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2015/10/18

夜に開花するメマツヨイグサ



2015年8月中旬

近所に生えたメマツヨイグサの群落から夕方(17:30PM)に蕾を採集してきました。
茎を水切りして、水差しに生けました。
メマツヨイグサが夜に開花する瞬間を記録するために、動画の長撮りで監視します。
予習してみると開花は一旦始まればあっという間に進行するらしいので、微速度撮影ではなく通常のHD動画で録画しました。

室内の照明以外に撮影用の補助照明としてUSBリングライトを点灯しましたが、悪影響を及ぼすこと(撹乱)を恐れ、途中から消灯しました。
どうしても画面はかなり暗くなってしまいますが、動画編集時に自動色調補正を施してあります。

そのまま放置して別の作業をしていたら夜21:30頃、室内に漂う花の芳香に気づきました。
振り返るといつの間にか開花していました。
このときの室温は26.4℃、湿度は73%。
咲くと予想していた蕾とは逆の方が咲きました。
植物に疎い私が初めもう一つの蕾だと思い込んでいたのは、花が萎んだ後だったと判明。

撮れた動画を巻き戻して見てみると、蕾がほころび始めてから一気に弾けるように咲きました。
開花時刻は午後18:52。
咲いた花に偶然にも照明が当たって良い感じに撮れていました。
ちなみにこの日の正式な日の入り時刻は18:31と発表されていました。
光が開花に及ぼす影響は1回の観察だけではよく分かりませんでした。(※追記3参照)
光ではなく気温の低下を感知して咲くのだと仮定すると、熱帯夜は開花しないことになってしまいます。
切り花にしても植物の体内時計が働いて夜に正しく開花するのでしょうか。
次回は暗い野外で赤外線の暗視動画に記録してみようと思います。



この花も翌朝には閉じていました。
夜間に昆虫が訪花せず受粉に失敗しても萎むのは何故でしょう?
咲き続けるのはコストがかかると考えれば、受粉しなかった花は潔く諦めて捨て(枯らし)、翌日の晩に次の花を咲かせて受粉のチャンスを待つ方が得策なのでしょうか?
次はメマツヨイグサの花が萎む過程を微速度撮影してみるのも面白いかもしれません。

採集現場に花の種類を同定しに行くこと。



【追記】
当初、オオマツヨイグサとして記事を書きましたが、メマツヨイグサに訂正します。


【追記2】
Newton special issue『植物の世界―ナチュラルヒストリーへの招待〈第2号〉』p12によると、
暦の上の日没時刻を20分ほどすぎたころが(オオマツヨイグサの)開花の最盛期である。(中略)マツヨイグサでは、いましがた沈んだ太陽の方を向いて開く花が多い。夜行性のガといっても、やはり光をたよりに花を訪れるからであろう。



※【追記3】
浅井康宏『緑の侵入者たち―帰化植物のはなし (朝日選書)』p206によると、
「マツヨイグサの仲間はどうして夜咲くのか…」この疑問に答えたのは、オオマツヨイグサを材料として研究した、日本の植物生理学者たちであった。これによると、萼の基部にある1センチぐらいの部分に開花の決め手があり、この部分に当たる特定の波長の光線が、開花に影響を与える。太陽の光線は、開花を抑えるように働くのである。


【追記4】
田中修『つぼみたちの生涯―花とキノコの不思議なしくみ (中公新書)』によると、
ツキミソウというのは、マツヨイグサ属の特定の一種に対する呼び名である。しかし、一般的には、夕暮れに開花するオオマツヨイグサ、マツヨイグサなどのマツヨイグサ属のすべてを含めることが多い。最近、都市郊外に多いのは、アレチマツヨイグサである。オオマツヨイグサはあまり見かけなくなっているが、実験でていねいに調べられているのは、オオマツヨイグサである。
この植物は、夏の夕暮れ、日が沈むと、暗くなるのを待ちわびていたかのようにつぼみを開く。しかし、開花当日、暗くなってから開く準備を始めるのではない。その前日の夕暮れから時を刻み始め、2段階に分けて仕度をしている。
(中略)
 第二過程が終わると、つぼみはいつでも開ける状態にある。ところが、夏の晴れた日の夕方6時ころには、この植物のつぼみにとっても、まだまだまぶしい強い光がさしている。そのため、開花できない。準備が終わっても、最後の過程が強い光で阻害されるのだ。
 開花準備の終わったつぼみは、夕方からじっと暗くなるのを待つ。夏の夕暮れ、日が沈むと、暗くなるのを待ちわびていたかのように、花が開くのは、このためである。曇っていたり、雨雲が覆っていたりする日には、夕方6時ころ、開花準備終了と同時に、つぼみが開く。
ツキミソウは、このように「暗くなること」を刺激として、つぼみの開く時刻を決めている。(p132-133より引用)





2015/02/24

杉林の斜光



2014年11月上旬

朝の静謐なスギ林に斜光が射していました。
私にしては珍しく(柄にもなく)フォトジェニック路線のスナップショット映像です。
微速度撮影するとか、林内をゆっくり水平移動しながら撮れば更にドラマチックな映像になりそうです。






2015/02/15

倒木でキノコを食す黄色いナメクジ【名前を教えて】



2014年10月下旬

里山の雑木林でコナラの倒木に白っぽく傘の大きなキノコ(種名不詳)が群生していました。
そのキノコで黄色いナメクジ(種名不詳)を2匹見つけました。
ナメクジの食事シーンを微速度撮影したかったのですが(究極のスローフード!)、この日は先を急いでいたので断念。
午前中で気温が低く縮こまっていた印象です。
もしかすると夜行性だったりするのかもしれません。
3年前に見たナメクジと同じく眼柄が黒いかどうかも確認していません。

▼関連記事
キノコを食べるナメクジ【名前を教えて】
インターネット検索すると、ナメクジはキノコ栽培の害虫扱いされているらしい。

今思うと、ナメクジを採集して飼育すればよかったですね。
キノコを餌に与えて育つのであれば飼育も難しくなさそうです。
2匹のナメクジが居たので、同種ならば飼育下で交接を観察できたかもしれません。

ナメクジの体表を徘徊している数匹の微小な黒い虫が気になりました。
偶然ナメクジの粘液にへばりついているだけなのか、それともナメクジ専門に取り付いて吸血する虫がいるのですかね?
とにかく急いでいたため、悠長にマクロレンズで接写する余裕がありませんでした。


図鑑で調べてみてもキノコの名前が分かりません。
素人目にはブナシメジやヒラタケと似ているかな?と思うものの、キノコは勉強不足でまるで自信がありません。
お分かりの方はご一報下さい。






2015/02/12

天然ナメコの群落



2014年10月下旬

里山の雑木林で山道を塞ぐ倒木に赤褐色のキノコが群生していました。
指で触れると粘液のぬめりがありました。
キノコに疎い私ですが、これはナメコの幼菌ですよね?
いつかキノコが育つ様子を微速度撮影してみたいのですが、野外では照明機材が要りそうです。

せっかくなのでナメコを採集すればよかったですね。
後日再訪したら誰かに根こそぎ採られていました。
昔毒キノコに当たって酷い目に遭ったことがあるので、素人判断で食べる気になれません…。

『ヤマケイポケットガイド15:きのこ』で「ナメコ」を調べると(p152-153)、

完全に傘を開いた野生の成菌を見ると、あまりの違いにびっくりする。
傘の粘液は生長すると失われ、色も淡色になる。
北日本に多い。




2015/01/03

ミズナラ樹液の分泌と泡立ち♪



2014年9月中旬

今季、里山の雑木林で定点観察に通っているミズナラの樹液酒場です。
なぜか樹皮が焼け焦げた状態の立木です。
白く泡立つ樹液が発酵し、甘い芳香を放っていました。(発泡酒!)
樹皮の穴からプスプス♪と音を立てて樹液が滲み出ています。
いつも様々な昆虫が吸汁に訪れているのですが(千客万来)、客足が途切れたときを狙って動画に撮影しました。


2014/05/24

この桜吹雪が目に入らぬか〜!【ハイスピード動画】



2014年4月下旬

ソメイヨシノがようやく満開になりました。
夕暮れ時に桜の花弁が舞い散る様子を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
ときどき風が吹くと枝が揺れて花びらがはらはらと落ちて来るものの、盛大な「桜吹雪」、「花吹雪」と言うには物足りません。
明るい空を背景にすると、白い花びらが飛んでも逆光になってよく見えず結構難しいです…。


『科学のアルバム:サクラの一年』p17によると、

サクラの花は、離弁花といって、花びらが一枚ずつ独立しているためにちりやすい。



2014/05/20

カイワレ大根の生長【早回し映像】



2014年4月下旬〜5月上旬

ホームセンターで買ってきたカイワレ大根の種
¥100円を撒いてみました。
ありあわせの入れ物(DVDスピンドル容器を再利用)にスポンジを敷き、種子を撒いてから水を含ませました。
発芽するまでは遮光します。
(発芽の様子も微速度撮影したかったのですが、赤外線の暗視カメラが無いので毎日1回写真に撮っただけ。)
3日目から明るい所に移し、5分間隔のインターバル撮影で芽生えの生長を記録しました。
光に当てると双葉が緑色になり、光合成で茎も急速に伸びていきます。
写真のEXIFから撮影時刻を焼き込む方法を最近覚えたので、デジタル時計を横に置いて写しこんだのですけど要らなかったですね。
むしろ温度計を置けばよかったかもしれません。

早回し映像で見ると、植物のダイナミックな動きに驚かされます。
微速度撮影の定番ネタですけど、植物は決して「静物」ではなく、「動物」であることが実感できます。

カイワレ大根を初めて育ててみましたが、良い経験になりました。

スポンジの裏側まで根が伸びていました。
残念ながら収穫量は大したことなくて、ラーメンのトッピングにしたら僅かひと摘みでした。
大量生産で売られているカイワレ大根がいかに安いか、実感しました。
反省点としては、明所に移すタイミングが早過ぎたことと、私の水やりが足りなかったかもしれません。

『科学のアルバム:植物は動いている』によれば、

ダイコンの苗も太陽の方向へ動きます。光の来る反対側の茎の方が早く生長します。そのため、茎は光の方向に曲がります。(p13より)
生長運動。茎は光の方向に伸び、根は反対の方向に伸びる。(p42より)
今回は撮影のため蛍光灯で同じ角度から終日照らし続けましたが、次回は自然光で観察してみたいです。



映像に登場する蜂について
昨年秋に回収したエントツドロバチOrancistrocerus drewseni)の竹筒トラップを室内に保管して前蛹を越冬させたら、ゴールデンウィーク中に成虫♀が泥巣から羽化しました。
水耕栽培の容器から水分を舐めに来たようです。


2013/04/13

ホコリタケの胞子放出【ハイスピード動画】



2012年10月中旬

薄暗い杉林の林道でキツネノチャブクロ(=ホコリタケLycoperdon perlatum)と思われるキノコの群落を見つけました。
胞子の放出を220 fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
自然光では光量不足なので、マグライトで照らしながら撮影しました。

本当は雨水を模した水滴を垂らして胞子を放出させたかったのですが、持参したドリンクは残り少ないので諦め、小石を上から落としてキノコにぶつけることにしました。
衝撃で凹んだキノコはゆっくり元の形に戻り、実験を繰り返しても胞子が出てきます。
風に舞う白い胞子の雲がスローモーションで撮れました。








2012/09/22

冬虫夏草ツキヌキハチタケ?(寄主:トゲアシクモバチの一種)

2012年9月中旬

山間部のガードレールに蜂がしがみついたまま干からびて死んでいました。
死骸からヒゲのような長い突起物がひょろひょろと何本も伸びています。
ハチタケなど冬虫夏草の一種でしょうか?
ガードレールという乾燥した場所で菌糸?が伸びているのがとても不思議に思いました。
ガードレールの向こうを見渡すと、草むらの斜面の3mぐらい下を小川が流れていました。
そこそこ湿気があるのかもしれません。









冬虫夏草に興味はあるものの、これまで自分では見つけたことがありません。
冬虫夏草関連の掲示板で問い合わせたところ、ツキヌキハチタケの不稔型と似ているそうです。


寄主の正体については、いつもお世話になっている「蜂が好きBBS」に駄目元で問い合わせてみました。
青蜂@管理人さんより以下の回答を頂きました。


写真のハチは、クモバチ科(ベッコウバチ科)です。
翅が欠けているので断定はできませんが、トゲアシクモバチ(トゲアシベッコウ)属の一種(Priocnemis sp.)のようですね。
定点観察で9日後に現場を再訪してみました。
日照り続きの後に大雨が降ったので心配しましたが、ハチタケは無事でした。

しかし状態に変化はありませんでした。

【参考動画】


冬虫夏草を扱ったBBC制作の見事な映像をご覧下さい。
アリタケ感染後の成長の微速度撮影など。







2012/08/27

ムシトリナデシコに来る虫の話



2012年6月下旬

道端に咲いた紫の花の群落でモンキチョウ♀(Colias erate)が蜜を吸いに来ていました。
横の道を車が通る度に飛んで逃げてしまい、撮りにくかったです。



見知らぬ花だったので植物の画像掲示板で問い合わせたところ、ムシトリナデシコと教えてもらいました。

撫子JAPANの親戚

ムシトリナデシコ粘着部の捕虫効果について

wikipediaによると、

茎上部の葉の下に粘液を分泌する部分が帯状にあり、ここに虫が付着して捕らえられることがある。(中略)名称の由来は上記の粘着部で小昆虫を捕らえることであるが、捕獲された昆虫を消化吸収することはなく食虫植物ではない。花の蜜を盗むだけで、効果的な受粉に与らないアリが、茎をよじ登って花に達するのを妨げていると考えられている。

なかなか面白そうな話です。
夏休み自由研究のテーマにどうでしょうか?

一風変わった昆虫採集が出来そうです。

私も後日(7月上旬)、少し調べてみました。
ムシトリナデシコの粘着部に捕らえられていた虫は、クモの幼体が3匹、ハエが1匹、謎の羽虫が1匹でした。
サンプル数があまりにも少ないですけど、アリに対する捕虫効果は確認できませんでした。
むしろ肉食性のクモが多く捕らえられていたのは、植物側の思惑とは逆効果ではないかと思いました。
受粉を媒介してくれる訪花昆虫を守るためと考えられなくもないですけど、クモは植物を食害する虫から守ってくれるガードマンとしての役割もあるはずです。
来る者拒まず(千客万来)ではなく、とにかく地上から茎を登ってくる虫が花に接近するのは一切許さないという(選り好みの激しい)防衛戦略のようです。

動画のネタにはなりにくいですけど、機会があればもう少し調べてみるつもりです。

実際にアリを放ってみて粘着部を通過する際に捕虫されるかどうか実験してみるとか。
捕虫できなくともアリに対して忌避効果があるのかもしれません。

【追記】
Newton special issue『植物の世界 第2号:ナチュラルヒストリーへの招待』p118によると、
花粉や花蜜の窃盗者の一つであるアリを防ぐ手段として、ノアザミやムシトリナデシコのように花への通路に粘液を分泌している植物がある。茎を登ってきたアリは、触角がこの粘液にふれると、多くの場合おどろいたように逃げ帰ってしまう。


造網性クモの幼体?2匹

徘徊性クモの幼体?

小さなハエ

謎の羽虫

2011/09/07

キノコを食べるナメクジ【名前を教えて】



2011年8月下旬


里山の遊歩道にて、朽ちて苔むした丸太の切り株に白いキノコが生えていました。
よく見ると、キノコの柄に一匹のナメクジが取り付いてゆっくり食べているようです。
背中に甲羅は無く、全体が褐色で見慣れないナメクジです。
ナメクジ図鑑も持っていない素人の山勘ですが、もしかしたらこの里山で昨年2匹見つけたハナタテヤマナメクジと思われる種類かもしれません。
関連記事はこちら→「ハナタテヤマナメクジ?」「ハナタテヤマナメクジ?の徘徊(20倍速)
ハナタテヤマナメクジは鮮やかな黄色ですが、今回の個体はその褐色変異体かも…と勝手に都合よく想像してみました。
眼柄が黒い点は共通しています。
新潟や東北地方のブナ林に生息し、キノコを好んで食べることが知られているそうです。
他の種類のナメクジもキノコを食べるのだろうか※。


実は、全く同じ場所で昨年キノコを食べるヤスデを観察しました。
関連記事はこちら→「キノコを食すヤスデ
 今回もキノコの傘の部分で数匹のヤスデが食事中でした。


このキノコやナメクジの名前が分かる方がいらっしゃいましたら、是非教えてください。
オオイチョウタケ?!(ド素人の当てずっぽう)


【追記1】
micromyuさんより「オオイチョウタケは地上性のキノコで朽木の上には生えないはずだから除外できる」とご教示頂きました。




※【追記2】
『ゲッチョ先生のナメクジ探検記』によると、ナメクジ類はキノコが大好物らしく毒キノコにも喜んで集まるらしい。




2011/03/05

昆虫病原糸状菌に感染死したフキバッタ



2008年7月中旬

ススキの葉にしがみ付いたまま死んでいたフキバッタの仲間(種名不詳)。
この個体は尾端が葉に付着して千切れても構わずに更に上へ登って死んだようで一層不気味です。
この日は同様のフキバッタ死骸を何体か目にしました。



【追記】
渡部仁『微生物で害虫を防ぐ (ポピュラー・サイエンス)』という昆虫病理学の入門書を読むと、糸状菌や疫病菌について詳しく知ることができました。
 イエバエ、アブラムシ、バッタ、ガの幼虫、ハチなど多くの種類の昆虫に糸状菌の一種、疫病菌(Entomophthora)が寄生します。(p68より引用)
分生子が成熟すると、分生子梗の内圧によって、ちょうどロケットのようにはじき出されて遠くに飛ばされます。同時に粘液状の内容物が分生子について飛ぶので、分生子は物体に付きやすいのです。(中略)(イエバエやバッタなどの)感染虫は致死直前になると死期を悟るのか、高い場所を求め、草の葉や木の枝、あるいは石壁などをゆっくり登りつめ、高い所でじっと静かに死を迎えるのです。不思議なことに、致死は夕方から午後7時までに起こりやすく、分生子が死体の表面に形成されるのは夜中で、翌朝つゆのあるうちに分生子が飛散するといわれています。 (p70より引用)


2011/02/23

虫カビ感染バッタとキイロスズメバチ



2008年8月下旬

草叢で虫カビに感染したフキバッタの仲間(種名不詳)が茎にしがみ付いて死んでいました。
キイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー♀飛来してがその死骸に興味を示し、齧り付きました。
そのまま肉団子にするかと思いきや、乾いて脆くなっていたバッタの尾部は噛み付かれるとバラバラに崩れ落ちました。キイロスズメバチは諦めて飛び去りました。
新鮮な生餌でなくても(病死の死骸でも)狩りの対象になるとは知りませんでした。
スズメバチは接触・摂食してもバッタ特有の虫カビ胞子に感染しないのだろうか(病原性の種特異性)。



2011/02/05

スッポンタケ@アカマツ倒木




2010年11月中旬
赤松の倒木から白いキノコが生えていました。
おそらくスッポンタケPhallus impudicusだと思います。
柄が横向きに生え、傘は下を向いています。
傘は元々は黒かったのだろうか。
現場では特に何も悪臭は感じませんでした。
気温が低いせいか、ハエも集まっていません。
根元に粘液が垂れています。
動画を撮りながら採寸代わりに右手をキノコの横に写し込もうとしたら目測を誤り、うっかり折ってしまいました。


いつか微速度撮影でキノコの成長過程を記録してみたいものです。
ハエとの共生関係にも興味があります。


【参考映像】
NHKクリエイティブ・ライブラリーより
「スッポンタケ においでハエを誘う



2011/01/11

ガマの穂の綿毛はフワフワ




2010年11月上旬

湿地帯を歩くと蒲(ガマ)の群落がありました。
固く締まっていた穂が熟すと少しずつ自然に弾けます。
それを手で揉み解すと大量の綿毛が飛散します。
風による種子散布の戦略ですね。
ふわふわの手触りが最高です。
因幡の白兎が蒲の穂の布団で傷を癒したという神話もなんとなく分かる気がします。
 


2011/01/02

キツネノチャブクロ(ホコリタケ)の胞子放出




2010年10月下旬

林縁でホコリタケ(別名キツネノチャブクロ;Lycoperdon perlatum)と思われる群落が地面から生えていました。
天辺の穴から褐色の胞子が放出するシーンを観察するために、7個の茸を順に指で摘んだり棒で突ついてみました。

後で思うと、もう少し自然な演出をすれば良かったですね。
木の実を上から落としたり、雨粒を模して水をキノコに垂らしたりして、スーパースローの映像にすれば格好良い作品になりそうです。
 


2010/12/17

キノコ好きなセンチコガネ



2010年8月上旬


里山にて、キノコの傘の表に止まっているメタリックな甲虫を発見。
接写すると頭楯の前縁が半円形なのでセンチコガネGeotrupes laevistriatusだと思います。
獣糞だけでなくキノコも好きなのですね。
警戒しているようで、残念ながらキノコを食すシーンは撮れませんでした。
小さな赤いダニ※が体表を這っています。
やがて歩き始めたセンチコガネはキノコの傘の裏側に隠れました。
このキノコの名前が分かる人がいらっしゃいましたら、是非教えて下さい。


関連記事(年前の撮影)▶ 白い菌糸塊?を食べるセンチコガネ



【追記1】
センチコガネがタマゴタケというキノコを食すことが確かめられているそうです。(森昭彦『ファーブルが観た夢:地球生命の不思議な迷宮』第四章:豊穣の聖域「王家の谷」へーセンチコガネ p220より)
映像のキノコは虫食いだらけですけど、これもタマゴタケなのかな?


※「センチコガネにくっついているダニは、ヤドリダニ類、イトダニ類、ハエダニ類などが知られている。」(同書 p227より)


【追記2】
『日本動物大百科10昆虫Ⅲ』p106-107より

  • 糞食性コガネムシの仲間であるセンチコガネは(中略)、しばしばイグチ類などのキノコに食い入ることがある。
  • キノコは朽ち木や腐植質の分解過程で、窒素成分など重要な元素を濃縮するため、甲虫にとってたいへんにすぐれた栄養源となる。

【参考映像】
NHKクリエイティブ・ライブラリーより
センチコガネ キノコを食べる




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