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2018/04/12

昼塒のトンネル天井で身繕いするコウモリ【暗視映像】(名前を教えて)



2017年9月中旬・午後17:46(日の入り時刻は午後17:43)

水が流れるトンネル(山麓に埋設されたボックスカルバート@山形県)を更に奥へ進むと、天井でバラバラに(少し間隔を開けて)ぶら下がっていたコウモリが次々に飛び立ちました。
ところが一頭だけ逃げずに身繕いしている個体wがいます。
こちらに背を向け、片足(右後脚)で天井からぶら下がっていました。
私が赤外線の暗視動画を撮りながら回り込んでも、なぜか全く怖がりません。
尾膜や翼を一心不乱に舐めて身だしなみを整えているようです(甘噛みしてる?)

なにしろ生きた野生コウモリを観察するのが初めての私は、何がどうなっているのかよく分からずに色々と想像しました。
・もしかすると、しがみついている幼獣を母親が舐めているのですかね?
・左の後脚を怪我していて、舐めて治そうとしているのかな?

後半にようやく顔をしっかり拝めたものの、私には何という種類のコウモリか分かりませんでした。
どなたか見分けられる方がいらっしゃいましたら、是非教えて下さい。
この個体wの性別も不明です。(陰茎は確認できず)

そろそろ日没後の採餌活動時刻が始まるはずですが、最後まで逃げなかったので飛び立つ瞬間の映像も撮れませんでした。
野生のコウモリに手で触れて強引に飛び立たせる訳にもいきません。(コウモリに触れるのは法律で禁じられていますし、病原菌に感染する恐れもあります)
この個体wと別れ、私はトンネルの探検を続けます。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/04/10

ユビナガコウモリ♂?:昼塒で寝起きからの飛び立ち【暗視映像】



2017年9月中旬・午後17:39(日の入り時刻は午後17:43)@山形県

ボックスカルバートのトンネルを更に探検すると、洞内を飛び回っている個体が映像の冒頭で画面を横切ります。
低い天井(高さ約170cm)にもう一頭見つけました。
この個体nも単独で天井から片足(右足)でぶら下がっています。
そっと近づくと私に気づいて顔がこちらを向きました。

横顔は、つぶらな瞳が可愛らしい。
耳の形など顔の特徴がなんとなくユビナガコウモリMiniopterus fuliginosus)かな?と思うものの、素人の当てずっぽうで自信がありません。
もし間違っていたらご指摘願います。

折り畳んだ翼から突き出て見えるのは前肢の第一指(親指)です。
なにしろコウモリの観察は初めてなので、こういう基本的なことから勉強です。


長い指の骨は、うちわの骨のような役割をして翼の膜を支えている。ただし、親指だけは翼の前に突き出している。 (『身近で観察するコウモリの世界―町を飛ぶ不思議な野生動物 (子供の科学★サイエンスブックス)』 p26より引用)
ユビナガコウモリの名前の由来は親指ではなく、前肢の第3指(中指)の第2指骨が著しく長いそうです。(この映像で確認できるのか?)

赤外線の暗視動画を撮りながら私がゆっくりコウモリの腹面に回り込むと、腹部に細長い突起物が見えました。
これは♂の陰茎なのでしょう。
『コウモリ識別ハンドブック 改訂版』によると、雌雄の見分け方は

♂の陰茎(ペニス)には陰茎骨があり、常に体外に出ているので幼獣や亜成獣であっても季節を問わず、雌雄の判別は容易である。(p9より引用)

最後は翼を広げて飛び立つ瞬間を1/10倍速のスローモーションでリプレイ。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/04/08

昼塒で寝ていたニホンウサギコウモリ?の覚醒と飛び立ち【暗視映像】



2017年9月中旬・午後16:50(日の入り時刻は午後17:43)

山麓に埋設されたボックスカルバートの長いトンネルを探検してみると(†)、野生コウモリの昼塒を見つけました。(@山形県)
コウモリの鳴き声はヒトには聞こえない超音波のはずなのに、トンネルの奥から甲高い鳴き声(ヒトの可聴域)が反響しています。
トンネルの入り口から奥に進むと、初めはコウモリが一匹ずつ天井や壁面からぶら下がっていました。

この個体bは耳が三角形で大きく、ウサギのようです。
一番分かりやすい特徴を持っていたのですが、ニホンウサギコウモリPlecotus sacrimontis)ですかね?
もし間違っていたらご指摘願います。


ニホンウサギコウモリは、小さな声の超音波を使っても聞こえるように大きな耳を持っている。獲物が発する小さな音を直接聞いて獲物の居場所を知ることもできる。   (『身近で観察するコウモリの世界:町を飛ぶ不思議な野生動物 』p72より引用)


コンクリート壁面の割れ目に右後足だけで下向きにぶら下がっていました。
私が近づいた時にはすでに覚醒していました。
顔をよく撮ろうとしたら警戒され、飛んで逃げて行きました。
後半は飛び立つシーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイ(@0:26〜)。

『コウモリ識別ハンドブック』によればニホンウサギコウモリの「幼獣は成獣に比べて体色が黒っぽい」らしいのですが、残念ながら暗視映像では体色の情報が得られません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

† コウモリの繁殖期(子育て)が終わったと思われる時期(秋)を見計らい、離塒前の時刻(日没前)に入洞しました。
私もいきなり野生コウモリのねぐらに突入するほど無神経(無鉄砲)ではありません。
昼間に真っ暗な洞内で寝ているコウモリに対する光の影響を最小限に留めるために、懐中電灯も赤色LEDを使い、しかも手のひらで隠しながら弱い赤色光で進路を照らすようにしました。
赤外線の暗視カメラで動画撮影しながらトンネル(幅260cm、高さ170cm)の奥へゆっくり進みます。
寝ているコウモリを見つけたら赤色マグライトを消灯して暗視カメラのモニターのみを頼りにそっと近づくようにしました。
トンネルの底には水が流れていますがこの時期は水深が浅く、長靴のくるぶしにも達しませんでした。


コウモリの調査のために已む無く洞窟に入る場合は、時間は「朝一番に入るのがおすすめ」らしい。
塒入りした直後の時間帯がコウモリへの影響が最も少ないのでしょう。
(『身近で観察するコウモリの世界:町を飛ぶ不思議な野生動物 (子供の科学★サイエンスブックス)』より)


2018/03/14

杉林から聞こえる野生ニホンザルの鳴き声♪



2017年8月下旬・午後18:01


▼前回の記事
丸木橋を渡り遊動する野生ニホンザルの群れ

山から里に下りてきた野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)がスギ(杉)林に遊動するのを観察した後、群れを見失ってしまいました。
諦めかけたものの、集落に一旦下りて帰り際に、目星をつけた杉林に反対側から近づいてみました。
すると杉林の奥からニホンザルが静かに鳴き交わしている声が聞こえました。
(ヘッドフォン推奨。音量を上げてください。)

日の入り時刻(18:16)が近かったので、おそらくこのまま塒入りするのではないかと想像しました。
そうでなければ、餌の少ない杉林にわざわざニホンザルの群れが長く留まる意味が分かりません。
もしかすると、これから集落の畑に出没して農作物を食い荒らすのかもしれませんが、実際に夜の活動を見届けた訳ではありません。
(一部の農家の家庭菜園は獣害対策のネットで覆われ、リンゴ果樹園の境界には延々と電気柵が張り巡らせてありました。)


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
実際はもう少し薄暗かったです。


2018/02/06

丸木橋を渡り遊動する野生ニホンザルの群れ



2017年8月下旬・午後17:34〜17:43

山麓の水路をまたぐようにアカマツの大木が倒れていました。
少しずつ切り刻んで撤去している途中のようです。
画面左の里山から下りてきた野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが、この倒木を丸木橋として利用していました。
次々に丸木橋を渡ると、水路の柵から農道に飛び降りて右の林へ走り去ります。
右の林に入る際にも地面を歩くよりも、倒木の上を渡るのが好きなようです。

丸木橋の上で座り込み、親から子猿へ相互毛繕いを始めました。
テレメトリー調査のためにアンテナの付いた電波発信機(GPS?)の黒い小箱を首に装着した個体(若者)が登場しました。



丸木橋の端で座り込んでいる数頭の個体のせいで、群れの遊動が渋滞するようになりました。
どの個体を撮ろうか目移りしてしまうのですが、丸木橋を使わずに水路の対岸から一気にジャンプして飛び越える元気な個体(乳首の目立つ♀および子猿)もいます。
幅2.7mの水路を立ち幅跳びで軽々と飛び越えるとは、驚くべき身体能力ですね!

ここは水路がカーブしているのですが、向こう側から柵の鉄パイプ上を渡って来る個体も登場。
すっかり人馴れした群れのようで、私の姿を認めてもパニックにはならず、落ち着き払った様子で各々が自分の毛皮を掻いて身繕いしています。
丸木橋で休む母ザルの近くで遊び回る子猿たちが微笑ましいですね。

首輪を装着した個体は丸太を抱くように腹這いになり、別の個体から背中や腰のノミ取り(毛繕い)をしてもらうようになりました。
私が腹這いになって撮影しているので、その猿真似をしているのだとしたら愉快ですね。
(まぁ多分、私の考えすぎでしょう。)

ときどき遠くから銃声のような爆音(破裂音)が聞こえてきます。
田畑や果樹園の農作物を守るために設置された無人の爆音機か、あるいは里に下りてきたニホンザルを撃退しようと誰かが空砲を撃っているのかもしれません。
いずれにせよ、猿はすっかり慣れっこで、全く気にしていない様子です。


丸木橋の全体像を横から撮りたくて、後半は私が少し移動してアングルを変更しました。
サルの群れからも私の姿が丸見えになり、離れていても警戒されてしまいました。
不安そうな子猿を母猿が抱きしめています。
やがて群れのしんがりも丸木橋を渡り終え、右手の里に近い二次林(スギと雑木林の混合)に姿を消しました。

撮影後、私もニホンザルの群れを追って杉林に入ってみたものの、見失ってしまいました。
水路の幅を測ると2.7mでした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ニホンザル群れ@丸木橋:用水路
ニホンザル群れ+首輪装着@丸木橋:用水路+相互毛繕い
ニホンザル群れ+首輪装着@丸木橋:用水路+相互毛繕い

2018/01/23

牛舎に忍び込むハシブトガラス(野鳥)



2013年7月中旬

山麓の農村で黒牛を飼養している畜舎の窓枠に止まっていた1羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が中に侵入しました。

畜舎に忍び込んだハシブトガラスが一体何をしているのか直接観察できなかったので動画をお蔵入りしていたのですが、最近読んだ本で謎が解けたので、今頃になって公開します。
『人はなぜカラスとともだちになれないの? (シリーズ 鳥獣害を考える―カラス)』によると、

畜産農家では、ウシやブタなどの家畜がカラスにおそわれる被害がでています。カラスになんどもつつかれ、傷を負う子ウシや子ブタもいます。カラスは目や肛門などやわらかいところをねらうのです。乳牛が、乳房のあたりの血管をなんどもつつかれて、乳がでなくなったり出血死することさえおきています。(中略)家畜やニワトリの飼料も、カラスにとってはごちそうです。ウシやブタが食べているエサを横どりしたり、飼料の袋をやぶって、こぼれた飼料を食べてしまったりするのです。 (p29より引用)



なかなか凄惨で深刻な被害が出ているのですね。
それにしては牛舎の窓を無防備に開け放してあります。

カラスが畜舎に侵入しても中の黒牛は特に騒いだりしませんでした。
その後、牛舎内で飼料を盗み食いしたと思われるハシブトガラスがすぐに外に飛び出して来た瞬間は撮り損ねてしまいました。



2017/12/02

ニホンイタチの死骸



2017年7月上旬・早朝

ノスリ(野鳥)の捕食シーンを撮影した後に同じ道を更に数百メートル進むと、道端に野生動物(哺乳類)の死骸が転がっていました。
夜に車に轢かれたのでしょう。(ロードキル
あるいは先ほど見たように、ノスリなど猛禽類の食べ残しなのかな?
新鮮な死骸ではなく、腹部が死肉食の動物(鳥類?)に食い荒らされていました。
頭部が無傷なら死骸を採集して頭骨の標本を作ってみたかったのですが、損傷が激しかったため、写真で記録するだけに留めました。


採寸する定規を持参しておらず、仕方なく自分の靴と比べてみたところ、頭胴長は約30cmでした。
現場は平地の田園地帯を横切る車道で、溜池の裏手でした。
ホンドテンと迷ったのですけど、これはニホンイタチMustela itatsi)ですかね?
もし間違っていたら、ご指摘願います。

動物の死骸を見つける度に、屍肉食の昆虫を定点観察したり生物分解の過程を記録したいのですけど、この時期は忙しくてとても余力がありませんでした。
どうせカラス(やトビ)にすぐ持ち去られたり食い荒らされてしまうでしょう。(…と自分に言い聞かせて、その場を離れました)
それでも、この辺りにイタチが生息しているという証拠は、私にとって貴重な情報です。




【追記】
川口敏『哺乳類のかたち ~種を識別する掟と鍵~』を読むと、詳しい解説がありました。
・テンとイタチを見分けるポイントは足だ。足の裏を見てもいいし、毛の色でもいい。テンの足は黒いがイタチは黄褐色から茶褐色で黒ではない。 (p26より引用)
・テンとイタチでは、足の裏の肉球の数や配列の違いで識別できる。  (p30)

しかし写真を見返しても、残念ながら足の裏を撮っていませんでした。
イタチの体色はテンと比べるとかなり地味だが、暗いチョコレート色から明るい山吹色までの変異がある。この変異は、体の大きさがある程度相関している。結論を先に言うと、体の大きなイタチの毛色は明るく、小さなイタチは暗い。(中略)このほか、毛色は季節によっても変化する。夏毛と冬毛を比べると、夏毛は暗く、冬毛は明るい。(中略)野外では性別や年齢はわからないので、毛色を頼りにこの2種を識別するのはやはり無理であろう。 (p32)
・近縁な種が同じところで生活することを「同所的分布」と言い、このような地域では体サイズの違いは顕著に表れるので、体の大きさを測定すれば、種を容易に識別できる。したがって、イイズナ、オコジョ、ニホンイタチ、テンの4種は性別と外部計測値だけで識別できる。最低、頭胴長(鼻の先から肛門までの長さ)、尾長(肛門から尾の先端までの長さ、ただし毛の長さは含まない)、後足長(かかとから指の先端までの長さ、ただし爪の長さは含まない)は計測する。値は3ケタあれば十分。  (p28-29)
今後の教訓として、同定するにはやはり現物を採集してしっかり調べないと駄目ですね。

・イタチも♂が極端に大きなグループで、(中略)♂の体長は♀の2〜3倍にもなる。しかし、イタチはハーレムを形成するわけではない。発情期になると、♂はテリトリーを拡大する(このとき交通事故による死亡数も増加する)。 (p38



関連記事(5年後に新鮮なロードキルを発見)▶ 車に轢かれたニホンイタチの死骸に群がるハエ他

2017/10/04

里山の急斜面をトラバース遊動するニホンザルの群れ【後編】



2016年11月下旬
▼前回の記事
里山の急斜面をトラバース遊動するニホンザルの群れ【前編】

急斜面の落葉した雑木林を遊動する野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れの中で、突然、小競り合いが勃発しました。
喧嘩の原因がさっぱり分からないのですが、ハッハッハッ♪ キッキー♪など威嚇の鳴き声を発しています。
木に登っていた個体が、後続の個体に対してなぜか急に怯えて騒ぎ出したようにも見えました。
暴力的な乱闘には至らず、2頭は互いにすぐ離れました。

群れが続々と急斜面を横切って行きます(トラバース)。

子猿を腹に抱えた♀が斜面の倒木に腰を下ろしました。
続いて子猿をおんぶした別個体の♀が遊動しています。


やがて、斜面ではなくて尾根を進む個体が増えてきました。
私の存在が猿の群れに知れ渡り、警戒しているのかな?


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/10/03

里山の急斜面をトラバース遊動するニホンザルの群れ【前編】



2016年11月下旬・午後13:11〜13:21

山中で野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れに遭遇しました。
日当たりの良い急斜面を駆け下りて来た個体(♂)が斜面の途中に伸びた枝に止まりました。
悲鳴♪が聞こえます。
喧嘩で追われて逃げてきた個体なのか、逆に追いかけている個体なのか、状況がよく分かりません。
繁殖期で興奮しているのか、目元が紅潮しています。



カメラを上にパンすると別個体が斜面を走って右に横切り、落葉後の木に登ると体を掻きました。
更に右へ遊動して行きます。
枯れ草や落ち葉に覆われた斜面でニホンザルは保護色になっていて見つけにくいですね。

初めに登場した個体は股間に立派な赤い睾丸をぶら下げた成獣♂でした。
右へトラバースを始めました。
急斜面の枯葉で足元が滑って、登り返すのに苦労しています。

老若男女の猿が続々と現れ、斜面をトラバースして行きます。
どの猿を撮ろうか目移りしてしまいます。

木から降りた個体が仲間について行かず、急斜面を少し降りた所に生えた笹の群落で採食を始めました。
遠くて採食メニューを見分けられないのが残念でした。
笹そのものではなくて、何か藪の枯れた植物を食べている気がします。
(小枝の先の冬芽を食べている?)


親子連れが危険な急斜面をトラバースする際は、幼い子猿が母猿の腰に跳び乗って運ばれる場合(おんぶ)と、子猿が母猿の腹にしがみついて運ばれる場合(抱っこ)があります。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→後編




2017/09/23

落ち葉をかきわけて採食する野生ニホンザルの群れ



2016年11月中旬・午後12:52〜12:58

晩秋の里山で野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れと遭遇しました。
私が山麓で樹上のカラスに気を取られていたら、休耕田に居た2匹の猿が林縁に逃げ出しました。
慌てて撮り始めると、更に多くの猿が山へ逃走。
私から距離を取って落ち着いた老若男女のニホンザルの群れは、林縁の斜面で何やら採食を始めました。

遠くて採食メニューは不明ですが、落ち葉をかき分けてキノコや越冬中の虫を探しているのかもしれません。
落ち葉を掻き分けるのに利き手があるでしょうか?
採食中もこちらを気にして、チラチラ見ています。
横に張り出した木の枝で2頭の子猿が遊んでいるのが微笑ましいですね。

ここで残念ながらカメラがバッテリー切れ。
交換に手間取っている間に猿が山に帰ってしまいました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/07/25

線路脇に尿で縄張りをマーキングする長毛ネコ



2016年7月上旬・午後19:20(日の入り時刻は午後19:05)

日没後に、近所で飼われていると思われる長毛のネコFelis silvestris catus)が線路沿いを散歩していました。
あまりにも毛深くてボサボサなので、一瞬タヌキかと思いました。
こんなに長い毛皮を真夏にまとっていたのでは暑くて堪らないでしょう。

線路の砂利ではなく単線のレールの上を慣れた足取りで歩いています。
線路から少し横に外れると、生い茂ったススキ?の群落の匂いを嗅いで回ります。
やがて植物の茂みに対して後ろを向き、尾を高々と上げ細かく震わせました。(@1:22)
これはオシッコ(小便)によるマーキングですね。
暗過ぎてスプレーがよく見えなかったのは残念でした。
こうして毎晩縄張りをパトロールしているのでしょう。

田中豊美『みぢかなともだちネコ』p48によると、

ネコの社会行動(3)においづけ(マーキング)
ネコは、ふだん生活をしている場所の、木やへい、家のかべなどに、オシッコをふきつけたり、つめとぎをしたりして、「においづけ=マーキング」のためのパトロールをする。自分のナワバリでることを、ほかのネコにしらせるためだ。
オシッコのにおいづけは、♂ネコによく見られるが、♀ネコもたまにする。
シャッシャッとオシッコをふきつけるときに、ヒリヒリとしっぽをふるわせる。



▼関連記事
尿で縄張りをマーキングするネコ



↑【おまけの動画】
同じ素材で自動色調補正した動画をブログ限定で公開します。
日没後の雰囲気が失われるほど強制的に明るくしても、肝心の尿の噴射はよく見えませんね。

長毛ネコ@線路+散歩

2017/07/23

尿で縄張りをマーキングするネコ



2017年5月中旬

堤防の階段で私が休んでいると、向こうから1頭のネコFelis silvestris catus)がノシノシと歩いて来るのに気づきました。
私の姿を認めたのに恐れずやって来て、近くの階段に腰を下ろして休みました。(映像はここから)
目つきが悪く肉付きの良い(太り気味)個体でした。
首輪は見えませんが、きっと飼い猫が夕方に縄張りを巡回(パトロール)しているのでしょう。
やがて立ち上がると、しなやかな身のこなしで階段をゆっくり引き返し始めました。
ときどきこちらを振り返りながら立ち去ります。

柳の灌木の陰に隠れてしまいましたが、猫は階段を登ると、枯れ草に覆われた土手で立ち止まりました。
尻尾をピンと持ち上げ震わせました。(@1:02~1:10)
これは尿スプレーのマーキングでしょう。
小便をかける何か立木など目印となる物があったのか、現場へ確認しに行けばよかったですね。
真相は藪の中。

田中豊美『みぢかなともだちネコ』p48によると、

ネコの社会行動(3)においづけ(マーキング)
ネコは、ふだん生活をしている場所の、木やへい、家のかべなどに、オシッコをふきつけたり、つめとぎをしたりして、「においづけ=マーキング」のためのパトロールをする。自分のナワバリでることを、ほかのネコにしらせるためだ。
オシッコのにおいづけは、♂ネコによく見られるが、♀ネコもたまにする。
シャッシャッとオシッコをふきつけるときに、ヒリヒリとしっぽをふるわせる。


その後も猫の動きを撮り続けると、遊歩道に下りてきました。
どうやら私が階段に居座って猫の散歩道を塞いでいたので、仕方なくぐるっと迂回したようです。
ネコも舗装された道の方が歩きやすそうです。

実は、最初にネコが座ったところは野生動物の溜め糞があった地点のすぐ近くなのです。
長年タヌキかアナグマが残した溜糞だと思って定点観察していたので、もしやネコの糞だったのか?!と意外に思いました。
しかし、撮影直後にネコが座っていた階段を調べてみると、新鮮な糞は残されていませんでした。
溜め糞を利用しているのなら、まず共同トイレの匂いを嗅ぐはずです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。





↑【おまけの動画】
前後の状況も含めた完全版の動画をブログ限定で公開します。


2017/05/30

雑木林でニホンザルとかくれんぼ



2016年11月中旬

里山の急斜面で雑木林の林床を野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)がガサガサと音を立てながら遊動していました。
口に何かを頬張ったのですが、カメラのピントが合う前に警戒して幹の陰に隠れてしまいました。
木に登るかと思いきや、姿を見失いました。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/05/27

晩の路地裏を散歩する長毛ネコ



2016年6月上旬・午後19:23

夜の路樹裏でネコFelis silvestris catus)と遭遇。
一瞬タヌキかと思って慌てて撮り始めたのですが、毛足の長い飼い猫でした。
私は猫を飼ったことがないので、この品種名をご存知の方はぜひ教えてください。(いかにも外国の品種の猫だと思います。)


外灯の明かりだけで暗くても普通のカメラでなんとか撮れました。
ぼろぼろの小屋(納屋?)に潜り込んだ猫は、入り口の匂いを頻りに嗅いでいます。
再び通りに出てくると角を曲がり、見失いました。
こちらを気にせず堂々としている人馴れした個体でした。
やはり近所で飼われている猫なのでしょう。

ちなみに、この日の日の入り時刻は19:00。


2016/11/09

トチノキの種子に残るアカネズミ?の食痕

大きさの比較のため、一円玉を並べてみる。

2016年7月下旬

低山の峠道にトチノキの種が落ちていました。
その種子に大きな丸い穴が一つ開いていました。
これはアカネズミApodemus speciosus)が食べかけた食痕でしょうか。
普通は穴が2つ残るはずですが、この種に穴は一つだけです。
なぜか途中で採食を止めたのですかね?

それともアカネズミとは別な種類の齧歯類による食痕なのかな?

『哺乳類のフィールドサイン観察ガイド』p132より

アカネズミの代表的なフィールドサインといえば、オニグルミの「2つ穴食痕」だ。両側の合わせ目上に2つの穴を空け、穴から中身をかき出して食べる。内部にはかき出した際についた門歯(切歯)のひっかき傷が残る。固い殻のある食べ物は共通してこの食べ方をするらしく、オニグルミだけではなく、サワグルミやウメの種子も同じような2つ穴食痕になる。

インターネットで検索してみると、「吉野・大峰フィールドノート」というサイトで次の記事を見つけました。

●アカネズミとトチノキとの関係について
豊凶の差が少なく、毎年確実に大きな実をつけてくれるトチノキの堅果が、アカネズミの社会を維持していくには、とても重要となってくる。
 トチノキの種子には、非常に毒性の強いサポニンが含まれていて、人がこれを食用にする際にもたいへんな手間と時間がかかる。したがって、アカネズミにとっては、まさに命がけの知恵比べがここでも繰り広げられているはずだ。


その場で見上げるとトチノキが枝葉を茂らせていました。
枝に実がなっていたかどうか、現場で確認するのを忘れました。
写真を見ても見当たりません…。

※ この記事は動画ネタではなく写真のみです。



2016/09/19

唇が紫色の野生ニホンザル



2016年6月下旬

里山の峠道を静かに歩いていると、白っぽい毛皮の若いニホンザルMacaca fuscata fuscata)が雑木林のミズナラ高木から見下ろしていました。
唇が黒紫色に染まっているのは、ひどいチアノーゼでなければ、熟したの実をどこかで食べてきたのではないかと想像しました。
この山域でミズキの実が熟すのは未だ早いと思います。

▼関連記事:2015年8月中旬
ミズキの実を採食するニホンザルの群れ
猿は自分の体を頻りに掻いてから枝から降りました。
今度は猿の方から低い枝まで私の様子を見に降りて来ました。
枝に座った股間が丸見えですけど、性別は♀かな?(自信なし)
しばらくすると枝から少し下りて茂みに隠れました。
林床まで下りると群れを追って雑木林を遊動して行きます。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2016/09/18

野生ニホンザルの群れ(遊動、毛繕い、子猿同士の遊び、赤ん坊の運搬など)



2016年6月下旬

低山の峠道で遭遇した野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れを撮りまくった動画で残り物の詰め合わせです。
個体数が多いと、どれを撮ったら良いか目移りしてしまいます。
とりとめのない映像ですけど、ニホンザルが好きな方にはたまらない映像だと思います。

群れが山中をゆっくり遊動する中で、採食以外の時間は各自がのんびり過ごしています。
独りで自分の毛繕いをしたり、ペアになって相互毛繕いしたりしています。

この時期に赤ん坊を連れて歩く母猿は、腹にしがみつかせたまま四足で歩行運搬しています。
胸に抱いて授乳した後で、そのまま赤ん坊猿を連れて歩けます。
子猿がもう少し成長すると、おんぶというか母親の腰に乗って運ばれるようになります。
見ていて一番面白いのは、母親の傍らで子猿同士で集まって遊んでいる様子です。

首輪を装着した個体もちらっと現れました。(@1:13)
群れの行動域をテレメトリー調査するため、発信器やGPSを取り付けられたのでしょう。



2016/09/16

ウワミズザクラ?樹上で授乳するニホンザル♀の警戒心



2016年6月下旬

山間部の道端で雑木林の樹上で野生ニホンザル♀(Macaca fuscata fuscata)が枝の又の部分に腰掛けていました。
単独行動かと思いきや、赤ん坊ザルを抱いていたと後に判明します。
非常に警戒心が強く、チラチラとこちらを気にしています。
離れたところから望遠レンズで撮っている私にも赤ん坊を絶対に見られないように背を向けていました。
樹種はおそらくウワミズザクラかな?
母猿は口をモグモグと動かしています。
手を動かす採食活動はしてませんので、頬袋に溜め込んだ食物を咀嚼しているのでしょう。

右の樹上にもう一頭のニホンザルが居たようですが、木を下りるまで私は気づきませんでした。
一方、ウワミズザクラ樹上の母猿は動きません。

最後に私がそっと近づいてから撮ると、気づいた猿が慌てて逃げ出す際に、赤ん坊ザルを腹に抱えていました!
素早く木から下りて森へ逃げて行きました。
私に背を向けて乳児を隠しながら、長い間ずっと授乳していたのかもしれません。
私はこの日どうしても先に急ぎたい用事があり、母猿の横をの道を通る必要がありました。
しばらく待っても遊動する気配がなかったので、母猿を驚かせたくはなかったのですけど、動画を撮りながら静かに進みました。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2016/09/14

老いたニホンザル♂が逃げる途中で威嚇



2016年6月下旬

低山の峠道で遭遇した野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)です。

腹に赤ん坊ザルを抱いた♀が私に気づいた途端に、慌てて全力で逃げて行きました。
乳飲み子を抱えてこんなに速く走れるとは驚きです。

つづいて老いた♂が道端の茂みから車道に現れました。
逃げて行く途中で立ち止まり、こちらを振り返りました。
このとき軽い威嚇の表情をしました。
遊動する群れの殿しんがりを務めているのでしょうか。
群れでは長老格なのか、なかなか貫禄のある面構えですね。
目が白く濁っているのが白内障だとしたら、積雪期に晴れると強い紫外線を浴びて雪目になるせいではないかと想像しています。
つまり雪国のニホンザルは老いると視力を失い、生き残れなくなるのかもしれません。
サングラスの発明は人類の福音です。

私がじっとしていると、猿は少し歩き去ってから道端に座り込み、体を掻きました。
この後で、同一個体がクズの蔓を採食します。



2016/09/13

授乳中の子連れニホンザル♀の身体能力



2016年6月下旬

峠道のガードレールに座っていたニホンザルMacaca fuscata fuscata)子連れ♀です。
赤ん坊猿を胸に抱いて授乳していました。
私に気づくと、母猿は赤ん坊ザルを腹にしがみつかせたままガードレール上を渡りながら歩き去りました。
さすがに少し重そうで、一度は足元を滑らせかけました。
母猿がガードレールから立ち上がったのでどうするのかと思いきや、子猿を胸に抱いたままシナノキの枝を掴むと飛びつきました。
素晴らしい身体能力に惚れ惚れしました。
最後は木に登って安全な枝に腰掛けました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


赤ん坊は母親の乳首をしっかり吸っています。

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