2017年8月下旬
稲穂が実る田んぼの隅に居た
飛翔シーンを240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
力強く羽ばたいて飛び去る姿を流し撮りできました。
低空飛翔で田んぼを横切り、遠くの畦道に着陸。
チュウサギ(Ardea intermedia)またはダイサギ(Ardea alba)だと思うのですが、遠過ぎて見分けられませんでした。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
水田に着陸後の白鷺 |
水田に着陸後の白鷺 |
日本に渡来するカモ類のつがい関係は、一回の繁殖期の間だけのものです。(中略)日本で過ごす間につぎの繁殖期のために、新しいつがいをつくります。(中略)カモたちは、いったんつがいになると、ほとんど別れることはなく、連れ添って行動し、繁殖地へ帰って行きます。(p26より引用)
囲い込み行動はオナガガモだけにみられるもので、他種のカモ類は行いません。オナガガモが多数飛来した水辺で、1〜2月ごろに注意深く観察していると、数羽以上の♂が一羽の♀を囲むようにして、追いかけながら泳いでいく光景がよくみられます。(中略)「囲い込み」が始まると、集まったメンバーはほとんど入れ替わることなく続けられます。(中略)そしてこの集団の♂たちが、♀に対して求愛のディスプレイを繰り返し行います。(p22より引用)
オナガガモの代表的な(求愛)ディスプレイには、つぎのものがあります。(あご上げ、げっぷ、水はね鳴き、そり縮み)ただし多くの場合、一つのディスプレイは単独で行われることはなく、組み合わせられたり、一連の行動として行われます。(それぞれの詳細は割愛)(p22-29より引用)
つがい形成とその後の行動についても、♂の「後頭さし向け」と♀の「けしかけ」ディスプレイについて解説されていました。(p30-31より)
多くの渡り鳥は、繁殖地でつがいを形成します。(中略)同じ渡り鳥でもカモの仲間は、つがいを形成する場所と時期が違います。なんと、越冬地である日本で繁殖とは関係のない越冬期につがいを形成するのです。 (上越鳥の会 編『雪国上越の鳥を見つめて』p125より引用)
日本に渡ってきた頃は、♂の羽の色は♀にとてもよく似ています。 オナガガモは10月下旬から求愛を始め、12月下旬からつがいを形成します。♂は♀の気を引くために鮮やかな羽毛に換羽するのです。(中略)つがいを形成する時期以外は地味な迷彩になる (同書p126より引用)
鮮やかな羽毛に換羽した♂は、♀に気に入られようと、ポンプ、げっぷ、水はね鳴き、そり縮みといったさまざまな求愛行動をします。つがいになった♂と♀は、一定の距離を保って、寄り添うように行動します。(中略)つがい♂は、つがい♀に求愛したり、接近する他の♂に対して攻撃します。この行動を配偶者防衛行動と呼びます。 (同書p126より引用)
♂は♀を獲得すると採餌に専念できるのです。(中略)攻撃する頻度が一番多いのはつがい♂です。攻撃される相手はつがい♀に近づく独身♂やつがいにうっかり近づく独身♀でした。つがい♀はつがい♂に守られているため攻撃される頻度はごくわずかでした。(同書p127より引用)
この報文には「オナガガモの求愛行動 水はね鳴き」および「オナガガモの求愛行動 そり縮み」を描いた♂のイラストも掲載されていて、素人にはとても参考になりそうです。
オナガガモ♀(右)♂(左) |
オナガガモ♀♂(野鳥)群れ@川面 |
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チョウ媒の花に、形状がラッパ状か漏斗状で、葯や柱頭が外に向かって大きく飛び出しているものが多いのも、蝶を送粉者としてターゲットにした戦略として理解できます。蝶のもつストロー状の口吻は、一般にハチ目やハエ目に比べてずっと長いので、ラッパ状や漏斗状の花の奥で花蜜を分泌し、葯や柱頭を外に向かって突き出すことで、蝶の体に葯や柱頭が触れやすくなると考えられるからです。花粉に粘着性があるのも、蝶の体に葯や柱頭が少ししか触れなくても花粉の受け渡しが行なわれるための適応と考えられます。花蜜の濃度がやや薄いのは、蝶の口吻では、濃度が高く年度の高い花蜜は吸いにくいためです。 (p63より引用)こうした特徴は全てユリズイセンの花に当てはまりますから、赤色系の花をもつユリズイセンはチョウ媒でしょう。
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トモンハナバチ♀@ハチミツソウ訪花採餌(♀は腹部背板の黄色斑が5対あり、腹部下面にスコパが有る) |
トモンハナバチ♀@ハチミツソウ訪花採餌 |
トモンハナバチ♂@クサフジ訪花吸蜜(♂は頭楯が黄色) |
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