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2017/10/27

巣立ちの近いハシボソガラス雛の冒険:後編【2.5倍速映像:野鳥】



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#28


2017年6月中旬

いつものようにハシボソガラスCorvus corone)の巣を微速度撮影で長時間監視していたら、巣立ち前の雛のとても興味深い行動が記録されていました。
前回の記事で紹介した10倍速映像から該当部分を抜粋して、2.5倍速まで速度を落としてみます。
リアルタイム(1倍速)まで速度を落とすと動きに残像が出て不自然になってしまうのです。

給餌後に雛が排泄した糞を持って親鳥が巣から離れると(@0:40)、4羽いる雛鳥のうち腕白な1羽の個体が、巣の右に張り出した鉄骨にピョンと進出しました。(@1:01)
その場で羽ばたき練習したり、足元の鉄骨のボルトを嘴でつついて悪戯したりしています。
強風に吹かれてバランスを崩し、慌てて羽を広げているようにも見えます。

やがて親鳥がまた帰巣し、巣に残った3羽の雛に給餌しました。(@1:41)
鉄骨に居る腕白な雛は、その様子を物欲しそうに見ています。
給餌を終えた親鳥が同じ鉄骨に並んで止まると、腕白な雛は親鳥を向いて軽く餌乞いしました。
腕白な雛が嘴を開けて鳴いた際に、口の中が赤く見えました。(カラスの雛および幼鳥の特徴)
微速度撮影の際に音声が録音されないのはカメラの仕様です。

もしかすると、この雛はそのまま巣立ちするのかな?と私は内心興奮しました。
しかし横で見ている親鳥は
餌で釣ることもなく、雛の巣立ちを促しているようには見えませんでした。
むしろ、危ないから早く巣に戻るよう叱ったのかな?(擬人化しすぎ)
もちろん、もし雛が飛び降りたら親鳥もすぐに追いかけて、茂みなど安全な場所まで雛を誘導するはずです。
やんちゃな雛も高さに怖気づいたのか、危なかっしい足取りながらも自力で鉄骨を伝い歩きして無事に巣へ戻りました。(@1:59)
それを見届けてから親鳥は鉄骨から飛び立ち、次の採餌へ出かけました。(@2:03)
雛の自立や成長を感じさせる行動が偶然撮れてラッキーでした。
欲を言えば、微速度撮影ではなく通常のHD動画でリアルタイムに録画できていれば最高でした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



↑【おまけの映像】
1.25倍速
リアルタイム(1x)近くまで速度を落とすと動きにもっと残像が出て不自然になってしまいます。
微速度撮影はフレームを間引きして記録しているので、仕方がありません。

つづく→#29:雛に餌を与えるハシボソガラス(野鳥)


2017/10/25

巣立ちの近いハシボソガラス雛の冒険:前編【10倍速映像:野鳥】




高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#27


2017年6月中旬・午後16:20〜17:26

ハシボソガラスCorvus corone)の親鳥が共働きで巣に通って4羽の雛に給餌する様子です。

前半は通常のHD動画で撮影したもので、給餌を1回記録しました。
食後に雛が排泄した糞を受け取ったようで、出巣する親鳥の喉袋が膨らんでいます。

後半(@0:41〜)は微速度撮影で63分間、長撮りしました。
10倍速の早回し映像でご覧ください。
計14回、給餌しました。
親鳥を待つ間、暇を持て余した雛鳥はいつものように、各自で羽繕いしたり羽ばたきの自主練をしたりしています。

さて、後半の10倍速映像を注意深くご覧になって、いつもと違う雛の行動に何かお気づきになられましたでしょうか?
親鳥の留守中に1羽の腕白な雛が巣を離れて右の鉄骨まで移動したのです。
横に張り出した鉄骨で羽ばたき練習したり、帰巣した親鳥とその雛が鉄骨に並んで餌乞いしたので、そのまま巣立ちするのかと期待しました。
ところが、しばらくすると兄弟姉妹の居る巣へ自力で無事に戻りました。(@2:35〜2:53)
雛の自立・成長を感じさせる行動が偶然撮れてラッキーでした。
詳しくは次回。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→#28:後編


2017/10/24

ハシボソガラス雛の羽ばたき特訓と羽繕い(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#26


2017年6月中旬・午後16:14〜16:23

ハシボソガラスCorvus corone

2日ぶりに様子を見に来ると、雛4羽とも未だ巣立ちせずにいました。(雛鳥の数は3羽ではなく4羽でした
親鳥♀♂は依然として雛に給餌するため、せっせと巣に通っています。

給餌を終えた親鳥が巣の左横の鉄骨から飛び立ち、鉄塔の天辺から西に伸びる高圧線に止まり直しました。
ここは親鳥が気に入っている監視場所の一つなのです。

親鳥が留守の間、雛が元気に羽ばたき練習を始めました。
自主トレの合間には、自分でのんびり羽繕いしています。
強風に煽られて雛の羽が逆立って見えます。

動画には撮れていないのですが、縄張りを監視していた親鳥が高圧線から飛び立つと、領空侵犯したトビをモビングしに急行しました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#27:巣立ちの近いハシボソガラス雛の冒険:前編【10倍速映像:野鳥】



2017/10/16

ハシボソガラス♀♂の早朝給餌活動【10倍速映像:野鳥】




高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#22


2017年6月中旬・午前4:22〜6:03 (日の出時刻は4:15)


ハシボソガラスCorvus corone)の♀♂親鳥による早朝の給餌活動を微速度撮影してみました。
10倍速の早回し映像をご覧ください。
望遠レンズで巣を狙い、やや引きの絵で親鳥の出入りを監視します。

2羽の親鳥が続けざまに入巣することがあるので、朝からつがいで共稼ぎしていることが分かります。
長撮りで記録した1時間41分の間に計14回、親鳥が帰巣しました。
平均すると7分15秒に1回、親鳥のいずれかが雛に給餌している計算になります。
ただし親鳥が毎回本当に雛へ給餌しているとは限りません。
採餌に出掛けても空荷で帰巣することがあるのですが、引きの絵では給餌の有無がしっかり見分けられません。
この巣では雛を3羽(または4羽?)育てていますから、それぞれの雛は毎回餌にありつける訳ではありません。

留守番している間に雛鳥は羽繕いしたり、元気に羽ばたき練習したりしています。
微速度撮影すると、背景を流れる雲の動きも美しいですね。
西から鉄塔を狙うと朝は完全に逆光になります。
肉眼では朝日が眩しくてとても見ていられませんが、映像ではむしろカラスのシルエットが強調されて見えやすくなりました。

朝は親鳥が鉄塔の西側でも採餌するようになったのが珍しく(興味深く)思いました。

夕方に観察していたときには、親鳥は私を警戒して鉄塔の西側では採餌しなかったのです。
西側に私が居座って撮影していても気を許してくれるようになったのか、それとも一日の時間帯によって餌場を使い分けているのかもしれません。


再生時刻  行動
0:13 帰巣、給餌
0:21 出巣
1:16 帰巣、給餌
1:44 出巣     しばらく巣の右の鉄骨で休息。
1:46 帰巣、給餌 すぐ戻ってきた? 別個体の親鳥?
1:47 出巣
2:57 帰巣、給餌
2:59 出巣
4:30 帰巣、給餌
4:33 出巣
5:29 帰巣、給餌
5:33 出巣
6:26 帰巣、給餌
6:27 帰巣、給餌 もう1羽の親鳥が続けざまに入巣。
6:29 出巣      2羽が続けざまに出巣。
6:44 帰巣、給餌
6:47 出巣
6:55 帰巣、給餌
7:15 出巣     しばらく巣の右の鉄骨で休息。
7:45 帰巣、給餌
7:49 出巣
7:50 帰巣、給餌
7:52 出巣
8:32 帰巣、給餌
8:38 帰巣、給餌
8:40 出巣
8:41 出巣
10:11 撮影終了




※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→#23:給餌直後に雛の糞を持ち去るハシボソガラスの親鳥(野鳥)


2017/10/11

ソヨゴの雄花でハナバチを狩るツチスガリ♀



2017年6月下旬

街路樹として植栽されたソヨゴの雄株で地味な花が咲いていました。
雄花の盛りは過ぎているものの、小さな黒い狩蜂が訪花していました。
体節がごつごつと節くれだっていて、腹部に黄色のストライプが一本あります。
吸蜜目的ではなく、獲物を探索しているようです。

花上で獲物(ミツバチ♀?)の胸背を噛んで仕留めると、葉に移動して身繕いを始めました。
獲物を抱えると馬乗りに跨っています。
最初は探餌飛行していたのに、毒針で獲物に麻酔する瞬間をしっかり撮れなかったのは残念無念…。
最後は獲物を抱えて巣へ飛び去りました。

スナップショット写真を見直すと、この狩蜂はナミツチスガリ♀(Cerceris hortivaga)またはその仲間だと思われます。
だとすると獲物はコハナバチの一種でしょう。

こんな平地の街中(中心街)に単独性狩蜂がいるとは驚きです。
意外に自然が残っているのでしょう。
今までナミツチスガリとは山道でしか出会ったことがないのです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



ソヨゴ雄花
ソヨゴ雄株の花

ちなみに、同じ通りの20mぐらい離れた地点にソヨゴ雌株の花も咲いていました。

▼関連記事
ソヨゴの雌花で吸蜜するクロマルハナバチ♀


2017/10/09

夜明け前の巣で目覚めるハシボソガラスの雛(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#18


2017年6月中旬・午前3:48〜4:11(日の出時刻は4:15)

ハシボソガラスCorvus corone)雛の巣立ちを見届けたくてしつこく通っているのですけど、さすがに飽きてきました。
そこで、撮影時刻をがらっと変えてみました。
夜明け前に出陣すると、晴れた夜空に明るい満月(月齢16.3)が出ていました。

いつもの撮影ポイントに着いて確認すると、3羽の雛鳥は未だ巣立ちしていなくて一安心。
前日は夕方まで雨が降ったので、定点観察をさぼってしまいました。
そろそろ梅雨入りしそうです。

朝露の降りた地面に座ると濡れるので、小さな折り畳み椅子と座布団を持参しました。
じっと座っていると冷えるため、冬のように防寒具を着こみます。

予想した通り、夜間は親鳥が巣に居ないことが分かりました。
親鳥のねぐらは別な所にあるようです。(※追記参照)
雛が孵化したばかりで体温調節できない時期は親鳥♀が夜通し抱雛すると思われますが、未だ自分の目で確かめてはいません。

やがて東の空がきれいな朝焼けになりました。
親鳥が朝一でいつ帰巣するか分からないので、フォトジェニックな朝焼けを撮りたい誘惑を抑えつつ、三脚のカメラは巣にズームしたまま監視を続けます。

未明から巣内で雛が身動きしています。
白々と夜が明けてくると、目覚めた雛が羽根を伸ばし、羽繕いを始めました。
この撮影アングルだと朝は逆光になり、カラスのシルエットがくっきり見えます。

周囲で聞こえる野鳥の早朝コーラス♪が素晴らしいですね。
キジ♂も近くで縄張り宣言♪の母衣打ちを繰り返しています。
カラスの鳴き声も聞こえるようになりましたが、居場所は分かりません。

つづく→#19:日の出から巣に通い雛に給餌するハシボソガラス♀♂(野鳥)




※【追記】
中村眞樹子『なんでそうなの 札幌のカラス』によると、
春から夏は繁殖期なので、縄張りを持っている成鳥は、ねぐらへは行かずに自分の縄張り内で寝ます。つまりその時期に(集団)ねぐらを利用しているのは、まだ縄張りを持たない若いカラスということ。 @p19-20より引用
北日本(東北地方の積雪地域)のカラスを観察している者としては、関東や西日本の観察記録よりも『札幌のカラス』の方が参考になります。


3:48 am

ミゾソバの花蜜を吸うフタモンアシナガバチ♀



2016年9月下旬

水辺に近い遊歩道の脇に咲いたミゾソバの群落でフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)のワーカー♀が訪花していました。
この組み合わせは初見です。
吸蜜の合間に身繕いしています。



2017/10/03

里山の急斜面をトラバース遊動するニホンザルの群れ【前編】



2016年11月下旬・午後13:11〜13:21

山中で野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れに遭遇しました。
日当たりの良い急斜面を駆け下りて来た個体(♂)が斜面の途中に伸びた枝に止まりました。
悲鳴♪が聞こえます。
喧嘩で追われて逃げてきた個体なのか、逆に追いかけている個体なのか、状況がよく分かりません。
繁殖期で興奮しているのか、目元が紅潮しています。



カメラを上にパンすると別個体が斜面を走って右に横切り、落葉後の木に登ると体を掻きました。
更に右へ遊動して行きます。
枯れ草や落ち葉に覆われた斜面でニホンザルは保護色になっていて見つけにくいですね。

初めに登場した個体は股間に立派な赤い睾丸をぶら下げた成獣♂でした。
右へトラバースを始めました。
急斜面の枯葉で足元が滑って、登り返すのに苦労しています。

老若男女の猿が続々と現れ、斜面をトラバースして行きます。
どの猿を撮ろうか目移りしてしまいます。

木から降りた個体が仲間について行かず、急斜面を少し降りた所に生えた笹の群落で採食を始めました。
遠くて採食メニューを見分けられないのが残念でした。
笹そのものではなくて、何か藪の枯れた植物を食べている気がします。
(小枝の先の冬芽を食べている?)


親子連れが危険な急斜面をトラバースする際は、幼い子猿が母猿の腰に跳び乗って運ばれる場合(おんぶ)と、子猿が母猿の腹にしがみついて運ばれる場合(抱っこ)があります。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→後編




2017/10/02

雛の糞の世話をするハシボソガラス親鳥(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#15


2017年6月上旬

排糞行動の撮影に執念を燃やしています。

採餌から戻って来たハシボソガラスCorvus corone)の親鳥が巣の一段右下の鉄骨に一旦止まってから飛び上がり、帰巣しました。
雛鳥の一羽に口移しで給餌しました。
しばらく待つと、食後の雛が排便した糞をすかさず受け取った親鳥が喉袋に入れて、巣から左に飛んで行きました。
動画を高画質で視聴すると、受け損ねた糞の一部が巣から落ちる様子が見えます。(@0:22)

住宅地の電線に止まった瞬間に、親鳥が喉袋から雛の糞を吐き出しました(@0:34)。
カメラのズームが間に合わなかったものの、なんとか糞の落下が写っていました。
(オリジナルの動画では辛うじて写っていたのに、YouTubeにアップロードすると画質が劣化してしまい、残念ながら肝心の排糞シーンが不明瞭です。)

嘴を電線で何度も拭っています。
小休止してから左へ飛び去りました。
次の採餌に向かったのでしょう。

親鳥は毎回同じ場所で排糞するとは限らず、何箇所かお気に入りの排糞スポットがあるようです。
撮影を終えて帰り際に住宅地の電線の下を見に行ったら、雨上がりで路面が洗い流されていて、鳥の糞は1つしか見つけられませんでした。
糞害で困るほどの状況ではなさそうです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#16:ハシボソガラス親鳥の育雛・給餌(野鳥)


2017/09/29

ハシボソガラス雛鳥の羽ばたき練習と羽繕い(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#14


2017年6月上旬・午後14:39〜15:37

ハシボソガラスCorvus corone)の雛鳥が巣で留守番中に羽ばたき練習する様子をまとめてみました。
この日は2回、動画で撮ることが出来ました。
残りの時間は、3羽の雛が暇そうに各々で羽繕いしています。

雛がすっかり大きく育ったので、鉄塔に近づいて下から見上げるアングルでも雛の姿が見えるようになりました。
羽ばたき練習は撮り損ねてしまいましたけど、羽繕いシーンを近くから観察・録画できました。
カラスの幼鳥の特徴である、赤い口内(嘴の中)がしっかり見えました。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#15:雛の糞の世話をするハシボソガラス親鳥(野鳥)


動画を優先したので羽ばたき練習中の写真は撮れず。
腕白盛りの雛が元気に暴れるので巣の崩壊が進行中?

2017/09/28

巣で待つ雛にせっせと餌を与えるハシボソガラスの親鳥♀♂(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#13


2017年6月上旬・午後14:37〜15:22


いつもの撮影ポイントでカメラを三脚にセットし、望遠レンズで覗いてみると、巣内で3羽のハシボソガラスCorvus corone)雛が羽繕いしていました。
親鳥の♀♂つがいが共働きで給餌しに通って来る様子をまとめてみました。
冒頭のシーンでは親鳥が1回の給餌で2羽の雛鳥に口移しで餌を与えていました。

この日もまた、出巣した親鳥が鉄塔から伸びる高圧線に止まって、しばらく辺りを監視することがありました。
そこがお気に入りの(最適の)監視場所でもあり、巣から運び出した雛の糞を捨てる排糞スポットでもあるのでしょう。
嘴を高圧線で拭っているのはきっと排糞した直後なのだろうと推測しています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#14:ハシボソガラス雛鳥の羽ばたき練習と羽繕い(野鳥)



2017/09/23

キアシナガバチ♀が桑の実を吸汁?



2017年6月上旬

キアシナガバチPolistes rothneyi)のワーカー♀がヤマグワの果実に止まっていました。
林縁は薄暗くてピント合わせに苦労したので、蜂が何をしていたのかよく見えませんでした。
この桑の灌木に繰り返しやって来るので、最初は桑の枝に営巣しているのかと思いました。
しかし、そうではありませんでした。
黒く熟した果実を選んで止まっているのなら、噛んで甘い果汁を飲んでいたのでしょう。
未熟な赤い実に止まっていたときは、すぐに飛び立ってしまいました。
もしかすると、桑の実で吸汁しに来る昆虫を捕食しようと、獲物を探索・待ち伏せしていたのかもしれません。

その後は桑の葉に止まって身繕いしてくれたおかげで、ようやくキアシナガバチだという確信を持てました。
化粧が済むと蜂は桑の隣で満開に咲いたエゴノキの花の周囲を獲物を探してゆっくり飛び回り、茂みの陰に消えました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/09/12

巣で羽ばたく練習を始めたハシボソガラスの雛(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#5



2017年6月上旬・午後17:07〜17:34

定点観察の間隔が開いてしまいました。
13日ぶりに巣の様子を見に来たら、ハシボソガラスCorvus corone)の雛がだいぶ育っていました。
抱雛の必要がなくなった親鳥は、つがいで採餌にでかけています。(共稼ぎ)
親鳥を待っている留守中に、夕方で暗くなってきた空を背景にして、雛が巣で立ち上がって羽ばたき練習をしていました。
この巣では初見の行動です。
巣立つまでに飛翔筋の筋力をつけなければいけません。
映像の後半は、雛が自分で羽繕いしています。

今度こそ、なんとか雛の巣立ちまで見届けたいものです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。(実際はもっと薄暗い)

つづく→#6:巣に通って雛に給餌するハシボソガラスの親鳥(野鳥)



2017/09/11

ベニカナメモチの樹液を舐めるコガタスズメバチ♀



2016年10月中旬

ベニカナメモチ(レッドロビン)の生け垣でコガタスズメバチVespa analis insularis)のワーカー♀が枝から滲み出る樹液を舐めに来ていました。
素人目には最近枝を剪定された形跡はないのに不思議です。
晩秋になると枝先から自然に樹液を分泌するようになるのかな?
もしかすると、スズメバチが樹皮を噛んで傷つけて、樹液の分泌を促しているのかもしれません。

1匹が吸汁の合間に身繕い(休息?)していたら突然、左からもう一匹♀が飛来しました。
軽く小競り合いになったものの、すぐに飛び去りました。
同じ巣(コロニー)から来たのでしょう。
2匹は同じ小枝で仲良く吸汁するようになりました。
生垣をあちこちに飛び回ります。

ミツバチが餌場の位置情報をダンスで正確に伝達するのに対して、スズメバチは巣の仲間を餌場に呼び寄せることはありません。
外役中の各ワーカーが偶然に同じ餌場を見つけたのでしょう。
他のコロニーの個体に対しては占有行動をするのでしょうか?
雑木林でよく見られる樹液酒場とは異なり、この生垣の樹液スポットはあちこちに点在している上に個々の分泌量が少ないので、防衛しにくい気がします。

山内博美『都市のスズメバチ』によると

・生け垣によく使われるベニカナメモチ(レッドロビン)にもスズメバチがやって来る。(p45より引用)
・レッドロビンの樹液を舐めるコガタスズメバチ(写真のキャプション)
普段の私の虫撮りは「犬も歩けば棒に当る」式の行き当りばったりのスタイルなのですが、この記事は予備知識を元に「撮りたい!」と思ってレッドロビン生垣の見回りに出かけ、ものにしたネタです。



▼関連記事 
ベニカナメモチ生垣の樹液を舐めるキイロスズメバチ♀

レッドロビンの生垣で樹液を吸いに来たコガタスズメバチ♀ 






2017/09/10

抱雛を止めて巣から飛び立つハシボソガラス(野鳥)



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#3


2017年5月中旬

夕方に通りかかると、ハシボソガラスCorvus corone)の親鳥(おそらく♀)が在巣で抱雛していました。
辺りをキョロキョロ見回したり、羽繕いしたりしています。
夕日に対して完全に逆光のアングルですけど、どうせカラスは真っ黒なので、シルエットが際立って好都合かもしれません。

急に親鳥が立ち上がると、右横の鉄骨へピョンピョン跳んで移動しました。
巣を離れると、左の農地へ向かいました。
雛あるいは自分自身のために採餌に出かけたのでしょう。


※ 逆光のため、動画編集時に自動色調補正を施しています。


つづく→#4:ハシボソガラス♀が巣で抱雛し♂が給餌に通う(野鳥)


2017/09/03

畑や空中で虫を捕食するハクセキレイ♀の妙技(野鳥)



2017年6月上旬

家庭菜園でハクセキレイ♀(Motacilla alba lugens)を見つけました。
土を耕したものの作物は未だ何も生えていない畑を忙しなく走り回って土を啄んでいます。
それだけでなく、ときどき飛び上がって空中を飛んでいる虫を直接捕食しています。
華麗に舞う素早い動きに感嘆しました。
ハイスピード動画に撮れたら面白そうですけど、動きが予測不能なので難しそうです。


(セキレイ科は)しばしば空中でも虫を捕らえる。長い尾はこのときにバランスをとるのに役立つ。 (『色と大きさでわかる野鳥観察図鑑』p135より引用)


捕らえた虫を嘴に貯めていないので、雛に給餌するためではなく自分の食餌なのでしょう。
(未だ繁殖に参加しない若鳥なのかもしれません。)

▼関連記事
雛のために橋で虫を捕食するハクセキレイ♀(野鳥)

畑だけでなく、ときどき横の舗装路にも移動して昆虫を捕食しています。
途中でときどき羽繕いしました。
最後はチュチュチュン♪と鳴きながら民家の向こうへ(田んぼの方へ)飛び去りました。



藤田祐樹『ハトはなぜ首を振って歩くのか(岩波科学ライブラリー)』を読んでいて、ハクセキレイについて意外な事実を知りました。

セキレイ類をしばらく観察していると、たしかに尾羽をピョコピョコと上下に振っている。これはたいへん目立つ行動だ。セキレイのことを英語でワッグテイル(wagtail)というが、ワッグは振るという意味で、テイルは尾である。すなわち、英語ではセキレイは「尾振り」と呼ばれているわけだ。(中略)セキレイは歩くときには尾を振りません。首を振って歩きます。 (p104-105より引用)

実際のところ、セキレイは歩くときには尾を振らない。立ち止まっているときに振るのである。そして、歩くときには、ハトと同じように首を振って歩いている。セキレイはしばらく歩き、立ち止まっては尾を振り、また歩きといった動作を繰り返す。尾を振る印象があまりに強すぎるのと、歩いている途中で頻繁に立ち止まるので、つい歩きながら尾を振ると思ってしまうのだろう。 (p105より)

セグロセキレイを観察し、セキレイの尾振りは、天敵を警戒している時に頻繁に行なわれることを明らかにした。捕食者に対して、自分は気づいていることを伝えるメッセージだというのだ。(中略)ハクセキレイは、採食しているときにより頻繁に尾を振っていたこと、さらに、採食中でも、餌をついばんでいるときよりも、頭をあげて左右をキョロキョロして周囲を警戒しているときのほうが、頻繁に尾を振っていたことがわかったのだ。(p106より)
今回の映像を見直しても、確かにその通りでした。
身近な普通種の鳥の行動を観察するだけでも面白い科学のネタは転がっているのだと感銘を受けた本です。


オオハナウドで寄主のキアゲハ幼虫を探索するアゲハヒメバチ♀



2017年6月上旬

キアゲハPapilio machaon hippocrates)の幼虫を採集・飼育するつもりで、オオハナウド(セリ科)の群落を調べに来ました。
農業用水路沿いの林縁で背高く育ったオオハナウドの周囲を、派手な体色のハチが思わせぶりに飛び回っていました。
訪花していても吸蜜していませんから、寄生蜂アゲハヒメバチ♀(Holcojoppa mactator)の寄主探索だと気づきました。

この寄生蜂がキアゲハの蛹から羽化する様子を以前、観察していたので、これでミッシング・リンクが一つ繋がりました。

▼関連記事
キアゲハに寄生したアゲハヒメバチ♀の羽化

オオハナウドの群落周辺を飛んだり葉上を徘徊したりして、寄主のキアゲハ幼虫を探索しています。
葉で休み、身繕いすることもありました。
残念ながら寄主への産卵行動は観察できませんでした。
今回アゲハヒメバチを採集できなかったので、性別を外見で見分けられない私は、その行動から勝手に♀だろうと判断しました。
雄蜂♂が交尾相手の♀を待ち伏せしていた可能性もありますかね?

蜂が居なくなってからこのオオハナウド群落を調べてみると案の定、鳥糞様のキアゲハ若齢幼虫が4頭見つかりました。
きっとアゲハヒメバチ♀が既に産卵した後なのでしょう。
寄生されたと思われるキアゲハ幼虫をあえて採集・飼育して、寄生蜂の羽化を確かめたり被寄生率を調べたりすればよかったのですが、この時期は他のプロジェクトが忙しくて余力がなくて無理でした。



【追記】
福田晴夫、高橋真弓『蝶の生態と観察』を読んでいたら、この寄生蜂がどのステージの寄主に産卵するのか記述されていました。
アゲハチョウ属やアオスジアゲハ属に寄生するアゲハヒメバチは、寄主の1齢または2齢幼虫の体内に産卵し、やがて孵化したこのハチの1齢幼虫は発育を停止、寄主の蛹化後に成育して1頭の成虫(ハチ)となって脱出する。 (p112より引用)



アゲハヒメバチ@オオハナウド葉
アゲハヒメバチ@オオハナウド葉

オオハナウドの群落
キアゲハ若齢幼虫
キアゲハ若齢幼虫

2017/08/22

川岸の倒木で羽繕い、脱糞するカワウ(野鳥)



2017年5月下旬

川岸から川に横に張り出した倒木で黒い物が動いているのを見つけました。
初めは黒いビニール袋がひっかかっているのか、カラスかと思ったのですが、念のために望遠レンズで見てみるとその正体はカワウPhalacrocorax carbo)でした。
最近の私はカラスの観察ばかりしているので、黒い鳥に対して目ざとくなっているようです。



上流を向いて止まったカワウは初めキョロキョロと辺りを警戒していましたが、その後はひたすら羽繕いを念入りにしていました。

ウ類の翼羽は油分が少なくあまり水をはじかないため、長時間、同じ姿勢を保ち濡れた翼を広げ小刻みに震わせ翼を乾かす習性を持つ。(wikipediaより引用)
引きの絵にすると、川面にカワウの影が映っています。
川岸に漂着したゴミが見苦しいですね。
郷土の川が汚れているのは本当にお恥ずかしい限りです。
嘆くばかりでなく、愚直に川のゴミ拾いを続けるしかありませんね。

途中、その場で白い液状の糞を大量に放出しました。(@0:32)
直後に翼を力強く羽ばたいています。
またしばらくすると、お辞儀をしながら翼を広げるという謎の行動が見られました。(@5:19)
このときのスナップショットを見直すと、背中?の羽根が抜けている(ように見える)部分が数カ所ありました。



これは病的な症状なのか、それとも正常な換羽期なのですかね?
(たまたま何かの拍子に地肌が見えただけ?)
素人考えでは、そもそも繁殖期の成鳥なら日中こんなにのんびり過ごさない気がします。(†追記参照)
若鳥なのでしょうか?

アオサギ?が近くから飛び去ったときもカワウはさほど動じず、つられて逃げ出すこともありませんでした。
粘っても一向に飛び立つ気配がないので撮影終了。
数時間後に再びチェックすると、カワウは居なくなっていました。
塒(ねぐら)やコロニーはどこなのだろう?
止まり木の少し下流には二段堰がありました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


▼関連記事
川に潜って漁をするカワウ(野鳥)

【参考文献】
県内のカワウ営巣地を知りたくてネット検索してみたらヒットしました。

・カワウ営巣地におけるドライアイスを使用した個体数管理の効果(PDFファイル)
・カワウの生態と最新の生息状況 -科学的な対応のために(PDF:元はパワーポイントのプレゼン資料?)
一つ目は「個体数調節」とマイルドな表現を使ってますけど、ちょっとショッキングな研究です。
私は魚釣りをほとんどやらずに育ったので、カワウに対する漁民の憎悪と混じりっ気なしの殺意にたじろいでしまいます。
ヒトとカワウのこういう軋轢も知っておかないといけませんね。
もし新たに営巣地を見つけたら秘匿する必要がありそうです。



↓【おまけの映像】
カワウを観察するのが未だ二回目の私は長撮りした映像をずっと見ていられます。
しかし思い入れがない皆さんには退屈でしょうから、半分にカットしました。
もしかするとカワウの羽繕いに決まった手順があるかもしれないので、ノーカット版もブログ限定で公開しておきます。
どんな行動にも前後の文脈に何か意味があるかもしれない、と常々思ってしまうのです。(カットに躊躇してしまうのはただの貧乏性?)




†【追記】
中川雄三『水辺の番人 カワウ (月刊たくさんのふしぎ2017年11月号)』によると、
 カワウはほかの多くの鳥とちがって、まだ寒い冬から子育てをはじめます。(中略)繁殖の時期をむかえたカワウは、頭に白髪のような白い羽が目立つようになります。 (p30より引用)
映像の個体は頭部に白い羽毛があまりありませんね。
ここは雪国ですが、もうカワウの繁殖期は終わっているのかな?
同じ本でもう一つ、とても興味深い記述がありました。 
 カワウの水かきにも秘密があります。ふつうは水かきがついていると、木の枝につかまるのがむずかしくなります。(中略)カワウは水かきをもつにもかかわらず、上手に枝をつかむことができます。 
 多くの鳥は前に3つ、後ろに1つのゆびをもちますが、カワウは前だけに4つのゆびがあり、それぞれのゆびの間に水かきがあります。この4つのゆびを使い、木をぎゅっとつかむのです。 (p20-21より引用)
児童向けの月刊誌と侮ってはいけません。
一流の動物写真家による見事な生態写真が満載で、とても勉強になりました。
私も次に機会があれば止まり木に居るカワウの水かきに注目してみたいところですが、ブラインドを使うなど工夫してもっと近づいて撮る必要がありそうです。

2017/08/20

ハシブトガラス♀♂の求愛給餌と相互羽繕い(野鳥)



2017年5月上旬

アカマツ樹上でのハシブトガラス営巣記録#4


ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の巣があるアカマツに対して左奥の落葉高木(樹種不明)にいつの間にか親鳥の1羽αが止まっていました。
芽吹き始めた樹上で嘴を足元の枝に擦り付けたりのんびり羽繕いしたりしています。
やがて右から番(つがい)のもう一羽βが飛来しました。(@0:30)
同じ枝に並んで止まると左のαLが両方の翼を持ち上げてばたつかせました。
これはカラスの雛や幼鳥がやる餌乞い行動と同じです。
右のβRがそれに応え、口移しで給餌しました。
食後は2羽とも嘴を枝に擦り付けています。
カラスの求愛給餌行動を見たのは初めてです。
きっとβRが♂なのでしょう。
遠くて風が強いこともあり、α♀による餌乞いの鳴き声などは聞き取れませんでした。

プレゼントで♀の胃袋を掴んだ後に右の個体R(♂)がキスを迫ると左の個体L(♀)がのけぞって嫌がっているのが、見ていて微笑ましく思いました。
めげずにR♂がL♀に軽い相互羽繕いを数回行いました。(ニホンザル同士の蚤取り行動を連想します)
お返しの羽繕いはなかったので、厳密には「相互羽繕い」ではなく「対他羽繕い」ですね。
とにかく仲睦まじい様子で熱々です。
妬けるねー。

『科学のアルバム:カラスのくらし』によると、

この時期には、♀のカラスが♂のカラスに食べ物をねだることがあります。この行動は、のちにたまごをうむ♀のカラスに、より多くの栄養分をあたえることにやくだっているようです。
♀のカラスに食べ物をあたえる、♂のカラス。♀は羽をふるわせ、クークーと鳴いています。(p14より引用)
♂が♀に食べものをあたえる行動は、♀が産卵期をむかえてからもずっとつづきます。(p15より)



最後はほぼ同時に枝から飛び立ちました。
カーカー♪鳴きながら左に飛び、1羽はスギ高木の天辺に止まりました。
また私に対する警告です。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

私がハシブトガラスの巣を撮影しているとあまりにも親鳥が嫌がるので、短時間で切り上げて帰りました。
親鳥がストレスでこの営巣地を放棄してしまうのでは本末転倒になってしまいます。

つづく→#5:巣で給餌後に抱雛するハシブトガラス♀(野鳥)



▼関連記事(3、6年後に撮影)
モミ樹上の巣で求愛給餌するハシボソガラスの♀♂つがい(野鳥)

パートナーにパンを求愛給餌するハシブトガラス(野鳥) 



営巣木との位置関係

2017/08/15

キリの枝を登り身繕いするツマジロカメムシ



2017年5月中旬

橋の下にそびえ立つキリ(桐)の高木の花を更に観察すると、もう一匹のツマジロカメムシMenida violacea)が 枝先に止まって足を擦り合わせ身繕いしていました。
やがてせかせかと早足で徘徊を始め、太い枝に達すると一休み。
また少しだけ登り、枝の反対側に回りこむと、飛び立ちました。
枝からも吸汁していたのかどうか、不明です。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



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