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2015/08/30

ウスカワマイマイの渡河



2015年7月中旬

住宅地で雨上がりの路地をカタツムリが横断していました。
梅雨の風物詩ですね。
微速度撮影しなくても意外に速いです。
民家の敷地から細い車道を渡り、水田の用水路へ向かっています。
舗装路が雨水で濡れているため、カタツムリが這った後の粘液は見えません。
側面から撮ると、腹足が波打っている様子がよく分かります。
わだちにできた浅い水溜りにも躊躇せずに侵入して前進を続けたので少し驚きました。
タイトルの「渡河」は大袈裟ですけど、水深はどれぐらい深くても大丈夫なのでしょう?
陸貝も呼吸できなければ溺れてしまうはずですよね?
水たまりが深過ぎたら引き返したかな?(浅瀬に沿って前進?)
進化の過程で脊椎動物が両生類として上陸するより前にきっと陸貝が新世界に進出していったのだろう…と壮大な想像をしたりしました。

よく見ると、この蝸牛は殻が割れていますね(ヒビが入っている)。

野島智司『カタツムリの謎: 日本になんと800種! コンクリートをかじって栄養補給!?』によると、

(カタツムリの)殻はなにかの衝撃が原因で壊れてしまうことがありますが、そんなときにも少しずつ再生します。成長するだけでなく、壊れたところを修復する昨日も備わっているのです。(p54より引用)


普通種のウスカワマイマイAcusta despecta sieboldianaとコメント欄にてご教示いただきました。

成熟しても殻口が反り返らないのがウスカワマイマイの特徴らしい。



2015/02/24

チャコウラナメクジ?の徘徊移動【10倍速映像】



2014年10月下旬・気温10℃

山村に建つ石碑の土台となる岩にナメクジが静止していました。
ナメクジの分類にはまるで疎いのですが、背中に甲羅の痕跡があるのでコウラナメクジ科の一種ですかね?
メジャーなチャコウラナメクジにしては縦2本の黒線がありません。
どなたか名前を教えて下さい。

ゆっくりした移動を微速度撮影してみました。
10倍速の早回し映像でご覧ください。
這った後に粘液が残ります。
途中で右に旋回しました。
途中から採寸代わりに1円玉を並べて置きました。
落ち葉の上を通り過ぎても摂食しないのは少し意外でした。
岩の側面を降りたナメクジはやがて地面に到達し、スギの落ち葉の下に隠れました。
落ち葉を取り除くと再び動き始めました。
昼間は直射日光を嫌い、落ち葉の下で隠れて過ごすのかもしれません。(撮影は午前中)

採集して持ち帰り飼育しようか迷ったのですが、世話する余力がなくて諦めました。







2015/02/15

倒木でキノコを食す黄色いナメクジ【名前を教えて】



2014年10月下旬

里山の雑木林でコナラの倒木に白っぽく傘の大きなキノコ(種名不詳)が群生していました。
そのキノコで黄色いナメクジ(種名不詳)を2匹見つけました。
ナメクジの食事シーンを微速度撮影したかったのですが(究極のスローフード!)、この日は先を急いでいたので断念。
午前中で気温が低く縮こまっていた印象です。
もしかすると夜行性だったりするのかもしれません。
3年前に見たナメクジと同じく眼柄が黒いかどうかも確認していません。

▼関連記事
キノコを食べるナメクジ【名前を教えて】
インターネット検索すると、ナメクジはキノコ栽培の害虫扱いされているらしい。

今思うと、ナメクジを採集して飼育すればよかったですね。
キノコを餌に与えて育つのであれば飼育も難しくなさそうです。
2匹のナメクジが居たので、同種ならば飼育下で交接を観察できたかもしれません。

ナメクジの体表を徘徊している数匹の微小な黒い虫が気になりました。
偶然ナメクジの粘液にへばりついているだけなのか、それともナメクジ専門に取り付いて吸血する虫がいるのですかね?
とにかく急いでいたため、悠長にマクロレンズで接写する余裕がありませんでした。


図鑑で調べてみてもキノコの名前が分かりません。
素人目にはブナシメジやヒラタケと似ているかな?と思うものの、キノコは勉強不足でまるで自信がありません。
お分かりの方はご一報下さい。






2014/10/31

ヤマナメクジの交尾【50倍速映像】



2014年8月中旬

里山の尾根道が広場のように広くなった地面で2匹の巨大なヤマナメクジIncilaria fruhstorferi)が巴のマークのような体勢で交尾していました。
明け方に降った小雨で雑木林の林床が濡れていたのがナメクジには好適な条件だったようです。
朝日が昇ると落ち葉がどんどん乾いていきます。(午前中に撮影)

慌てて三脚を立てて微速度撮影してみました。
50倍速の早回し映像でご覧ください。
ご存知のようにナメクジは雌雄同体で、生殖器は頭の横にあります。
肉眼ではじっとしているようでも早回し映像で見ると、白い精子嚢が波打っています。
体の上部右側(生殖口の下)にある呼吸口も開閉していました。

交尾するまで互いにグルグルと回りながら周囲を這い回ったのでしょうか、カピカピに乾いた透明の粘液がシート状に残されていました。
この粘液はアリ避け効果がありそうです。(どこか本で読んだかも?)
交尾中のナメクジは無防備なので、アリに襲われないよう何か対策していても不思議ではありません。

カメラのバッテリーが今にも切れそうでヒヤヒヤしましたが、無事に交尾を終えたペアは同じ方向に移動を始めました。
採寸のために15cm定規を並べて置きました。
(このシーンだけ10倍速映像ですけど、移動速度も求められるはずです。)

次に機会があれば2匹のナメクジが出会って交尾を始めるまでの過程を微速度撮影してみたいものです。
6年前に出会ったときには生憎、三脚を持参しておらず微速度撮影できませんでした。
それ以来ずっと待ち続けて、ようやくチャンスが巡ってきました。

▼関連記事
ヤマナメクジの交尾
【追記】
岩波科学ライブラリー『ナメクジの言い分』p53によると、
交合のときは、互いに呼吸孔から陰茎を反転させながら押し出す。相手の呼吸孔から生殖孔へと挿入された陰茎は、受精嚢に精子の塊を放出する。この塊を精包という。受精嚢ではしばらく精包の形で預かり、ここから精子の一部が取り出され、自分の卵子と受精させ、受精卵を産むのである。



【追記2】

松尾亮太『考えるナメクジ ―人間をしのぐ驚異の脳機能』によれば、

うんちも生殖器も体の右側から出てくるのは、ナメクジを含む腹足類の受精卵が「らせん卵割」という方式で卵割しながら発生することにより生じる、体の左右非対称性を反映しているものと思われます。(p34より引用)

 





おまけの映像
同じ素材で早回しの速度を変えたバージョンをブログ限定で公開します。
どれを見て最も心地よく感じるかは人によって違うかもしれません。



↑30倍速映像



↑10倍速映像


2013/11/30

ヤマナメクジの路上徘徊【10倍速映像】



2013年9月中旬

山間部の舗装路を彷徨う立派なヤマナメクジMeghimatium fruhstorferi)を発見。
この日の天気は早朝に降った雨が上がり、晴れ時々にわか雨。
晴れると舗装路はそこそこ熱いはずなのに、車道を横断しようとしているようです。
路上を這い回った跡にナメクジの粘液が乾いて残り、白くテカテカと光っています。
途中で車が来たので慌ててナメクジを車道から拾い上げ、轢かれないよう道端に移してやりました。

次に徘徊シーンを微速度撮影してみました。(@2:03〜)
この日はあいにく三脚を持参していなかったのですが、苦肉の策で路上やカメラバッグにカメラを置いて固定。
ジオラマモードで撮った10倍速の早回し映像をご覧ください。
路肩に移されたナメクジは触角を伸縮させながら草むらの方へ向かい始めました。
最後は枯草を食べ始めたのか、動かなくなりました。




2012/07/21

ヒダリマキマイマイの咀嚼音♪を声紋解析してみる



2012年6月上旬

ヒダリマキマイマイEuhadra quaesitaの飼育容器内から深夜、ガリガリと歯軋りのような音が聞こえてきました。
そっと蓋を開けると、食事中でした。
この日たまたま入れてみたイワガラミの生葉に食痕があり、虫食い状態になっていました。
常備食のニンジンのへたにも食痕があります。

マクロモードでカメラの内蔵マイクを極力近づけて接写すると、歯舌で葉の表面を削り取る音が録音できました。

音量を上げてヘッドフォンを使えばちゃんと聞こえるはずです。


ヒダリマキマイマイ咀嚼音の声紋解析

オリジナルの動画ファイルから音声をWAVファイルにデコードしてからスペクトログラムを描いてみました。

(ファイル名にツルアジサイ?と書いてあるのはイワガラミの間違いです。後日咲いた花を確認して訂正。)



2012/06/09

ヒダリマキマイマイ歯舌の動き




2012年5月中旬

去年の夏からヒダリマキマイマイEuhadra quaesitaを一匹飼育しています。
容器の中からガリガリ音がする時があります。


腹足で容器壁面にへばりつき、プラスチックの表面を齧っていました。
容器越しに接写してみると、歯舌の動きがよく分かります。
ペロペロなんていう生易しいものではなく、削り取るように舐めています。

ディープキスを見ているような生々しさがありますね。
残念ながら撮影を始めたらガリガリという音は鳴り止んでしまいました。
後日、咀嚼音を立てながら摂食する様子をようやく動画に撮れました。(近日公開)


もう一匹見つけたら交尾行動を観察してみたいと思います。
寿命は何年ぐらいなのかな?


2011/09/07

キノコを食べるナメクジ【名前を教えて】



2011年8月下旬


里山の遊歩道にて、朽ちて苔むした丸太の切り株に白いキノコが生えていました。
よく見ると、キノコの柄に一匹のナメクジが取り付いてゆっくり食べているようです。
背中に甲羅は無く、全体が褐色で見慣れないナメクジです。
ナメクジ図鑑も持っていない素人の山勘ですが、もしかしたらこの里山で昨年2匹見つけたハナタテヤマナメクジと思われる種類かもしれません。
関連記事はこちら→「ハナタテヤマナメクジ?」「ハナタテヤマナメクジ?の徘徊(20倍速)
ハナタテヤマナメクジは鮮やかな黄色ですが、今回の個体はその褐色変異体かも…と勝手に都合よく想像してみました。
眼柄が黒い点は共通しています。
新潟や東北地方のブナ林に生息し、キノコを好んで食べることが知られているそうです。
他の種類のナメクジもキノコを食べるのだろうか※。


実は、全く同じ場所で昨年キノコを食べるヤスデを観察しました。
関連記事はこちら→「キノコを食すヤスデ
 今回もキノコの傘の部分で数匹のヤスデが食事中でした。


このキノコやナメクジの名前が分かる方がいらっしゃいましたら、是非教えてください。
オオイチョウタケ?!(ド素人の当てずっぽう)


【追記1】
micromyuさんより「オオイチョウタケは地上性のキノコで朽木の上には生えないはずだから除外できる」とご教示頂きました。




※【追記2】
『ゲッチョ先生のナメクジ探検記』によると、ナメクジ類はキノコが大好物らしく毒キノコにも喜んで集まるらしい。




2011/08/21

ニンジンを食べるヒダリマキマイマイ(微速度撮影)



2011年8月中旬・室温26℃


ヒダリマキマイマイEuhadra quaesitaの飼育容器に新しい餌としてニンジンの輪切りとキャベツの切れ端を入れてみました。
キャベツよりも断然ニンジンが好きなようです。
しかも、周縁部の特定の組織の層(←用語をご存知の方は教えてください)だけを好んで食べるようです。
中央部は栄養価が乏しいのか不味いのか、決して口を付けようとしませんでした。
この日に限らず、ニンジンを輪切りで与えると必ず周縁部だけをぐるりと齧り取ります。


5秒間隔でインターバル撮影した大量の静止画を素材に微速度撮影の動画を作ってみました。
51分間の行動記録を1分に短縮してあります。
私の古いカメラ(Canon PowerShot S5IS)はそのままではインターバル撮影機能は搭載されていません。
しかしカメラにACケーブルでつないでコンセントから給電しPCにUSB接続した状態ならば付属の専用ソフトウェアの制御下で(リモート撮影)インターバル撮影が可能になるのを思い出しまして、この日初めて試してみました。
飼育個体など室内の被写体に限られるものの、HD以上の高画質動画が得られるので、使えるかなという印象です。
これまでは普通に長回しで撮った動画を編集時にフレームレートを上げる(コマ落とし)ことで微速度撮影風の早回し動画を作っていました。
その方法だと何倍速の映像にするか自由に調節できるものの、当然ながらカメラのバッテリーやメモリーカードの消費が激しいのという欠点に苦労してきました。




2011/08/13

スイカを食すヒダリマキマイマイ




2011年7月下旬

公衆トイレの壁に止まっていたヒダリマキマイマイEuhadra quaesita)を持ち帰り飼育開始。
甘いスイカを食べた後の皮をお裾分けしてみたら喜んで食べてくれました。
普段の餌は主に野菜屑を与えています。
殻の成長にカルシウム分も必要かと思い、鶏卵の殻も念のため入れています。




2011/03/24

カタツムリの刃渡り



2007年7月上旬

カタツムリはカッターの刃の上も平気で渡れます。
軟体動物(腹足類)の面目躍如。
本当は『アーサー王物語』のように刃の上を縦走するシーンを撮りたかったのですが、思うように動いてくれませんでした。
刃を濡らせば良かったのかな?


2011/03/23

歩くカタツムリの腹足



2007年7月上旬

ガラス越しに観察しました。
粘液を分泌しながら腹足を波打たせて這い回ります。
映像の途中で早回し(三倍速)にしています。 


殻をくねらせて歩くカタツムリ



2007年7月上旬

重心が不安定なのか、殻をぶりんぶりん振り回しながら歩きます♪ 

【追記】
直接関連するかどうか分かりませんが、新聞で興味深い記事を見つけました。
カタツムリ 殻を振り回し敵撃退…北大研究員が初確認」(毎日新聞2016年11月11日
原著論文はこちら。(全文がフリーで公開されています。)
Morii, Y. et al. Parallel evolution of passive and active defence in land snails. Scientific Reports 6, 35600; doi: 10.1038/srep35600 (2016).

【関連動画】↓


私が動画に撮った行動はカタツムリを単独で飼育したときのもので、天敵に襲われてはいません。
どうして防御行動が自発的に解発されたのかな?
殻を振り回すのは各種カタツムリの行動レパートリーとして既にもっていて、自衛の際に積極的に使うようになる前適応なのでしょうか。

カタツムリ集団の微速度撮影【30倍速映像】



2007年6月中旬

約1時間半の活動を30倍速の早回し映像でご覧ください。

隙間を乗り越えるカタツムリ



2007年6月下旬

ちょっとしたギャップならそのまま渡れるようです。
さすが軟体動物。


カタツムリの飼育



2007年6月下旬

季節物でカタツムリ(種名不詳)を飼ってます。
餌は野菜屑(キャベツの葉)とカルシウム分補給用に鶏卵の殻。
毎日霧吹きをシュッと一吹きしてやります。
カタツムリ(陸貝)も奥が深いらしく、正確な種名(~マイマイ)は分かりません。
この殻は右巻き。


2011/03/04

ヤマナメクジの交尾



2008年7月中旬

雨上がりの林道で交尾しようとしているヤマナメクジIncilaria fruhstorferiのペアを発見。
ご存知のようにナメクジは雌雄同体で生殖器は頭の横にあります。
余りに動きが遅いので痺れを切らして一時離れたら、残念ながら最も興味深い途中経過を見逃してしまいました。
次に機会があれば三脚を据えて長回しの微速度撮影に挑戦してみたいものです。
白い精子嚢を草の茎で突付いてみたら表面に粘り気がありました。
意外にしっかりした触感。
カタツムリほど敏感ではないようで、突付いても逃げたり反応しませんでした。





2011/02/21

ニッポンマイマイ(蝸牛)の身体能力



2008年8月中旬

宙吊り状態から「よっこらしょ!」と立て直す様子を撮りました。
身体能力の高さに感心しました。
殻は右巻き、やや円錐状に尖った形状です。
蝸牛のことは詳しくないのですが、ニッポンマイマイSatsuma japonica)だと思います。

2010/12/31

ハナタテヤマナメクジ?の徘徊(20倍速動画)




2010年10月下旬

山道の地面で派手な黄色のナメクジを発見。
同種と思われる個体を前回(二ヶ月前の夏に)初めて見た位置から少し登った地点なので、これもハナタテヤマナメクジなのだろうか(自信なし)。
幸いこの日は三脚を持参していたので、約25分間の長撮り映像を20倍速の早回しにてお届けします。
落ち葉の下にゆっくり潜ろうとするので、予め進行方向の落ち葉を除いておきました。
ナメクジが這った跡は粘液が残ります。
途中でなぜかUターンしたりするので、意外に進路を予測できません。
背中に付着した松葉を引きずって行きます。
撮影時における地表の気温は日が陰ると14℃から12℃に下がりました。




新潟県で発見されたというハナタテヤマナメクジに関しては、こちらのブログで直接質問したいのですけど、コメントを付けられないのが残念。
福島県でもそれらしき目撃例が。
東北地方の特産なのだろうか。

【追記】
某TV局の方に仲介してもらい、ナメクジの専門家に質問してもらいました。
学名につきましてですが結果から申し上げますとはっきりと分かっていません。 ナメクジ研究に詳しい大学の先生方に伺ったのですがハナタテヤマナメクジのようにも見えるし、動画からではわからないとおっしゃられておりました。 また、バナナナメクジは南米の方にしか生息しておらず国内では見つかっていない筈だと仰られてました。



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