2017/10/20

アベリアの花で盗蜜するキンケハラナガツチバチ♀



2017年7月下旬・午前7:55〜7:59

駐車場の隅に生垣として植栽されたアベリア(別名ハナツクバネウツギ、ハナゾノツクバネウツギ)でキンケハラナガツチバチ♀(Megacampsomeris prismatica)が訪花していました。

釣鐘型の花に潜り込んで正当訪花で吸蜜するのは無理らしく、花筒の根本に外側から穿孔して盗蜜していました。
これなら体型が太く舌が短い蜂でも花蜜を舐めることが出来ます。
ツチバチの仲間も盗蜜するとは知らず、初めて観察した私はとても興奮しました。
ただし、一次盗蜜者によって開けられた穿孔をちゃっかり利用しているだけかもしれません。(二次盗蜜者)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/10/19

狩ったニホンミツバチ♀で肉団子を作るキイロスズメバチ♀



2016年9月下旬

山麓で毎年定点観察しているニホンミツバチApis cerana japonica)の巣の周囲をキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー♀が単独でホバリングしながら狩りのチャンスを伺っていました。
ミツバチは巣口の周辺に集まり、振身威嚇で対抗しています。
毎年繰り返されるこの攻防は過去に記事にしているので、今回は割愛。

ミツバチのワーカー♀を狩る瞬間は撮り損ねてしまいましたが、獲物を抱えて飛び去るキイロスズメバチを追うと、近くに止まり直してくれました。
針葉樹(カラマツ? ヒマラヤスギ?)の大木の幹を覆うツタの葉先に止まったキイロスズメバチ♀は、後脚の爪先だけでぶら下がって食肉加工を始めました。
大顎で噛みほぐして粗挽きの肉団子を作り終えると巣に持ち帰りました。





下の古い写真は、ススキの葉にぶら下がり、狩ったばかりのミツバチで肉団子を作っているキイロスズメバチ♀です。
ミツバチを狩った直後の食肉加工中はいつもこんな体勢です。
11年後の今回、ようやく動画で記録することが出来ました。

@ススキ葉:2005年10月中旬

ヘクソカズラの花で盗蜜するクマバチ♀



2017年7月下旬・午前8:37〜8:40

市街地の民家の板塀を覆い尽くすように繁茂したヘクソカズラキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。

大型のクマバチは釣鐘型の花筒の入り口からは潜り込めず、舌も短いので正当訪花では蜜腺に届きません。(@1:15)
ヘクソカズラはミツバチなど共生関係を結んだ特定の送粉者しか受け入れないように花の形態を進化させてきたのです。

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そんな植物の企みにも関わらず、クマバチの方が一枚上手です。
釣鐘型の花筒の根本を外側から穿孔して、盗蜜していました。
この群落ではほとんど全ての花筒の根本に既に穴が開いているので、今回の映像では二次盗蜜ですね。
雄しべに全く触れませんから、当然ながらクマバチ♀の後脚の花粉籠は空荷です。

複数個体(少なくとも2匹)を撮影。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


4年前にはクマバチがヘクソカズラの花からすぐに飛び去ってしまい、盗蜜したかどうかしっかり確認できませんでした。
ずっと気になっていたので、今回ようやく決定的な証拠映像が撮れて感無量です♪

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実は同じ群落で、クロマルハナバチのワーカー♀もクマバチと一緒になって盗蜜に励んでいました。(映像公開予定
この組み合わせは4年前に既に記事にしています。

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この二種のハナバチは盗蜜の常習犯として有名です。
ヘクソカズラには独特の悪臭があってもハナバチは全く気にしないようです。
この日は梅雨の晴れ間で久しぶりに晴れたので、ハナバチも晴天を待ちわびていて朝から採餌活動が特に多かったのかもしれません。



ヘクソカズラ:多くの花に盗蜜痕が残る。

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