2018年2月中旬・晴れ
庭木のエゾノコリンゴ(別名ヒロハオオズミ、サンナシ)で葉を落とした枝に熟した果実が残っています。
赤かった実も寒風にさらされ茶色になっていました。
1羽のヒヨドリ(Hypsipetes amaurotis)がその熟果を採食しに来ていました。
一部の枝に少し残雪が見えます。
同じ庭の反対側にあるカキノキの甘い熟柿は野鳥によって全て食べ尽くされていました。
どちらの味が野鳥に好まれるかと言えば(嗜好性)、カキの実>エゾノコリンゴの実ということなのでしょう。
実際にエゾノコリンゴの実を試食してみると、とても渋みが強いのだそうです。(『野鳥と木の実ハンドブック』p13より)
食事の合間にヒヨドリが赤いジャムのような軟便をダラーッと排泄しました。(@1:08)
これぞまさしく種子散布の瞬間です。
いかにも果実を食べた後の糞に見えます。
ヒヨドリはエゾノコリンゴの果実を嘴でつついて回るものの、うまく食べられていない様子です。
どうして嘴で果肉をチョビチョビとつつくのではなく熟果を丸ごと咥えて飲み込まないのでしょうか?
素人目には、あまり気乗りのしない採食行動に見えます。
私を警戒してるのか、それとも食欲があまりないのかな?
果実の細い柄を長くして鳥に食べられにくくしているのが植物側の戦略だとしても、どういう目的なのか、ちょっと分かりません。
種子散布のためには、果肉を報酬として種子ごと鳥に飲み込んでもらわないといけないはずです。
実は同じ場所で昨年も撮れたのですが、今回のヒヨドリは単独行動でした。
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エゾノコリンゴの果実を採食するヒヨドリの群れ【冬の野鳥】
ヒヨドリ以外の他種の野鳥が来ていなかったのが残念でした。
横の車道を車が雪解け水のしぶきを上げて走行する音がうるさくて、ヒヨドリの鳴き声がよく聞き取れませんでした。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
2016年9月下旬
農道沿いに咲いたオオハンゴンソウの群落でクロマルハナバチ♂(Bombus ignitus)が訪花していました。
吸蜜しています。
雄蜂♂の体色は♀と全く異なり(性的二形)、黄色・黒・茶色という明るくカラフルな縞模様です。
この日はオオハンゴンソウの花で他の種類のマルハナバチを見かけず、クロマルハナバチの♀も来てないのは不思議でした。
(オオハキリバチは多数、訪花していました。)
オオハンゴンソウの同じ花でクロマルハナバチ♂とオオハキリバチが出会っても、互いに無関心で争いになったりしませんでした。
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オオハンゴンソウに訪花するクロマルハナバチ♂の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】
【追記】
この花はハチミツソウではなくてオオハンゴンソウでした。
遅まきながら訂正します。
YouTubeのコメント欄でsatoko kurodaさんからご指摘頂きました。
2016年11月上旬・午後16:57〜17:04
日没後の川で白鳥(コハクチョウ)を眺めていたら、白鷺の群れが続々と飛来しました。
川の上空を上流へ飛んで行きます。
この近くにある集団塒(鷺山? コロニー?)に帰投すると推察されます。
もしかすると、先客のコハクチョウの群れが居る川面にシラサギも着水したかったのに、私が近くの川岸で撮影していたせいで警戒して急遽着水を中止して上流へ飛び去ったような気もしてきました。
白鷺(シラサギ)には何種類かいますけど、おそらく冬鳥で大型のダイサギ(Ardea alba)だと思います。
ちなみに、この日の日の入り時刻は午後16:35。
かなり薄暗い夕方に撮ったので、カメラのAFも効き難く、画質も粗いです。
それでも純白の白鷺の舞うような飛翔シーンがとても美しかったです。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
1ヶ月後(37日後)の夕暮れにも同じ流域で、シラサギの群れが川に塒入りする様子を観察しました。
▼関連記事
・白鷺が集団就塒する川【前編:冬の野鳥】
・白鷺が集団就塒する川【後編:冬の野鳥】
【追記】
浅間茂『カラー版 虫や鳥が見ている世界―紫外線写真が明かす生存戦略 』(中公新書)を読んでいたら、白鷺の色についてとても興味深いことが書いてありました。
鳥類や多くの爬虫類は4タイプの錐体細胞を持っている(4色型色覚)。だから鳥類の羽毛はあれほどカラフルだといえる。当然鳥は紫外線が見えているので、我々が見えない色を見ていることになる。白いサギは、サギには白く見えない。もっとはっきりいえば、鳥の見ている世界にはほとんど白色はないことになる。鳥が紫外線を見ることができるとわかったのは1990年頃からである。 (p6より引用)
私も紫外線で動画が撮れるカメラが欲しくなりました。