2013/10/14

羽化直後のエゾゼミ♂が歩いて転ぶ



2013年8月上旬

山道の休憩所にて、エゾゼミ♂(Lyristes japonicus)が床にひっくり返っていました。
脚をばたつかせるだけで、自力では起き上がれないようです。
徘徊中のクロアリがちょっかいをかけてきます。
セミを起こしてやると歩き始めましたが、飛べないようです。
腹弁を持つ♂なのに、拾い上げても鳴いてくれません。
休憩所のベンチの上を歩かせると、ベンチの簀子状の隙間に足を踏み外して転倒しました。
寿命が近いのか、とにかく衰弱した個体のようです。
私が数時間滞在している間にもこのエゾゼミ♂は動かずベンチでじっとしていました。


【追記】
YouTubeのコメント欄にて、tead deatさんより貴重なご指摘を頂きました。
腹弁の色、翅脈の色からすると弱ってるより羽化したてに見えます。ついでに鳴かないまで来ると羽化したてしかないなぁと。
その可能性は全く考えてませんでした。
セミに疎い私はてっきりセミは夜に羽化するものと思い込んでいたのです。(エゾゼミは昼間に羽化するのですか?)
上述したように山道の休憩所(東屋)でひっくり返っていたのですが、地中から出てきた幼虫が開放的な東屋に迷い込んだとしても不思議ではありません。
この動画を撮ってから数時間放っておいてもベンチから逃げずに(飛ばずに)じっとしていました。
私が帰る前にもう一度腹弁を撮れば色が変わっていたのかな?
この記事のタイトルも「瀕死のエゾゼミ♂が歩いて転ぶ」から変更しておきます。





食草から落ちて逃げるヨシカレハ幼虫(蛾)



2013年8月上旬

林道脇に生えたススキの葉に巨大な黒い毛虫を発見。
ヨシカレハEuthrix potatoria bergmani)という蛾の幼虫です。
頭を下に向けて食事もせずに長時間静止しています。
毛に素手で触れるとかぶれる恐れがあるので※、鉛筆で体に触れると、初回は身を攀じって逃げました。
2度目の刺激では急にボトッと地面に落下し、林床を凄い勢いで逃走。
力強い蠕動で意外に素早く這い回ります。

※ 幼虫は、こげ茶色の毛虫で、タケカレハのように頭部付近と尾部付近に1束ずつ長い毒針毛の束を持つ。この束は、刺激を受けても膨らまない。(wikipediaより)




写真↑は風で揺れる条件下でストロボを焚いて撮ったので、肉眼や動画で見る真っ黒な印象とはどうしても色の感じが違います。

飼育するため、撮影後にありあわせのビニール袋で採集して持ち帰りました。
このとき既に終齢幼虫で、しかも体内寄生されていたことが後に判明します。
(つづく→営繭の微速度撮影

ちなみに↓こちらは、2006年7月下旬に撮った個体の写真です。



トラマルハナバチ♀とトモンハナバチ♂のニアミス【ハイスピード動画】



2013年8月上旬

ムラサキツメクサの群落でトラマルハナバチBombus diversus diversus)のワーカー♀が忙しなく訪花していました。
後脚の花粉籠に大きな白い花粉団子を付けています。
吸蜜シーンを240-fpsのハイスピード動画に撮っていると、偶然トモンハナバチ♂(Anthidium septemspinosum)が飛来しました。(@1:55)
似ても似つかないのにそそっかしいトモンハナバチ♂が交尾相手と誤認したのかもしれません。
するとトラマルハナバチ♀は即座に両中脚・後脚を万歳のように持ち上げ、威嚇姿勢で追い払いました。
もしトモンハナバチ♂に飛びつかれていたら、自衛のためトラマルハナバチ♀は反射的に毒針で刺したかな?


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