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2017/08/27

甲虫を捕食するスズメ(野鳥)



2017年5月下旬

郊外の住宅地で砂利を敷いた庭にスズメPasser montanus)が居ました。
頬班が黒い成鳥で、何か食べ物を地面の砂利に何度も落としては啄んでいます。
獲物は小型の甲虫かと思ったのですが、植物の種子ですかね?
後日に観察した、スズメが虫を捕らえた直後に暴れる獲物を殺す行動と似ているので、前者だと思います。
虫を咥えたままピョンピョン跳んで物陰に隠れてしまったため、そのまま自分で食べたのか、それとも巣に持ち帰って雛に給餌したのか、不明です。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/08/23

屋根裏の巣で待つ雛に虫を給餌するムクドリ♀♂つがい【野鳥:HD動画&ハイスピード動画】



2017年5月下旬・午前10:29~10:43

また新たにムクドリSturnus cineraceus)の巣を見つけました。
郊外(農村部)の納屋の軒下に破れたような穴が空いていて、その奥でお腹を空かせた雛が鳴いています。
すぐ横の道を走る車の音がうるさいのですが、耳を澄ませば雛の鳴き声が聞こえます。
巣口直下の壁面は鳥の糞で汚れています。

しばらく待つと案の定、2羽の親鳥が相次いで採餌から戻って来ました。
雛鳥のため嘴に虫を何匹も咥えて運んできた親鳥は、私のことを初めはかなり警戒し、帰巣するのを躊躇しています。
いくら人家近くに営巣しているとは言え、やはり見知らぬヒトに巣の位置をなるべく知られたくないのでしょう。
営巣地の近くの電線に止まり、横歩きで少しずつ営巣地に近づいたり、電線から電線へ飛んで右往左往したりしています。
しかし私が少し離れてから静かに(なるべく動かず)撮影を続けると、結局は巣口に飛び込んで雛へ給餌するようになりました。
番(つがい)の♀♂が共働きでせっせと給餌していますね。
顔の斑紋で親鳥の個体識別ができるかもしれません。
踏切が鳴り♪列車が近くを通過しても、親鳥はもう騒音に慣れてしまっていて全く動じません。

巣口に出入りする親鳥を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@3:12~4:14、5:23~5:50)
親鳥の警戒を少しでも和らげるため、私は車道を挟んで少し離れた位置からカメラで狙うことにしました。
ムクドリは入巣の際に、壁の手前で見事なホバリング(停空飛翔)を披露してくれました。

飛来したスズメが壁際でホバリングした後、なぜか納屋の壁の水平なでっぱりに止まりました。
スズメ自身の営巣地を物色しているのかもしれません。
慌てて飛んで来たムクドリの親鳥はスズメを追い払ってから巣に入りました。(このとき虫は運んでいなかったようです。)
親鳥が2羽同時に巣に入ることは出来ない(巣が狭い)ようで、巣口の手前で鉢合わせになると渋滞することがありました。

通常のHD動画と交互に撮影しました。
親鳥が巣口に飛び込むと、雛鳥たちが一斉に餌乞いの鳴き声を発して賑やかになります。
ハイスピード動画では鳴き声を録音できない仕様なので、一長一短です。
親鳥は出巣した後も近くの電線に一旦止まってから次の採餌に出かけることが多いです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

実はこの屋根裏の穴に毎年ムクドリが営巣していて目をつけていたのですが、動画をじっくり撮影できたのは今回が初めてです。


つづく→排糞行動(ハイスピード動画)



2017/08/21

雛のために橋で虫を捕食するハクセキレイ♀(野鳥)



2017年5月下旬・午後18:15頃(日の入り時刻は午後18:52)

夕方の河川敷を歩いていると、橋でハクセキレイ♀(Motacilla alba lugens)を見つけました。
橋の欄干の外、コンクリートの縁に沿って歩きながら昆虫をせっせと捕らえていました。
横の車道を車が走っても全く気にしていません。
獲物はイモムシではなく、川に多いユスリカやガガンボ類(成虫)のようです。
自分の食欲を満たすためにその場で捕食するのではなく、嘴に獲物を何匹も溜め込んでいるということは、巣で待つ雛鳥のために採餌しているのです。
初めは嘴に何も咥えてなかったのに、次々と虫を捕まえて、最後は大漁です。
団子状の虫の塊をどうやって落とさずに、次の獲物を捕獲できるのか、不思議ですね。
飛び上がって空中で捕虫する妙技も披露してくれました。

途中で橋脚の基礎部分に飛び降りました。
てっきり橋脚に巣があるのかと思いきや、再び欄干へ戻って虫捕りを続けています。
橋の袂まで歩いて戻り、最後は巣へ飛び去りました。
土手を越えて住宅地へ向かったようです。
いつかハクセキレイの営巣地を突き止めたいものです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



【追記】
宮崎学『野生動物の首をしめるゴミ (かわりゆく環境 日本生き物レポート)』を読むと、似た事例が書いてありました。
 ハクセキレイの行動を追っていてわかったのだが、この野鳥は、日中、自動販売機や人家の玄関先など、夜間に照明のともるようなところで、えさとなる虫たちを捕まえていることをよく目にする(中略)。 これは、夜、明かりに集まる虫たちは、夜間の照明によってホルモンの調整がおかしくなって、昼間、その場所に動かないでとどまっていることが多いためなのである。その虫たちをハクセキレイはさがしだして捕まえているわけである。 (p103より引用)

確かに、夜になると橋を照らす外灯に大量の虫が川から誘引されますから、昼間は死んだ虫や休んでいる虫が橋の上に散乱しているのでしょう。



2017/08/18

雛のために幼虫を運ぶホオジロ♂(野鳥)



2017年5月下旬

川の堤防の歩道でガードレールの柵にホオジロ♂(Emberiza cioides)が止まっていました。
口元をよく見ると、嘴に2匹の黄色っぽいイモムシ(幼虫)を咥えています。
巣で待つ雛鳥に給餌する途中なのでしょう。
獲物を咥えながら鳴いていて驚きました♪(地鳴き? 警戒声?)
さすがにこの状況でリップシンクロは確認できないものの、この個体の鳴き声で間違いありません。
尾羽根を神経質そうに上下に動かしています。

最後は右から来た歩行者に驚いて、住宅地ではなく川の方へ飛んで逃げました。
実は土手のどこか近くに巣がありそうです。
もしかするとヒトに巣の位置を悟られたくないため、私に見られている間は帰巣しないのかもしれません。
ホオジロの繁殖期の育雛行動を見たのは初めてです。
次は巣を発見したいものです。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/08/13

芝生で虫を捕食し奪い合うムクドリの群れ(野鳥)



2017年5月中旬・午後18:37

だだっ広い公園の端っこでムクドリ(Sturnus cineraceusの群れが芝生を啄んで虫を捕食していました。
仲間に獲物を取られないように、1羽が奥の舗装路へ逃げて行きました。
育雛中の親鳥なら、雛に給餌するため虫を飲み込まず咥えたまま採食するはずです。
巣立った幼鳥や若鳥の群れなのですかね?
しかし餌乞い行動はしませんでした。
この公園は木が少ないものの池も掘られていて、ムクドリにはお気に入りの採餌場なのかもしれません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。(実際はもっと薄暗い)


2017/07/06

溜池の岸辺で虫を捕食するハクセキレイ♀(野鳥)



2016年6月中旬・早朝6:38

溜池の岸辺の階段でハクセキレイ♀(Motacilla alba lugens)が走り回り、虫を捕食していました。
羽の色がとても薄い個体ですね。
白変種なのかな?
最後は溜池の水面すれすれを飛び、対岸へ姿を消しました。
セキレイ類に特有の波状飛翔を披露してくれました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2017/07/05

川で足踏みして追い出し漁をするダイサギe(冬の野鳥)



2017年1月上旬・お昼前

街中を流れる川を見て歩くと、更にもう1羽のダイサギArdea alba)の独特な捕食行動が成功するシーンを観察できました。
この個体も川の水(冷たい雪解け水)に浸かりながら岸に沿ってギクシャクと歩いています。
これは足で川底を掻いたり足踏みしたりして、隠れている魚を追い出そうとしているのです。
同じ日に3羽連続で(a, c, e)同様の探餌行動を見れたので、決して病的な神経症状(歩行異常)でも珍しい行動でもないと納得しました。

▼関連記事
足踏みで川魚を追い出し捕食するダイサギa(冬の野鳥)
川で足踏みしながら魚を探し回るダイサギc(冬の野鳥)

藤田祐樹『ハトはなぜ首を振って歩くのか(岩波科学ライブラリー)』によると、
コサギという鳥は、採食時に片脚を水中で震わせて小動物を追い、逃げ出したところを捕食する行動をよく行う。しかし、広く鳥全体を見れば、こうした脚振りの運動は例外的な動作である。(p108より引用)



草にすっかり覆われたコンクリート護岸沿いに下流へゆっくり歩きながら真剣な目つきで魚影を探しています。
一歩ずつ川底を踏み締めた足をガクガクと上下に揺らしています。
しばらくすると左岸を上流に向かって引き返し始めました。(@0:50)

釣りをやらない私には分からないのですけど、ダイサギの行動を見ていると「魚は川の中央部よりも岸辺近くに(多く)潜んで居る」というのは釣り人の常識なのですかね?
それとも川の中央部から魚を追い出しても左右の川岸の物陰に逃げ込んでしまい、漁の効率が悪いのかもしれません。
サッカー選手のサイドバックと同じ発想だったりして。(サッカーのポジションの一つで、常にサイドラインを背負いつつ攻守に上下動する)

獲物探索を一休みして軽く羽繕い。(@5:03)



私が立っている上流の橋の方へダイサギeはどんどん近づいてきます。
橋を通る車やヒトなんか全く気にせず漁に集中しています。

突然ダイサギが羽ばたいて下流へ少し飛びました。(@7:57)
逃げた魚を追いかけて嘴を一閃し、見事に仕留めました。
苦労してようやく捕らえた細長い小魚を旨そうに丸呑みしました。
食後も嘴を水でゆすいでから貪欲に探餌行動を再開しました。


魚を飲み込む。

この日は午前中に川の短い流域を見て歩いただけで、のべ5羽(a~e)のダイサギを観察できて大収穫でした♪
それに対してアオサギは1羽も見かけませんでした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



↑【おまけの映像】 ※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
実は漁に成功する前にも、同一個体eの探餌行動を長々と撮影しています。(ブログ限定で公開します。)
冒頭で川の中でバランスを崩し転びかけたハプニングが滑稽でした。
猿も木から落ちる。ダイサギも川でこける。


翼を広げて転倒を回避

私が疲れて撮影を中断したら、この直後に魚を捕食したシーンを撮り損ねてしまいました。
失態を取り返そうとむきになって辛抱強く長撮りした結果、冒頭で紹介した漁の成功シーンをものにできたのです♪



2017/07/01

川に潜って漁をするカワウ(野鳥)



2017年4月中旬

私が川沿いの道を歩いていると、上流から飛んで来た大型の鳥とすれ違いました。
一瞬アオサギかと思いきや、見たことのない真っ黒な鳥で、震撼しました。
予定を急遽変更し、慌てて後を追いました。
黒い鳥の正体はクロサギではなくカワウPhalacrocorax carbo)でした。
こんな街中を流れる川で初見の水鳥と出会えて、久々に大興奮。

カワウは川に着水すると、橋の下で潜水漁を始めました。(映像はここから)
早春の川は大量の雪解け水で流れが早く、カワウは潜っている間に下流へどんどん流されてしまいます。
私も必死で追いかけます。
どうやら漁場として橋の下を好んで選んでいるような印象を受けました。
橋の下付近は水深が比較的深くて(淵)、獲物の魚が多いのでしょうか?

水中で魚を捕らえると丸呑みにするのですが、次回はこの「鵜呑み」にするシーンをしっかり撮りたいものです。

やがて潜水漁を中断して川の中洲に上陸しました。
カワウの特徴である腰の白斑を確認できました。
かなり目立ちますね。
カルガモが居る中洲を横断するとカワウは再び入水し、潜水を再開。
最後は川から飛び立つと、橋の下をくぐり下流へ去りました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

参考:山形県におけるカワウの飛来状況 2004(PDF



【追記】
藤田祐樹『ハトはなぜ首を振って歩くのか(岩波科学ライブラリー)』によると、
水中で魚を捕らえるカワウでは、水中での視力は、人間の水中での裸眼視力とたいして変わらないという。水中でさほど視力がよくないとすれば、どうやって彼らは魚を認識して捕食するのだろう? ひとつの可能性としては、近くだけで見ていることが考えられる。(p100より引用)



中川雄三『水辺の番人 カワウ (月刊たくさんのふしぎ2017年11月号)』によると、
・カワウは目がよく見え、にごった水のなかでも獲物を探すことができます。「鵜の目鷹の目」という言葉もあるほどです。 (p12より引用)
成長とともに鼻の穴が完全にふさがるなど、潜水に適したからだをもっていて、水に潜る能力は水鳥のなかでも群を抜いています。 (p17より引用)




2017/06/20

ノスリ(野鳥)が原野で狩りに失敗



2017年4月中旬

湿地帯の根雪は溶けたものの、一面のヨシ原は未だ枯れた状態です。
未だ落葉した状態の樹上に1羽の猛禽類が止まっていました。(後にノスリと判明)
梢から辺りをキョロキョロ見回し、原野に潜む獲物を眼光鋭く探していました。

近くの線路を列車が通っても慣れっこなようで、逃げませんでした。
梢の細い枝先でなぜかバランスを崩して慌てたように羽を広げた際に、翼の下面が見えてノスリButeo japonicus)と判明しました。
横向きになると、風を受けて翼の羽毛が少し逆立つ様子がよく見えます。

ノスリが急に羽ばたいて原野に飛び降りました。
慌ててカメラを三脚から外したのですが、枯れたヨシ原で保護色のノスリを見つけるのに手間取りました。
おそらく狩りには失敗し、獲物(野ネズミ)に逃げられたようです。
私を警戒したノスリは飛び去ってしまいました。


ノスリは首が後ろまで回るのですね。

2017/06/18

ハシボソガラスが柿の枝に潜む虫を採食?(野鳥)



2016年11月中旬

山麓の農村部で廃屋の庭に植えられたカキノキの樹幹にハシボソガラスCorvus corone)が止まっていました。
下の枝には柿の実が沢山なっているのに、このカラスは果実を採食していません。
すっかり落葉した枝に興味を示しているようで、謎の行動が気になりました。

  • 樹皮を毟り取って食べている?
  • 枝の内部に潜む虫を穿り出して捕食している?
  • 柿の実を味見してみたら未熟で、「渋い渋い!」と嘴を枝に擦り付けたり口直ししている?

手前で揺れるススキの穂が目障りですね。
撮影アングルを変えたかったのですが、結構近くで撮り始めたので私が下手に動くとカラスはすぐ逃げてしまうだろうと判断し、我慢して撮り続けました。

最後に飛び立つ瞬間をスロー再生してみると、何かオレンジ色(茶色?)の物体を嘴に咥えていました。
結局は柿の実を食べていたのかな?
よく見えずモヤモヤが残りますけど、気になることは一応なんでも記録しておきます。


たまたま瞬膜が閉じて白目になった瞬間

2017/06/16

河川敷で虫を捕食するハクセキレイ♀(野鳥)



2016年10月中旬

夕方の河川敷でハクセキレイ♀(Motacilla alba lugens)が虫を捕食していました。
草を嘴で掻き分けたり啄んだりして虫を探します。
(この河川敷は芝生ではありませんが、ときどき草が刈られて綺麗に整備されています。)


2017/06/10

川で足踏みしながら魚を探し回るダイサギc(冬の野鳥)



2017年1月上旬

街中を流れる川を見て歩くと、更にもう1羽のダイサギArdea alba)が岸に沿ってゆっくり歩きながら獲物を探していました。
この個体も冷たい水に浸かりながら足で川底を掻いたり足踏みしたりして、隠れている魚を追い出そうとしています。
同じ日に続けざまに見れたので、別に珍しい行動ではないと私にもようやく分かりました。
しかしダイサギが必死で探しても魚はなかなか見つかりません。(そもそも魚の数が少ないのでしょう)

長い足を上下にガクガクと揺らしながら岸沿いを少しずつ下流へ向かって歩いてきたのに、途中でなぜか上流へ引き返し始めました。
撮影している私を恐れて引き返しただけかもしれませんが、ダイサギの群れが1羽ずつ川の決まった流域(区画)を縄張りとして点々と棲み分けしている印象を受けました。

つづく→川で縄張り争いの小競り合い

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。




2017/06/07

足踏みで川魚を追い出し捕食するダイサギa(冬の野鳥)



2017年1月上旬

街中を流れる川で冬鳥のダイサギArdea alba)が冷たい水に浸かり、餌となる魚を探していました。
川岸近くに佇み、細かく足踏みしながら川面を見つめています。
やがて少しずつ上流へ向かって歩き始めました。
川の中に入ると嘴を素早く突き刺し、魚獲りに成功!(@2:15)
種類は不明ですが、そこそこ大きな細長い魚でした。
その場で獲物を飲み込むと、嘴を川の水で何度もゆすぎました。(水飲みではないと思います。)
岸辺へ戻ると、未だ満ち足りないダイサギは探餌行動を再開。
一休みすると羽繕いしました。(@3:30)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。





↑【おまけの映像】 ※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
実は漁に成功する前にも、この個体の行動を長々と撮影していました。(ブログ限定で公開します。)
ダイサギが踏みしめた脚を上下に揺すりながら川を歩く行動を私はそれまで見たことがなかったため、初めは怪我や病気なのかと心配しました。
素人目には、歩行がかなりぎこちなくて常に膝がガクガクと笑っているように見えました。
さすがに水鳥(しかも冬鳥)が寒さに震えているとは思わなかったものの、老化や水銀中毒、パーキンソン病の振戦などを疑いました。
ところが、飛び立った同一個体を更にしつこく追跡すると、川から出た陸上では足の貧乏ゆすりは見られなくなりました。(映像公開予定)
また、別個体のダイサギも同じく川で漁をする際にやっていました(映像公開予定)。

したがって、病的な症状ではなくて、川底の砂利を掻いたり振動を与えて魚を追い出すための正常な採食戦略だと分かりました。

一方、以前に観察したダイサギはこの行動をやらずに川魚を捕食していました。
学習が関与する個体差なのか、それとも川底の状況に応じて柔軟に使い分ける行動なのでしょう。

▼関連記事(足踏みによる追い出しをせず)
川で小魚を捕食するダイサギ(冬の野鳥)
冬の川で漁をするダイサギ【野鳥】

意気揚々と帰ってから調べてみると、本にしっかり記述してありました。
『科学のアルバム:シラサギの森』p30-31によると、

・とらえたエサは、ほとんどまるのみにする。水の中にじっと立って、しんぼう強くさかなの動くのをまってくばしをくりだす。いったんにがすと、さかながかくれていそうな場所を、がさがさと足でふみつけてえものをおい出す。人間のドジョウすくいとおなじだ。 
・シラサギは、エサとりにりっぱなうでまえをみせます。長い足と、長いくちばしをじょうずにつかって、えものをみごとにとらえます。水の底で、長い足をうごかして、さかなをおいだしてはとらえたりします。

予備知識や先入観なしにフィールドで観察し、自力で先人と同じ結論に達したので満足です。(ささやかな喜び)


農道で虫を捕食するハクセキレイ♀♂(野鳥)



2016年10月上旬

田んぼに沿った農道でハクセキレイMotacilla alba lugens)の♀♂番(つがい)が小走りに歩きながら地面を啄んでいました。
草の種子ではなく、虫を捕食しているようです。
私を警戒して、どんどん遠ざかって行きます。


2017/06/05

河川敷の芝生でコガネムシ幼虫を捕食するハシボソガラス(野鳥)



2016年10月中旬

夕方の河川敷でハシボソガラスCorvus corone)が芝生をほじくり返して虫を探していました。
橋桁の近くで2羽が付かず離れず地上採食しています。

松原始『カラスの教科書』によると、

・ハシボソガラスの文字通り「草の根分けても探し出す」というテクニックは農耕地や河川敷では大きな武器となる。 (p152)
「探りを入れる」行動はプロービングと呼ばれるが、くちばしでかきわける、くちばしを差し込んで押し開く、上を覆っているものをどける、ひっくり返す、と多岐にわたる。草の間には昆虫が潜んでいることがあるし、落葉の下には種子や昆虫やミミズ、石をひっくり返せばその下に何かがいる、かもしれないからである。ハシボソガラスの行動の基本は「かもしれない」なのだ。 (p148-149)


最後は相次いで飛び立ち、土手を越えて市街地の方へ向かいました。



【追記】
中村眞樹子『なんでそうなの 札幌のカラス』という本を読んでいたら、この採食行動の謎が解けました。
毎年春になると、コガネムシ類が産卵のために芝生に集合して芝生の土中に産卵するのです。初夏には孵化して幼虫が誕生します。コガネムシは(中略)幼虫は芝生の根を食べて成長し、そのまま越冬するのです。 カラスたちはこの幼虫に目がありません。特に9月以降になると、プリプリに成長した幼虫は動物性たんぱく質の塊になります。これを食べるためには、どうしても芝生をはがしてしまわないといけないわけです。 これがボソだと、嘴が細くて尖っているので、芝生の根の部分をうまく突き刺して幼虫を取り出すことができる(中略)カラスたちが幼虫を食べてくれることによって、コガネムシによる芝生の食害の拡大を食い止めている (p184より引用)

そう言われてから改めてこの動画を見直すと、確かに丸々と太った白い幼虫を次々と捕食していました。(@0:01、0:49、2:08、2:35、2:51、3:51、4:13
あちこちの芝生をほじくっているものの闇雲に探している訳でもなさそうで、捕食の成功率はかなり高いようです。
カラスはどうやってコガネムシ幼虫の隠れている居場所を突き止めるのでしょうね?
という訳で、曖昧だった記事のタイトルを「河川敷の芝生で採食するハシボソガラス(野鳥)」から変更します。



2017/05/28

川で小魚を捕食するダイサギ(冬の野鳥)



2016年12月下旬
▼前回の記事
川の滝壺とダイサギ(冬の野鳥)

飛び去った個体を追いかけて少し下流で見つけた冬鳥ダイサギArdea alba)は、街中を流れる川の護岸沿いを下流に向かってゆっくり歩いていました。
(おそらく同一個体だと思っています。)

やがて、苔むした護岸の一点(梯子の下)をじっと見つめていたダイサギが嘴を一閃。(@2:48)
漁に成功したのに後ろ姿で残念。
獲物の小魚を一呑しました。
その後も「二匹目のドジョウ」を狙って同じ場所をしばらくは覗き込んでいました。
ちなみに後日、「ダイサギが足を揺らして川底を掻いて魚を追い出す行動」を観察したのですが(映像公開予定)この個体はしていませんでした。
捕食戦略の違いは個体差なのか、それとも川底の状況によって使い分けるのでしょうか?

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→川の滝壺に集まるダイサギ(冬の野鳥)





2017/01/21

ヤブガラシの花蜜を吸うホソサビキコリとキイロスズメバチ♀の襲撃



2016年9月下旬

川の堤防に咲いたヤブガラシの群落でおそらくホソサビキコリ(Agrypnus fuliginosus)と思われる甲虫が訪花していました。
吸蜜シーンを撮っていたら、突然キイロスズメバチ(Vespa simillima xanthoptera)のワーカー♀が飛来しました。(@0:55)
襲撃は一瞬の出来事なので、先ずは1/4倍速のスローモーションで御覧ください。
キイロスズメバチは花上の獲物に飛びついたものの、硬い鞘翅に身を包むホソサビキコリには歯が立たないと判断したようで、すぐに諦めて飛び去りました。
大型で頑強な大顎を有するオオスズメバチなら小型の甲虫もお構いなしにバリバリと噛み砕いたと思います。
サビキコリの仲間が天敵から身を守る毒液やガスを放出するという話は聞いたことがないのですけど、その可能性もひょっとしてありますかね?(毒があるのなら派手な警告色になっていそうなものです。)



2017/01/07

フキバッタの幼虫を捕食するニホンカナヘビ【ハイスピード動画】




▼前回の記事
巣口周辺の雑草を避けて飛ぶクロマルハナバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】


クロマルハナバチの巣:定点観察#8


2016年7月上旬

クロマルハナバチBombus ignitus)の巣穴に出入りする蜂を240-fpsのハイスピード動画で記録するために長撮りを繰り返していたら、非常に興味深いスクープ映像が撮れてしまいました。
峠道の側溝に繁茂した雑草(ハナタデ??)が伸びて巣穴をすっかり覆い隠しています。




画面右上隅からフキバッタの一種の幼虫が雑草の葉に飛び降りて来ました。
やがて、コンクリート壁面の排水口から出巣してきたクロマルハナバチのワーカー♀が雑草を避けつつ、フキバッタの頭上を通過して外役に飛び去りました。
それに驚いたフキバッタは、葉上を少しだけ前進。
またしばらくすると、フキバッタは壁に向かって自発的に跳び付きました。
その後はじっと休んでいます。

コンクリート壁面を覆う雑草が突然、不自然に揺れたと思ったら小動物が駆け上がってフキバッタを捕食しました。
スローモーションで見直すと、捕食者の正体はニホンカナヘビTakydromus tachydromoides)でした。
茂みに覆われて私は気づかなかったのですが、クロマルハナバチの巣穴の右横下にカナヘビがずっと潜んでいたようです。

コンクリート壁面に止まっていたフキバッタの幼虫を目がけてニホンカナヘビが垂直の壁を一気に走って登り、見事に口で咥えました。
バッタが跳んで逃げる暇を与えませんでした。
カナヘビは獲物を咥えたまま側溝に落下。
狩りの瞬間だけリアルタイム映像に加工してリプレイすると、電光石火の早業であることが実感できます。

もしかするとカナヘビは、巣穴に出入りする蜂を狩ろうと待ち伏せしていたのかもしれません。
巣口近辺の草むらがそれまでにもときどき不自然に揺れているのが気になっていたのですが、その理由がようやく分かりました。
もしカナヘビが巣穴に押し入ったら、クロマルハナバチは集団で防衛・撃退したでしょうか?

ニホンカナヘビが狩りをする瞬間を運良く観察できたのはもちろん初めてで、この日一番嬉しい収穫でした。
偶然撮れた映像ですので、画角の不満はご勘弁願います。

▼関連記事
ハチを捕食するニホンカナヘビ
カメムシの幼虫を捕食するニホンカナヘビ


つづく→#9:帰巣時に渋滞・追突するクロマルハナバチ♀【ハイスピード動画】







2016/12/31

網に給餌したアキアカネ♀を捕食するアカオニグモ♀亜成体(蜘蛛)



2016年9月上旬
▼前回の記事
交尾前ガード中のアカオニグモ♀♂(蜘蛛)の網にムラサキツメクサの花を給餌すると…?


イヌタデを糸で綴った隠れ家に潜んでいるアカオニグモ♀♂(Araneus pinguis)が本当に食欲が無いのか確かめるために、近くで採集したアキアカネ♀(Sympetrum frequens)を給餌してみました。
なぜか昆虫の数がひどく少なくなっていて、捕虫網を持参しなかった私は生け捕りにするのに苦労しました。
(コオロギの幼虫、キタキチョウには逃げられました。)
もしかすると近くの水田で農薬散布された影響かもしれない、と疑ってしまいます。(未確認)




暴れすぎて網を壊したり逃げたりしないようにアキアカネ♀の前翅を半分毟り取っておきます。
垂直円網に付けた瞬間、トンボは擬死状態になり(死んだふり)、隠れ家のクモも無反応でした。
しばらくして網で獲物が暴れた途端に隠れ家からアカオニグモ♀が駆けつけました。
その一方で、近くに居たアカオニグモ♂は無反応でした。
交接前ガード中の♂はもう食欲が無いのでしょう。
先ほど試しに給餌してみたムラサキツメクサの花が未だ網に付着したままぶら下がっています。

アカオニグモ♀は必死に暴れる獲物に噛み付き、毒液を注入しました。
アカオニグモ♀の腹背は薄い黄色で(未だ赤くない)腹面の外雌器に垂体が残っているので、性的に未成熟な亜成体だろうと判明。
獲物が麻痺すると、未だ少し暴れるのも構わずにアカオニグモ♀は捕帯でラッピングを開始。
次に、網に付着したトンボの翅の周囲の糸を噛み切っています。
網のこしきを経由して、隠れ家に素早く獲物を持ち帰りました。
糸で吊り下げた獲物を引き上げ、捕食開始。
♀に食欲があるということは、脱皮するにはまだ早いということになります。

その間、アカオニグモ♂に全く動きはありませんでした。
♀が捕食中なら性的共食いのリスクを避けつつ♂は忍び寄って♀と交接するかな?と期待したのですが、♂は無反応でした。
♀が脱皮して成体になるまで♂は傍らでひたすら絶食・待機するのでしょう。

クモにずっと無視されていたムラサキツメクサの花はいつの間にか網から落ちていました。
自然に落ちたのか、それともクモが網から外して捨てたのか、見落としてしまいました。

※ 後半だけ(@4.13〜)動画編集時に自動色調補正を施しています。

ここまでが、アカオニグモ♀♂を見つけた初日の観察記録でした。

つづく



2016/12/21

ナミハンミョウの狩り捕食



2016年9月上旬


▼前回の記事
ナミハンミョウの道教え【HD動画&ハイスピード動画】

舗装された峠道を走り回るナミハンミョウCicindela japonica)に注目していると、運良く狩りの瞬間を撮影することができました。
活動中のハンミョウは恐ろしげな鋭い大顎を常に開閉しています。
本で読んだ知識によるとハンミョウはアリを狩るらしいのですが、路上でクロアリと遭遇しても無視しています。


その代わりに、路上で蠢いている白っぽい(桃色?)微小の幼虫を繰り返し捕食しました。
獲物を見つけるとがっついて地面に牙を突き立てています。
ただし目の前で獲物が動いているのに見逃して捕食しないこともありました。
木漏れ日がチラチラして路面が非常に見えにくい上に、ハンミョウの背面を見下ろすアングルではちょっと分かり難いですね。
立ち止まって大顎を開閉していた斑猫が、なぜか食べかけの幼虫を吐き出して捨てるシーンも撮れました!(@3:38)
味が気に入らなかった、あるいは有毒の幼虫だったのでしょうか。

(意図的に吐き出したのか、それともうっかり口から落としてしまったのか、不明です。)

獲物の正体を明らかにするために、謎の幼虫をマクロレンズで接写すべきでしたね。
後でやろうと思いつつ、道教え行動の撮影の方に夢中になってしまい、ハンミョウを追い回していたらすっかり忘れてしまいました…。
白っぽい糸屑のような微小の幼虫でした。

2匹のハンミョウが遭遇したら何が起こるのかと期待して見守ったのですが、互いに無関心で別行動をとっていました。


※ 動画編集時にいつものように手ブレ補正しようとしたら、風で揺れる枝葉の影で不自然な映像になる(副作用)ので、今回は止めました。



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