2014/12/12

モンスズメバチ♀門衛2匹が直列で扇風行動



2014年8月下旬


▼前回の記事
夜モンスズメバチの巣に忍び寄るシロスジカラスヨトウ(蛾)【暗視映像】

モンスズメバチの巣の定点観察9

クヌギ樹洞の巣口で門衛を務めるモンスズメバチVespa crabro flavofasciata)のワーカー♀が巣内の温度を冷やすための扇風行動をしています。
映像後半では二匹のワーカーが巣門の前後で扇風隊を務めています。(直列二連!)
もしかすると更に樹洞の奥にも並んでいてリレー式に送風しているのかもしれません。
激しく羽ばたいて巣内に送風している間にも他の外役ワーカーが頻りに出入りしています。
外気温は23〜24℃でした。

ところで前回の観察と比べて、樹洞の右側にある小さな穴に営巣していた小型のアリ(種名不詳)のコロニーが幹を登る蟻道を構築していました。
材料は木屑や糞なのかな?
アリが樹洞内に侵入しないのが不思議です。
こちらも色々と興味があるのですけど、蜂の巣が危ないので間近で調べることが出来ません…。

つづく→シリーズ#10:涼しくても扇風行動を続けるモンスズメバチ♀の謎



タケニグサを訪花するミツクリフシダカヒメハナバチ♀夏型の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



2014年7月中旬

農道の脇に生えたタケニグサの群落で黒っぽい小さな蜂が盛んに訪花していました。
後脚の花粉籠に白い花粉団子を付けて運んでいるので、ハナバチの仲間の♀ですね。
一瞬ニホンミツバチかと思いきや、たぶんヒメハナバチの一種ではないかと思います。
♀が採餌していると、そこへ別個体(頭楯が白い?)が飛来し、ニアミスしました。
交尾相手を探している♂なのか、それとも♀なのか不明ですけど、交尾には至らずすぐに別れました。(♀による交尾拒否?)

花から花へ忙しなく飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。
もう少し粘れば、訪花中の♀に♂が飛び付いて交尾を試みる瞬間がスローモーションで撮れたかもしれません。
複数個体を撮影。



同定のため、撮影後に1匹だけ採集しました。
以下は標本写真



いつもお世話になっている「蜂類情報交換BBS」に投稿して問い合わせたところ、青蜂@管理人さんより以下の回答を頂きました。
このヒメハナバチは、ミツクリフシダカヒメハナバチAndrena japonica)です。
腹部の各背板が強く反り返っているのが特徴です。
ミツクリフシダカヒメハナバチは手元にある『ハチハンドブック』p81にも載っていました。
撮影・採集は7月中旬ですから、夏型ですね。
生態に関する情報はヒゲおやじさんのサイトを参照。

2化性種であるミツクリフシダカヒメハナバチは典型的な広食性である。(以下の参考文献より)

【参考文献】(PDF論文
前田泰生, 藤原光博, and 北村憲二. "ミツクリフシダカヒメハナバチの生態的知見." 昆蟲. ニューシリーズ 7.4 (2004): 155-171.

ペパーミントの花蜜を吸うベニシジミ



2014年8月下旬

道端に咲いたペパーミントの群落でベニシジミLycaena phlaeas daimio)が2頭訪花していました。
そのうち1頭は翅が黒っぽく明らかに夏型でした。
仲良く吸蜜していて、互いに没交渉です。
争ったり求愛交尾したりしないのは同性だからでしょうか?
(残念ながら私にはベニシジミの性別が見分けられません。)



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