2017/11/03

アベリアの花で採餌するトラマルハナバチ♀



2017年7月下旬

アベリア(別名ハナツクバネウツギ、ハナゾノツクバネウツギ)の生け垣でトラマルハナバチBombus diversus diversus)のワーカー♀が訪花していました。
舌が短く盗蜜癖のあるクロマルハナバチ♀とは異なり、本種はマルハナバチの中でも舌が長いので、花筒の入り口から頭を突っ込む正当訪花で吸蜜することができます。
釣鐘型の花筒の中で蜂の黒くて長い舌の出し入れが透けて見えます。
訪花の際にトラマルハナバチ♀の頭部は白い花粉で汚れますし、次の花に潜り込むときに雌しべに触れて受粉を助けています。
後脚の花粉籠に白い花粉団子を少量付けていました。
こうして、トラマルハナバチ♀は蜜の報酬の代わりに送粉者としての役割を果たしているのです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


花筒の根本にある盗蜜痕に注目

2017/11/02

巣立ちの近いハシボソガラス雛の冒険(その2)後編 【2.5倍速映像:野鳥】



高圧線の鉄塔#21でのハシボソガラス営巣記録#32


2017年6月中旬

いつものようにハシボソガラスCorvus corone)の巣を微速度撮影で長時間監視していたら、育った雛が巣立ちを躊躇する興味深い行動が記録されていました。
前回の記事で紹介した10倍速映像から該当部分を抜粋し、2.5倍速まで再生速度を落としてじっくり見てみましょう。

親鳥が給餌を済ませて巣から離れると、直後に雛の1羽が高く飛び上がって巣の右上の鉄骨に止まりました。
そこで元気に羽ばたき練習を披露。
かなり筋力がついたようですが、このまま鉄塔から飛び降りて巣立ちするのでしょうか?!
腕白な雛は傾斜のついた鉄骨をバランスを取りながら歩いて渡り、独りで遊んでいるようにも見えます。


私の予想に反して、親鳥は餌で釣って雛の巣立ちを促したりしませんでした。
親鳥が帰巣しても巣に残った3羽の雛に給餌するだけで、巣から離れた鉄骨で遊んでいる一羽の腕白な雛のことはあまり気にしていないように見えます。
もちろん、もし雛が下界に飛び降りたら親鳥もすぐに追いかけて、茂みなど安全な場所まで雛を誘導するはずです。

高所の冒険をハラハラして見ている私の心配をよそに、腕白な雛は巣の真上の鉄骨からピョンと飛び降りて、ようやく巣に戻りました。
無事で一安心。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#33:巣立ちが遅れた最後のハシボソガラス雛が独りで羽ばたき練習(野鳥)



↑【おまけの映像】
同じ素材をほぼリアルタイムまで再生速度を落としてみました(1.25倍速映像)。
カラスの動きにもっと残像が出て、不自然な映像になってしまいます。
微速度撮影はフレームを間引きして記録しているので、完璧に復元できないのは仕方がありません。


昼間にオオハンゴンソウの花蜜を吸うシロオビノメイガ(蛾)



2016年10月上旬

農道沿いに咲いたオオハンゴンソウの小群落でシロオビノメイガSpoladea recurvalis)という蛾が訪花していました。
触角を常に動かし、少しずつ移動しながら吸蜜しています。

前回撮ったのは夕刻でしたが、明るい昼間も吸蜜しに来るようです。(昼行性)
この花は蜂蜜草と言われるだけあって蜜量がよほど多いようで、なかなか飛び立たず一心不乱に吸蜜しています。

▼前回の記事
夕暮れにハチミツソウの花蜜を吸うシロオビノメイガ(蛾)
今回は花弁もしっかり残っていて、ハチミツソウと分かりやすい花です。



【追記】
この植物はハチミツソウではなくてオオハンゴンソウですね。
遅ればせながら訂正しておきます。


これは同じ日に撮った別個体

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