2017年5月下旬
イチモンジチョウの飼育記録#8
突発的な蠕動運動を繰り返していたイチモンジチョウ(Limenitis camilla)の前蛹は、朝になると最終脱皮(蛹化)して垂蛹になりました。
断続的だった蠕動運動が激しく続くようになると、いよいよ脱皮が始まります。
途中で一旦、上半身も真っ直ぐに伸びました。
当時の私はこの個体がてっきり体内寄生されていると思い込んでいたので、ここまで正常に発生したのは意外でした。
ところで、このゴツゴツした垂蛹に見られる背面の竜骨突起(正式名は?)と頭部の耳状突起が気になりました。
一体どんな役目があるのですかね?
耳状突起の中で触角が作られる訳でもありませんし、竜骨突起に対応してイチモンジチョウの成虫の背中に大きな瘤(コブ)があるとは思えません。
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側面 |
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側面 |
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腹面 |
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背面 |
下の落ちた蛹化殻を採集して、私の個人的な抜け殻コレクションに加えました。
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背面 |
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顔 |
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側面 |
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腹面 |
【おまけの動画】
早回し速度を落とした20倍速映像と10倍速映像(オリジナルの素材)をブログ限定で公開します。
つづく→#9:イチモンジチョウ垂蛹の黒化
2017年5月下旬
街中を流れる川の岸に立ったハシボソガラス(Corvus corone)が浅瀬の水を繰り返し飲んでいました。
一口ずつ嘴で水を掬い上げて喉に流し込む飲み方です。
喉の渇きを癒やすとカラスは飛び立ち、横の岸壁に止まりました。
2017年5月下旬
イチモンジチョウの飼育記録#7
眠から覚めたイチモンジチョウ(Limenitis camilla)の終齢幼虫が前蛹になるまでの様子は撮り損ねてしまいました。
タニウツギ小枝の下面に腹端を固定するための足場を絹糸で綴ってから脚を枝から離して腹端でぶら下がり、前蛹になりました。
当時の私は、この個体が絶対に体内寄生されているに違いないと思い込んでいて、あまり観察に身が入らなかったのです。
むしろ私の関心は、ヤドリバエや寄生蜂の幼虫がいつ寄主を食い破って出てくるか?という方にありました。
日付が変わってから、イチモンジチョウの前蛹が脱皮して蛹になる過程を微速度撮影で愚直に記録し始めました。
20倍速の早回し映像をご覧ください。
前蛹は自発的な蠕動運動を繰り返し、ときどき身を捩らせています。
蛹化の前兆が分からなかったのですが、次第にクチクラの裏に泡のような空気が入り、色が白っぽくなってきました。
新旧クチクラ層の間に隙間が作られつつあるのです。
つづく→#8:イチモンジチョウの蛹化【40倍速映像】