2018/07/10

クロハネシロヒゲナガ♂(蛾)の飛び立ち



2018年5月上旬

河畔林の林床に咲いたカキドオシの群落でクロハネシロヒゲナガ♂(Nemophora albiantennella)が花に乗って休んでいました。
吸蜜中ではなく、花筒の外側に静止しているだけです。
本種の成虫は口吻が退化しているのかもしれません。
白くてとても長い触角を持っています。
左の触角がグニャグニャ曲がっているのは、羽化不全個体なのかな?
空気抵抗が左右不均等になり飛びにくいのではないかと予想しました。

飛び立つと飛翔中も長くて白い触角がフワフワと揺れて非常に目立ちます。
しかし私の予想に反して、飛翔に支障を来してはいないようです。

(片方の触角を切除したら、どうなるでしょう?)
今度はノイバラ?の葉に止まりました。


クロハネシロヒゲナガ♂(蛾)@カキドオシ花
クロハネシロヒゲナガ♂(蛾)@ノイバラ?葉

ポプラ樹上の巣に戻り雛に給餌するハシボソガラス(野鳥)



2018年5月上旬
▼前回の記事
ポプラ樹上の巣で抱卵するハシボソガラス(野鳥)

5日ぶりの定点観察。
川の近くに立つポプラ(=セイヨウハコヤナギ)高木の枝で冬芽が芽吹き、葉が開き始めました。
ハシボソガラスCorvus corone)の巣に私がカメラを向けたタイミングで親鳥が採餌から戻って来てくれました。
画面右下から飛来すると樹冠を回り込んで入巣。
雛に給餌したようですが、ピント合わせが間に合わず雛の姿は確認できませんでした。
未だ孵化したばかりで小さい雛は、背伸びしても巣の外からは見えないのでしょう。
春の風が吹いてポプラの枝が大きく揺れています。
給餌を済ませた親鳥は休む間もなくすぐに次の採餌へ飛び去りました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

その後はポプラの葉がみるみる茂ってカラスの巣が完全に隠されてしまい、定点観察できなくなってしまいました。
親鳥はそれを予測してこの営巣木を選んだのでしょう。


ハシボソガラス(野鳥)巣@ポプラ樹冠
ハシボソガラス(野鳥)巣@ポプラ樹冠
ハシボソガラス(野鳥)巣@ポプラ樹冠・全景

2018/07/09

カキドオシの花で盗蜜するクマバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】



2018年5月上旬

川の堤防や河畔林の林床に咲いたカキドオシの大群落でキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が忙しなく訪花していました。
頭楯が黒く、複眼がそれほど大きくないので♀です。
クマバチ♀の訪花シーンをよく見ると、ミツバチのようにカキドオシの花筒の入り口から潜り込んで正当訪花するのではなく、毎回常に花筒の根本に外側から口器を突き刺して吸蜜しています。
これは穿孔盗蜜と呼ばれる行動で、クマバチのような舌の短い蜂の得意技です。
雄しべの花粉に全く触れませんから、当然ながら後脚の花粉籠は空荷でした。

後半は、盗蜜行動を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@2:00〜)
複数個体を撮影。

この辺りで活動するハナバチ類の中ではクマバチが優占種らしく、かなり個体数が多い印象を受けました。
日当たりの良い堤防でもやや薄暗い林床でもどちらでも採餌活動していました。
ニセアカシアを主体とする河畔林は未だ冬芽から葉が茂っておらず、林床まで日光が届いて明るい状態でした。
つまり春に開花するカキドオシは、スプリング・エフェメラルの一種と言えるかもしれません。

つづく→雄蜂♂は穿孔盗蜜するかな?


クマバチ♀@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♀@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜
クマバチ♀@カキドオシ訪花+穿孔盗蜜

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