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2017/10/05

ハシボソガラス親鳥の育雛・給餌(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#16


2017年6月上旬・午後16:44〜16:58

この日もハシボソガラスCorvus corone)の親鳥が雛鳥に給餌しに巣に通うシーンを3回撮ることが出来ました。
ちょっと面白いと思ったのが三度目の帰巣ルート。
住宅地の電線に止まっていた親鳥が電柱の天辺に移動し、辺りの安全を確認してから風上に飛び立ちました。
風に煽られるようにすぐ旋回して、鉄塔の方へ向かいます。
巣の下の鉄骨に一旦着地してから少しずつ飛び上がって入巣。

定量的なデータは無いのですが、親鳥による給餌頻度が減ったような印象を受けました。
巣立ちに備えて雛に減量(ダイエット)させているのかな?
私の気のせいかもしれません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#17:ハシボソガラス雛の羽ばたき運動(野鳥)



2017/09/28

巣で待つ雛にせっせと餌を与えるハシボソガラスの親鳥♀♂(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#13


2017年6月上旬・午後14:37〜15:22


いつもの撮影ポイントでカメラを三脚にセットし、望遠レンズで覗いてみると、巣内で3羽のハシボソガラスCorvus corone)雛が羽繕いしていました。
親鳥の♀♂つがいが共働きで給餌しに通って来る様子をまとめてみました。
冒頭のシーンでは親鳥が1回の給餌で2羽の雛鳥に口移しで餌を与えていました。

この日もまた、出巣した親鳥が鉄塔から伸びる高圧線に止まって、しばらく辺りを監視することがありました。
そこがお気に入りの(最適の)監視場所でもあり、巣から運び出した雛の糞を捨てる排糞スポットでもあるのでしょう。
嘴を高圧線で拭っているのはきっと排糞した直後なのだろうと推測しています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#14:ハシボソガラス雛鳥の羽ばたき練習と羽繕い(野鳥)



2017/09/20

三羽の雛に給餌するハシボソガラス親鳥(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#10


2017年6月上旬・午後16:42〜16:56

ハシボソガラスCorvus corone親鳥の給餌活動を微速度撮影で記録する前に、通常のHD動画でも給餌シーンを4回撮影しています。

シーン1:
鉄塔の左にある住宅地の電柱の天辺に親鳥の一羽が止まっているのに気づき、撮影開始。
採餌を終えて帰巣する前に電柱で羽根を休めていたのでしょう。(周囲の安全を確かめていたのかもしれません)
カラスはすぐに飛び立つと旋回し、鉄塔へ帰りました。
巣の左下の鉄骨に一旦着地して周囲の安全を確かめてから改めて飛び上がって帰巣しました。
待っていた雛が一斉に伸び上がって餌乞いすると、その必死さに応じて親鳥は口移しで餌を与えます。
その後、親鳥は右下へ滑空して巣を離れました。

シーン2:
次に右下から巣に飛来した親鳥も雛に給餌しました。
しばらく巣に居残っているのは、おそらく食後の雛が排便するのを待っているのでしょう。
鉄骨が邪魔で見えませんが、親鳥は出巣するついでに雛の糞を咥えて捨てに行ってると思われます。
またもや親鳥は右下へ滑空して巣を離れました。

シーン3:
次も親鳥の帰巣ルートは右下からでした。
餌乞い反応した雛鳥は3羽カウントできました。(カラスの子は三羽烏)
嘴の内側が赤いのがカラスの幼鳥の特徴です。
巣まで遠いのに、給餌の際は餌乞いする雛鳥の鳴き声が撮影地点まで聞こえました。
しかし動画では風切り音がうるさいこともあって、雛の鳴き声は録音されていませんでした。
出巣した親鳥を追ってカメラを左に向けたのですが時既に遅く、排糞行動は撮り損ねました。
住宅地の電線から雛の糞を捨てたようです。
親鳥が警戒して、いつも私がギリギリ見えない死角の場所で排糞するので困ります。

シーン4:
帰巣シーンを撮り損ねました。
給餌後の親鳥はこちらに向かって(西に)飛び立ち、鉄塔から伸びる高圧線に止まりました。
慌ててカメラを向けた時には嘴を高圧線で拭っていて、排糞シーンを観察できませんでした。
三脚に固定したカメラでは、どうしても突発的な動きへの対応が遅れてしまいます。
どうやら親鳥が排糞するスポットは何箇所かあることが私にも分かってきました。


親鳥は高圧線から辺りをしばらく監視してから、最後は右へ飛び去り採餌へ出かけました。
親鳥の採餌行動を未だ観察できていないのですが、鉄塔の西には滅多に来ない点が気になりました。
縄張り内で良質な餌場は東側に集中しているのかな?
カメラを持った私が陣取っているせいで、親鳥が警戒して西には近づかないだけですかね?

カラスの親鳥は梅雨入りする前に繁殖・育雛を完了するつもりなのかもしれません。



※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→#11:ハシボソガラスの排糞場(野鳥):路上の糞害


2017/09/19

共稼ぎでせっせと巣に通い雛に給餌するハシボソガラス♀♂【野鳥:10倍速映像】



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#9


2017年6月上旬・午後16:58〜18:32(日の入り時刻は18:59)

日没前の夕方にハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の親鳥♀♂が給餌に通う様子を微速度撮影で記録してみました。
10倍速の早回し映像をノーカットでご覧ください。

0:04   帰巣
0:07   出巣
0:13   雛の羽ばたき練習(以降は面倒で記録していない)
0:28   帰巣
0:32   出巣
0:45   帰巣
0:48   出巣
0:57   帰巣
1:00   出巣
1:37   帰巣
1:41   出巣
2:39   帰巣
2:41   出巣
3:14   帰巣
3:18   出巣  親鳥αが奥の高圧線に止まった。
3:25   帰巣   もう1羽の親鳥βが帰巣。
3:26    αが右へ飛び去った。
3:28   出巣   β
3:46   帰巣
3:49   出巣
4:13   帰巣
4:18   出巣
4:51   帰巣
4:55   出巣
5:49   帰巣   左より高速入巣。親鳥が突然出現。
5:53   出巣
6:38   帰巣
6:42   出巣
6:48   帰巣
6:56   出巣(奥の高圧線に止まって辺りを監視)
7:00     高圧線から飛び去った。
7:59   帰巣
8:04   出巣
8:32   帰巣
8:35   出巣
9:14   帰巣
9:16   出巣
9:23   撮影終了。

長撮りした1時間33分50秒の間に親鳥♀♂が計17回も巣に通って雛に給餌しました。
ただし、帰巣した全ての回で雛に給餌したとは限りません。
雛の様子を見るためだけに空荷で帰巣することがあるようですが、引きの絵にすると給餌の有無がはっきり見分けられません。
親鳥を待つ間、雛はときどき羽ばたき運動の自主練をしています。

2羽の親鳥が同時に映ることがあるので、共稼ぎで(交互に?)給餌していることが分かります。
残念ながら親鳥の性別を見分けられないため、給餌分担の割合(育雛への貢献度)が割り出せません。
きっちり調べようとすると、カラスを捕獲して個体識別用の足環を装着する必要があります。

つづく→#10:三羽の雛に給餌するハシボソガラス親鳥(野鳥)



2017/09/14

雛の糞を巣の外へ捨てに行くハシボソガラス(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#7


2017年6月上旬・夕方

ハシボソガラスCorvus corone)の親鳥が一羽、鉄塔の左から高速で飛来し、直接帰巣しました。
親鳥から餌をもらって食べると、雛の一羽が頭を下げて尾羽を左右に細かく震わせました。
これが雛の排泄行動なのかな?
巣の周りの鉄骨が邪魔でよく見えないのですが、直後に親鳥がゼラチン質で覆われた新鮮な糞を嘴で巣から拾い上げたような気がしました。

すぐに巣から離れた親鳥はこちらへ向かって飛んで来て、高圧線に止まりました。

ムクドリの排糞行動では、出巣の際に親鳥が嘴に雛の糞を咥えて運び去る様子を何度も観察しています。

▼関連記事
雛の糞を巣の外へ捨てに行くムクドリ【野鳥:HD動画&ハイスピード動画】
雛の糞を巣の外に捨てるムクドリ【野鳥:ハイスピード動画】
ビル壁穴の巣から雛の糞を捨てに飛び立つムクドリ【野鳥:ハイスピード動画】
ところがハシボソガラスの場合は、嘴に糞を咥えて巣から飛び去るのを見たことがありません。
遠くてよく見えないだけかと思っていました。
私はてっきりカラスも嘴の先で咥えて排糞するのではないかと思い込んでいたのですが、宮崎学『カラスのお宅拝見!』によると、

(ハシボソガラスの)親鳥はヒナに餌をやると、つぎにヒナがだす糞を口に入れ、外へ捨てにいく。親ガラスの喉袋は、買い物袋にも、ゴミ袋にもなっている。(p80より引用)


送電線で親鳥は下を向いて嘴を開くと、雛の糞をボタボタっと落としました。
ペリットを吐き出したのではなく、ダラーっと糸を引くように軟便を捨てました。

親鳥の唾液や胃液も一緒に吐き出すのでしょうか?
背景の空が逆光になり、糞のシルエットがしっかり写ったのがラッキーでした。
排糞を終えた親鳥は嘴を足元の高圧線で拭います。

その後は飛び去らずにしばらく辺りを監視していました。
おそらく親鳥は、撮影ポイントを少しだけ移動した私のことを気にして、偵察に来たのでしょう。
高圧線を綱渡りのように歩いて近づいてきます。
つがいのもう一羽の鳴き声が近くから聞こえますが(嗄れ声なのでハシボソガラス)、居所は不明です。

念願だったカラスの排糞行動をバッチリ撮影出来て、感無量です。
実は昨年に一度だけ、偶然に撮っています。

▼関連記事
雛の糞を巣から捨てに行くハシボソガラス親鳥(野鳥)

今回はなんとか給餌と排糞シーンをセットで撮ろうとかなり粘って、遂に成功したので、大満足。
雛の糞を毎回わざわざ遠くまで捨てに行かなくても、巣から糞をそのまま鉄塔の下に落としても衛生面では別に問題ない気がします。
しかし、おそらくヘビなどの天敵を誘引することを懸念して用心しているのでしょう。
次に気になる疑問は、親鳥が排糞する場所は縄張り内で決まっているのか?という点です。
雛が巣立つまで、更にしつこく観察を続けます。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。(実際はもっと空が薄暗い)

つづく→#8:ハシボソガラス雛の羽ばたき練習(野鳥)


2017/09/13

巣に通って雛に給餌するハシボソガラスの親鳥(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#6


2017年6月上旬・午後17:05〜17:29

ハシボソガラスCorvus corone)の親鳥♀♂が共稼ぎで(交互に?)雛に給餌しに巣に通っています。
親鳥の性別を見分けられないのが残念です。
勝手な想像ですけど、なんとなく親鳥の帰巣ルートには♀♂各自の癖があるような気がします。
巣の一段下の鉄骨に一旦着陸して周囲の安全を確かめてから再び飛び上がって入巣する場合と、高速で飛来して直接に入巣する場合があるのです。

この日に撮れた計6回の給餌シーンをまとめた映像をご覧ください。
親子水入らずの給餌シーンは微笑ましいですね。

嘴に何か餌を咥えた親鳥が帰巣し、雛へ給餌しました。
一斉に背伸びして餌乞いする雛鳥は3羽見えます。
嘴を開いた時に中が赤いのがカラス幼鳥の特徴です。
給餌後に親鳥が雛の尻に回り込んで排便を待っているように見えましたが、遠過ぎて詳細は不明です。
親鳥が出巣するついでに、ときどき雛の糞を咥えて捨てに行く(排糞)と思われます。
親鳥が巣から出て行くときは飛び降りる感じで、高い鉄塔からほとんど羽ばたかずグライダーのように滑翔します。

隠し撮りしているつもりでも、親鳥には私の存在はバレています。
すぐ近くまでよく偵察に来ました。(映像はカット)
鉄塔のてっぺんから伸びる高圧線に止まって辺りを見張ることもありました。(親鳥がお気に入りの監視場所)
鬱陶しい奴だと思われているはずですが、ハシボソガラスはハシブトガラスよりも寛容で助かります。

鉄塔が西日を浴びると、なかなか良い雰囲気に撮れました。
この日は風がかなり肌寒く、撮影ポイントで長時間じっとしていると、震えそうになりました。
ウィンドブレーカーなどの防寒具を持参するべきでした。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#7:排糞行動が遂に撮れた!



2017/08/29

巣内の雛に給餌するハシブトガラス(野鳥)



2017年5月下旬・午前5:26~5:40

アカマツ樹上でのハシブトガラス営巣記録#6


ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)親鳥の1羽がアカマツの右下から飛来し、巣の右下の枝に着地しました。
頭を低くして枝葉の陰から私の様子を油断なく伺っています。
結局、入巣せずに左下へ飛び去りました。
繁殖期のハシブトガラスはおそろしく警戒心が強いという印象が一層強まりました。
その間、在巣の雛鳥が餌乞い♪せずにおとなしくしていたのが、不思議というか、よくしつけられていて偉いですね。

しばらくすると、再び親鳥の1羽がアカマツの左下から飛来しました。
先程と同じく一旦、巣の右下の枝に着地して、辺りを警戒しています。
焦った私がうっかりカメラの鏡筒に手をぶつけてしまい、望遠レンズの狙いがずれてしまいました。
その隙に親鳥が抜け目なく入巣しました。
とにかく私に帰巣の瞬間を見られたくない、巣の位置を悟られたくない、という執念のような親心が伺えます。
雛は一斉に伸び上がって餌乞いしたものの、親鳥が給餌したかどうか、枝葉の陰になってよく見えません。
親鳥の尾羽根だけが動いて見えます。
ようやく親鳥が巣に跳び乗り、抱雛を開始。
そのまましつこく撮影していると、在巣の親鳥(♀?)が突然、巣を離れました。
右へ鳴きながら飛び去ったのは、おそらく採餌に出かけたのでしょう。

親鳥が留守の間に少しアカマツに近づいてみました。
雛の頭部だけ巣から見えてる気もするのですが、はっきりしません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

シリーズ完。

この営巣地での定点観察はこれで打ち切ることにしました。
中途半端ですけど、仕方がありません。
あまりにも親鳥の警戒心が強い上に、アカマツの手前に生い茂った枝葉で巣が巧妙に隠されていて、雛への給餌行動もろくに観察できないからです。
このままでは私も親鳥もストレスが溜まるだけです。
雛が巣立つまで親鳥は更に殺気立ち、雛を守るために通りすがりのヒトに対してもっと攻撃的になることが予想されます。
育雛中のハシブトガラスが相手の撮影は、プロがブラインドを設置して隠し撮りしても至難の業らしいので、私はここで撤退しました。
ハシボソガラスとハシブトガラスの性格の違いはカラス関連の本で読んだ通りでした。

同時並行して定点観察しているもう一つのハシボソガラスの巣の撮影に今後は全力を尽くします。



2017/08/28

巣で給餌後に抱雛するハシブトガラス♀(野鳥)



2017年5月下旬・午前5:13~5:17

アカマツ樹上でのハシブトガラス営巣記録#5


早朝から見に行くと、巣内でハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の雛鳥が孵っていて、親鳥(おそらく♀)が甲斐甲斐しく世話していました。
手前にある松葉の茂みが邪魔で巣の様子がよく見えず、もどかしいですね。
しばらくすると親鳥♀は巣に座って抱雛します。

急に親鳥♀が立ち上がって飛び立ちました(右へ滑空)。
私がこっそり隠し撮りしていることが遂にバレたようです。
澄んだ声でカァカァと繰り返し鳴きながら私の頭上を左へ横切り、近くの高木に止まりました。
私に対して「そこに居るのは分かってるんだぞ!」という怒りの警告(イエローカード)ですね。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#6:巣内の雛に給餌するハシブトガラス(野鳥)



2017/08/23

屋根裏の巣で待つ雛に虫を給餌するムクドリ♀♂つがい【野鳥:HD動画&ハイスピード動画】



2017年5月下旬・午前10:29~10:43

また新たにムクドリSturnus cineraceus)の巣を見つけました。
郊外(農村部)の納屋の軒下に破れたような穴が空いていて、その奥でお腹を空かせた雛が鳴いています。
すぐ横の道を走る車の音がうるさいのですが、耳を澄ませば雛の鳴き声が聞こえます。
巣口直下の壁面は鳥の糞で汚れています。

しばらく待つと案の定、2羽の親鳥が相次いで採餌から戻って来ました。
雛鳥のため嘴に虫を何匹も咥えて運んできた親鳥は、私のことを初めはかなり警戒し、帰巣するのを躊躇しています。
いくら人家近くに営巣しているとは言え、やはり見知らぬヒトに巣の位置をなるべく知られたくないのでしょう。
営巣地の近くの電線に止まり、横歩きで少しずつ営巣地に近づいたり、電線から電線へ飛んで右往左往したりしています。
しかし私が少し離れてから静かに(なるべく動かず)撮影を続けると、結局は巣口に飛び込んで雛へ給餌するようになりました。
番(つがい)の♀♂が共働きでせっせと給餌していますね。
顔の斑紋で親鳥の個体識別ができるかもしれません。
踏切が鳴り♪列車が近くを通過しても、親鳥はもう騒音に慣れてしまっていて全く動じません。

巣口に出入りする親鳥を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@3:12~4:14、5:23~5:50)
親鳥の警戒を少しでも和らげるため、私は車道を挟んで少し離れた位置からカメラで狙うことにしました。
ムクドリは入巣の際に、壁の手前で見事なホバリング(停空飛翔)を披露してくれました。

飛来したスズメが壁際でホバリングした後、なぜか納屋の壁の水平なでっぱりに止まりました。
スズメ自身の営巣地を物色しているのかもしれません。
慌てて飛んで来たムクドリの親鳥はスズメを追い払ってから巣に入りました。(このとき虫は運んでいなかったようです。)
親鳥が2羽同時に巣に入ることは出来ない(巣が狭い)ようで、巣口の手前で鉢合わせになると渋滞することがありました。

通常のHD動画と交互に撮影しました。
親鳥が巣口に飛び込むと、雛鳥たちが一斉に餌乞いの鳴き声を発して賑やかになります。
ハイスピード動画では鳴き声を録音できない仕様なので、一長一短です。
親鳥は出巣した後も近くの電線に一旦止まってから次の採餌に出かけることが多いです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

実はこの屋根裏の穴に毎年ムクドリが営巣していて目をつけていたのですが、動画をじっくり撮影できたのは今回が初めてです。


つづく→排糞行動(ハイスピード動画)



2017/08/21

雛のために橋で虫を捕食するハクセキレイ♀(野鳥)



2017年5月下旬・午後18:15頃(日の入り時刻は午後18:52)

夕方の河川敷を歩いていると、橋でハクセキレイ♀(Motacilla alba lugens)を見つけました。
橋の欄干の外、コンクリートの縁に沿って歩きながら昆虫をせっせと捕らえていました。
横の車道を車が走っても全く気にしていません。
獲物はイモムシではなく、川に多いユスリカやガガンボ類(成虫)のようです。
自分の食欲を満たすためにその場で捕食するのではなく、嘴に獲物を何匹も溜め込んでいるということは、巣で待つ雛鳥のために採餌しているのです。
初めは嘴に何も咥えてなかったのに、次々と虫を捕まえて、最後は大漁です。
団子状の虫の塊をどうやって落とさずに、次の獲物を捕獲できるのか、不思議ですね。
飛び上がって空中で捕虫する妙技も披露してくれました。

途中で橋脚の基礎部分に飛び降りました。
てっきり橋脚に巣があるのかと思いきや、再び欄干へ戻って虫捕りを続けています。
橋の袂まで歩いて戻り、最後は巣へ飛び去りました。
土手を越えて住宅地へ向かったようです。
いつかハクセキレイの営巣地を突き止めたいものです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



【追記】
宮崎学『野生動物の首をしめるゴミ (かわりゆく環境 日本生き物レポート)』を読むと、似た事例が書いてありました。
 ハクセキレイの行動を追っていてわかったのだが、この野鳥は、日中、自動販売機や人家の玄関先など、夜間に照明のともるようなところで、えさとなる虫たちを捕まえていることをよく目にする(中略)。 これは、夜、明かりに集まる虫たちは、夜間の照明によってホルモンの調整がおかしくなって、昼間、その場所に動かないでとどまっていることが多いためなのである。その虫たちをハクセキレイはさがしだして捕まえているわけである。 (p103より引用)

確かに、夜になると橋を照らす外灯に大量の虫が川から誘引されますから、昼間は死んだ虫や休んでいる虫が橋の上に散乱しているのでしょう。



2017/08/20

ハシブトガラス♀♂の求愛給餌と相互羽繕い(野鳥)



2017年5月上旬

アカマツ樹上でのハシブトガラス営巣記録#4


ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の巣があるアカマツに対して左奥の落葉高木(樹種不明)にいつの間にか親鳥の1羽αが止まっていました。
芽吹き始めた樹上で嘴を足元の枝に擦り付けたりのんびり羽繕いしたりしています。
やがて右から番(つがい)のもう一羽βが飛来しました。(@0:30)
同じ枝に並んで止まると左のαLが両方の翼を持ち上げてばたつかせました。
これはカラスの雛や幼鳥がやる餌乞い行動と同じです。
右のβRがそれに応え、口移しで給餌しました。
食後は2羽とも嘴を枝に擦り付けています。
カラスの求愛給餌行動を見たのは初めてです。
きっとβRが♂なのでしょう。
遠くて風が強いこともあり、α♀による餌乞いの鳴き声などは聞き取れませんでした。

プレゼントで♀の胃袋を掴んだ後に右の個体R(♂)がキスを迫ると左の個体L(♀)がのけぞって嫌がっているのが、見ていて微笑ましく思いました。
めげずにR♂がL♀に軽い相互羽繕いを数回行いました。(ニホンザル同士の蚤取り行動を連想します)
お返しの羽繕いはなかったので、厳密には「相互羽繕い」ではなく「対他羽繕い」ですね。
とにかく仲睦まじい様子で熱々です。
妬けるねー。

『科学のアルバム:カラスのくらし』によると、

この時期には、♀のカラスが♂のカラスに食べ物をねだることがあります。この行動は、のちにたまごをうむ♀のカラスに、より多くの栄養分をあたえることにやくだっているようです。
♀のカラスに食べ物をあたえる、♂のカラス。♀は羽をふるわせ、クークーと鳴いています。(p14より引用)
♂が♀に食べものをあたえる行動は、♀が産卵期をむかえてからもずっとつづきます。(p15より)



最後はほぼ同時に枝から飛び立ちました。
カーカー♪鳴きながら左に飛び、1羽はスギ高木の天辺に止まりました。
また私に対する警告です。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

私がハシブトガラスの巣を撮影しているとあまりにも親鳥が嫌がるので、短時間で切り上げて帰りました。
親鳥がストレスでこの営巣地を放棄してしまうのでは本末転倒になってしまいます。

つづく→#5:巣で給餌後に抱雛するハシブトガラス♀(野鳥)



▼関連記事(3、6年後に撮影)
モミ樹上の巣で求愛給餌するハシボソガラスの♀♂つがい(野鳥)

パートナーにパンを求愛給餌するハシブトガラス(野鳥) 



営巣木との位置関係

2017/08/18

雛のために幼虫を運ぶホオジロ♂(野鳥)



2017年5月下旬

川の堤防の歩道でガードレールの柵にホオジロ♂(Emberiza cioides)が止まっていました。
口元をよく見ると、嘴に2匹の黄色っぽいイモムシ(幼虫)を咥えています。
巣で待つ雛鳥に給餌する途中なのでしょう。
獲物を咥えながら鳴いていて驚きました♪(地鳴き? 警戒声?)
さすがにこの状況でリップシンクロは確認できないものの、この個体の鳴き声で間違いありません。
尾羽根を神経質そうに上下に動かしています。

最後は右から来た歩行者に驚いて、住宅地ではなく川の方へ飛んで逃げました。
実は土手のどこか近くに巣がありそうです。
もしかするとヒトに巣の位置を悟られたくないため、私に見られている間は帰巣しないのかもしれません。
ホオジロの繁殖期の育雛行動を見たのは初めてです。
次は巣を発見したいものです。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/08/12

白梅の樹上で幼鳥2羽に巣外給餌するスズメ(野鳥)



2017年5月下旬

民家の庭に植えられた白梅の枝にスズメPasser montanus)の幼鳥が2羽隠れていました。
近くの枝に寄り添うように並んで各自が羽繕いしています。
スズメの幼鳥は嘴の端が黄色っぽく、頬班が薄い点が特徴です。
巣立ったばかりの幼鳥なのでしょう。
親鳥が数分間隔で通って、せっせと食料を給餌しています。
幼鳥は近くに親を見つけると直ちに餌乞いを始めます。(撮影条件が悪くて鳴き声は聞き取れません。)
口移しで給餌した親鳥(頬班が黒い成鳥)は大抵すぐに飛び去ります。

雨上がりで肌寒いのか、親鳥を待つ間に幼鳥は首を横に曲げて嘴と顔を翼の羽毛に埋めました。
換羽していない幼鳥は見た目がホワホワしています。(膨ら雀?)
ふとした拍子に目覚めても、眠そうにしています。
白梅の枝には未熟な果実(青梅)が幾つも実っています。

親鳥はいつも同じ個体(手前に居る個体)に給餌してばかりなので、不公平ではないかと他人事ながら心配になります。
後半、ようやく奥の幼鳥も給餌してもらえました。

連続して2羽の親鳥が幼鳥の面倒を見に来ることがありました。
♀♂の番(つがい)が共働きで巣外給餌しているでしょう。
たまたまだと思いますが、後から来た親鳥は何も食物を運んで来ず、すぐに飛び去りました。
(映像はここまで。)

この後、私が欲を出して白梅の木に近づいたら、スズメの幼鳥2羽は茂みから飛んで逃げてしまいました。
この樹上にはスズメの巣が無いことは確認してあります。
すぐ横の家屋の軒下などに親鳥は営巣し、そこから巣立った幼鳥と思われます。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


▼関連記事
巣立ち雛に給餌するスズメ(野鳥)


2017/08/06

屋根裏の巣で待つ雛に虫を給餌するムクドリの♀♂つがい(野鳥)



2017年5月中旬

郊外の住宅地で電線に止まっているムクドリ(Sturnus cineraceusを見つけました。
嘴に数匹の幼虫(イモムシ)を咥えています。
雛のために周囲の畑などで捕まえてきたのでしょう。
電線から飛び立ったムクドリの姿を追うと、目の前にある2階建ての民家の軒先に開いた穴に飛び込みました。
奥の屋根裏で営巣しているのでしょう。
耳を澄ますと案の定、穴の奥から雛の鳴き声が賑やかに聞こえてきます。
給餌を済ませた親鳥が巣口から顔を出したものの、辺りを警戒して再び奥に引っ込んでしまいました。
ようやく外に出てきた親鳥は目の前の電線に止まりました。(このときは空荷で出巣)
私を見下ろしてかなり警戒していますが、次の餌を探しに飛び去りました。

そのまま私がしばらく粘って待つと、なんとか親鳥の帰巣シーンを撮ることができました。
直後に巣の中で雛鳥たちが賑やかに餌乞いし、しばらくすると静かになりました。
給餌を済ませた親鳥が出巣する前に、またもや躊躇して引っ込みました。
私が見ているのでひどく警戒しているのか、それとも雛が食後に脱糞するまで待っているのかもしれません。
ようやく出巣した瞬間に、右から別個体の親鳥が飛来しました。
番(つがい)の親鳥が入れ替わるように入巣したのです。
(このときも排糞せず空荷で出巣しています。)
見事なシフトの交代ですね。
巣になるべく親鳥のどちらか片方が残って、大切な雛を守るようにしているのでしょうか。
…と思ったら、後から来た親鳥も給餌後は巣を留守にしました。
食べ盛りの雛を育てるため、親鳥は共稼ぎで虫を捕りに出かけていることが分かりました。

次に帰巣する親鳥を待ち構えて監視していると、今度は営巣地の屋根の右角に着陸しました。
嘴に何か虫を運んでいます。
すぐに飛び降りると屋根裏の巣に入って行きました。
雛に給餌した親鳥はすぐに巣口から顔を出し、辺りを警戒します。
巣から空荷で出てきた親鳥は目の前の電線に一旦止まりました。
少し休むと鳴きながら飛び立ちました。

この屋根裏は何年も繰り返して使われている営巣地だろうと推理しました。
なぜなら、巣穴の空いたベニヤ板だけが他とは違っているからです(この区域だけ多数の孔が空いているタイプの板を使用)。
雛の糞で汚れた区域のベニア板を最近張り替えたのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→排糞行動



2017/08/04

営巣地の縄張り内で配偶者を侵入者と誤認したハシボソガラス(野鳥)



▼前回の記事
水田で水を飲むハシボソガラス(野鳥)

高圧線の鉄塔#19でのハシボソガラス営巣記録#8


2017年5月中旬・午後17:24~17:43

久しぶりに給餌シーンを撮影すると、巣内のハシボソガラスCorvus corone)雛鳥が順調に育っていました。
雛の数はおそらく3羽。

帰巣した親鳥αが鉄骨を伝って巣に接近すると、育ち盛りの雛は一斉に伸び上がって必死に餌乞いします。
このときの背丈で雛の成長を感じます。
大きく開けた嘴の中が赤いことをしっかり確認できました。
これがカラスの幼鳥の特徴で、成鳥になると黒くなります。
遠くて餌乞いの鳴き声は聞き取れませんが、空腹を一番アピールできた雛が親鳥に餌をもらえるのでしょう。
食後に未だ覚束ない足取りで巣内を動き回る雛を親鳥はしばらく見守っています。
雛が脱糞しなかったようで、親鳥αは次の餌を取りに出かけました。

しばらくすると、外出したはずの親鳥αが鉄塔の右の車道沿いの電線に止まって休んでいることに気づきました。
遠くから撮影している私の存在に気づいて見張っているのかもしれません。
次に興味深いことが起こりました。

左の餌場から飛来した別の親鳥βが鉄塔に着地せず素通りしました。
一体どこに向かうのかと不思議に思って見ていると、住宅地の電線に止まった親鳥αの方へ急行しました。
おそらく営巣地の縄張りに侵入したよそ者だとみなして、追い払うために駆けつけたのでしょう。
攻撃する直前にパートナーだと気づいたようで、挨拶してから(?)旋回して鉄塔に引き返しました。
帰巣した親鳥βは雛に給餌してから飛び去りました。
ニアミスした際に番(つがい)の間で合言葉のような音声コミュニケーションがあったのですかね?(私には聞こえませんでした)
視覚に頼っているのだとすれば、カラス同士はどうやって個体識別しているのか、カラスに聞いてみたいものです。
(カラスの専門家でも外見からの性別判定や個体識別はほとんど無理なのだそうです。)
番(つがい)はお互いの行動パターンをほぼ把握していて、もしかすると今回αはいつもと違う場所に止まっていたのでβは不審に思ったのかもしれません。
私もここで観察していると、親鳥がお気に入りの止まり場所が何箇所かあることに気づきました。
ここでαとかβと呼んだのは全く便宜的なもので、どちらが優位とか大きいなど他意はありません。

3回目に戻ってきた親鳥はなぜか回りくどい帰巣ルートをとりました。
左から飛来すると、巣の右下の鉄骨に一旦着地しました。
すぐに飛び上がって巣の上の鉄骨に止まり直し、鉄骨を一段降りてから帰巣しました。
雛に給餌を済ませると巣の右横の鉄骨で休息。
今度はなかなか出巣せず辺りを監視しているだけなので、映像はここまで(残りのシーンは退屈でカット)。

つづく→#9:巣で羽ばたき練習をするハシボソガラスの雛(野鳥)



2017/08/02

電柱の角パイプ内の巣に出入りするスズメ♀♂【野鳥:HD動画&ハイスピード動画】



2017年5月中旬
▼前回の記事
電柱の角パイプ内に飛び込むスズメ(野鳥)

郊外の交差点で電柱の最上部に設置された金属の角パイプ内に営巣したスズメPasser montanus)の定点観察です。
PAS(気中負荷開閉器;実際の装置には表面にFTASと表記)を吊り下げるために電信柱の天辺で水平に固定された2本の角パイプのうち、片方は端に蓋がされています。
スズメは開放端の角パイプを利用していました。
角パイプの開放端をよく見るとネジが縦に貫通しており、左右に別れた片方のスペースからスズメは出入りしています。
細い角パイプ内でスズメがすれ違ったり通り抜けたり出来るのか不明ですが、親鳥は角パイプの両端から出入りしていました。
例えば天敵のヘビが角パイプ内に侵入したとしても、スズメの家族は逆側の出口から脱出することができそうです。
2羽の親鳥が連続して巣に出入りすることがあるので、♀♂番(つがい)が共稼ぎで雛に給餌しているのでしょう。
この交差点は交通量が多くてうるさいため、餌乞いする雛鳥の鳴き声などは聞き取れませんでした。
長い角パイプの端から巣材の藁などは見えませんでした。
この角パイプ内で営巣する分には、スズメが感電して焼き鳥になったり漏電事故を起こしたりする危険性は無さそうに思います。
しかし電力会社もおそらく蓋付きのパイプに少しずつ交換することで、野鳥の営巣を防止する対策が進んでいるのでしょう。(※追記2参照)

後半は巣穴に出入りする親鳥のスズメを240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。(@1:36~)
狭い巣口に器用に飛び込む様子や出巣した直後の羽ばたき、急旋回が見ものです。
角パイプ内で2羽の親鳥がすれ違うことが可能と判明しました。

佐野昌男『わたしのスズメ研究 (やさしい科学)』によると、

 営巣場所を失ったニュウナイスズメの一部は、集落に入って、人家のスズメの繁殖場所をねらいますが、からだの大きなスズメとの争いに勝つことができず、思うようには入り込むことができません。
 そこで、ニュウナイスズメたちは、たとえばスキー場のリフトの角パイプの中や電柱の角パイプの中に巣を作り始めました。これらの角パイプは、1辺が数cmくらいと狭い上、日中は高温になるなど、巣としては条件がよくありません。たとえ、数羽の雛が生まれても、雛の成長とともに、巣が狭くなるため、最終的に1~2羽しか生き残れないのです。しかも最近の角パイプの端はふさがれるようになり、巣としては利用できなくなってしまいました。(p63~64より引用)



【追記】
テレビ番組のタモリ倶楽部で「スズメの写真撮影にチャレンジ」という回を視聴していたら、この角パイプの名前が正式には「水平アーム」または「腕金(うでがね)」と呼ばれていることを知りました。


【追記2】
松原始『鳥類学者の目のツケドコロ』によると、
スズメは電柱の支柱などパイプを巧みに利用して営巣しています(中略)。道端の電柱を見てみるとわかりますが、パイプの先端は金具やキャップなどで「通せんぼ」されていることがよくあります。これはまさにスズメ避けです。スズメが営巣しても直接被害があるわけではないのですが、スズメを狙ってヘビが登ってくると電線をまたいでショートさせる恐れがあり、あまりありがたくないのです。スズメが営巣しているのは、こういった「通せんぼ」が壊れている場所や、機器の増設のためにパイプを切断したままになっている箇所です。(電子書籍版より引用)
私も電力会社がなぜパイプの端にスズメ避けを設置するかいまいち分からなかったのですが、これを読んで初めて納得しました。





2017/07/31

雨の日に巣内の雛に給餌するハシボソガラス(野鳥)



▼前回の記事
雨の日は巣にこもって雛を温めるハシボソガラスの親鳥(野鳥)


高圧線の鉄塔#19でのハシボソガラス営巣記録#6


2017年5月中旬・午後15:13~15:14

雨に打たれながら巣でじっと抱雛しているハシボソガラス♀?(Corvus corone)を長撮りしていると、もう1羽の親鳥(♂?)が飛来しました。
巣の右横の鉄骨に一旦着地してから外巣に乗ると、♀が立ち上がって少し横にどきました。
外出できない♀に給餌するのか、興味深く見守りました。
どうやら♂は雛に給餌したようです。
餌乞いする雛のシルエットが見れなかったのは、♀が背後に立っていたからでしょう。
♂はすぐに巣を離れ、右に飛び去りました。
一方♀は巣に座って抱雛を再開。
やはり親鳥は性別による役割分担があるのか、抱雛を交代しませんでした。(外見ではカラスの性別を形態的に見分けられません。)
さすがに親鳥♀自身の空腹が限界に達すれば、抱雛を♂と交代して採餌に出かけるはずです。

雨の日は餌となる虫を探すのも苦労するのかな?

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#7:水田で水を飲むハシボソガラス(野鳥)


2017/07/29

巣内の雛に給餌し辺りを見張るハシボソガラスの♀♂つがい(野鳥)



▼前回の記事
高圧線鉄塔の巣で雛に給餌するハシボソガラス♀♂(野鳥)


高圧線の鉄塔#19でのハシボソガラス営巣記録#4


2017年5月上旬・午後17:52~18:13

撮影に最適なアングルを見出しました。
去年のように鉄塔に近づいて下から見上げても逆効果で、望遠レンズを付ければ鉄塔から離れた方が巣をよく見えるし親鳥への悪影響も少ないと分かりました。
時間帯に応じて太陽の逆光にならないように撮影ポイントを変えるべき、ということも分かりました。
(どのみちカラスは真っ黒なので、逆光のシルエットでも被写体が強調されて好都合、という考えもあります。)
私が太陽を背にして撮影すれば、巣の親鳥から見て私の方角が逆光になってバレにくいでしょう。

実はこの日の昼下がりにハシボソガラスCorvus corone)の巣をチェックした際は親鳥が不在でした。
雛は未だ小さいため、巣内の雛は餌乞いで背伸びをしないと外からは見えません。
なんとなく巣が前回より少し小さくなった気がしました。(巣材が少し減った?)
てっきり電力会社にまた巣が撤去され、親鳥が作り直しているのかと早合点。
念のため帰路でもう一度巣を見に行くと、雛鳥への給餌シーンを観察できて一安心。
親鳥♀♂、雛鳥ともに無事でした。
被害妄想はいけませんね。(トラウマになっているのです…)

帰巣した親鳥が毎回必ず雛に給餌するとは限りませんでした。
採餌場で食物を見つけてこれなかったのでしょう。
留守中に雛が心配になったのか、様子を見るためだけに帰巣することも結構あるようです。
手ぶらで(空荷で)帰巣した親鳥が巣にピョンと跳び乗ると、その振動で雛(3羽?)が一斉に首を伸ばして餌乞いします。
しばらくすると雛は諦めておとなしくなりました。
親鳥が巣から鉄骨に跳び移るときも振動に反応して雛は反射的に餌乞いしました。
その後も親鳥は巣の横の鉄骨に移動して辺りを監視したり雛鳥を見守ったりしています。(休息?)
カラスの本に書いてある通りに雛の赤い口を見ると給餌したくなる衝動に駆られるのなら、どうして親鳥はすぐに採餌に出かけないのか、不思議です。
鳴き声から雛の空腹状態がそれほどでもないと総合的に判断したのかな?

餌を取ってきた親鳥が帰巣する前に一旦高圧線に止まることがありました。
高圧線から飛び立ち、旋回すると鉄塔に着陸しました。
歩いて帰巣すると雛に給餌。
その後は巣の横の鉄骨にずれて場所を譲ったと思ったら、入れ替わるようにもう1羽の親鳥が帰巣し、雛に給餌。
初めの親鳥が巣を離れると、もう1羽の親鳥は一番上の高圧線に飛び上がって辺りを監視する役目に回ります。
どうやら、送電線のこの場所がお気に入りの止まり場所らしい。
親鳥の性別による役割分担があるのかどうか、個体標識して調べたいところです。

しばらくすると、別の親鳥が再び帰ってきて雛に餌を与えました。
出巣の直前に雛の排泄した糞を咥えたように見えました。(排糞行動?)
やや遠いので決定的な映像とは言えず、私の想像でしかありません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#5:雨天時の抱雛


一脚を使ったので、恥ずかしながら水平が取れていませんね…。

2017/07/28

高圧線鉄塔の巣で雛に給餌するハシボソガラス♀♂(野鳥)



2017年5月上旬・午後14:44~14:57および17:20~17:26
▼前回の記事
高圧線鉄塔の巣に出入りするハシボソガラスの♀♂つがい(野鳥)

高圧線の鉄塔#19でのハシボソガラス営巣記録#3


抱卵期を終えハシボソガラスCorvus corone)の雛が孵化したのをようやく確認できました。
雛がある程度成長してお椀状の巣の深さよりも大きくならないと、外からは見えないのが悩みでした。
鉄塔の直下の小さな水田には、田植えに備えてもう水が張られていました。

親鳥が雛に甲斐甲斐しく給餌するシーンを何度か撮ることができました。

巣立ち後のスズメ幼鳥やカラス幼鳥への巣外給餌は何度か見たことがありますけど、野鳥の雛への(巣内)給餌を観察するのは初めてで、とても感動しました。
ハシボソガラスの巣は高所とは言え剥き出し(丸見え)状態なので、バードウォッチングの初心者向けですね。
♀♂番(つがい)が同時に巣に居て親子が全員集合するときもありました。

帰巣した親鳥が嘴に餌を咥えてきたようには見えません。
喉袋に詰めてきた餌を雛に吐き出して与えるのですかね?
親鳥は餌を少量ずつ複数の雛に口移しで分け与えています。

帰ってきた親鳥が巣に飛び乗ると、雛が振動に反応して一斉に背伸びをして餌乞いを始めます。
遠いので聞こえませんが、うるさく鳴いていることでしょう。
口の中が赤いのがカラスの雛や幼鳥に共通した特徴です。
この赤い色が親鳥に給餌行動を解発する刺激となっています。

ちなみにカラスの幼鳥が成鳥になると、口の中は黒色になります。

食後に雛が排泄した糞を捨てるはずですが、排糞行動は見れませんでした。
雛が幼い間は、親鳥が雛の糞を食べてしまうそうです。
雛に給餌した後に親鳥が何かを啄んで食べるのを見ました。
しかし雛の食べ残しなのか雛の排泄した糞なのか、不明です。

親鳥は外出する前に鉄骨に止まって辺りを監視したり羽繕いしたりすることがあります。
鉄骨から巣に乗る度にその振動で雛が反応し、餌乞いを一斉に始めます。(もちろん餌はもらえません)
反射行動なのでしょう。

親鳥2羽が共に巣を留守にすることも珍しくなく、夫婦共働きのようです。
晴れていれば充分に暖かいし、抱雛する必要が無いのでしょう。
親鳥♀♂が巣から出ていく方角はまちまちで、各自が採餌してくるようです。
撮影する私の頭上を通り過ぎたのは、警戒して偵察に来たのでしょう。


鉄塔の周りで色んな撮影アングルを探りながら観察しました。

午後17:45頃まで粘ったものの、親鳥は巣に戻って来ません。
夜は抱雛しないのかな?
近くの雑木林に親鳥や若鳥の集団塒がありそうです。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#4:巣内の雛に給餌し辺りを見張るハシボソガラスの♀♂つがい(野鳥)



2017/07/26

高圧線鉄塔の巣に出入りするハシボソガラスの♀♂つがい(野鳥)



2017年4月下旬・午後17:36~17:39
▼前回の記事
高圧線の鉄塔に作られた巣で抱卵するハシボソガラス♀(野鳥)


高圧線の鉄塔#19でのハシボソガラス営巣記録#2

ハシボソガラスCorvus corone)の巣を狙って撮っていたら、鉄塔の左下から2羽の親鳥が相次いで帰巣しました。
性別は見分けられないのですが、これが♀♂の番(つがい)なのでしょう。
足環を付けて標識しない限り個体識別も無理なので、繁殖ペア以外のヘルパーの存在は当面考えないことにします。

ヘルパー (動物) - 動物行動学で、仔が成長後も親の元に残り、親の子育てを助けること、あるいはそれを行う仔のこと。(wikipediaより引用)

親鳥の直前の行動をしっかり見ていないのですが、2羽ともに巣を留守にしていたということは、縄張りへの侵入者を協力して追い払っていたのかもしれません。

小枝などの巣材を搬入しなかったので、造巣中でないことは確かです。

(産座のために柔らかい巣材を搬入したのを見落とした可能性は残ります。)
鉄骨に阻まれて、巣内の行動がよく見えないのがもどかしい…。
外巣の縁に止まった親鳥は巣の中をしきりに覗き込んでいます。
卵の様子を確認しただけかもしれませんが、もしかすると卵から孵化したばかりの小さな雛たちに給餌したのかもしれませんね(想像)。
雛がお椀状の巣の深さよりも成長すると遠くからでも雛の姿が見えるようになるのですけど、雛が若い(小さい)うちは鉄塔を登って巣の中を覗きに行かない限り様子が全く分かりません。

先に飛び立った親鳥の1羽(♂?)が左に滑空し、住宅地に姿を消しました。
もう1羽の親鳥(♀?)が巣に座り込むと、その尾羽根が巣から突き出て見えます。
抱卵・抱雛しているとすれば、♀なのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#3:高圧線鉄塔の巣で雛に給餌するハシボソガラス♀♂(野鳥)



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