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2024/01/18

早春の雪山に響き渡るキツツキのドラミング音♪(冬の野鳥)

 

2023年3月下旬・午前7:30頃・晴れ 

未だ雪が残る里山に早朝登山した後、下山中に遠くの森からキツツキの仲間が嘴で幹を叩くドラミング音が聞こえました。 
キツツキの姿は見えませんが、ドラミングの音程や響き方が色々でした。 
音程が低いドラミングと高いドラミングが聞こえました。 
叩く木の材質や樹洞の有無によってドラミング音が違うのでしょう。 
同一個体のキツツキが森を飛び回ってドラミングする場所を変えたというよりも、複数個体がドラミング合戦で縄張り争いをしているような気がします。 

キツツキは♂も♀もドラミングをするらしいのですが、♂が囀りさえずりの代わりにドラミングして♀にアピールする求愛目的もあるそうです。 
当地ではアカゲラ、アオゲラ、コゲラと3種類の啄木鳥が生息しています。 
ドラミング音を声紋解析すればキツツキの種類を区別できるのでしょうか? 
今回は残念ながらノイズが多いので、声紋解析は諦めました。 
遠くで救急車のサイレン♪が鳴っていますし、様々な鳥の鳴き声(囀りさえずり)も賑やかに聞こえます。 


※ ドラミング音が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

2024/01/14

夕暮れの樹上で鳴く♪ノスリ(野鳥)

 

2023年5月下旬・午後18:25頃・晴れ(日の入り時刻は午後18:57) 

タヌキの営巣地にトレイルカメラを設置した後、離れた林縁にブラインドを張って望遠で隠し撮りすることを試みました。 
暗くなるまで(日没の30分後まで)粘ったものの、残念ながらタヌキの行動は直接観察できませんでした。 
しかし、その間に他の生き物の活動を垣間見ることが出来ました。 

午後にカラスからモビング(擬攻撃)されて逃げ回る猛禽の鳴き声がときどき聞こえたものの、ブラインド内からは姿が見えませんでした。 

夕方になって1羽のノスリButeo japonicus)が休耕地に隣接する防風林に飛来すると、林縁に一際そびえ立つ高木の横枝に止まりました。(樹種不明:落葉性広葉樹) 
止まり木で西日を浴びながら眼下に広がる休耕地や田畑を眼光鋭く見回し、ピーエ、ピーエ♪と甲高い声で何度も鳴いています。 
毎日朝夕に鳴く囀りさえずり)のような縄張り宣言なのか、それともブラインドに隠れている私のことなどお見通しで、警戒声を発しているのでしょうか? 
ノスリは鳴き声のバリエーションが乏しくて、なかなか意図が読み取れません。

この辺りでノスリを何度も見かけるので、もしかすると近くにノスリの営巣木があるのかもしれません。 
4年前に私は河畔林で営巣するノスリを定点観察していたことがあるのですが、今回はタヌキの観察を優先しているため、ノスリがタヌキの幼獣を狩って捕食するのではないか?と気が気ではありません。 
(そんなシーンが撮れたらすごいスクープ映像です。)
しばらくすると、ノスリは自発的に飛び去ってくれて、一安心。(映像なし) 


※ 風で木の葉がザワザワ♪揺れているため、ノスリの鳴き声が聞き取れるように動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 
近くで小鳥(ホオジロ?)がチチチチ…♪と鳴き続けているのは、見慣れないブラインドを不審がって警戒声♪を発しているのかもしれません。

ノスリが止まっていた高木の樹種を調べに行かないといけません。
なんとなくハンノキかな?と予想。

2024/01/12

雪が溶けた田んぼで採食するコハクチョウの若鳥【冬の野鳥:4K動画】

 

2023年3月下旬・午後15:20頃・晴れ  

雪解けが進む早春の刈田で採食するコハクチョウCygnus columbianus bewickii)大群の中で若鳥に注目し、高画質の4K動画で撮影しました。 
頭部が黒っぽくて薄汚れて見えるのが若鳥の特徴です。 
白鳥が田んぼの泥で汚れたのではなく、若鳥は羽根の色自体が元から黒っぽいのです。
成鳥へと成長すると白い羽根に生え変わります。
嘴の中がピンク色なのは、雛のときに口を大きく開けて親鳥にアピールして給餌してもらうための名残でしょう。
(この点はカラスも同じです。)
ちなみに、もっと若い個体は嘴全体がピンク色です。

雪解け水でぬかるんだ田んぼを歩き回って落ち穂拾いしています。

2024/01/08

コンクリートの橋桁に巣作りを始めたイワツバメ♀♂(野鳥)

 

2023年5月下旬・午後12:35頃・晴れ 

河原の橋の下にツバメの群れが高速で出入りしていました。 
カメラでズームインしてみると、いわゆる普通のツバメではなく、イワツバメDelichon urbica)という白黒の種類でした。 
どうやら橋桁の下に泥巣の土台を作り始めた基礎工事の段階のようです。 
私が近くからカメラを向けて撮影しても、イワツバメはさほど気にせずに造巣作業を続けています。 

ファーブル昆虫記』では人家に泥巣を作る蜂(ドロバチ類)の習性と比較するために、ツバメの造巣行動も観察しています。 
私はいわゆる普通のツバメの造巣行動もまだ観察できていません。 
この川の流域にイワツバメが生息することは気づいていたのですが、まさか巣作りを観察できるとは、千載一遇のチャンスです。 

関連記事(4年前の撮影)▶ 飛んでいるイワツバメを見つけた!(野鳥) 


実は、同じ流域の別な橋で橋桁の垂直な壁面(高所)になすりつけた泥汚れを過去に見た記憶があります。
てっきり悪童が泥団子を橋脚に投げつけて遊んだ跡なのかと当時は思ったのですけど、今思えばあれもイワツバメが作った泥巣の痕跡だったのでしょう。(※追記参照)

この橋の下をよく調べると、進捗状況の異なるイワツバメの泥巣が2箇所に作られていました。 
造巣を始めたばかりの♀♂ペアに注目します。

橋の下は鉄筋コンクリートの橋桁や橋脚に囲まれているため、イワツバメの鳴き声♪が反響しています。 
他にはカワラヒワも鳴いています♪。 
私の背後から川のせせらぎ♪も聞こえます。 





飛来したイワツバメは垂直のコンクリート壁面に塗りつけた泥玉を足掛かりとして辛うじて止まると、嘴に咥えた巣材の泥を新たに塗りつけ、泥巣の形を整えています。 
橋桁のコンクリートの壁面だけでなく、天井部の隅にも泥の巣材を塗り付けようとした形跡がありました。 
 『やまがた野鳥図鑑』でイワツバメの造巣習性を調べてみると、理由が分かって納得しました。
集団繁殖する種で、校舎の軒下や橋げた、歩道橋下などに営巣し、付近の上空を群れで飛んでいる。  「岩燕」と書く。もともとは山地の岩棚に営巣していたのだろう。建造物を岸壁などに見立てて巣作りするケースが増えている。イワツバメはツバメと違って天井ぎりぎりに巣を設け、その出入り口は狭い。中にはたくさんの羽毛が入っているようだ。(p91より引用)

イワツバメが泥巣aに飛来し、飛び去る様子を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
垂直な壁面に危なっかしく止まっている際には、キツツキと同じく硬い尾羽根の先端で体を支えていることが分かり、興味深く思いました。 

1回の巣作り作業は短時間で終わり、またすぐに飛び去ります。 
おそらく近くの川岸で巣材の泥を採取して来るのでしょう。 





2羽のイワツバメが相次いで飛来して、作りかけの泥巣に並んで止まることがありました。 
てっきり♀♂つがいが協力して巣作りしているのかと思ったのですが、イワツバメは集団でコロニーを形成するらしいので、2羽の♀が隣合うようにそれぞれの泥巣を作っているのかもしれません。 
私はイワツバメで性別の見分け方を知りません。 
ツバメと同じく尾羽根の長さに注目するのかな? 
バードリサーチニュースの生態図鑑でイワツバメを参照すると、素人には識別が難しそうです。
・羽色は雌雄同色.(中略)オスは肩羽および背から頭上にかけての藍色光沢が強い傾向にある. 
・さえずりは「ピチュルピチュルピチュル」と早口に長く繰り返す.繁殖期は飛翔中や巣内でよくさえずり,この声はオスのみが出すと思われる.地鳴きは「ジュリ,ジュリ」と鳴く. 
・繁殖システムは一夫一妻.つがい関係は毎年異なるものが多く…(後略) 
・巣: 建造物や岩場の崖,トンネルの出入り口などの雨の当たりにくい場所に営巣するが,近年は自然物への営巣は少ない.建造物は人家よりも橋桁や高架下,学校や病院などを好む.一般的にコロニーを作って繁殖し,一度作られた巣は長期間にわたって利用される.コロニーを放棄することもあるが,放棄されたコロニーが数年後に再び利用される例もある.巣材は泥が中心で,壁や庇の下に深い椀形で出入り口の狭い巣を作る.泥はコロニーから約200m離れた水田や約50m離れた水溜りから運んでいることが観察されている.(中略)多くの個体が古巣を補修して繁殖をおこなうが,新たに巣を作る場合の造巣日数は21.1±3.8日(n=14)であった (西 2009).

せっかくなのでイワツバメの造巣過程を微速度撮影しようと思い、急いで三脚を取りに家へ戻りました。 
ところが2時間後(午後14:45頃)に戻ってきて微速度撮影をいざ始めたら、イワツバメの親鳥は全く来なくなってしまいました。 
短いですが、10倍速の早回し映像を最後にお届けします。 (@3:16〜)
こんなことなら、三脚なしの手持ちカメラで動画撮影を続けるべきでした。
黒く濡れた泥は、新しく作られたばかりの部分です。 
巣材の泥が乾いた部分は白っぽく見えます。 









同じ橋桁で少し離れた地点にもう1つ別な泥巣bを見つけたので、後半はそちらを微速度撮影しました。 
初めに見つけた泥巣aよりも造巣作業がずっと進んでいて、素人目にはほぼ完成しているようです。 
長撮り監視しても、巣内で雛が顔を出すことはありませんでした。












さて、どうしてイワツバメは造巣を途中で止めてしまったのでしょうか? 
一日の中でも特定の時間帯にしか造巣行動をしないのかな? 
巣材の泥が乾いて強度が増すまで待っているのではないか?と推測しました。 
それとも、私が橋の下に設置した三脚カメラを警戒して営巣地に近寄らなくなってしまったのでしょうか? 
一応、橋の下に生えた雑草の茂みに三脚を隠したつもりで、微速度撮影中の私はカメラから離れて時間を潰していました。 
次回は迷彩ブラインドを持参して、三脚カメラ全体を本格的にカモフラージュ(隠蔽)するべきかもしれません。 
しかし、ツバメはカラスなどの天敵(捕食者)を避けるためにわざわざ人家の近くに営巣するシナントロープです。 
この橋の下も昼間はヒトがジョギングやイヌの散歩のため結構頻繁に往来しています。 
イワツバメも他の野鳥に比べてヒトに対する警戒心は薄いと思うのですが、どうなんでしょう? 

作りかけの泥巣の真下には、コンクリート基質に付着できなかった巣材の泥玉が大量に散乱していました。 
巣内で孵化した雛が排泄した糞なのか?と一瞬思ったのですが、よく見ると白く乾いた泥玉(巣材)でした。 

泥巣aの直下



泥巣bの直下




この時期の私は忙しくて、定点観察に連日通うのは無理でした。 
後日、現場入りしてみると、残念ながらイワツバメの営巣は失敗していました。 
まさか橋の下に作られたイワツバメの巣をわざわざ高所作業車を使ってまで駆除するヒトは居ないはず…と信じたいです。 
イワツバメがコロニーを作ったぐらいで橋脚の機能や強度に悪影響は無いはずです。 
糞害を嫌う潔癖症のヒトは居るかもしれません。 

どうやら橋脚のコンクリート表面が滑らか過ぎて、巣材の泥がしっかり付着できず、重さで自然に剥落してしまったようです。 
橋桁を建造する際に、この点を何か改善してもらえれば(コンクリートの表面を一部ザラザラに加工する等)、イワツバメにとって優しい営巣環境ができるはずです。 
ツバメの仲間は蚊やハエ、羽アリなどを飛びながら捕食してくれる益虫です。 
「害虫が大発生した!」と騒いで殺虫剤を毎年大量に撒かないといけない事態になるのは、近年ツバメが住宅難(営巣地不足)から数を減らしているのが一因です。 
イワツバメを含めた生物多様性を確保すれば、生態系のバランスが適度に保たれて害虫の大発生は抑えられるはずです。



※【追記】
半年前の冬に撮っていた写真を掘り出しました。

2022年12月上旬
同じ川の流域で少し下流に架けられた別の橋の下をくぐって通り抜ける際に見つけたものです。
コンクリート護岸に鳥の糞がまとまって大量に落ちていたので上を見上げると、コンクリートの橋桁の裏面にイワツバメが作ったと思われる古巣を見つけました。

もっと昔に撮った未公開写真があるはずなので、探しています。




2024/01/06

河原で脱糞後に飛び立つセグロセキレイ(野鳥)

 

2023年4月下旬・午後14:00頃・晴れ 

河原で石の上に乗ったセグロセキレイMotacilla grandis)が羽繕いしていました。 
私がカメラを向けたら羽繕いを止めてしまい、身震いしたり、辺りをキョロキョロ見回したりしています。 
私を警戒したのか、一声鳴きながら下流へ飛び去りました。 
セグロセキレイの背側がしっかり見えず、性別は不明です。 
現場は橋の下で、石だらけの中洲でした。 

1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると、飛び立つ直前に脱糞していました。 
尾羽根を持ち上げ、足を少しかがみながら、白い糞を少量排泄しています。 

※ スロー映像は1.5倍に拡大しました。

2024/01/04

送電塔天辺の巣で4羽の雛を育てるハシブトガラスの親鳥【10倍速映像】給餌行動など

 



2023年5月中旬・午後14:15〜17:00・晴れ 

三脚を立ててカメラを固定し、ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の巣を微速度撮影してみました。 
10倍速の早回し映像をご覧ください。 

送電塔の天辺にある巣の中には4羽の雛が順調に育っています。 
風が吹くと雛の羽毛がなびいて逆立ちます。 
好奇心旺盛な雛鳥は暇潰しで巣材の小枝を嘴でつついています。 
鉄骨のボルトを締めるナットが気になり、嘴で何度も悪戯している個体がいました。 
ボルトが外れると大惨事なので、外れないように電力会社は対策すべきでしょう。 

親鳥が帰巣したのが計5回。 
そのうち♀♂つがいがほぼ同時に帰巣したのが1回でした。 
横から飛来して直接入巣するのではなく、鉄塔の下段に一旦止まってから、鉄骨を梯子のようにピョンピョン登って入巣することが多いようです。 

親鳥が帰巣すると、雛たちは一斉に嘴を大きく開けて空腹をアピールします。(餌乞い) 
嘴を開いたときに口内が赤いのがカラスの幼鳥の特徴です。 
成長すると口の中が黒くなります。 
親鳥は喉袋に詰め込んできた餌を口移しで雛に与えます。 
複数の雛に口移しで次々と給餌しますが、 最も空腹そうな(強くアピールする)雛鳥から優先的に給餌しているようです。 
親鳥による給餌シーンは、等倍速でリプレイしました。 

食後に雛は排泄します。 
巣の縁から外に上手く排泄できれば良いのですけど、巣内に排泄してしまった場合は、親鳥が摘み上げて外に捨てに行きます。(排糞行動) 
雛の糞はゼラチン質の袋に包まれていて、汚さずとも簡単に持ち運びができるようになっています。 
給餌後の親鳥は雛が便意を催すまで、しばらく巣内で見張っています。 
雛の肛門(総排泄孔)を覗き込んで、白い糞が出て来るやいなや咥えて飛び去りました。 
排糞行動は4回撮れてました。 

巣から飛び去った親鳥は次の餌を探しに出かけますが、ときどき巣の横の高圧線に止まって、周囲を警戒したり鳴いたりすることがあります。 

 次の食事まで待っている間、雛は各々が羽繕いしています。 
巣立ちに備えて羽ばたきの練習をする個体がいたものの、すぐに止めてしまいました。 
後半(夕方)になると、巣内の雛は頭をこっくりこっくり下げて居眠りするようになりました。

※ 水を入れたペットボトルを重りとして三脚に吊るせば、風が吹いても振動が抑えられます。 
私の三脚は安物なので、剛性が足りないのです。(軽いのが取り柄です) 

2024/01/02

田んぼで代掻きするトラクターを利用して虫を捕食するムクドリとハクセキレイの群れ(野鳥:オートライシズム)

 

2023年5月中旬・午後16:45頃・晴れ 

雪国の田園地帯に水入れが始まり、田植えに備えてトラクターが代掻きしていました。 
作業するトラクターの近くに珍しく野鳥が集まっています。 
ムクドリSturnus cineraceus)の群れの他にはハクセキレイ♂(Motacilla alba lugens)1羽の姿を認めました。 
稲刈り後の刈田は水を抜かれて乾田でした。 
急に水没した上に泥土を撹拌されて溺れそうになった虫を鳥が捕食しに来たのです。 

トラクターが轟音を上げて通り過ぎた直後にムクドリやハクセキレイが飛来して、撹拌したばかりの泥濘に虫がいないか探して啄んでいます。 
獲物はケラやミミズなどと思われますが、映像では遠くてしっかり確かめられませんでした。 
泥の上に浮かぶ藁などに乗れば、ムクドリやハクセキレイはほとんど泥に沈まないで立つことができます。 
トラクターが近づくと、その前方に居た個体は横の畦道に飛んで一時避難してやり過ごします。 
 動画ではスズメの鳴き声も近くから聞こえますけど、スズメは水入れ直後の田んぼに来ませんでした。

代掻き作業中のオートライシズム(片利共生の採餌行動)を実際に観察できたのは今回が初めで、いたく感激しました。 
この採餌行動を撮りたくて、ここ何年も私はしつこく田んぼのトラクターを注視していたのです。 
鳥の本や写真集に載っているのに、オートライシズムをなかなか観察できないというのが私の実感です。
 (トラクターが田畑で作業していても、鳥がその周りに必ずしも群がるとは限らない。)
当地の野鳥はたとえ人里近くで暮らすシナントロープでも農民やトラクターをひどく恐れてなかなか近寄ろうとしないのでしょうか?
あるいは、長年の農薬使用によって田んぼで暮らす虫の数が激減しているのではないか?と疑っています。 
過去に遡るのは無理ですけど、有機農法(減農薬)の田んぼで比較すれば検証できるはずです。


関連記事(4、5、7年前の撮影)▶  



※ 動画編集でモザイク処理を練習するため、動き回るトラクターのナンバープレートをモザイク処理してみました。 
動体追尾機能(モーショントラッカー)に頼るよりも、手動でちまちまと数フレームごとにモザイク範囲を指定する方が結局は早いですね。 
Kdenliveを使って編集している私が今回参考にした動画がこちら↓。 


2023/12/30

小川を歩いて遡上して丸木橋の下をくぐり抜けるアオサギ【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年5月中旬・午後18:23・気温16℃(日の入り時刻は午後18:44) 

日没前の夕方なのになぜか暗い日で、赤外線の暗視モードでトレイルカメラが起動しました。 
小川の中に1羽のアオサギArdea cinerea jouyi)が来ていました。 
ゆっくり歩いて右岸を上流に向かって遡っています。 
頭を少し下げて、丸木橋の下をくぐり抜けました。 
左岸の水際に注目して、獲物となる小魚を探しているようです。 

画面の左から右に向かって緩やかに流れている小川の上空で、小虫が飛び回っていますが、蚊柱というほど密集していません。 

2023/12/28

送電塔の巣内で抱卵するチゴハヤブサ♀(野鳥)

 



2023年5月中旬・午後13:10頃・晴れ 

前回から4日後に送電塔#20の様子を見に来てみると、1羽のチゴハヤブサFalco subbuteo)が巣の縁に立って辺りをキョロキョロ見渡していました。 

私が移動して逆向きから撮影すると、警戒を解いたチゴハヤブサがようやく西を向いて巣内に座り込みました。 
抱卵を始めたということは、この親鳥は♀なのでしょう。 
頭部がたまに少しだけ見えます。 
巣の外に突き出ている尾羽根が細かく震えているのは何故でしょう? 
風は吹いてないはずなので、嘴で羽繕いしているのでしょう。 
♂は採餌に出かけているのか、姿が見えません。

交通量の多い交差点ではじっくり撮影できず、通りすがりに短時間の観察しかできませんでした。 
撮影行為そのものが親鳥にストレスを与えるかもしれないので、むしろ私の撮影に歯止めがかかって好都合かもしれません。 
良くないことに、交差点を掘り返す道路工事が始まり、騒音が酷いです。 
こんな喧騒がある街なかでも平気で営巣する猛禽がいることが驚きです。 

残念ながら、チゴハヤブサの姿を見たのはこの日が最後でした。 
結局ここでは繁殖を止めてしまいました。 
近くで騒々しい道路工事が始まったり、鉄塔の真下で草刈り作業をしたりと、人為的なストレスが多くて耐え難い環境だったのでしょう。 
チゴハヤブサが居なくなった後に送電塔#20でカラスが営巣することもなく、古巣はそのまま放置されました。

2023/12/26

スズメの巣を襲って雛を狩り、持ち去るハシボソガラス(野鳥)

 

2023年5月中旬・午後13:30頃・晴れ 

郊外で民家の軒下でハシボソガラスCorvus corone)が何か獲物を啄んでいました。 
近くでスズメPasser montanus)の親鳥が鳴き騒いでいます。 
どうやら、赤いトタン屋根の物置小屋(車庫?)の軒先にあったスズメの巣をカラスが襲い、雛鳥を狩ったようです。 
冒頭のシーンをスロー再生すると、カラスの目の前をスズメがホッピングで逃げて行きます。
おそらく親鳥と思われますが、パニック状態でもありませんし、カラスに反撃して追い払うこともありませんでした。 
スズメが去ると、ハシボソガラスは足で押さえつけていた獲物を嘴で咥え直しました。 
手前に生えたスイバの群落が邪魔で、カラスの口元がよく見えないのが残念です。 
こういうとき撮影アングルを確保しようとして私が下手に動くと鳥は警戒して逃げてしまうので、我慢して撮影を続けます。 
餌食となったスズメの雛は裸ではなく羽毛が生え揃った状態です。 
既に息絶えているようで、暴れたりしません。 

やがてカラスは獲物を咥えて左に飛び去りました。 
車道を渡り、最寄りの2階建ての民家の屋根に止まり直しました。 
撮影中は気づかなかったのですが、1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると、計3羽のスズメがカラスを追いかけていました。 
しかし屋根の上でもカラスを遠巻きにするだけで、スズメには為す術がありません。 
カラスを追い払うモビング行動(擬攻撃)には発展しませんでした。 

ハシボソガラスは獲物を屋根の上に一旦置いてから咥え直すと、少し歩いて屋根の縁へ移動しました。 
スズメの雛の頭が嘴から垂れ下がってブラブラしています。 
狩りの直後に獲物を断頭したり翅を毟ったりしないのが少し意外でした。 (近くで見ている私を気にしているのかな?) 
そのままカラスはどこかへ飛び去りました。 
獲物を喉袋には入れず、嘴で咥えたまま運んで行きます。 
行き先を見失いましたが、おそらく自分の巣に持ち帰り、腹を空かせた雛たちに給餌するのでしょう。 


※ 1/5倍速のスローモーションに加工したついでに、1.5倍に拡大しました。

 

2023/12/24

送電塔に作られたカラスの古巣を調べるチゴハヤブサ♀♂(野鳥)

 

2023年5月中旬・午前11:20頃・晴れ 

高圧線を支える送電塔にカラスが営巣したかどうか、繁殖期にライン・センサスしています。 
郊外に建てられた鉄塔#20に小枝を組み合わせた巣がいつの間にか作られていて、しかも意外な珍客が来ていたので驚きました。 
チゴハヤブサFalco subbuteo)の♀♂つがいです。 
猛禽がこんな街なかの鉄塔に営巣するとは意外でした。 
山渓カラー名鑑『日本の野鳥』を紐解いてチゴハヤブサの生態について調べると、
巣を自分で作ることは少なく、木立ちの上にある古巣を拝借することが多い。筆者が見たものはすべてカラスの空巣であったが、カケスや他のタカの巣を利用することもあるという。5月下旬〜6月に2〜4卵を産む。(p166より引用)

両隣の送電塔#21および#19で毎年のようにハシボソガラスやハシブトガラスが営巣しているのですが、今季はなぜか#19と#20に造巣したようです。 
(送電塔#19の営巣状況については、映像を公開予定)

カラスは天敵の猛禽類が大嫌いで、見つける度にモビング(擬攻撃)して縄張りから追い払います。 
しかしチゴハヤブサは飛翔能力が高いので、カラスがモビングを挑んでも空中戦で負けてしまうのでしょう。 
もしかすると、カラスが作りかけた巣#20をチゴハヤブサが強引に乗っ取ったのかもしれません。 
そのドラマチックな過程を観察できなかったことが悔やまれます。 

あいにく午前中は逆光で、チゴハヤブサの姿が黒っぽく見えてしまいます。 
快晴で気温が高く、陽炎が立ち昇っています。 
ズームインしてもやや遠くて、私には2羽の性別を外見から見分けることができません。 
体格差があるそうです(♀>♂)。 
小林正之、五百沢日丸『ハヤブサ 隼』という写真集によれば、
♀は胸の横に赤味があり、すね毛に縦斑がある。(p52より引用)
とのキャプションが付けられていました。 
ただし、これが全てのチゴハヤブサ♀に共通した特徴(性差)なのか、それともたまたま写真に撮れた個体(@山形県)だけの特徴なのか、不明です。 

カラスの古巣をじっくり内見している個体が♀で、横の鉄骨に止まって見張っている個体が♂ではないか?と私は推測しています。 

斜めの鉄骨(腕金吊材)に止まった♂が断続的にキィキィキィ♪と甲高い高音で鳴く声がかすかに聞こえました。 
嘴を開閉する動きと同期しているので(リップシンクロ)、この個体の鳴き声で間違いありません。 
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画の一部は編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。

しかも近所で飼い犬がずっと鳴いています♪ 

左の鉄骨に止まっていた♂が右に少し飛んで、在巣の♀に合流しました。 
撮影中はてっきり♂が♀に求愛給餌したのかと思ったのですが、1/5倍速のスローモーションで動画を見直すと、私の勘違いでした。
♂は巣内の座り心地を確かめてから、送電塔の左へ飛び降りました。 
巣の縁に立っている♀は、その様子を見守っています。 

出巣した♂は高速で右に滑空してから旋回し、同じ送電塔#20に舞い戻ってきました。 
今度は右側の腕金主材に着地すると、足で顔を掻いたり足元の鉄骨で嘴を拭ったりしています。 
カメラを向けている私に対する苛立ちの現れだとしたら、申し訳ないです。 
一方、♀は巣内で座り心地を確かめているようです。 

もしかして、性別は逆ですかね?
つまり、古巣を先に見つけた♂が♀に対して巣内に入って調べるように促しているのかもしれません。

内見中のチゴハヤブサ♀♂にあまりストレスを与えないように、早々に撮影を打ち切って立ち去りました。


約4時間後に現場の送電塔#20を再訪すると、チゴハヤブサの♀♂つがいは留守でした。 
私が無遠慮にカメラを向けたせいで営巣を止めてしまったのではないか?と心配です。 
♀が巣内に身を伏せて抱卵している可能性はあります。

送電塔の周囲をぐるぐる回って、いろんなアングルから古巣を写真と動画で記録しました。 (@3:50〜)
4時間前に撮った写真を見比べると、巣材の小枝が増えた形跡はありません。 

交通量がそこそこ多い交差点の近くですけど、果たしてチゴハヤブサ♀♂はこの古巣を気に入って繁殖を始めてくれるでしょうか? 
ここは落ち着いてじっくり観察できないのも難点です。 
撮影のために身を隠すブラインドを張れそうな場所もありません。 
(街なかでは不審者扱いされて通報されそうです。)


つづく→

2023/12/22

送電塔天辺の巣内で羽繕いするハシブトガラスの雛と餌を運んでくる親鳥(野鳥)

 



2023年5月中旬・午後17:10頃・晴れ 

街なかで高圧線を支える送電塔#KN7の天辺に営巣したハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の定点観察にやって来ました。 
昼過ぎに私が撮影ポイントに入ると、親鳥がついてきて警戒声♪を発しました。 
親鳥が私に対して露骨に警戒しているので、しばらくは帰巣・給餌してくれません。 
その間に巣内の様子を観察すると、4羽の雛が育っていました。 
黒い羽毛もしっかり生え揃っています。 
親鳥が給餌に帰ってくるまでの間、各々が羽繕いしたりしておとなしく待っています。 

私が待ちくたびれた頃に、親鳥が近くの某施設の煙突の天辺に止まっていました。 
そこは見晴らしが良いので、カラスお気に入りの止まり場となっています。 
そのハシブトガラスにズームインしたら、左に飛び立ち、送電塔#KN7に向かいました。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、親鳥の喉袋が膨らんでいることから、何か餌を運んできたことが分かります。 
親鳥は巣の一段下の鉄骨に一旦止まりました。 
巣内の雛は飛来した親鳥に未だ気づいていないのか、餌乞いしていません。 
(雛が育つと、親鳥が着地した振動で反応するようになります。) 
この後、親鳥が再び飛び上がって巣に入り、雛鳥に給餌したのですけど、カメラの電池切れで肝心の給餌シーンを撮り損ねてしまいました。 



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