていました。
喉を膨らませて鳴く声に合わせて、尾羽をヒョコヒョコと上下に動かします。
おそらく、すぐ横の小山の樹上にある巣を守るため、私に対して警戒声を発しているのでしょう。
遂に、鳴きながら横の茂みに飛び込みました。

樹上でも相変わらず切迫した様子で鳴き続けています。
左右の翼を同時に軽く持ち上げる威嚇の姿勢も披露しました。
それでも私がしつこく撮り続けていると、カラスは嘴で枝を折り取る怒りの誇示行動を始めました。
ぴょんぴょん跳ねて木に登ります。


▼関連記事(撮影は4年前)
木の枝を折って威嚇するハシブトガラス【野鳥】


親鳥の剣幕に負けて、巣の位置は確かめていません。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

(カラスが枝を折っていた樹種を調べに行くこと。)



ウドの花蜜を吸うキイロスズメバチ♀



2016年9月下旬

川の堤防に生えたウドの群落でキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー♀が訪花していました。

クロアリ(種名不詳)も多数来ていて、冒頭のシーンでは果敢にキイロスズメバチを花から追い払いました。(占有行動)



2017/08/20

ホバリング中のクマバチ♂に石を投げてみると…【HD動画&ハイスピード動画】



2017年5月下旬

川の堤防で河畔林のニセアカシア(=ハリエンジュ)が白い花を満開に咲かせていました。
その周囲でキムネクマバチ♂(Xylocopa appendiculata circumvolans)がホバリング(停空飛翔)しています。
訪花する♀を待ち構えて交尾しようと空中で縄張りを張っているのです。
♂同士の競争が熾烈なためか、飛んでくる♀を見つけたらスピード勝負です。
♀でなくとも取り敢えず何か飛んでくる物(未確認飛行物体)を見つけたら全速力で飛んで行き、他種の昆虫やライバルのクマバチ♂なら縄張りから追い出します。
そのため雄蜂の複眼は♀に比べて非常に大きく発達しています。
体力を消耗するこの縄張り占有行動を雄蜂は忙しなくひたすら繰り返しています。

この行動の解明に一石を投じるため足元の砂利を拾い、240-fpsのハイスピード動画に撮りながらホバリング中のクマバチ♂に小石を投げつけてみました。(@0:41~)
すると、放物線を描いて落ちる石を交尾相手の♀またはライバル♂と誤認して雄蜂がスクランブル(緊急発進)で追尾します。
クマバチ♂の優秀な動体視力および迎撃の反応速度もスローモーションの映像から分かりますね。
投げた小石の大きさや色、形状によって雄蜂の反応性に違いはあるか、ちゃんと調べたら面白いかもしれません。
おそらく同一個体と思われる♂に対して繰り返し投石実験を行いました。
投石を追いかけても、すぐに誤認と気づいて追尾を止めています。
しかし慣れは生じず、ほぼ毎回引っかかる(騙される)のが興味深く思いました。
反射的な行動なのでしょう。
先日、鏡に映った自分の姿に対してもクマバチが飛びかかっていく面白い行動を観察したのですが、そうなるのも納得です。

▼関連記事
車体や窓に映った鏡像に戦いを挑むクマバチ♂

実を言うと、このネタは数年前にYouTubeのコメント欄で海外の虫好きの方から教えてもらった遊びです。
動画で記録したくて毎年密かに挑戦してきたものの、実際に撮ろうとすると意外に大変でした。
石を投げてくれる助手がいれば簡単なミッションですけど、一人でやろうとすると意外に難しいのです。
三脚を立ててホバリング中のクマバチ♂をカメラで狙っている間に、忙しい♂はもうどこかへすっ飛んで行ってしまいます。
仕方なしに手持ちカメラで撮りながら小石を投げつけてみたら、案ずるより産むが易しで、なんとか上手くいきました。
ちなみに雄蜂は針をもたないので、この実験で刺される危険は全くありません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

次に機会があれば背景がすっきりした所で撮り直すつもりです。
それからクマバチ♀♂の交尾を観察してみたいものです。





【追記】
高家博成、江川多喜雄『虫のうごくひみつ (花はな虫むし)』という児童書に、この実験のことが書いてありました。
むらさき色のふじの花がさくと、その近くの空中に、頭とおなかが黒くて、むねが黄色のクマバチの♂が、とまっているように、とんでいるのを見ます。♀がやってくるのをまっているのです。そばになにかとんでくると、さっととんでいって、♀かどうかたしかめます。スズメやハトのような、自分よりずっと大きいものでも、おいかけます。 
 ためしに小石をほうりなげてみました。すぐおいかけて、地めんにぶつかりそうになると、さっとはなれ、またもとのところにもどって、とびつづけました。(p5より引用)


2017/08/19

巣を撮ると激しく怒る繁殖期のハシブトガラス♀♂(野鳥)♪



2017年5月上旬

アカマツ樹上でのハシブトガラス営巣記録#3


私がどうしても帰巣シーンを撮りたくてしつこく粘っていると、ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の親鳥が番(つがい)で飛来しました。
営巣地のアカマツ喬木に近づくも、私が見ていることに気づいたせいで急旋回して、右手の樹上に止まりました。
若葉が開きかけた大木の樹種は不明です。
ハシブトガラスの親鳥は頑として帰巣シーンを見られたくないし、ヒトに巣の位置を知られたくないのでしょう。
1羽が左に飛び立ったので流し撮りしたのですが、帰巣せず通り過ぎました。
樹上に残った個体が私に対して怒って威嚇を始めました。(@0:50)
強風で揺れる樹上で両翼を持ち上げながら苛立たしげにカーカー♪と繰り返し鳴いています。

やがて鳴きながらこちらに向かって飛んで来ました。
いかにも威嚇するかのように私の頭上を通り過ぎて、近くの電柱の天辺に止まりました。
明らかに私に対する威嚇の誇示行動ですね。

ただし今回は枝折り行動が見られなかったので、未だ激怒するほどではなかったようです。

▼関連記事(4年前の撮影)
木の枝を折って威嚇するハシブトガラス【野鳥】


松原始『カラスの教科書』によると、

カラスによる威嚇、攻撃の手順はどんなものだろうか。これを知っていると、カラスが「急に」襲ってくる、という印象はなくなるはずである。

まず、カラスは音声によって威嚇を行う。普段からカアカア鳴いていて区別できないと言われそうだが、普段が「カア、カア」だとすれば「カアカアカアカア!」くらい激しくなる。繰り返しの早い連続した鳴き方で、一声ずつも大きな声だ。ただ、この段階でビビる必要はない。あなたに対してではなく、その辺を通りかかったカラスに向かって鳴いている場合が大半だからである。

しかし、明らかに自分の方を向いているとか、後をついて来るとか、低いところまで来るとか、そういう場合は目をつけられている。つまり「そこのお前だよ、お前」と名指しされている状態だ。しゃがれ声で「ガララララ…」と言い出したら、かなり怒っている。時には「コラー!」と聞こえる声で鳴くこともある。(p289より引用)



※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#4:ハシブトガラス♀♂の求愛給餌と相互羽繕い(野鳥)



2017/08/17

縄張り防衛に余念がない繁殖中のハシブトガラス♀♂(野鳥)



2017年5月上旬

アカマツ樹上でのハシブトガラス営巣記録#2


強風で揺れるアカマツ喬木上部に作られたハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の巣で、おそらく♀と思われる親鳥がこの日も抱卵していました。
アカマツは常緑樹なので、葉がこれ以上茂ることはないでしょう。
しかし巣が見え難い位置にあることに変わりありません。
動きがないので私が撮影を止めてカメラを下ろした途端に、この親鳥♀は巣から飛び出しました。
巣を見られていることに対して、かなり警戒心が強いようです。

この営巣地の縄張りに、別のカラスが領空侵犯がして来ました。
番(つがい)の1羽がすかさず迎撃に向かい、軽い空中戦で侵入者を追い払いました。
撃退に成功した親鳥αは意気揚々と近くの枯木の横枝に止まりました。
続いて番のもう1羽βも横に止まり、入れ替わりでαが飛び去りました。
枯木でカーカー♪とすごい剣幕で繰り返し鳴いているのは、おそらく私に対する威嚇なのでしょう。
やがて枯木から飛び上がると強風に煽られつつも、私の近くの電柱のてっぺんに着陸しました。
すぐ後からαも飛来し、横に止まりました。
番で私の様子を偵察しに来たようです。
腹立たし気に嘴を足元の電線に擦り付けています。
電線から1羽が飛び立ったので帰巣するかと思いきや、旋回して左に飛び去りました。
私に帰巣シーンを見られたくないのか、あるいは再びカラスの領空侵犯があったのだと思います。
この営巣地の左には林の中に開けた土地があって、そこにいつも若鳥のカラスが群れているのを確認しています。
その若鳥のカラスが番の縄張りに時々ちょっかいを出しに来るようです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#3:巣を撮ると激しく怒る繁殖期のハシブトガラス♀♂(野鳥)♪


抱卵中
親鳥が留守の巣
警戒

2017/08/13

芝生で虫を捕食し奪い合うムクドリの群れ(野鳥)



2017年5月中旬・午後18:37

だだっ広い公園の端っこでムクドリ(Sturnus cineraceusの群れが芝生を啄んで虫を捕食していました。
仲間に獲物を取られないように、1羽が奥の舗装路へ逃げて行きました。
育雛中の親鳥なら、雛に給餌するため虫を飲み込まず咥えたまま採食するはずです。
巣立った幼鳥や若鳥の群れなのですかね?
しかし餌乞い行動はしませんでした。
この公園は木が少ないものの池も掘られていて、ムクドリにはお気に入りの採餌場なのかもしれません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。(実際はもっと薄暗い)


2017/08/04

営巣地の縄張り内で配偶者を侵入者と誤認したハシボソガラス(野鳥)



▼前回の記事
水田で水を飲むハシボソガラス(野鳥)

高圧線の鉄塔#19でのハシボソガラス営巣記録#8


2017年5月中旬・午後17:24~17:43

久しぶりに給餌シーンを撮影すると、巣内のハシボソガラスCorvus corone)雛鳥が順調に育っていました。
雛の数はおそらく3羽。

帰巣した親鳥αが鉄骨を伝って巣に接近すると、育ち盛りの雛は一斉に伸び上がって必死に餌乞いします。
このときの背丈で雛の成長を感じます。
大きく開けた嘴の中が赤いことをしっかり確認できました。
これがカラスの幼鳥の特徴で、成鳥になると黒くなります。
遠くて餌乞いの鳴き声は聞き取れませんが、空腹を一番アピールできた雛が親鳥に餌をもらえるのでしょう。
食後に未だ覚束ない足取りで巣内を動き回る雛を親鳥はしばらく見守っています。
雛が脱糞しなかったようで、親鳥αは次の餌を取りに出かけました。

しばらくすると、外出したはずの親鳥αが鉄塔の右の車道沿いの電線に止まって休んでいることに気づきました。
遠くから撮影している私の存在に気づいて見張っているのかもしれません。
次に興味深いことが起こりました。

左の餌場から飛来した別の親鳥βが鉄塔に着地せず素通りしました。
一体どこに向かうのかと不思議に思って見ていると、住宅地の電線に止まった親鳥αの方へ急行しました。
おそらく営巣地の縄張りに侵入したよそ者だとみなして、追い払うために駆けつけたのでしょう。
攻撃する直前にパートナーだと気づいたようで、挨拶してから(?)旋回して鉄塔に引き返しました。
帰巣した親鳥βは雛に給餌してから飛び去りました。
ニアミスした際に番(つがい)の間で合言葉のような音声コミュニケーションがあったのですかね?(私には聞こえませんでした)
視覚に頼っているのだとすれば、カラス同士はどうやって個体識別しているのか、カラスに聞いてみたいものです。
(カラスの専門家でも外見からの性別判定や個体識別はほとんど無理なのだそうです。)
番(つがい)はお互いの行動パターンをほぼ把握していて、もしかすると今回αはいつもと違う場所に止まっていたのでβは不審に思ったのかもしれません。
私もここで観察していると、親鳥がお気に入りの止まり場所が何箇所かあることに気づきました。
ここでαとかβと呼んだのは全く便宜的なもので、どちらが優位とか大きいなど他意はありません。

3回目に戻ってきた親鳥はなぜか回りくどい帰巣ルートをとりました。
左から飛来すると、巣の右下の鉄骨に一旦着地しました。
すぐに飛び上がって巣の上の鉄骨に止まり直し、鉄骨を一段降りてから帰巣しました。
雛に給餌を済ませると巣の右横の鉄骨で休息。
今度はなかなか出巣せず辺りを監視しているだけなので、映像はここまで(残りのシーンは退屈でカット)。

つづく→#9:巣で羽ばたき練習をするハシボソガラスの雛(野鳥)



2017/07/30

車体や窓に映った鏡像に戦いを挑むクマバチ♂



2017年5月中旬

繁殖期になるとクマバチ♂は各自で縄張りを張り、ホバリング(停空飛翔)しながら交尾相手の♀を待ち構えます。
縄張りに他の虫が飛んで来ると雄蜂はすぐに高速で飛んで行き、クマバチ♀でなければ追い払う習性があります。
そのためにクマバチの雄蜂は複眼が♀よりも大きく発達しているのです。

▼関連記事
クマバチ♂の占有飛行@ニセアカシア花【HD動画&ハイスピード動画】
クマバチ♂の占有飛行【ハイスピード動画】


郊外の駐車場で、キムネクマバチ♂(Xylocopa appendiculata circumvolans)が停めた車のボディーに繰り返しぶつかっていました。
この辺りで縄張りを張っている♂が車体に映った自分の姿(鏡像)に反応しているようです。
ナルシストという訳ではなく、おそらくライバル♂と誤認して追い払いに行ったか、あるいは♀と誤認し交尾しようと向かって行ったのでしょう。
黒光りする車体に何度もコツンとぶつかっています。
シルバーの車種ではドアミラーに少し興味を示し、窓ガラスに自らぶつかりました。

クマバチの興味深い鏡像反応を動画に記録できて、久々にとても興奮しました。
ハイスピード動画に撮れば良かったですね。

普段はもっと高いところでホバリングしているので、こんな低く飛んでいること自体、珍しく思いました。
姿見のような大きな鏡を野外に設置したら、面白そうです。


ちなみに蜂ではないのですが、吸血性のアカウシアブは車の温かい排気カスに含まれる二酸化炭素(CO2)に誘引されることが知られています。

▼関連記事 
車好きのアカウシアブ
今回のクマバチの行動も車から出る化学的な誘引物質(フェロモン様物質)がもたらした可能性もありそうです。
駐車していた車はアイドリング中ではなく、排気ガスも出していませんでした。
やはり鏡を用いた実験で追試が必要ですね。


2017/07/11

オナガガモ同士の喧嘩と転位行動(冬の野鳥)



2016年11月上旬

早朝の川でオナガガモAnas acuta)の大群が岸辺近くに密集しています。
一緒に採食しているコハクチョウからいじめられるだけでなく、オナガガモ同士でも喧嘩が頻発します。
鴨は川面に浮かんでいるだけでほとんど採食はしていないのですが、一体何が気に入らないのか、目の前の相手をいきなり嘴で突いて追い回します。
振り向きざまに相手を嘴で突いたり、嘴で噛み合って激しく争うこともありました。
♂vs♂、♀vs♀、♂vs♀と性別を問わず攻撃しています。
本種は性的二型なので、性別を見わけるのが容易です。
白黒のツートンカラーが♂で、地味な茶色が♀です。

川岸近くは水鳥(オナガガモとコハクチョウ)でかなり混み合っています。
まるで芋を洗うような混雑で、そんなに苛々カリカリするぐらいなら、群れから離れれば良いのに…と他人事ながら思ってしまいます。
都会の朝の満員電車で殺気立つヒトの行動を連想し、身につまされますね。

八木力『冬鳥の行動記 Ethology of Wild Ducks』p50によると、

 争いは♀をめぐる♂同士であったり、同種や異種間での場所の取り合い、その他何が気に入らないのか、私には理解不能の争いが数多くあります。
 この際、逃げた側は高確率で転位行動を行ない、勝者もまれに行ない、闘争は終結します。(p50より引用)
争いや突然何かに驚いたとき、どう対処したら良いのか迷ったりパニックに陥ると、もうヤーメタとばかりに儀式的水浴びをし、次いで転移性羽ばたきを行なって、その後は何事もなかったかのように全く別の行動へと移っていきます。この一連の行動を転位行動と呼びます。 この行動は交尾の後にも行なわれ、要は気分転換をはかり、精神的混乱や性衝動の回避をしているようです。また、羽ばたきの代わりに体振りをすることがあり、儀式的水浴びを省略することもあります。(p37より) 


闘争後の転位行動に注目して改めて映像を見直すと一層面白いですね。
世界平和のためにはヒトも喧嘩の後に(特に負けた後に)根に持たないように口惜しさを発散する工夫が必要かもしれません。(ノーサイドの精神、グッドルーザー)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
闘争は予測不能なので、コハクチョウを長撮りした映像素材から編集で抜き出しました。


2017/07/10

川でオナガガモをいじめるコハクチョウ(冬の野鳥)



2016年11月上旬・午前6:40頃
▼前回の記事
コハクチョウ:川での採食法(冬の野鳥)

早朝に川岸近くでコハクチョウCygnus columbianus)の小群(成鳥3羽および幼鳥2羽の計5羽)を撮影していると、一緒に採食しているオナガガモAnas acuta)の大群を邪険に追い払う行動が繰り返し見られました。
邪魔な(目障りな)鴨を追い払って空いたスペースで採食するのです。

コハクチョウの成鳥も幼鳥も長い首を前方に伸ばして目障りな鴨たちを嘴で突いたり威嚇したりして、激しく追い立てています。
コハクチョウ自身が岸に上陸したい訳ではないのに、ただの意地悪というか、面白がって鴨を追い立てているだけにも見えます。
空腹で気が立っているのですかね?
性格悪いなーと思いますけど、ヒトの幼児も公園で走り回りハトの群れを無邪気に追い散らして遊んだりするので、五十歩百歩でしょう。
「オナガガモ、そこのけそこのけ、コハクチョウが通る。」字余り

今季は鳥インフルエンザの流行を恐れて、この川で白鳥への給餌を中止したらしいので、餌不足なのでしょう。
(昼間は他の餌場まで飛んで行き、夕方になるとこの川に帰って来て塒入りするのです。)
同じカモ科とは言え、オナガガモよりも体格に断然勝るコハクチョウが喧嘩に強いのは当然です。
(正確に言えば喧嘩らしい喧嘩にもならず、オナガガモはただ逃げ惑うだけで一切反撃しません。)
白鳥はその見た目から「聖なる鳥」のような印象を持たれていますが、実像は普通に性格が悪い(意地悪)と知り、なんだか安心しました。
白鳥に抱く「清純で無垢な鳥」というイメージが一変する衝撃映像かもしれません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
この種間闘争はいつ起きるのか予測不能なので、長撮りした映像素材から編集で抜き出しました。


2017/06/29

コハクチョウ第一陣が塒の川から飛び立つまで(冬の野鳥)



2016年11月上旬・ 午前6:54~7:05(日の出時刻は午前6:11)
▼前回の記事
早朝に集団塒の川から飛び立つコハクチョウの群れ:ハイライト映像(冬の野鳥)


集団塒の川からコハクチョウCygnus columbianus)の第一陣が飛び立つまでの一部始終をノーカットでお届けします。
朝焼けで赤く染まった川面に霧が流れています。
第一陣の内訳は黒っぽい幼鳥が3羽、成鳥が18羽の計21羽。


初めは上流(画面右)を向いて川の中央に並び、長い首を上下しながら互いに鳴き交わしています。
手前の岸辺には5羽の小群(これが第二陣になる)が居残って、カモ類と一緒にのんびり羽繕いしたりしています。
やがて群れは下流へ(画面左)向かって川面を移動し始めました。
朝の身支度(水浴と羽繕い)をする個体もときどきいます。
途中で画面を横切り単独で飛び去った白い鳥は(@5:27)、同じ川を塒としていた白鷺(おそらく冬鳥のダイサギ)です。

ようやくコハクチョウの群れが離陸のための助走のスタートラインに付いたようです。(@7:35)
このとき、隣り合う成鳥2羽が噛み付き合う小競り合いが勃発しました。(@8:15)
スタート位置や陣形を決めるポールポジションの位置取り争いがあるのでしょうか?

群れ全体で鳴き声が一層高まりました。(@9:15)
遂に中央の成鳥一羽が背伸びをして大きく羽ばたき、助走を開始。(@9:25)
連鎖反応のように群れが鳴きながら直線の川で助走を始めます。
走りながら初めは水面を翼でバシバシ叩きますが、徐々に高度を上げ上流へ向かって飛んで行きました。
おそらく風上に向かって飛び立ったはずですが、撮影に夢中の私はそこまで気が回らず、風向きを確認していません。
離陸した群れは右へ旋回し、下流へ飛び去りました。
昼間の採餌場がどこにあるのか、いつか突き止めたいものです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→第二陣の離塒


2017/06/11

川で縄張り争いするダイサギcd(冬の野鳥)



2017年1月上旬

▼前回の記事
川で足踏みしながら魚を探し回るダイサギc(冬の野鳥)

獲物を探しながら渡渉していた冬鳥ダイサギArdea alba)cが川の中央で脚を屈めると、その反動を利用して飛び立ちました。
上流へ少し飛ぶと、コンクリート護岸の縁に着陸。
鳥の目から丸見えの状態で私が撮り続けているので、しつこいパパラッチを嫌ったのかもしれません。



その場でしばらく羽繕いしてから尻を川に向けて少し脚を屈みながら脱糞(@2:03)。
白っぽい液状便が岸壁に付着しました。
同じ日にダイサギによる陸上での排泄シーンを続けて2回(別個体)、撮影することができました。

▼関連記事
屋根で脱糞するダイサギa(冬の野鳥)
いずれも飛んで逃げて着陸した直後に排便しました。
私のこれまでの経験ではダイサギ以外の野鳥では飛び立つ直前に体重を軽くするために脱糞することが多いので、違いが興味深く思いました。
ダイサギのような大型の鳥では飛ぶための軽量化をあまり追求しなくても良いのかもしれません。

川の安全を確認できたダイサギcは、下の川に飛び降りました。(@2:20)
岸壁に沿って下流に歩き、魚を探索しています。
急に空を見上げて身構え、三度(みたび)飛び立ったので何事かと思いきや、もう一羽のダイサギdが飛来しました。(@3:11)
軽い小競り合いのような空中戦になり、すれ違いました。
先住者のダイサギcが迎撃に飛び立ったのに、結局は争いを避けるように上流へ飛び去りました。
後から来たダイサギdが入れ替わりで川岸の雪の上に着陸しました。
川の漁場を巡る縄張り争いなのかな?
生物の縄張り防衛でよく見られる「先住効果」(先住者が勝ち新来者を追い払うことが多い)が今回は無くて後から来た個体(新来者)が勝ったのは、体格の違いがあったのかもしれません。
しかし、映像を見直しても体格差はよく分かりませんでした。

あるいは、先住者ダイサギcがあっさり引き下がった理由は、それまで散々探し回ってこの辺りには魚があまりいないということを知っていたからかもしれません。

日高敏隆『群となわばりの経済学』によると、
・なわばりをめぐる争いは、資源が一様に分布している場合より、固まって分布している場合のほうがおこりやすい。資源のあるところをなわばりとして確保するほうが利益が大きいからである。そういうところに生活する動物は、群をつくるかわりになわばりを守る。(p48より) 
・一般的にいって、動物がなわばりを持つのは、なわばりの収支計算が黒になる場合である。(p56より)


川で出会ったダイサギ同士が小競り合いする結果としてダイサギの群れが川に沿って点々と棲み分けるようになり、各自である区画の縄張りをもっていそうな印象を受けました。
街中を流れるこの川は餌となる魚の量がそれほど豊かではないので、1羽当たりの縄張り流域は長くなることが予想されます。
また、この川で通年見られる顔馴染みのアオサギがこの日は1羽も居なくなっていた点も気になりました。
おそらく冬鳥として渡来したダイサギの群れがアオサギに縄張り争いで勝ち、川を占拠したのだろう、と想像しました。


つづく→川岸で羽繕いし片足で立つダイサギd(冬の野鳥)

(記事を書く順序が逆になりましたけど、フィールドで観察した順序としてはこうなります。)
せっかく縄張り争いで勝ったのに、すぐに魚を探し始めるかと思いきや、川岸でじっと佇んでいるだけでした。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



【追記】
野上宏『小鳥:飛翔の科学』を読むと、「争い飛翔」について一章を割いて詳しく解説していました。
その中で繰り返し書いてあった記述が興味深いので引用します。
先に高度をとって速度をつけて襲った側が優位なのは戦闘機と同じ。(p89より)
ダイサギは小鳥とは呼べませんが、今回の映像を見直すと空中ですれ違った瞬間は確かに新来者が相手よりも高度をとり勝っていました。
先住者は空中戦に負けるべくして負けただけかもしれません。


2017/01/07

ウスムラサキイラガ(蛾)終齢幼虫とイラガ幼虫の小競り合い・威嚇



▼前回の記事
脱皮殻を食べるウスムラサキイラガ(蛾)終齢幼虫【60倍速映像】


ウスムラサキイラガ(蛾)の飼育記録#9


2016年9月中旬

ウスムラサキイラガ
Austrapoda hepatica)の終齢幼虫は旺盛な食欲で育ち、かなり丸々と太りました。
枝豆(ひと粒)よりも大きなサイズで、大き目のピーナッツぐらいになりました。

面倒なのでイラガMonema flavescens)幼虫たちと一緒に飼っています。
ともに広食性で、食樹植物の調達が楽なのは助かります。
芋虫のことをあまり知らない人が見れば、幼虫の時期はとても同じイラガ科とは思えないほど外見が大きく異なります。
ミズナラの同じ葉でウスムラサキイラガ幼虫がイラガ幼虫とニアミスすると、互いに嫌がって逃げ出します。
ウスムラサキイラガ幼虫は体を左右に大きく揺すって威嚇しています。
イラガ幼虫が近くに来るとウスムラサキイラガ幼虫が上半身を上下させて腕立て伏せのような威嚇をすることもありました。
イラガ幼虫とは異なり、ウスムラサキイラガ幼虫が口で相手に噛みつく行動は見られませんでした。
イラガ幼虫の方が運動性が高く、接触を嫌って離れて行きます。
ウスムラサキイラガ幼虫の疎らに生えた毛に毒があるのか分かりませんが、小競り合いになってもさほど防御効果は無さそうです。

同じ餌資源をめぐって縄張り争いのような感じになりますが、互いに接触を嫌って離れることで自然に分散して平和が保たれます。

▼関連記事
イラガ(蛾)幼虫同士の喧嘩

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#10:ウスムラサキイラガ(蛾)終齢幼虫が営繭前に下痢便を排泄



2016/12/31

イラガ(蛾)幼虫同士の喧嘩



2016年9月上旬
▼前回の記事
ハンノキで見つけたイラガ(蛾)の幼虫


イラガ(蛾)の飼育記録#2016-2


採集してきたイラガMonema flavescens)の幼虫5頭を飼育するために、カキノキの葉を枝ごと切って与えてみました。
食樹植物をハンノキから入手し易いカキノキに突然変えたので、幼虫は少し戸惑っているようです。
 3頭は活発に徘徊しています。

互いに出会うと体を横に激しく振って威嚇しています。
小競り合いがエスカレートして、口器で噛み付き合うこともありました。
防御としては頭部をフード(正式名称は?)の中に引っ込めて隠します。
大小2頭の幼虫が出会い頭に小競り合いを始め、最後にキスをして終わるのがダチョウ倶楽部のお約束を見ているようで思わず笑ってしまいました。

イラガ幼虫を高密度の条件で飼育すると、見るからに苛々イライラしてストレスが多そうです。
一連の排斥行動の結果として、分散が促進されるのでしょう。
棘だらけのイラガ幼虫の喧嘩を見ていると、「ヤマアラシのジレンマ」を連想しました。
幼虫の毒毛はあくまでも捕食者(天敵)に対するもので、同種には危害を及ぼさない(効果がない)と思うのですが、どうでしょうか。(調べた人はいるのかな?)

つまり、幼虫同士が触れると互いに激痛を感じているのでしょうか?
幼虫の目ははっきり見えていなくても、毛にはアンテナのような感覚器としての働きもあるはずで、互いに接触を回避する方向に動きます。

夜の内にイラガの幼虫は互いに離れて別々のカキノキの葉に分散して落ち着きを取り戻しました。
大食漢ですから、各自が縄張りのように餌資源を確保しなければいけません。
1頭がカキノキの葉に食いついてくれたのを見届けて一安心。


※ 採集当日および翌日に撮った映像から闘争シーンをまとめました。
動画編集時に自動色調補正を施しています。


一方、残る2頭は採集容器内で静止していました。
不活発な個体は眠なのかと思っていたら案の定、翌朝になると一頭が脱皮していました。
脱皮の瞬間は見逃しましたが、また次のチャンスがあるでしょう。
その後いつの間にか自分の抜け殻を硬い頭楯だけ残して完食していました。



背景は1mm方眼紙
赤っぽい脱皮殻(抜け殻)


つづく→#3:ミズナラの葉を蚕食するイラガ(蛾)幼虫【60倍速映像】



2016/12/12

餌場からルリシジミ♂を追い払うムネアカオオアリ♀の占有行動【HD動画&ハイスピード動画】



2016年8月下旬

▼前回の記事
鳥糞を舐めつつ排尿するルリシジミ♂

路上の小石に付いた鳥の糞を舐めてミネラル摂取していた3頭のルリシジミ♂(Celastrina argiolus)は、翅表の紋様から♂と判明しました。

ムネアカオオアリCamponotus obscuripes)のワーカー♀も近くに群がっています。
ルリシジミが排泄するおしっこをアリが舐めに来ているのか?と頭によぎったのですが、違うようです。
ムネアカオオアリが集まっている辺りにはおそらく獣糞や死骸があったのだろうと推測しましたが、よく分かりません。

ムネアカオオアリのワーカー♀がときどきルリシジミの体に噛み付いて攻撃しているのが興味深く思いました。
獲物として狩るのではなく、餌場から追い払う占有行動のようです。
飛んで逃げたルリシジミ♂は懲りずにすぐ舞い戻って来て、仲間の近くに再着陸します。
ムネアカオオアリが接近しただけでルリシジミが飛んで逃げ出すこともありました。
240-fpsで撮ったハイスピード動画にも占有行動が写っていました。(@0:27〜2:01)
ルリシジミがときどき飛び立つのは自発的ではなく、アリに噛まれたからだということがスローモーションで明確になりました。
ムネアカオオアリにとって、ライバルのルリシジミを追い出してでも独占したいぐらい魅力的な餌場なのでしょう。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2016/12/11

カラスアゲハ♀ vs ヒョウモンチョウの一種



2016年8月下旬
▼前回の記事
オトコエシを訪花するカラスアゲハ♀の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】

峠道沿いに咲いたオトコエシの群落でカラスアゲハ♀(Papilio bianor dehaanii)が花蜜を吸っていると、ヒョウモンチョウの一種が飛来し、カラスアゲハは逃げて行きました。
一瞬の出来事なので、1/4倍速のスローモーションでリプレイ。
ハイスピード動画に撮っていればヒョウモンチョウの種類も見分けられたかもしれず、残念でした。

縄張り争いで気の強いヒョウモンチョウ(種名不詳)がカラスアゲハを蜜源から追い出したのでしょうか?
もしかするとメスグロヒョウモン♂による誤認求愛ではないか?という仮説を思いつきました。
メスグロヒョウモンの♀は黒っぽい翅をしているからです。


▼関連記事
求愛飛翔するメスグロヒョウモン♀♂【HD動画&ハイスピード動画】

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



【追記】
花の名前で酷い勘違いをしていました。
ヒヨドリバナからオトコエシに訂正します。


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