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2019/09/06

早朝に営巣木の上空でノスリ親鳥を追い回すハシボソガラス(野鳥)




ノスリ(野鳥)営巣地での観察記録#10



▼前回の記事
夜明けに樹上で鳴き続け偵察飛翔を繰り返すノスリ親鳥(野鳥)

2019年5月下旬・午前4:45頃(日の出時刻は午前4:20)

柳樹上のノスリButeo japonicus)の巣を私が撮っている間に、左のポプラ樹間で親鳥がピィー、ピィー♪と甲高い声で鳴き続けています。
早朝の縄張り宣言なのでしょうか?
それに応えて巣内の雛が鳴くこともなく、全く動きがありませんでした。
ノスリ親鳥が鳴くリズムが急に崩れたので、何事かと思ってカメラを左に向けると、河畔林の上空でノスリ親鳥(左翼の風切羽が1枚抜け落ちた個体)とハシボソガラスCorvus corone)の空中戦が繰り広げられていました。
営巣木の周囲で縄張りの偵察飛翔を繰り返すノスリ親鳥がカラスを追い払おうとして返り討ちに遭ったようです。

情けなく悲鳴を上げて♪逃げるノスリをハシボソガラスがガーガー♪鳴きながらしつこく追いかけています。
この河畔林にはカラスの巣も幾つもありますから、ノスリとカラスは縄張り争いの緊張状態が続いているようです。
ノスリと出くわす度にカラスは擬攻撃(モビング)しています。
右に逃げたノスリは旋回して元のポプラ樹冠に戻り、一方カラスは深追いしてきませんでした。
その後もノスリはめげずにポプラ樹上でひたすら鳴き続けています♪(縄張り宣言?)。
しばらくすると再び右に飛び出し、一回りするとすぐに元のポプラ樹冠に引き返しました。
縄張りを誇示しながらの偵察飛行なのでしょうか?

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

つづく→#11:柳樹上の巣で抱雛するノスリ親鳥(野鳥)


二回目の繁殖のため巣穴を物色するムクドリ【HD動画&ハイスピード動画】(野鳥)



2019年6月中旬

街なかの車道に面した2階建ての某事務所の屋根裏の壁に丸い穴が開いています。
その穴に興味を示した1羽のムクドリSturnus cineraceus)が繰り返し訪れていました。
何のための穴なのか分かりませんが、左にもう一つある穴は塞がれていました。
電線やケーブルを屋内に引き込むための穴でもなさそうです。(煙突を通す穴だったのかな?)
穴の中から雛が餌乞いする鳴き声が聞こえないので、営巣中ではないようです。
どうやら営巣地を物色しているようですが、まさか、これから2回目の繁殖を行うのでしょうか?
確かムクドリの繁殖は年に1回のはずでは…?とうろ覚えだったの調べてみると、私の知識が間違っていました。
菅原光二・丸武志『カラー版自然と科学50:ムクドリ』によると、

・はんしょく期は3月から7月です。 (p7より引用)
つがいは、一年に二回はんしょくすることができます。後半には、前半に巣あなを手にいれることができなかったつがいもはんしょくしているようです。 (p20より引用)



平凡社『日本動物大百科4鳥類II』によれば、

ムクドリの第1回の繁殖は4月上旬から6月上旬までである。 (p162より引用。第2回目の繁殖期間の記述なし)



電線に止まったムクドリが巣穴の方を向いて、入巣のタイミングを慎重に見計らっていました。
背後でじっと見ている私に巣の位置を知られたくなくて警戒しているのかな?
電線を横歩きして巣穴の正面まで来ました。
初めのうち、私はてっきり雛に給餌するために帰巣する親鳥なのだろうと単純に予想していました。

しばらくすると、ムクドリは電線から緑のトタン屋根に跳び移りました。
次に下を何度も見ながら屋根の縁を横に歩き、巣穴の上まで移動しました。
遂に屋根から飛び降りるとし、丸くくり抜かれた巣口の縁に止まりました。(@1:04)
華麗なホバリング(停空飛翔)を、まずは1/5倍速のスローモーションでご覧下さい。
真っ暗な穴の中を覗き込んで、じっくり物色しています。
ところが結局は穴の中に入らず、身を翻して飛び去りました。

一旦、電線に戻ったムクドリは、再びトタン屋根に飛んで移動しました。
なぜか穴に直接飛び込もうとはしないで、とても慎重に回り道をしています。
これは私の想像ですが、穴の中に古い鳥の巣があるのを見て、巣の持ち主が戻って来て怒られる(攻撃される)のをこの個体は恐れているのかもしれません。
ムクドリは慎重に時間をかけ、前回と同じ帰巣ルートで巣口の縁に止まりました。
華麗なホバリング(停飛)を、まずは1/5倍速のスローモーションでご覧下さい。(@4:06)
穴の奥を覗き込み、長々と逡巡してから、ようやく意を決したように穴の中に飛び込みました。(@6:01)

巣穴から飛び出す瞬間を240-fpsのハイスピード動画に切り替えて撮ってみました。(@6:05〜)
もし育雛中であれば、巣から飛び去る親鳥は雛の糞を嘴に咥えているはずです。(排糞行動)
しかし、ようやく穴の奥から顔を出したムクドリは、白い糞を咥えていませんでした。
穴の縁に足を掛けてから外に飛び立つまでに、なぜか長いこと躊躇していました。(編集でカット)
キョロキョロと周りを警戒しています。
最後は羽ばたきながらこちらに向かって飛んできて、私の頭上を飛び越えて行きました。

その後、この穴でムクドリが営巣したかどうか確認していません。
たまに通りかかっても、ムクドリの姿は見かけませんでした。


ムクドリ(野鳥)@電線
ムクドリ(野鳥)@電線・全景
ムクドリ(野鳥)@電線・全景 (左の穴には興味なし)
ムクドリ(野鳥)@屋根裏壁:巣穴物色

屋根裏の穴(左側)



2019/09/05

川の水深計の天辺で見張るモズ♂とヒヨドリ(野鳥)



2019年6月中旬

水害対策のための自動水深計と思われる装置が川の中に設置してありました。
川から垂直に立っている柱には小さなソーラーパネルが付属しているので、川の水位や水質などをリアルタイムで測定・記録・送信しているのでしょう。(水位テレメータ?)
その柱の天辺でモズ♂(Lanius bucephalus)が上流を向いて止まっていました。

昼下がりの強い日差しを浴びながら、辺りをキョロキョロ見回しています。
モズにしては珍しく尾羽根を上下に動かしておらず、真下に向けていました。
川岸のヨシ原ではでオオヨシキリ♂が頻りに鳴いています♪
モズ♂は首をねじって左肩を羽繕い。
急に振り返ると尾羽根を上下させ、右(下流)に飛び去りました。(@1:28)
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

その直後にヒヨドリHypsipetes amaurotis)が飛来し、モズと入れ替わるように水深計の天辺に陣取りました。


モズ♂(野鳥)@川:水深計柱天辺
ヒヨドリ(野鳥)@川:水深計柱天辺



2019/09/04

ハシブトガラス親鳥に餌をもらい巣箱で羽ばたき練習をする雛【10倍速映像】(野鳥)



送電塔#KN7に営巣したハシブトガラスの観察記録#16



▼前回の記事
巣箱がある送電塔から見張り緊急発進するハシブトガラス親鳥(野鳥)

2019年6月中旬・午後13:58〜15:28

ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の巣箱を微速度撮影で90分間監視してみました。
10倍速の早回し映像をノーカットでご覧下さい。
昼下がりの暑さで陽炎が立ち昇り、三脚でカメラを固定しているのに画面がゆらゆらと揺れているように見えます。

少なくとも2羽の雛が巣箱の中で動いています。
この時間帯は、親鳥による給餌の頻度が低いようです。
暑い昼下がりは餌となる昆虫の活動も下がりますから、親鳥があまり餌を獲れないのも当然でしょう。
あるいはもしかすると、巣立ちに備えて親鳥が雛への給餌量を意図的に抑えているのかな?

喉袋を餌で膨らませた親鳥がようやく右から帰巣しました。(@2:49)
在巣の雛鳥はすかさず伸び上がって翼を広げ、嘴を大きく開けて餌乞いします。
久しぶりに見る雛はもうすっかり大きく成長していて、幼鳥と呼べそうです。
給餌した親鳥は左へ飛び降りました。(@2:55)
食後に留守番している雛の1羽が巣内で大きく位置を変え、軽く羽ばたき練習をしました。(@3:00)

しばらく昼寝していた雛が目覚めると、巣箱の外枠から身を乗り出し下界を見下ろしています。(@5:10)
好奇心旺盛な雛は鉄骨に止まり羽繕い。
そのまま飛び降りるのかな?と見ている私はドキドキしましたが、結局巣立ちませんでした。

やがて右から飛来した親鳥が帰巣しました。(@5:43)
喉袋はぺしゃんこなので、空荷で採餌から戻って来たようです。
雛の餌乞いに応じて巣に入ったものの案の定、給餌しませんでした。
雛の背後に回り込み、雛が排泄した糞を咥えました。
今度は親鳥の喉袋が膨らんでいるのが分かります。
ゼラチン質で包まれた雛の糞を喉袋に入れて、巣の外に捨てに行きました(排糞行動)。(@5:49)

直後に雛がまた元気に羽ばたき練習を始めました。(@5:51)
再び巣箱の外枠から鉄骨へ移動したりと、活発に動き回っています。

平凡社『日本動物大百科4鳥類II』を紐解いてハシブトガラスの繁殖活動について調べると

巣は高木や送電線の鉄塔などの高所につくり、青緑色地に褐色斑のある卵を3〜5個産む。抱卵は♀により約20日間、育雛期間は30〜35日で、雌雄で行なう。巣立ち後はしばらく家族生活を送る。繁殖中の親鳥は攻撃性が強い。(p173より引用)


果たして巣立ちの瞬間を観察・撮影できるでしょうか?

つづく→#17:ハシブトガラス親鳥が墓地で警戒(野鳥)


ハシブトガラス(野鳥)巣箱@送電塔#KN7

軒下のオニグモ(蜘蛛)を狩るヒヨドリ(野鳥)



2019年6月中旬・くもり

街なかを流れる川沿いに建つコーポ2階の外廊下で奇妙なホバリングを繰り返すヒヨドリHypsipetes amaurotis)が気になりました。
私が急いでカメラを向けると、ヒヨドリは外廊下の手摺に止まって周囲の様子を伺っています。
その場で黒い糞をドロリと排泄し、手摺に付着しました。(@0:04)
普段は白い鳥の糞が黒いのは珍しく思いました。

急に飛び上がったヒヨドリが外廊下の天井付近で偵察のためにホバリング(停空飛翔)しました。
再び手摺から飛び上がり、今度は廊下の天井から何か黒い獲物を嘴で器用に捕食しました。
1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると、獲物は天井板の目地に潜んでいた黒くて大きなクモでした。
おそらくオニグモAraneus ventricosus)でしょう。
手摺に舞い戻ったヒヨドリは、暴れるオニグモを手摺に軽く叩きつけて殺しました。
このときクモの歩脚が数本落ちました。
ヒヨドリは動かなくなったクモを咥え直し、鳴きながら意気揚々と飛び去りました。
丸々と太ったオニグモをその場で食べずに持ち去ったので、巣で腹を空かせて待っている雛に給餌するのでしょう。
近くの住宅地に巣があるようです。
私は未だヒヨドリの巣を見つけたことがありません。
ヒヨドリがオニグモの天敵になるとは予想外でした。
野鳥がクモを狩る決定的瞬間の証拠映像が撮れたのは、かなり嬉しかったです。

オニグモは夜行性で、昼間は網をたたんで物陰に隠れているのですが、隠れ方が甘かった個体は捕食者によって自然淘汰されてしまうのでしょう。

実は、ヒヨドリが採食時に停飛(ホバリング)するのはお手の物です。

▼関連記事(6年前の撮影)
干し柿を盗み食いするヒヨドリ【冬の野鳥:HD動画&ハイスピード動画】

ヒヨドリ(野鳥)@コーポ2F外廊下+停飛
ヒヨドリ(野鳥)@オニグモ(蜘蛛)捕食
ヒヨドリ(野鳥)@オニグモ(蜘蛛)捕食



2019/09/03

夜明けに樹上で鳴き続け偵察飛翔を繰り返すノスリ親鳥(野鳥)




ノスリ(野鳥)営巣地での観察記録#9



▼前回の記事
ノスリの巣:夜明け前後の様子(野鳥)

2019年5月下旬・午前4:08〜4:54(日の出時刻は午前4:20)

夜が明ける前に私がノスリButeo japonicus)の巣を撮っていると、近くで親鳥が鳴き始めました。
ピィーイ、ピィーイ♪と甲高い声でひたすら繰り返しています。
営巣木の柳から左に少し離れたところにポプラ(=セイヨウハコヤナギ)の大木が聳え立っています。
逆光でポプラ枝葉のシルエットしか見えませんが、その樹冠に望遠レンズを向けた途端に、そこから1羽のノスリが鳴きながら飛び出しました。
てっぺんよりも少し下の枝に止まっていたようです。

親鳥は巣内ではなく、近くのポプラ樹上で夜を過ごしたのでしょうか?
こちらに向かって一直線に飛んで来て、鳴きながら私の頭上を通過しました。
辺りを一回りした後でポプラ樹冠にバサバサと止まり直しました。

余談ですが、ポプラの樹間で何か昆虫が群飛していました。
蚊柱よりも大きな虫が飛び回っているのです。
ノスリ親鳥が貯食した獲物の死骸にハエが集ってるのでしょうか?
あるいはノスリ親鳥のねぐらにスズメバチの巣があったら面白いのですが、よく見ると鱗翅目が何頭も羽ばたいているようです。
もしかすると、美麗種として有名なゼフィルスの仲間かもしれません。
シルエットしか見えないのが残念です。
その後、あちこち移動するノスリの観察を続けると、河畔林の別の樹冠でも群飛している昆虫がいました。
この群飛をしっかり撮るには、対岸に渡って順光のアングルで狙う必要がありますね。

閑話休題。
ポプラ大木の天辺で鳴き続けるのは、朝の縄張り宣言(囀りさえずり)♪なのでしょうか?
川べりで暮らす野鳥たちも鳴き始め、素晴らしい朝のコーラスになりました。
私が聞き取れた鳴き声の野鳥を列挙すると、キジ♂、ホオジロ♂、ハシブトガラス、モズ、ヒヨドリ、ハシボソガラス、スズメなど。

ノスリが止まり木から何度も飛び出して私の頭上を飛び回るのは、不審者に対する威嚇や偵察飛行なのかな?
巣の方を向いて長時間撮り続ける私を警戒しているのかもしれません。
観察歴の浅い私には未だノスリの性別を見分けられません。
もしかするとポプラ樹上で鳴いたり飛び回るのは♂の陽動作戦で、その間に♀がこっそり帰巣したのかもしれません。
気になった私が途中で巣の様子をチェックしても、相変わらず親鳥は不在のようで雛の動きもありませんでした。
ここで営巣する♀♂つがいのうちの1羽は、左翼の風切羽が欠損していることが分かっています。
この特徴は逆光で飛んでいるシルエットだけでも容易に見わけることができて、個体識別に便利です。
私の頭上を飛び越えた際によく見ると、今回も左翼の羽が欠けた個体でした。(@6:12)
(途中で入れ替わっている可能性は?)

やがて止まり木から飛び出したノスリが、鳴きながら羽ばたきと滑翔(グライディング)を交互に繰り返し、水平に飛び回るようになりました。
気温が低い早朝は上昇気流が未だありませんから、大型猛禽類のノスリにとって鳴きながら飛び回るのは結構大変な労力のはずです。
それにも関わらず何度も繰り返すということは、何か目的があるはずです。
早朝に飛び回ってパトロールする範囲が縄張りなのでしょうか?
しかし、ノスリの縄張りがまさかこんなに狭いはずがない気がします。
カラスなどの野鳥が領空侵犯する度に追い払いに行っているのかもしれません。

やがて、画面の左下から太陽が昇り始めました。
すると野鳥のコーラスが終わり、辺りが静かになりました。

後半になると、営巣木(柳)のすぐ隣にひょろっと聳え立つニセアカシア(別名ハリエンジュ)高木の天辺に止まってひたすら鳴き続けていました。
油断なく辺りをキョロキョロ見回しています
最後にニセアカシアの枝から左に飛び立ち、お気に入りのポプラ樹冠に飛び込みました。

この時間帯に観察するのは初めてでしたが、ノスリ親鳥の早朝の行動パターンがだいぶ分かってきました。

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています


後々考えると、このとき私はノスリ親鳥を困らせていた(苛立たせていた)のかもしれません。
川を挟んで対岸に三脚を立てて長時間撮影(ブラインド未使用)している私を警戒して、親鳥が朝にやるルーチンが変わってしまった可能性が高いです。
言い訳になりますが、ノスリの鳴き声がバリエーションに乏しくて、素人の私にはその意味が正しく解釈できませんでした。
巣の近くで鳴き続けているのはノスリ♂が毎朝やってる囀りさえずり(縄張り宣言のモーニングコール)なのだろうか?と暢気に考えていたのです。
参考資料を読んで予習したときも、ノスリの営巣習性や鳴き声の意味について詳しい記録を見つけられませんでした。
後日になって別種の猛禽に関する専門書(§)を読み漁っていたら、もしかすると私が我流でやった初期の観察法がノスリの親鳥にストレスを与えていたのかもしれないと気付かされました。
(§ 特に氏原巨雄『オオタカ観察記』と宮崎学『鷲鷹ひとり旅』の2冊が非常に素晴らしく、観察ノウハウのバイブルとして今後の参考になりそうです。)


つづく→#10:早朝に営巣木の上空でノスリ親鳥を追い回すハシボソガラス(野鳥)


ノスリ(野鳥)♪@ニセアカシア樹冠
ノスリ(野鳥)♪@ニセアカシア樹冠・全景+日の出
ノスリ(野鳥)♪@ニセアカシア樹冠

2019/09/02

巣箱がある送電塔から見張り緊急発進するハシブトガラス親鳥(野鳥)



送電塔#KN7に営巣したハシブトガラスの観察記録#15



▼前回の記事
巣箱の雛に餌を与え糞を始末するハシブトガラスの親鳥(野鳥)

2019年6月中旬

17日ぶりの定点観察です。
だいぶ間隔が空いてしまったので、ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の雛が巣立ってしまったのではないかと心配でした。
鉄塔が見える場所に着くとすぐに望遠レンズで見ると、1羽の親鳥が巣箱の右横の鉄骨に止まり、油断なく左右を見張っていました。

もう少し近づいていつもの場所に三脚をセットし、本格的に撮り始めました。
すると鉄骨に止まってカーカー♪鳴いていた親鳥が鳴きながら右へ飛び去りました。
パートナーと協力して領空侵犯への対応を迫られたのかな?(私に対する警戒ではないと思います。)
この後、親鳥♀♂はしばらく巣箱を留守にしたまま戻って来ませんでした。
巣箱内で身動きする雛が見えたので、未だ巣立っていないことが分かり、一安心。

つづく→#16:ハシブトガラス親鳥に餌をもらい巣箱で羽ばたき練習をする雛【10倍速映像】(野鳥)


ハシブトガラス親鳥(野鳥)@巣:送電塔#KN7+見張り

路上に落ちたサクランボの果肉をついばむスズメ(野鳥)



2019年6月中旬


▼前回の記事
サクランボの熟果を食害するスズメ(野鳥)

スズメPasser montanus)成鳥が路上に降り立ち、サクランボの木の枝から落ちた果実を啄んでいました。
果皮が赤いので、甘く熟した果実のようです。
スズメの嘴サイズではサクランボの果実を丸ごと呑み込めないようで、種子の周りの果肉だけを少しずつ食べています。
したがって種子散布者ではない(主役として当てにされていない)…と結論づけようとしたら、最後にスズメは食べ残しの果実を咥えたまま飛び去りました。
どこか安全な場所で食餌を続けるのでしょう。
食後に種子を捨てれば、持ち運んで飛んだ距離だけサクランボの種子散布に寄与したことになります。


スズメ(野鳥)@路上+サクランボ落果:果肉採食
スズメ(野鳥)@路上+サクランボ落果:果肉採食



2019/09/01

池で獲った魚を木に叩きつけてしめるカワセミ♂(野鳥)



2019年6月中旬・午後17:50

夕方の池に飛び込んで素早く魚を獲ったカワセミ♂(Alcedo atthis bengalensis)がすぐ岸に戻り、桜の横枝に止まりました。
(映像はここから。)
薄暗いので画質が粗く、カメラのAFも効きにくいです。

この個体は下嘴が赤くないので、♂ですね。
暴れる小魚を足元の横枝に何度も叩きつけて殺しています。
周囲の桜の葉に白い鳥の糞が大量に付着しているので、カワセミお気に入りの止まり木なのかな?
(あるいは野鳥のねぐらになっているのかもしれません。)

締めた魚をカワセミ♂が自分で飲み込んだように撮影中は見えたのですが、映像をじっくり見直すとどうやら小魚を食べずに咥えたまま飛び立っているようです。
蒼い稲妻のように飛び去るカワセミ♂を流し撮りしたものの、見失ってしまいました。
巣で待つ雛に給餌するために魚を獲ったのでしょう。
飛び去る瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

この池でカワセミを見れたのは2回目です。
近くにカワセミの巣があるのなら嬉しいニュースです。


カワセミ♂(野鳥)@池畔:桜樹上+魚捕食



2019/08/31

水田で行水するハシボソガラス(野鳥)



2019年6月中旬・午後16:15頃

田植えが済んだ後の水田の片隅でハシボソガラスCorvus corone)がバシャバシャと水浴びをしていました。
背後に黒いビニールシートが置いてある(捨てられている?)ために、保護色になってよく見えないのが残念です。
ヒトに見つからないよう意図してここで水浴してるのだとしたら、賢いカラスですね。
畦道に登ると、身震いして濡れた羽根の水気を切りました。
畦道をしばらく歩いてから、ようやく立ち止まって羽繕い。
水浴した直後に羽繕いをしなかったのは、私にじっと見られていて気まずかったのかな?

同じ田んぼの少し離れた場所で、もう1羽のハシボソガラスも行水していました。
水田で水浴したカラスが外の畦に出てきて身震いしました。
畦道をピョンピョンと小走りで助走をつけると飛び立ちました。
低空で水田を横切り、右旋回して民家の陰に消えました。

梅雨の晴れ間で暑い日でした。
黒い羽毛に身を包んだカラスもよほど暑かったのでしょう。
気温を測るべきでしたね。
水田での「カラスの行水」は初めて見ました。

中村眞樹子『なんでそうなの 札幌のカラス』によると、

水浴びの目的は、もちろん体を清潔に保つことですが、夏には体を冷やす目的もあります。カラスは水鳥と違って泳げないので、お腹が水につくくらいの水位が限界で、一気に飛び込むこともしません。



ハシボソガラスa(野鳥)@水田+水浴
ハシボソガラスb(野鳥)@水田+水浴後

2019/08/29

交差点の電柱から飛んでムクドリの集団塒に戻るノスリ(野鳥)



2019年6月上旬・午後19:20(日の入り時刻は午後19:00)


▼前回の記事
公園の街路樹に騒々しく♪塒入りしたムクドリの大群(野鳥)

公園外周の街路樹に塒入りしたムクドリSturnus cineraceus)の大群に私がしつこくカメラを向けていたら、樹上から大型の白っぽい猛禽類が飛んで逃げ、最寄りの交差点の電柱に止まりました。
こんな街なかの公園に大型の猛禽類が潜んでいたとは意外でした。
電柱の天辺の水平な支柱に止まって辺りを睥睨しています。
交通量の多い大通りの喧騒にも負けない音量で、ムクドリの大群が集団塒で鳴き交わす声が喧しく聞こえます。

しばらくすると、意を決したように電柱から飛び立ちました。

力強く羽ばたいてから水平に滑翔し、公園の街路樹に再び飛び込んで姿を消しました。
飛翔シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると、猛禽類の正体は翼下面の斑紋からノスリButeo japonicus)と判明。

もしかすると、今季に私が定点観察しているノスリの親鳥♀♂のどちらかでしょうか?
ただし、左の翼の風切羽は抜けていませんでした。
現場はノスリの営巣地から地図上の直線距離で数キロしか離れておらず、ノスリならひとっ飛びで来れるでしょう。
行動圏内でも不思議ではありません。
(距離を明記すると名探偵が作図と推理でノスリの営巣地をピンポイントで突き止めてしまいそうなので、猛禽類保全のために距離をぼやかします。)
もちろん、全く別個体のノスリである可能性もあります。

この公園に毎晩塒入りするムクドリの大群を狩ろうとノスリが待ち伏せしているのでしょうか?
しかしハヤブサや森林性のタカならともかく、飛び回るムクドリをノスリが器用に狩るのは難しい気がします。
それともノスリは毎晩、この公園の街路樹にムクドリと一緒に塒入りしているのでしょうか?
ムクドリの大群がノスリに対してモビング(擬攻撃)している様子がなかったのが、興味深く思いました。

小さな公園でも多くの木々が植栽してあるだけで野鳥にとっては、街なかの緑地として非常に貴重であることが実感できました。


つづく→後日にムクドリ大群の塒入りを再調査

ノスリ(野鳥)@晩:電柱




↑【おまけの動画】
塒入り前にローマ上空を群飛するホシムクドリの大群を襲うハヤブサ。
私が見ている公園でも、果たしてこのようなシーンが毎夕繰り広げられているのでしょうか?



道端の側溝内で虫を捕るスズメ(野鳥)



2019年6月中旬・午後18:07

ここ雪国では道端の水路は冬になると除雪した雪を捨てる融雪溝として使われます。
流れる水深が浅くても歩行者や自転車がうっかり落ちると危ないので、普段は鉄格子で蓋をしています。

夕方に1羽のスズメPasser montanus)成鳥が側溝の鉄格子に止まっていました。
側溝内に何度も飛び降り、すぐに出て来ます。
夕方になると水路の周りを蚊柱のように盛んに飛び回るようになる微小なユスリカなどを捕食しに来たのでしょう。
初めスズメは嘴に何も咥えていなかったのに、側溝に出入りした後は小さな虫を咥えています。
街なかの害虫駆除にスズメは一役買っているのです。
最後はこちらに向かって飛んで来て、住宅地に姿を消しました。
スズメが飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
捕らえた虫をその場では食べず、嘴に貯め込んでいたので、巣で待つ雛に給餌するための採餌活動であることが分かりました。

スズメが出入りしていた水路の中を覗いて見ると、浅いものの結構速い流れでした。
スズメは水面に触れないようホバリングしながら虫をフライングキャッチしているのですかね?


▼関連記事
道端の側溝内で虫を捕るハクセキレイ♂(野鳥)



スズメ(野鳥)@側溝内外+捕虫
側溝・全景
側溝・全景

2019/08/28

ハシボソガラスにモビングされて逃げるノスリの親鳥(野鳥)




ノスリ(野鳥)営巣地での観察記録#7



▼前回の記事
ノスリの雛が孵化した!(野鳥)

2019年5月下旬

6日ぶりの定点観察。
ノスリButeo japonicus)の営巣地の上空で必死に羽ばたいて逃げる猛禽類をハシボソガラスCorvus corone)が嗄れ声で鳴きながら追いかけていました。
1対1のモビング(擬攻撃)です。

1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると、情けなく逃げる猛禽類はノスリでした。
左の翼の風切羽が1枚欠損しています。
いつから抜け落ちているのか分かりませんが、カラスと喧嘩中に羽を引き抜かれたのでしょうか?
この分かりやすい特徴は、今後の個体識別で役立ちます。
私には性別が見分けられないのが残念です。
それから、欠けている羽は正確には初列風切なのか次列風切なのか、どなたか教えてもらえると助かります。

ハシボソガラスの方がノスリより速く飛んで猛追しています。
背後からカラスに追いつかれそうになると、ノスリは襲われる寸前に急上昇してカラスの攻撃をかわしました。
自分の巣がある縄張り空域のはずなのに、ノスリ親鳥は川の下流の方へ追い払われてしまいました。
その間、逃げるノスリの鳴き声は聞き取れませんでした。(鳴いていないと思う)
カラスもあまりしつこく追撃せずに、あっさり自分の縄張りに引き返しました。
この川の流域ではハシボソガラスやハシブトガラスの♀♂ペアが何組もニセアカシアやオニグルミの樹上に営巣しています。
この連載記事の#1でもノスリの親鳥(おそらく♂)がハシボソガラスにモビングされていました。



ノスリ親鳥:左翼風切羽欠損(野鳥)vsハシボソガラス@モビング飛翔
ノスリ親鳥:左翼風切羽欠損(野鳥)@飛翔  (逆光のため自動色調補正して翼の下面を見やすく加工)



ちなみに、この日はノスリの巣の様子を撮っても親鳥は不在のようで、雛の姿も見えませんでした。
「巣内に動きが見られなかった」という映像記録を見せられても視聴者にはつまらないでしょうから、ブログ限定で公開します。
巣の周りの木々の葉がどんどん茂り、ノスリの巣がますます隠されていきます。

巣を隠しつつある丸い木の葉の樹種は何ですかね?(蔓植物?)

カラスに連日執拗にモビングされたら、ノスリの親鳥は育雛を放棄してしまうのでしょうか?

カラスがノスリの巣を襲って幼い雛を殺したり捕食したりすることも、あり得ないことではありません。

つづく→#8:ノスリの巣:夜明け前後の様子(野鳥)


ノスリ(野鳥)巣@柳樹上
ノスリ(野鳥)巣@柳樹上

公園の街路樹に騒々しく♪塒入りしたムクドリの大群(野鳥)



2019年6月上旬・午後19:14〜19:47(日の入り時刻は午後19:00)

日没後、街なかの某交差点に通りかかると、公園の上空をムクドリSturnus cineraceus)の大群が飛び回っていました。
あまり大きくない公園の外周に植栽された複数の街路樹(常緑針葉樹および落葉広葉樹)にムクドリの集団塒があるようで、騒々しく鳴きながら分散して樹冠へ飛び込んでいました。
どうやらクライマックスの集団就塒(塒入り)が終わった直後らしく、ムクドリの群れは未だ落ち着き無く枝から枝へ飛び回っている状態です。
現場は交通量の多い交差点の近くなのですが、ムクドリ大群の発する凄まじい鳴き声が大音量で辺りに響き渡っていました。

こんな早い時期(6月上旬)にムクドリの集団就塒を見るのは初めてです。
もう繁殖期(育雛)が終わったのでしょうか?
それとも繁殖に参加しなかった若鳥の群れなのかな?


▼関連記事(まとめ)
ムクドリ(野鳥)の集団就塒:2016年
ムクドリ(野鳥)の集団ねぐら(塒):2017年

実はこの公園のケヤキ樹上に毎年ハシボソガラスが営巣しているのですが、暗くて確認できませんでした。

▼関連記事
ケヤキ樹上の巣で雛に給餌するハシボソガラス(野鳥)


公園にアナログ時計が設置されていたので、記録のため映像に写し込んだのですが、正しい時刻より10分も進んでいました。

25分後に現場を再訪すると、公園の周囲は真っ暗になっていました。
樹上のムクドリはだいぶ寝静まっていました。
少数のムクドリが単発的に鳴いているのは寝言かな?
撮影を打ち切ってしばらくすると、小雨が降り出しました。



※ 日没後の薄暗い映像に対して動画編集時に彩度を上げています。
真っ暗なラストシーンのみ音声を正規化して音量を強制的に上げています。

ムクドリが塒入りした樹種については、日を改めて明るい昼間に調査しました。


つづく→ムクドリの塒に猛禽類(ノスリ)の登場!


ムクドリ(野鳥)大群@集団就塒:公園街路樹

2019/08/27

巣箱の雛に餌を与え糞を始末するハシブトガラスの親鳥(野鳥)



送電塔#KN7に営巣したハシブトガラスの観察記録#14



▼前回の記事
救急車のサイレンに対する育雛中のハシブトガラス親鳥♀♂の反応(野鳥)

2019年6月上旬

騒々しい救急車の出動がようやく一段落し、ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の営巣地は静けさを取り戻しました。

帰巣した親鳥が巣箱の横の鉄骨に止まって辺りを警戒しています。
喉袋が膨らんでいるので、何か餌を持ち帰ったのでしょう。
すると案の定、親鳥はピョンと巣箱に入り、餌乞いする雛に給餌しました。
食後の雛が排泄した糞を親鳥が嘴で啄んでいます。
このアングルではよく見えないのですが、食糞したのでしょうか。
出巣した親鳥の喉袋は膨らんでいないと思うのですが、ゼラチン質で包まれた雛の糞を外に捨てに行った(排糞行動)のかもしれません。

ハシブトガラスの親鳥が雛の糞を捨てる決定的瞬間を私は未だ動画に撮れていません。

カメラを三脚に固定していると、親鳥が出巣した後の行動を咄嗟に追えないのです。
ちなみに、送電塔で巣箱を使わずに営巣した過去のハシボソガラスは、巣から少し離れた高圧線や電線に止まって雛の糞を吐き出し捨てていました。

▼関連記事
雛の糞を巣の外へ捨てに行くハシボソガラス(野鳥)

つづく→#15:巣箱がある送電塔から見張り緊急発進するハシブトガラス親鳥(野鳥)


2019/08/25

救急車のサイレンに対する育雛中のハシブトガラス親鳥♀♂の反応(野鳥)




送電塔#KN7に営巣したハシブトガラスの観察記録#13



▼前回の記事
送電塔の巣箱で育雛する共働きのハシブトガラス親鳥♀♂【10倍速映像】(野鳥)

2019年6月上旬

ピーポーピーポー♪という救急車のサイレンを聞くと、多くの飼い犬は呼応するようにワォーン♪と遠吠えを始めます。
カラスはどう反応するのでしょう?

採餌後に帰巣したハシブトガラスCorvus macrorhynchos)親鳥が雛に給餌する前に、送電塔の下の大通りを救急車がサイレン♪を鳴らしながら何台も通過しました。
もう1羽の親鳥も続けて帰巣しました。
♀♂つがいが鉄骨に並んで、大通りを不安げに見下ろしています。
何か不穏な緊急事態が起きたことがカラスにも理解できるのでしょうか?
それでも雛に口移しで給餌したようです。
親鳥が2羽同時に巣に入って雛鳥に長いこと付き添っているということは、やはり救急車のサイレンを警戒しているのかもしれません。
サイレンの騒音に堪りかねたように1羽の親鳥が巣箱から横の鉄骨に跳び移り、大通りを見下ろしながらカーカー♪鳴き始めました。(@1:47)
そのまま鳴きながら右へ飛び去りました。
続けてもう1羽の親鳥は左へ出巣し、雛鳥だけで留守番することになりました。(@2:05)

18分後。
左から鉄塔に飛来した親鳥が巣箱に入らず、鉄骨から下の大通りを見下ろしています。
遠くから再び走って来る救急車のサイレンが次第に大きく聞こえるようになりました。
やはりこのサイレンの音を聞くと親鳥は不安(心配)になって、雛を守るために帰巣したのでしょう。
交差点に近づいた救急車が他の車輌に注意を促すために「救急車が通ります。ご注意下さい」というアナウンスも流し始めました。
あまりの騒音に堪りかねたように、鉄骨から見ているハシブトガラスもカーカー♪鳴き始めました。

「サイレンがうるさいぞ!」と抗議しているのかもしれません。
鳴き声を発する度に尾羽根が上下にピコピコ動きます。
巣箱の中の雛も身動きしているのが見えました。
ハシブトガラスの親子ともにストレスを感じていることは間違いないでしょう。
救急車が通り過ぎると、ドップラー効果でサイレンの音程が下がるので分かります。
サイレンが小さくなった後も再び親鳥が鉄骨から断続的にカーカー♪鳴きました。
ヒヨドリの群れもどこか近くで鳴き騒いでいるようです。

一難去ってまた一難。
しばらくすると、なんと更にもう一台の救急車がサイレンを大音量で鳴らしながらやって来ました。
今度はピーポーピーポー♪という救急車のサイレンだけでなく、ウーーーーー♪と鳴らすパトカーのサイレンも聞こえます。
全ての緊急車両が鉄塔の横を通り過ぎる前に、親鳥は鳴きながら右へ飛び去ってしまいました。

それにしても、こんな平和なド田舎で救急車が何台も続けて走るのは珍しいことです。
一体何事でしょう?
実は私が撮影地点に向かっている途中で、猛スピードで橋を渡る逃走車と追跡するパトカーを目撃しました。
しばらくすると救急車がサイレンを鳴らしながら続々と通るようになったので、無理なカーチェイスで多重衝突の交通事故でも起きたのかと想像しました。(無関係かもしれず、真相は藪の中。)


つづく→#14:巣箱の雛に餌を与え糞を始末するハシブトガラスの親鳥(野鳥)




ヨシの葉から飛び立つキタテハ【HD動画&ハイスピード動画】



2019年6月上旬

水路沿いの草むらでキタテハPolygonia c-aureum)がヨシの葉に止まって翅を休めていました。
翅をしっかり閉じているので、翅裏の「,」模様がよく見えます。

飛び立つ瞬間を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@0:14〜)
飛んでもすぐに近くの別の葉に止まり直しました。
縄張りがあるのでしょうか?


キタテハ:翅裏@ヨシ葉
キタテハ:顔@ヨシ葉



キンキン声で鳴くホオジロ♂の地鳴き♪を声紋解析してみる(野鳥)



2019年6月上旬・午後17:30

私が川沿いの草むらにブラインドを張って潜んでいたら、夕方にホオジロ♂(Emberiza cioide)が柳の灌木の細い横枝に止まり、奇妙な声で鳴き始めました。
キン、キン♪と2声ずつに区切り(たまに3声)、非常に高音で鳴き続けています。
ホオジロのこんな鳴き方は初めて聴いたので、新鮮な驚きがありました。
鉄琴を叩く音を連想しました。
嘴の動きと鳴き声が一致するので(リップシンクロ)、この個体の鳴き声で間違いありません。
囀りさえずりではなく地鳴きだと思いますが、私に対する警戒声なのでしょうか?
風で揺れる柳の枝でこちらを向いて止まり、鳴き続けています。

周囲でヒヨドリが鳴いても、ホオジロ♂は構わずにマイペースで鳴き続けています。
後半にカッコウの鳴き声が聞こえた途端に、心なしかホオジロ♂が神経質になり警戒する素振りを見せました。
ホオジロにとってカッコウは巣に托卵してくる憎き天敵だからですかね?

最後は柳の幼木から飛び去りました。

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
画面の右奥を流れる川の水音などノイズも大きくなってしまうのは仕方がありません。




ホオジロ♂の地鳴きを声紋解析してみる

オリジナルの動画ファイルから音声をWAVファイルに抽出してから、ホオジロ♂だけが鳴いている部分を切り出し、スペクトログラムを描いてみました。
9kHz付近に強い声紋が得られました。



ちなみに8分後には同一個体と思われるホオジロ♂が近くの立ち枯れしたニセアカシアの木に止まり、「一筆啓上仕候♪」と聞き馴染みのある鳴き方でさえずっていました。(映像なし)



2019/08/24

天高くさえずるヒバリ♂が河川敷に離着陸(野鳥)



2019年6月上旬

河原の上空を飛びながらヒバリ♂(雲雀;Alauda arvensis japonica)が朗らかに歌い上げています。
青い空、白い雲を背景に、美声で囀りさえずりながら天高く飛ぶ姿はまさに「美空ひばり」。

鳴いて縄張り宣言しながら青空を旋回していたヒバリ♂が急に羽ばたきを止めて滑翔開始。(@1:40)
急降下して河川敷の芝生に着陸しました。

草地で入巣するかと思いきや、私を警戒しているのでしょうか?
巣の位置は突き止められませんでした。
河川敷が小奇麗に短く草刈り(芝刈り)されているのは、ヒバリの営巣にとって悪影響じゃないかと思うのですけど…。(§追記参照)
(この点は未だ私の勉強不足で、はっきりしたことが言えません。ヒバリは意外と気にしない?)
だとすれば、営巣期の間だけでも草刈りを控えてもらいたいものです。
ヒバリ♂はまたすぐに飛び立つと(@2:46)、上昇しながら上流方向へ飛び去りました。

※ 肝心のヒバリの鳴き声が聞き取りにくかったので、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
風切り音などのノイズもうるさくなるのは仕方がありません。
周囲ではオオヨシキリやカラスも鳴いています♪


§【追記】
大田眞也『田んぼは野鳥の楽園だ』という本によると、

草丈が低い草地ではヒバリが、草丈が高いススキの原ではセッカや籠脱けしたベニスズメなども営巣している(p237より引用)
これが本当なら、ヒバリはむしろ草丈が低い方が好みのようです。
それでも、短く刈り込みすぎた草地ではヒバリは営巣できない気がします。




ヒバリ♂(野鳥)@河川敷

2019/08/23

送電塔の巣箱で育雛する共働きのハシブトガラス親鳥♀♂【10倍速映像】(野鳥)



送電塔#KN7に営巣したハシブトガラスの観察記録#12



▼前回の記事
巣箱に通って雛に給餌し糞を処理するハシブトガラス親鳥♀♂(野鳥)

2019年6月上旬・午後15:54〜18:21

6日ぶりの定点観察。
ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)親鳥が代わる代わる巣箱に通って給餌する様子を微速度撮影してみました。
10倍速の早回し映像をご覧下さい。
晴れて無風だと三脚が振動しなくて助かります。
送電塔の背後の青空を白い雲が流れ、飛行機雲はすぐに消えてしまいます。

採餌から帰巣した親鳥は、餌を詰めた喉袋が膨らんでいます。
未だ雛が幼いために、給餌頻度は低いようです。
親鳥が鉄骨に止まった途端に巣内の雛が気づいて餌乞いするようになりました。
給餌した後の親鳥が巣内の雛を覗き込んでいるのは、排糞処理か食糞だと思います。
親鳥が不在の間も雛が巣内で少し動いているのが分かります。
親鳥♀♂が連続して帰巣、給餌するシーンが撮れたので、共働きで育雛していることになります。
巣に残った親鳥(おそらく♀)が雛の横にしばらく座って面倒を見ていることがありました。
(もう抱雛する必要はないようです)

動画の前後半で撮影地点を変えてみました。
前半は巣箱をかなり見上げるアングルになり、育雛の様子があまり見えませんね。
なるべく親鳥から見つからないように隠し撮りしたつもりだったのに、すぐにバレてしまいました。
コソコソと隠れるのは止めて、送電塔から距離を取りつつも丸見えの状態で私の存在を人畜無害だと親鳥に馴れてもらう作戦に切り替えました。

カメラのバッテリーが切れてしまい、日没直前に微速度撮影を終了しました。
送電塔の鉄骨が夕日に染まってフォトジェニックだったのに残念。




↑【おまけの動画】
もう少し長いバージョンをブログ限定で公開します。

長撮り監視すると、親鳥がかなり長時間、雛をほったらかしにして巣を留守にしていたことが分かります。
最初の動画では、親鳥の不在シーンは退屈なので編集でかなりカットしました

つづく→#13:
救急車のサイレンに対する育雛中のハシブトガラス親鳥♀♂の反応(野鳥)

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