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2017/07/04

春の大雪が降った宵のハクセキレイ(冬の野鳥)塒入り:後編



2017年3月下旬・午後18:03~18:17(日の入り時刻は午後17:54)
▼前回の記事
春の大雪が降った宵のハクセキレイ(冬の野鳥)塒入り:前編

寒の戻りで春の雪が降りしきる中、ハクセキレイMotacilla alba lugens)の群れが民家の軒下の辺りに続々と飛来し、ホバリング(停空飛翔)していることに気づきました。
死角に入りよく見えないので、私も少し横に移動して撮影アングルを変更。
すると、通りから少し奥に入った2階建て民家の軒下の雨樋の手前でハクセキレイたちが激しくホバリングしていました。
屋根に積もった雪の上に止まっている個体もいます。
雨樋に潜り込んで並んでいる(目白押し)ハクセキレイが可愛らしい。
カメラを横にパンしても、従来の集団塒である電柱Sには1羽も居ません。
雪が降って寒い夜は雨樋の中で塒をとるのでしょうか?
吹きさらしの電柱よりも雨樋の中は吹雪になっても安心なシェルターに思えます。
この雨樋こそ冬季の集団塒、荒天時の塒としていつも使われているのかもしれません。
この場所はまさに灯台下暗しというか盲点になっていて、冬の間に私が見落としていた可能性もありそうです。
しかし、
いくら断熱効果が高い羽毛に覆われているとは言え、金属の雨樋に密着していたのでは体温が容赦なく奪われそうな気もします。

ところが、しばらくすると突然ハクセキレイが雨樋から次々に飛び立ち、近くの細い電柱から伸びる電線止まり直しました。
民家の住人が追い払ったのではなく、ハクセキレイが自発的に飛び立ったのです。
更に再び飛んで、大通り沿いの電柱Sへ移動しました。
結局はいつもの集団塒(電柱S)にハクセキレイが続々と集まり始めました。
したがって、雨樋で就塒前集合しゅうじぜんしゅうごうしていたことになります。
就塒前集合を経てから一気に塒入りするのは、ハクセキレイの習性です。(集団就塒)
夏に観察したときには、近所の別の建物の三角屋根(平屋建ての赤いトタン屋根)に就塒前集合していました。

電柱Sの塒内ではいつものように位置取りの小競り合いや追いかけっこ(空中戦)、ホバリングが巻き起こっています。
私の予想に反し、発熱して暖かそうな柱上トランス(柱上変圧器)付近に特に集中して群がっている様子はありませんでした。
鳥は恒温動物で断熱効果が高い羽毛に包まれています。

ハクセキレイは留鳥なので(一部は漂鳥?)、このぐらいの風雪や寒さは全く平気なのかもしれません。
(それなら何故、春になるまで電柱Sの集団塒は使われず閑古鳥が鳴いていたのか?という疑問が残り、堂々巡りです。)
てっきり寒い冬は柱上トランスで暖を取るだろうと予想していたのに、拍子抜けしました。
しかし結論付けるのは未だ早いでしょう。
最低気温になる深夜から早朝にかけて寝静まったハクセキレイをストロボ写真に撮って塒内分布をもう一度調べてみるべきでしたね。
また、柱上トランスが実際に夜どれぐらい放熱しているのか、サーモグラフィーでいつか撮影してみたいものです。
非接触型のレーザー温度計があれば電柱に登らなくても測定できそうです。(野外の高所までレーザーが届くのか?)

電柱Sのハクセキレイにズームインしてみると、ほとんどが背中の黒い♂ばかりでした。
極端な性比の偏りはいつ見ても不思議で、♀(背中が灰色)の塒はどこにあるのだろう?という疑問は未解決のままです。

鳥の本を読むと、おそらく繁殖期のハクセキレイ♀は各自の巣内で寝ているのだろう、と言われています。
カメラを横にパンして先程の民家をチェックすると、もう軒下の雨樋にはハクセキレイが1羽も居なくなっていました。

街灯(水銀灯)に照らされ、雪がしんしんと降っている様子がよく分かります。
地温が高いため路上には少ししか積もらず、水たまりになっています。
午後18:14に測定した気温は2.1℃、湿度56%。

※ 前半の雨樋のパート(~@3:07)のみ動画編集時に自動色調補正を施しています。(実際はもっと薄暗く彩度が低い)



【追記】
唐沢孝一『生物からみた都市の姿』によれば、
 都心のヒートアイランド現象は、厳寒の冬を生きのびる生物にとっては魅力的です。都心の駅前やゴミ焼却炉の近くで集団ねぐらをとる習性があるハクセキレイは、都市で発生する熱を利用している可能性があります。 (ポピュラー・サイエンス241『都市生物の生態をさぐる:動物からみた大都会』第7章 p164-165より引用)


私が見ているフィールドは都市ではなくかなり田舎の市街地(郊外)ですけど、参考までに抜書きしておきます。

2017/07/03

春の大雪が降った宵のハクセキレイ(冬の野鳥)塒入り:前編



2017年3月下旬・午後17:54~17:58(日の入り時刻は午後17:54)
▼前回の記事
ハクセキレイの集団塒に紛れ込むムクドリ(野鳥)

前回の定点観察から4日後、寒の戻りで朝から大雪が降りました。
雪の日のハクセキレイMotacilla alba lugens)はどこに塒入りするのか?という長年の疑問が解決するかも?と期待に興奮しながら集団塒を見に行きました。
特に寒い夜は電柱の集団塒で柱上変圧器(柱上トランス)の周囲に密集して暖を取るのでは?という個人的な予想を検証したいところです。
それとも気候が厳しい冬に逆戻りすると、夏季(繁殖期)の塒を一時的に離れて寒さを凌げる冬季の塒に移動するのでしょうか?

万全の防寒具を着込んで出かけ、現場に着いたのは午後17:05。
断続的に雪が降りしきる中をしばらく待ちます。
地温が高いため、路上にはほとんど雪が積もらず、すぐに溶けていきます。
(映像はここから。)
ハクセキレイの定宿となっている2本の電柱SとNを日没時刻にチェックすると、未だ1羽も来ていませんでした。
電線や電柱、柱上トランスにうっすらと冠雪しています。
横風の影響で、電柱の西面に沿って雪が縦の帯状に付着しています。
数分後には、電柱Sの近くの電線に3羽のハクセキレイが止まっていました。
就塒前集合が始まりそうです。
更にもう1羽のハクセキレイが飛来して電柱Sの天辺に着地しました。
ところがこれ以上はハクセキレイの数が増えず、電柱S/電線からどこか住宅地の方へ次々に飛び去ってしまいます。
群れの本隊はどこに居るのでしょう?
午後17:47に測定した外気温は3.1℃、湿度55%。

前編は状況説明しただけで、面白い本題は後編になります。

※ 夕暮れ時で薄暗く彩度が低い映像のまま、あえて自動色調補正していません。

つづく→後編:意外な場所で就塒前集合



2017/07/01

夜明け前の川で目覚めるコハクチョウとサギ類の混群(冬の野鳥)



2016年11月上旬・午前5:39~6:03(日の出時刻は午前6:11)

コハクチョウCygnus columbianus)の集団塒がある川に徹夜で向かい、現場に着いたのは午前5:05。
真っ暗な川から野鳥の鳴き声が聞こえました。
川に降りる土手の草むらに霜が降りていました。
カモの群れが夜空を飛んでいたものの、暗過ぎて動画には撮れませんでした。

夜が白々と明け始めると、ようやく集団塒の様子が見えてきました。
川に朝霧が立ち込めています。
暗いうちはズームしてもAFの効きが悪いのです。
暗い川の中央部で白鳥が群れで寝ており、群れの辺縁には白鷺(おそらく冬鳥のダイサギ、コサギもいる?)も数羽居ました。
また、途中でアオサギが左(下流)から飛来し、集団塒の右端に着陸、合流しました。
コハクチョウとサギ類が混群の集団塒で夜を過ごしたことが分かりました。
手前の川岸近くにはカモ類が漂う別の集団塒がありました。

映像からコハクチョウを数えると、成鳥が20羽、幼鳥が4羽でした。
眠りから目覚めた個体からコハクチョウは朝の羽繕いを始めました。
体を上下に揺すって冷たい川の水を背中に何度もかけて水浴びしています。
やがてコハクチョウが小声で鳴き交わしながら川面を移動し始めました。

一方、白鷺は目覚めると塒には長居せずに、川から次々と飛び立ち上流に消えました。
もしかするとコハクチョウよりも警戒心が強く、対岸から撮影する私の存在を嫌ったのかもしれません。

朝日が昇り気温が上がると、カメラのレンズが急に結露して困りました。
レンズフードを装着しなかったのは失敗です。
次からはレンズヒーターなどの結露対策をしっかり考えないといけません。
不織布でレンズを拭いたら復活。

※ 映像の途中から(@1:49~)編集時に自動色調補正を施しています。
(実際はもっと暗く、朝靄に包まれてぼんやりしていました)

つづく→朝焼けの川とコハクチョウの群れ(冬の野鳥)


2017/06/26

早朝に集団塒の川から飛び立つコハクチョウの群れ:ハイライト映像(冬の野鳥)



2016年11月上旬・ (日の出時刻は午前6:11)

集団塒の川で夜を過ごしたコハクチョウCygnus columbianus)の群れは、夜明け前に目覚めて活動を始めます。
朝の身支度を済ませると川面を移動し、小群ごとに餌場に向かって川から飛び去ります。
第一陣は21羽、第二陣は5羽の群れが飛び立ちました。
鳴き交わす声が高まり一斉に助走して川上へ離陸する様は壮観でした。
寒さに凍えながら徹夜した甲斐がありました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

今回の動画はハイライトでしたが、次からは2回に分けて離塒までの様子を詳しく紹介します。

つづく→第一陣


2017/06/21

ムクドリ(野鳥)の集団就塒:電線からケヤキ並木へ



2016年10月下旬・午後16:59~17:05(日の入り時刻は16:46)
▼前回の記事
ムクドリ大群の段階的な就塒前集合(野鳥)

ムクドリSturnus cineraceus)の大群が鈴なりにびっしり並んだ電線(第三の就塒前集合)からいよいよ集団就塒が始まりました。
運動場の端に植栽されたケヤキ並木の茂みに、ムクドリが次々に飛び込んで行きます。
特定の一本の木ではなく、ほんのり紅葉したケヤキ並木全体を塒として利用しています。
塒入りしてもムクドリは未だ落ち着かず、やかましく鳴き交わしながら枝から枝へ飛び回っています。

このケヤキ並木は3ヶ月前の夏にも集団塒として利用されており、ムクドリのお気に入りなのでしょう。

▼関連記事
ケヤキ並木に塒入りするムクドリ(野鳥)の大群
シリーズ完。

2017/06/19

ムクドリ大群の段階的な就塒前集合(野鳥)



2016年10月下旬・午後16:52~16:58(日の入り時刻は16:46)
▼前回の記事
ヒトに追い払われ就塒前集合の場所を変えるムクドリの大群(野鳥)

逃げて行ったムクドリSturnus cineraceus)の大群を追って高圧線の鉄塔#30に近づいてみました。
実を言うと、街中にそびえ立つこの鉄塔は3ヶ月前にも2晩連続で就塒前集合していた同じ場所なのです。

▼関連記事
ムクドリ(野鳥)の大群が高圧線の鉄塔Aに就塒前集合
ムクドリ(野鳥)小群が前日の就塒前集合場所を経由して塒入り

ムクドリは鉄塔の天辺付近に集結して、賑やかに鳴き交わしています。
鉄塔に着陸する前にホバリング(停空飛翔)している個体も多いです。
一方で鉄骨から少しずつ溢れ落ちるように飛び降り、まるで木の葉落としのように真下の電線に移動しています。
いわゆる普通の高さの電柱に張り巡らされたこの電線がこの日三番目の(最後の)就塒前集合になります。
実はこの自発的な移動パターンも3ヶ月前に観察した通りでした。
ムクドリの群れは一発で塒入りするのではなく、塒(予定地)に少しずつ近づきながら段階的に何度も就塒前集合するようです。
塒の安全を入念に確認するためなのでしょう。

つづく→いよいよ塒入りを見届けます(集団就塒)。



2017/06/18

ヒトに追い払われ就塒前集合の場所を変えるムクドリの大群(野鳥)



2016年10月下旬・午後16:47~16:51(日の入り時刻は16:46)
▼前回の記事
ムクドリの大群が電線に就塒前集合(野鳥)

日没直後、車道の両側に沿った電線がムクドリSturnus cineraceus)の大群でびっしり占拠されると、鳴き声が一段と騒々しくなりました。
ここで予想外のハプニングが起きました。
近所の人がハンマーを持って通りに現れ、ムクドリが止まっている電柱をトンと叩いたのです。(@0:21)※
驚いたムクドリは警戒声を発しながら一斉に飛び立ち、逃げて行きました。
しかし群れの一部は電線に残っていますし、しばらくすると電線に戻って来る個体も居ます。
逃げた群れの本体は遠くに見える高圧線の鉄塔#30の辺りを旋回しています。
ムクドリが塒入りする前に行う群飛は安全を確認したり天敵に対して威嚇誇示の効果があると言われています。
やがて鉄塔#30に続々と着陸・集結を始めました。

さっきのヒトが再びハンマーで電柱をトンと叩いて回ると(@2:47、3:35)、ムクドリ全員が電線から離れて鉄塔#30に移動しました。
第二の就塒前集合です。


※ 残念ながら、世間は野鳥に寛容な人ばかりとは限りません。
ムクドリに限らず野鳥の集団塒は規模が大きくなるほど鳴き声による騒音公害や糞害など深刻な問題を引き起こすからです。
私は基本的に何が起こっても介入せず、ひたすら無心で淡々と自然を観察・撮影するように心がけています。
今回もムクドリを追い払った人を軽々しく非難するつもりはありません。
連日のトラブルに悩まされているのだとすれば、むしろシンプルかつスマートな解決法(立ち退かせ方)に感心してしまいました。
できれば、ムクドリの就塒前集合と集団塒の違いについて近所の人に教えてあげたい気もします。
これまで本で勉強したり何度か実際にムクドリの塒入りを観察してきた私の理解では、就塒前集合したムクドリをわざわざ追い払わなくても自発的に電線から飛びたち、しばらく群飛してから別の場所(この近く)に集団就塒するはずです。

つづく→鉄塔#30に近づいてみましょう。



【追記】
藤岡正博、中村和雄『鳥害の防ぎ方』によると、
カラスは、羽がテグスに触るのをいやがる。(中略)テグスはカラス以外の鳥にも、もちろん効果があります。ムクドリがねぐらをとる木に糸を張りめぐらして、群れをねぐらから一時的に移動させた例もあります。 (p159〜160より引用)
この専門書には他にも様々な防除法が科学的に検討されていますが一長一短なようです。
結局は、原理の異なる複数の手法を併用するのが効果的らしい。



2017/06/17

ムクドリの大群が電線に就塒前集合(野鳥)



2016年10月下旬・午後16:28~16:45(日の入り時刻は16:46)

ムクドリ(野鳥)の集団就塒:2016年をテーマに、機会がある度に撮影してきました。
前回の観察は7月下旬。
秋の夕暮れ時に、丸3ヶ月ぶりで集団塒の近くへ行ってみると…。
ムクドリSturnus cineraceus)の群れが次々に飛来し、街中の車道に沿った電線に止まり始めました。
街路樹のケヤキ並木には集まらず、その上を走る電線に群がっています。

ときどき電線から群れの「一部」が一斉に(自発的に)飛び立つものの、しばらくすると再び舞い戻って来ます。
この場所をそのまま塒にする訳ではありません。
夕方になると本格的な塒入りする前にムクドリは塒の近くに一度集結する習性があるのです。
これを「就塒前集合(しゅうじぜんしゅうごう)」と呼びます。
小群単位で電線に離合集散を繰り返し、落ち着かない様子です。

初めは逆光のアングルだったため、ムクドリのシルエットしか写りませんでした。
それでもリャーリャー♪と賑やかに鳴き交わす声でムクドリと分かります。
順光のアングルを探して電柱に近づきズームすると、ようやくムクドリとしっかり判別できるようになりました。

電線上にびっしりと鈴なりになったムクドリは、ほぼ等間隔で並んでいます。
どうやら電線上でも電柱に近い位置を好んでいるようです。
各々が隙あらば少しずつ飛んで電柱の方へ移動しています。


つづく→就塒前集合にヒトの介入があり、意外な展開に。


2017/06/16

川に塒入りするコハクチョウ(冬の野鳥)第三、四陣



▼前回の記事
川に塒入りするコハクチョウ(冬の野鳥)第二陣
コハクチョウの塒入り#4

2016年11月上旬・午後17:00~17:16

新たに飛来した5羽の白鳥の群れが鳴きながら編隊飛行で川の上空を旋回しています。
夕日を浴びて飛ぶ姿が美しいですね。

先着組のコハクチョウCygnus columbianus)たちの頭上を飛び越え、下流側から着水しました。
到着直後に水を飲み羽繕いするのは同じです。
塒入りした第三陣は、成鳥3、若鳥2の群れでした。

更に13羽の群れが下流側より飛来しました。
一旦塒を通り過ぎてすぐ旋回すると、上流側から着水。
もう相当暗いのでズームできません。
細かい行動はもう観察できなくなりました。
コハクチョウかどうかも不明で、オオハクチョウの可能性もあります。
その場合は、混群の集団塒ということになります。
互いに鳴き交わしながら川面を移動し、複数の群れが合流しました。
灰色の若鳥は夕暮れの川面で保護色になっていて(「白鳥」ではない)非常に見つけにくいことを実感しました。
軍艦をカモフラージュのために灰色に塗装しているのと同じですね。

とっぷりと日が暮れると、動画に映っているのは河畔林のシルエットと遠くの外灯だけになりました。
暗くなってからの方が白鳥は頻りに大声で鳴き交わしています。(挨拶?)
(カモ類の鳴き声も聞こえます。)
新たに飛来した群れが着水したらしい水音が響くものの、姿は全く捉えられません。

ちなみに、この日の日の入り時刻は16:35、月齢5.4でした。
川に就塒した白鳥を合計すると11羽+αでした(暗くなってから帰投した個体はカウント不能)。
今回#4は実際の暗さをお見せするために、動画編集時に自動色調補正していません。

シリーズ完。
次の課題は、早朝に塒から飛び立つ白鳥を観察することです。→つづく


2017/06/15

川に塒入りするコハクチョウ(冬の野鳥)第二陣



▼前回の記事
川に塒入りしたコハクチョウが着水後に水をガブ飲み(冬の野鳥)


コハクチョウの塒入り#3


2016年11月上旬・午後16:49~16:58

第一陣として就塒したコハクチョウCygnus columbianus)のペアは常に行動を共にしています。

そこへ新たに4羽のハクチョウの群れ(うち若鳥1羽)が上流側から飛来すると、先着ペアの近くに着水しました。(@0:59)
第二陣の群れも着水の直後に水を盛んに飲みました。
若鳥は羽色が灰色で嘴が黄色くない(白っぽい)ので、見分けるのは容易です。※
着水の際に少し離れ離れになっても、川面を移動して再集合します。
家族群なのかな?

やがて後から来た4羽が川面を移動し、先客のペアに合流しました。
就塒した群れは、これで計6羽になりました。
毎晩塒を共にするので互いに顔見知りだと思うのですけど、挨拶のような行動は特に見られませんでした。
各々が川の水を嘴で掬って飲んだり、羽繕いしたりしています。

最後は白鷺の大群(20羽以上?)が飛来し、上流へ飛び去りました。
近くに白鷺の集団塒が別にあるのでしょう。

日が暮れてどんどん薄暗くなってきました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施していますが、実際はもっと薄暗いです。


※『しぜんのせかい10:はくちょう』p20によると、

ハクチョウの幼鳥は灰褐色です。翌年渡ってくる頃は白くなります。


つづく→#4:塒入り第三陣


2017/06/14

川に塒入りしたコハクチョウが着水後に水をガブ飲み(冬の野鳥)




▼前回の記事
夕方の川から飛び立つコハクチョウのペア(冬の野鳥)

コハクチョウの塒入り#2


2016年11月上旬・午後16:35~16:47


下流側から番(つがい)と思しき2羽のコハクチョウCygnus columbianus)が並んで飛んで来ると、ほぼ同時に川面に着水しました。
両足の水かきを拡げて水面との抵抗でブレーキをかけます。
第一陣の塒入りがちょうど日の入り時刻(午後16:35)である点が興味深く思いました。

塒の川に着いたコハクチョウは、すぐに水を何度も飲み始めました。
上空は空気が乾燥していたのか、あるいは激しい飛翔運動でかなり喉が渇いたようです。

熟練した白鳥の研究者は、群れから個体識別ができるのだそうです。
『日本動物大百科3:鳥類I』p64に「図C:コハクチョウのくちばしの模様による個体識別の一例」がイラストで描かれていました。


映像を見直すと、ペアのうち一羽の嘴の根元が灰色で黄色い部分が少なかったです。
先ほど飛び立った番が川の上空を旋回しただけですぐにまた戻って来たのかと思ったのですが、嘴を見比べると明らかに別の番でした。


羽繕いしながら川面を移動しています。

嵯峨悌二氏による写真集『白鳥 (クォークスペシャル) 』によると、

・水を飲むときは、水面にくちばしをつけて水をすする。それから頭をもたげると、喉に水が流れ落ちていく。(p52より)



嶋田哲郎『ハクチョウ 水べに生きる』によると、
渡ってきたばかりのハクチョウは、何回も水をすくって飲みます。水を飲みこむときにのどがくねくね動きます。 (p4より引用)



※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#3:川に塒入りするコハクチョウ(冬の野鳥)第二陣


2017/06/01

ハクセキレイの集団塒に紛れ込むムクドリ(野鳥)



2017年3月中旬・午後18:05前後

▼前回の記事
春の訪れとともに電柱の集団塒に戻ってきたハクセキレイ(野鳥)

ハクセキレイMotacilla alba lugens)の群れが塒入りしている電柱Sに、なぜか1羽のムクドリSturnus cineraceus)が迷い込みました。
冒頭では電柱の天辺にムクドリが止まっています。
ムクドリが電柱をピョンピョンと上へ下へと移動すると、近くのハクセキレイは遠慮して少し逃げ回っているように見えました。
体格で劣るものの数で圧倒しているハクセキレイは、塒からムクドリを追い払ったり排斥したりしませんでした。
激しい喧嘩にはならず、ムクドリもいつの間にか居なくなりました。
そのまま塒で混群になれば画期的だ!と期待したのですが、ムクドリの集団塒は別な所にあるはずです。
こんな事件を目撃したのは初めてで、興味深く思いました。
ムクドリにしてみれば、ハクセキレイをからかって遊んでいたのでしょうか?

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
日没後で暗い上に逆光なので、シルエットだけではやや分かりにくいですね。


つづく→春の大雪が降った宵のハクセキレイ(冬の野鳥)塒入り:前編

2017/05/31

春の訪れとともに電柱の集団塒に戻ってきたハクセキレイ(野鳥)

【これまでの経緯】

昨年の春(2016年4月下旬)に市街地の交通量の多い通りでハクセキレイMotacilla alba lugens)の集団塒を見つけて以来、定点観察してきました。

▼まとめ記事
ハクセキレイ(野鳥)の集団塒:定点観察2016年
初めの頃は道端の電柱に就塒していたハクセキレイの群れが、やがて街路樹(ケヤキ並木)に葉が茂ると樹上に移って夜を過ごすようになりました。
集まるのは♂ばかりであった点も興味深いです。
しかも、どうやら同じ集団塒を通年使うのではなく、ここは繁殖期にしか使われていないようです。
塒で一通りの行動パターンの映像が撮れてしまうと、基本的に朝晩同じことの繰り返しなので飽きてしまいました。

次第に足が遠のくと、夏から秋の間にハクセキレイがいつの間にか居なくなっていたのです。

次に知りたい疑問は、毎年いつから集団塒に戻って来るのか?という点です。
電柱の柱上トランス(柱上変圧器)はじんわりと発熱していそうなので、雪国の寒い時期には柱上トランス付近に集まって暖を取るのではないか?と予想を立てました。

ハクセキレイは冬でもよく見かける留鳥です。
2016年12月下旬、および2017年1月中旬の2回、日没前後に調べたところ、この電柱や街路樹にハクセキレイは未だ1羽も来ていませんでした。
厳冬期の塒はどこか別の場所にあるのでしょう。
いつか突き止めたいものです。
別の可能性として、雪国のハクセキレイ個体群の多くは漂鳥(国内限定の渡り鳥)で、どこか暖かい越冬地に渡ってしまうのかもしれません。
ハクセキレイを一時捕獲して個体標識すれば、この問題を解明できるはずです。
定点観察と言っても、「今日も鳥が居ない」ことを確認するために寒い夕方に通いつめるのはちっとも面白くなくて苦行でしかありません。
さぼって定点観察の間隔が空いてしまいました。
確か3月上旬にも見に行ったのですけど、恥ずかしながら記録(不在記録)を残すのを忘れてしまいました。
言い訳になりますが定点観察に身が入らなかった理由として、本当にハクセキレイが再びこの場所に塒入りしてくれるのか、そもそも確信がもてませんでした。
夏から秋にかけて居なくなったのも、誰かに駆除されて追い払われたのではないか?という一抹の疑念があったのです。
悲しいことに、世間は野鳥に寛容な人ばかりとは限りません。
ハクセキレイに限らず野鳥の集団塒は各地で鳴き声による騒音公害や糞害など深刻な問題を引き起こす例があるからです。

▼関連記事ヒトに追い払われ就塒前集合の場所を変えるムクドリの大群(野鳥)



2017年3月中旬・午後17:46~18:16・気温~1℃・日の入り時刻は午後17:49

啓蟄も過ぎたのでそろそろかな?と思い、久しぶりに重い腰を上げて見に来てみました。

すると、去年と全く変わらぬ様子でハクセキレイが集団就塒していて一安心。
昨年と同じ個体群が記憶を頼りに同じ塒へ無事に戻ってきたのでしょう。
一体いつからここに戻って来たのでしょうか?
ある日いきなり群れが戻ってくるのか、それとも数日かけて少しずつ集結するのかな?
いよいよハクセキレイの繁殖期が始まったのでしょうか?
求愛行動の萌芽かもしれない思わせぶりな行動をこの日の就塒直前に観察しています。

▼前回の記事
ハクセキレイのお辞儀(野鳥:求愛行動?)

ハクセキレイは決まった場所で就塒前集合するはずですが、この日はなぜかはっきりしませんでした。
去年の夏とは異なり、近くの赤いトタン屋根に一度集まることはありませんでした。
これは群れの個体数が少ないためだろう、と私は推測しています。
日没直後から周囲の電線や電柱に三々五々集まって来て、互いに鳴き交わしています。
明るいうちは互いに追いかけっこ(空中戦)が頻発します。
居なくなっても、しばらくするとまた戻って来ます。

メインの集団塒である電柱Sだけを利用していて、サブの塒(車道を挟んで立つ電柱N)および丸裸の街路樹(ケヤキ)には一羽も塒入りしませんでした。
背中が灰色の♀が落葉状態のケヤキの樹上(2016年夏に使われた集団塒の隣の木)に止まった時は「おっ!」と思ったのですが、一時的ですぐにメインの集団塒(電柱S)に移動しました。(@1:52~2:02 このパートのみ自動色調補正を施しています。)

塒内でもお気に入りの場所取りがあるらしく、しばらく華麗なホバリング(停空飛翔)で飛び交い、小競り合い(陣取り合戦)が生じています。
気温は未だとても寒いのに(1℃)、私の予想とは異なり、柱上トランス周辺に集まって暖を取っている傾向は特に見られませんでした。
ちなみに、この日の日の入り時刻は午後17:49。


未だ穴だらけの定点観察記録ですが、気長に調べて少しずつ穴を埋めていくつもりです。

つづく→集団塒でムクドリと混群?


2017/05/27

晩の路地裏を散歩する長毛ネコ



2016年6月上旬・午後19:23

夜の路樹裏でネコFelis silvestris catus)と遭遇。
一瞬タヌキかと思って慌てて撮り始めたのですが、毛足の長い飼い猫でした。
私は猫を飼ったことがないので、この品種名をご存知の方はぜひ教えてください。(いかにも外国の品種の猫だと思います。)


外灯の明かりだけで暗くても普通のカメラでなんとか撮れました。
ぼろぼろの小屋(納屋?)に潜り込んだ猫は、入り口の匂いを頻りに嗅いでいます。
再び通りに出てくると角を曲がり、見失いました。
こちらを気にせず堂々としている人馴れした個体でした。
やはり近所で飼われている猫なのでしょう。

ちなみに、この日の日の入り時刻は19:00。


2017/05/24

白鷺が集団就塒する川【後編:冬の野鳥】



2016年12月中旬・午後16:30~17:02
▼前回の記事
白鷺が集団就塒する川【前編:冬の野鳥】


対岸の岸辺(中洲?)に2羽の白鷺(おそらく冬鳥のダイサギArdea alba)が相次いで舞い降りました。
集団塒の右端には前編で一番乗りしたアオサギが佇んで居ます。
白鷺は水際まで歩いて来ると嘴を浅瀬の水に浸しましたが、水は飲んでいない気がします。

次は下流側(画面左)より1羽の白鷺が飛来しました。
群れから左にかなり離れた位置(川の中央)に着水。
また少し低空で飛ぶと、塒の仲間に合流しました。
塒入りした個体は嘴を川の水に浸したり羽繕いしたり、各自がのんびり過ごしています。

白鳥のように群れで飛来して一斉に集団就塒するのではなく、白鷺は三々五々集まって来ます。
川へ続々と舞い降りるので、撮影しながらはとても個体数をカウントできなくなりました。
滑空、旋回して川に舞い降りる白鷺の姿が優雅で美しいですね。
実は白鳥の塒入りを見に来たつもりだったのですが、騒々しい白鳥の塒入りなんかよりも白鷺の方が遥かに優雅で美しい光景だと思い、見とれてしまいました。
暗くなるとズームインしてもAFピントが合わなくなるので、粗い画質でも引きの絵(広角)で撮り続けます。
相当暗くなっても、黒い川面に対して被写体の白鷺はコントラストが目立つのが助かります。

塒への着陸アプローチは上流からと下流からと両方ありました。
着陸に多少失敗して群れから離れてしまっても、すぐにまた少し飛んで移動し、群れの本体に合流します。
塒では初め大小2群に別れていたのですが、小群の個体が少し飛んで大群に合流しました。
塒内ではなるべく個体間距離を詰めて群れのサイズをコンパクトに保とうとしているようです。
暗くなると心理的な不安感が高まるのか、孤立を嫌うようです。

白鷺の塒入りについて予備知識のなかった私は、この時点では未だ就塒前集合なのかと疑っていました。
そのうちに就塒パターンが変わりました。
飛来した個体の一部が、集団塒を通り過ぎて上流へ飛び去るようになったのです。(@5:41)
集団塒が満員になったとは思えませんし、理由は不明です。
警戒心が強い個体が対岸で観察している怪しい人影(=私)を嫌って飛び去ったのかもしれません。
ところがしばらくするとまた上流(画面右)から飛んでくるので、さきほど塒を通り過ぎた個体が戻って来たのか、私には区別がつきません。

せっかく集まったのに、なぜか塒から自発的に飛び立って上流へ行ってしまう個体が現れました。(@10:37、11:45、11:52、…)
対岸の私に気づいて居心地が悪くなったのでしょうか。
(あまりの寒さに撮りながら身動きしてしまったのです。防寒対策が甘く、懐炉も持参すべきでした)
その後も1羽ずつ飛び去るので、もしかするとここまでが就塒前集合で、これから本格的に集団就塒するのかと思ったりしました。
あるいは上流にもう一つの集団塒が形成されつつあるのかもしれません。
鴨のように一斉に逃げるのではなく、一羽ずつ飛び立ちます。
上空を飛び去る白鳥の鳴き声につられて白鷺も飛び立ったのかな?
対岸の堤防を作業車が黄色い警告灯を回しながら通ったから、白鷺が警戒して逃げた可能性もあります。

気づけば東の空に、ほぼ満月(月齢12.6)が出ていました。
とっぷり日が暮れると遠くには外灯が見え、暗い川面に月明かりが映ります。
対岸の集団塒は真っ暗で全く見えなくなりました。
編集でカットしましたが、手前の川岸にはカモ類(オナガガモとマガモ)が集団就塒していて、小声で鳴き交わしています。
ちなみに、この日の月齢は12.6、日の入り時刻は午後16:19。

※ 日没後の薄暗い映像に対して動画編集時に自動色調補正を施しています。


就塒前集合なのかと途中で思ったりもしましたけど、どうやらこのまま夜を過ごすようです。(集団塒)
ダイサギは大型のせいか、集団塒での個体間距離は結構離れている印象を受けました。
私がこれまで見てきた別種の野鳥の集団塒ほど密集していません。
この集団塒は厳密に言えばダイサギとアオサギの混群ですけど、私が把握している限り、アオサギは一番乗りした個体の1羽だけでした。


日没時に白鷺が集団塒へ離合集散する様子を引きの絵で微速度撮影したら面白い映像になるかもしれません。
早朝の離塒と併せて、今後の撮影課題です。
次回は鳥を警戒させないように、隠れて撮影できるブラインドを持参するつもりです。



この写真2枚は16:34撮影




【おまけの動画】

周囲の実際の明るさを示すために、自動色調補正処理していないオリジナル・バージョンの薄暗い動画もブログ限定でお見せします。


2017/05/23

白鷺が集団就塒する川【前編:冬の野鳥】



2016年12月中旬・午後15:48~16:19

白鳥の塒入りを観察しようと川で待ち構えていたら今回はうまく撮れず、その代わりに予想外のスペクタクルが見れました。

まず上流から飛来したのは白鷺です
川の中の岩に着陸すると羽繕いを始めました。
白鷺(シラサギ)には何種類かいますけど、おそらく冬鳥で大型のダイサギArdea alba)だと思います。
望遠レンズを持って来なかったため、識別点である目元にズームできませんでした。
ところがしばらくすると、この白鷺は岩の上から上流へ飛び去ってしまいました。
(飛び立つ瞬間は撮り損ね)

次に、河畔林の落葉樹の天辺で休んでいる白鷺を見つけました。
この個体もカメラを向けられていることを嫌ったのか、川とは逆方向に飛び立ってしまいました。



再び上流から白鷺が飛来しました。
堰の上空で引き返し、旋回すると上流へ飛び去りました。
集団塒の候補地を偵察に来たようです。

対岸の集団就に一番乗りしたのはアオサギArdea cinerea)でした。(午後16:13)
背の高い枯れ草に隠れて姿が見えなくなりました。

また白鷺が上流から飛来しました。
先程と同じく堰の上空で引き返し、また上流へ戻って行きました。
集団塒に仲間が居ないと不安で、着陸する気になれないのでしょうか。
川岸に立っている私の存在に警戒しているのかもしれません。

ちなみに、この日の公式な日の入り時刻は午後16:19。

私はそれまで白鷺の塒入りを見たことがありませんでした。
なぜ樹上のコロニー(鷺山)でそのまま寝ないのか、不思議に思いました。
落葉樹の塒は冬になると白鷺が目立ってしまい、危険を感じるのかもしれません。

『カラー版自然と科学22:シラサギのくらし』p31によると、

(秋のはじめに)サギ山を出たシラサギたちはいくつかの群れになり、近くの川岸の木や沼の林にあつまってそこをねぐらにします。



ここまでは序章で、いよいよ白鷺の群れの本格的な塒入りが始まります。
後編へつづく。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。



【おまけの動画】

周囲の実際の明るさを示すために、自動色調補正処理していないオリジナル・バージョンの薄暗い動画もブログ限定でお見せします。



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2017/01/02

スズメ(野鳥)がケヤキ並木に集団就塒♪



2016年9月下旬・午後17:33〜17:37

住宅地のケヤキ並木にスズメPasser montanus)の群れが塒入りしていました。
ここは最近新たに見つけた集団塒なのですが、夕方に何度も通ってようやく動画で記録することができました。

駐車場に隣接するケヤキ並木の中で、建物に一番近い所に立ってる木を中心に就塒しています。
ここのスズメは就塒前集合はしていないようです。
少なくとも私には見つけられませんでした。

集団でチュンチュン鳴く声が喧しく響いています♪。
続々と飛来する小群が梢に降り立つ瞬間が何度も撮れました。
まるで木の葉落としのように直接枝葉へ飛び込みます。
ときどき枝から枝へ飛び回って塒内を移動しています。

後半は少しケヤキの木に近づいてから続きを撮りました。
するとスズメが警戒し、次々と飛び上がって上の枝葉に移動しました。
しかし横の車道を車が通ってもスズメは気にしません。

この日の公式な日の入り時刻は午後17:37。
スズメの塒入りがまさに日没時刻と一致していたことに、ちょっとした感動を覚えます。

※ かなり薄暗い映像だったので、動画編集時にHDR-ishのエフェクトを施しています。





2016/12/25

晩に柱上変圧器で休むハシボソガラス(野鳥)



2016年8月上旬・午後19:07〜19:08

日没後の大通りで一羽のハシボソガラスCorvus corone)が電柱の柱上変圧器に着陸しました。
これはちょっと面白そうだと思い、動画に撮り始めました。
どうしてかというと、春にハクセキレイが柱上変圧器で暖を取りながら集団就塒するのを観察していたからです。

▼関連記事
電柱に塒入りするハクセキレイ♂の群れ(野鳥)
発熱して暖かいトランスの横でカラスも塒をとるのでしょうか?
しかし今は真夏ですから、暑くて逆に寝苦しい気がします。

私がアングルを変えつつ動画をしつこく撮っていたら、カラスは嫌がって飛んで逃げてしまいました。
がっかりして私も帰ったのですが、もしこの電柱を毎晩塒として使っているのなら、真下の歩道に糞が大量に落ちているはずですね。
この点をチェックすべきでした。

もしカラスに気づかれずに隠し撮りしていれば、どうなったでしょう?
おそらく私の考えすぎで、カラスの集団塒はどこか別な場所にあると思うのが自然でしょう。

ちなみにこの日の公式な日の入り時刻は午後18:40、月齢6.3。



2016/12/24

夕暮れにハチミツソウの花蜜を吸うシロオビノメイガ(蛾)



2016年9月上旬・午後17:58〜18:14

川沿いの堤防に生えたハチミツソウ(=ハネミギク、羽実菊)の群落で日没直後からシロオビノメイガSpoladea recurvalis)が訪花していました。
私が草むらにそっと近づくと蛾は警戒して飛び立つものの、すぐ同じ株の花に舞い戻ってくれるので助かりました。
刻々と暗くなっても熱心に吸蜜を続け、花から花へ飛び回っていました。
吸蜜中も触角を激しく上下しています。
ちなみに、この日の公式な日の入り時刻は午後17:55。
後で思えば、赤外線の暗視カメラでも夜行性の吸蜜シーンを記録すればよかったですね。



この黄色い花の名前を知りませんでした。
おそらくキク科だと思うのですが、オオダイコンソウにしては葉の形が全く違います。
外来種や園芸植物だろうと予想をつけて、植物関連の掲示板にて問い合わせたところ、北米原産のハチミツソウと教えてもらいました。
養蜂用の蜜源植物として1960年代に北海道に導入されて以来、野生化して日本各地に分布を広げている侵入植物らしい。



【追記】
後日、明るい日中も同様に訪花することを観察しました。
▼関連記事 
昼間にオオハンゴンソウの花蜜を吸うシロオビノメイガ(蛾)

2016/12/18

夜のオオトリノフンダマシ♀(蜘蛛)と卵嚢【暗視映像】

2016年9月上旬

平地の用水路沿いに生えたノリウツギの灌木でオオトリノフンダマシCyrtarachne inaequalis)の卵嚢を見つけました。
紡錘形で褐色の卵嚢が1つ吊り下げられています。
卵嚢の近くを探すと、葉に成体♀も発見。
少し離れているので、これを「卵嚢ガード」と称して良いものやら迷います。





夜になってから現場を再訪して、赤外線の暗視動画で撮影しました。
オオトリノフンダマシ♀はノリウツギ花穂の近くの葉表に静止していました。
辺りを夜蛾が飛び回っているのに、未だ造網を始めていません。
周囲に枠糸なども見当たりませんでした。
後半、白色LEDを点灯してもクモは逃げたりしませんでした。
おそらく夜も更けてから水平円網を張り始めるはずですが、この日の私はひどく疲れていたので夜間観察は諦めて帰りました。

いつか機会があれば、トリノフンダマシ類の室内飼育にも挑戦してみたいものです。
その場合は、生餌の蛾を調達する算段を整えないといけません。
貯穀害虫のカシノシマメイガなどが良いかもしれません。




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