2014/09/08

分散を始めた幼体をガードするイエユウレイグモ♀(蜘蛛)



2014年6月下旬


▼前回の記事
イエユウレイグモ(蜘蛛)幼体の孵化

6/20
定点観察しているイエユウレイグモ♀(Pholcus phalangioides)の口元でひと塊になって集合していた(団居)幼体は分散を始めていました。
天井隅に張られた不規則網の少し離れた場所にいつの間にか♂(腹背に水色インクで個体標識)が戻っていました。
前日に観察できなかったことが悔やまれます。
幼体の運動・移動を実際に見た訳ではありませんが、同じ日に数時間ごとにチェックする度に幼体の分散が一層進んでいました。
団居(まどい)の分散を微速度撮影してみれば良かったですね。
脚立に登って接写してみると、幼体の頭胸部および歩脚は透明でした。
♀が♂水色の方を向いて牽制しながら歩脚の先を舐めて掃除していました。
♂が幼体に近づくと♀は牽制しています。



6/21
♀は♂水色の方を向いて警戒しています。



6/22
♂水色は不規則網に居候を続けています。
幼体はいつまで同居するのでしょうか?
共食いされるリスクは無いのかな?
もし不規則網に獲物がかかった場合、親子でシェアするのか(亜社会性)、それとも強い成体が独り占めにするのか、非常に興味があります。



6/23
冒頭は♀vs♂水色の小競り合い?
♀が長い歩脚の先を舐めていました。



6/24
♂水色がいつの間にか居なくなり、別個体の♂無印が不規則網に来ていました。
♂同士の闘争があったのか、単なる入れ違いの訪問なのか、不明です。
(まさか♂水色は♀に食われた?)
♂をマーキングして個体識別したことで、複数の♂が入れ代わり立ち代わり♀の不規則網を訪れていることが明らかになりました。
監視カメラを設置して愚直に長撮りで記録すれば面白いことが分かったかもしれません。
父子関係がどうなっているのか、DNA鑑定で調べられたら楽しそうです。
♀は依然として分散しかけた幼体の近くでガードを続けています。
成体♂に幼体を捕食する意図があるのかどうか不明ですが、不規則網で♀は常に♂と幼体との間に立ち塞がるように陣取ります。


♂無印(左)と♀(右)

♂無印

幼体を保護する♀


不規則網で分散する幼体

イエユウレイグモの体や網に触れたりすると、身を激しく揺すって威嚇することが知られています。

▼関連記事
イエユウレイグモの振身威嚇
一方、卵嚢や幼体を保護する♀と♂との間の闘争(牽制・排斥行動)では振身威嚇を発動しないようです。

つづく


オオキンケイギクの種子をついばむカワラヒワ(野鳥)の群れ



2014年7月上旬

平地の道端の花壇に黄色い花が咲き乱れています。
背の高い群落に隠れるようにカワラヒワCarduelis sinica)の群れが採食していました。
2〜3羽が茂みに潜んでいる模様。
よく見ると、花が散った株から種子を啄んでいました。
細い茎に足で器用に止まり、しなる茎に乗って採食する個体もいます。
手前に写っている黄色い花はキクイモモドキで、奥でカワラヒワが採食している群落はオオキンケイギクのようです。

途中でスズメも飛来してキクイモモドキの茎に止まりましたが(@3:05)、スズメは葉をつついただけで飛び去りました。
虫目当てだったのかな?
一方、カワラヒワは専ら種子食です。
飛んで行った先で糞をすれば、種子散布に貢献することでしょう。

食べた草の種子は消化されてしまい、糞をしても種子散布に貢献したことにならないのかな?
動画撮影後に花を撮ろうと花壇に近づいたら、隠れていたカワラヒワの群れが3〜4羽慌てて飛び去りました。





2014/09/07

マイマイガ(蛾)の蛹に触れると暴れる



2014年7月上旬

▼前回の記事
マイマイガ(蛾)前蛹♀bが脱皮して蛹になるまで【早回し映像】

前日に蛹化したマイマイガLymantria dispar japonica)の飼育個体bです。

粗末な繭を包んでいるの木の葉を取り除こうとしたら、中の蛹が激しく暴れて威嚇しました。
移動したり逃げたりするのは無理ですが、暴れて捕食者や寄生者をたじろがせることで、多少は身を守る効果があるのかもしれません。
「変態中の昆虫の蛹が動く」ということに驚かれる方がいらっしゃるので、機会がある度に動画で記録するようにしています。


マイマイガ蛹:背面
マイマイガ蛹:腹面

虫の抜け殻コレクションに新作が加わりました♪

前蛹から蛹化した抜け殻
蛹化した抜け殻:頭部

後日、蛹から無事にマイマイガの成虫♀が羽化してきました。
つづく


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