ラベル 擬態 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 擬態 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2011/01/26

ヒメトラハナムグリの食事



2009年7月上旬

ヒメトラハナムグリLasiotrichius succinctusがハルジオンの花で食事中でした。
蜜蜂やマルハナバチにベーツ擬態しているのでしょうか。


2011/01/25

アケビコノハ幼虫の眼状紋と威嚇姿勢



2009年7月中旬

アケビコノハEudocima tyrannus)の幼虫がホオノキ幼木の葉裏に隠れていました。
主脈にしがみ付いて静止しているだけで、採食中ではなさそうです。
確か食草はアケビ類だったはず?と思ってよく見たら、ホオノキの細い幹にミツバアケビの蔓が巻きついていたので納得。
葉裏は陰になって暗いので、そっとナイフで切り落とした葉を裏返しに地面に置いてじっくり観察してみました。
体に触れると頭部を丸め、有名な威嚇姿勢を取りました。
側面の眼状紋が一層目立ちます。
子供の頃は昆虫図鑑に載っていたアケビコノハ幼虫のクローズアップ写真が怖くて仕方がありませんでした。
撮影後に元の場所へ戻しておきました。
 


2011/01/10

キシタバ(蛾)後翅の眼状紋



2009年11月上旬

軒下に地味な蛾が止まっていました。
指で触れると驚いて落下。
死んだ振り(擬死)というよりも、寒くて体が動かず咄嗟に反応できなかったのでしょう。
体に触れると歩いて逃げながら後翅を半開きにして鮮やかな黄色の模様を披露してくれました。
鳥などの天敵を威嚇するための眼状紋の一種なのかもしれません。
気温10℃と肌寒いのですぐには飛べません。
飛翔筋を激しく震わせて飛び立つ前の準備運動をしています。
飛び立つ瞬間を撮ろうと暫く待ち構えていたものの、離陸することなく身震いを止めてしまいました。
ウォーミングアップだけで疲れてしまったのか、飛んで逃げるほどの危険は無いと判断したようです。
このように外敵から素早く逃げる能力に欠けているため、ひたすら翅斑紋のカモフラージュに頼って身を隠し難を逃れるという消極的な生き残り戦略のようです。
絵合わせでノコメキシタバと迷ったのですが、いつもお世話になっている虫我像掲示板にて質問するとキシタバCatocala patala)と教えて頂きました。
前翅長37mm。





2010/12/19

ニトベベッコウハナアブの身繕い



2010年10月中旬

ススキの穂にニトベベッコウハナアブ♀(Volucella linearis)が止まって身繕いしていました。
後脚を擦り合わせています。
見れば見るほど、チャイロスズメバチに似ています。
擬態にしては随分マイナーな蜂をモデルにしたものです。
翅は前半部が黒く濁っています。
左右の複眼が頭頂部で接していないので♀だろうか。
口吻を収めた顔全部が鳥の嘴のように尖っているのが面白いです。
2:04に突然、一滴の透明な液体を排泄しました(再生ウィンドウのプログレスバーが邪魔で見え難い)。


訪花吸蜜編へ続く。



2010/12/14

オビガ(蛾)の擬死落下




2010年8月下旬

緑の木の葉にオビガApha aequalis)が止まっていました。
後翅の模様も見たいなと思い指で軽く触れたら落下。
大きな蛾はすぐには飛び立てないので、緊急避難のための擬死行動でしょうか。
羽の色が褐色なので、地面の落ち葉に紛れて見失ってしまいました。
カモフラージュ効果も抜群です。

≪参考≫

『無名のものたちの世界III』 思索社 p173 (「行動は動物のことば」の章) より引用
ヤガやシャクガのある種のガは、自分の体の模様が、止まる場所にどのような効果を持つかを知っている。例えば、縦縞の紙の上には自分の体の模様を合わせて止まる。

2010/12/11

ハチに擬態したシロスジナガハナアブ♀の身繕い





2010年9月中旬


山地の道端でお地蔵さんのお供え物の横に止まっていた虻です。
両手を擦り合わせ、顔を拭います。
後脚で腹部背面も掻いています。
黄色と黒の縞模様でいかにも危険そうな信号を全身から発しており、まさに「蜂の威を借る虻」です。



一寸のハエにも五分の大和魂BBS」にて問い合わせたところ、シロスジナガハナアブ♀Milesia undulataとご教示頂きました。
本種のベーツ擬態は外見だけにとどまらず、捕まえると尾端を押し付けるようにしてまるでハチが刺すような真似をするのだそうです。
ブラフにしてもそこまで徹底するとは天晴。
今度は是非それを試してみよう。
飛んでいる姿はキイロスズメバチやキアシナガバチにそっくりだったように記憶しています。


【追記】
石井誠『昆虫のすごい瞬間図鑑:一度は見ておきたい!公園や雑木林で探せる命の躍動シーン』という本を眺めていたら、まさにこの昆虫を撮影した見事な生態写真がp108に掲載されていました。
ベイツ型擬態の見事な例として、モデルと考えられるホソアシナガバチの写真と並べて挙げられています。
しかし、キャプションの「フトハチモドキバエ」はシロスジナガハナアブの誤同定だと思います。

ランダムに記事を読む