2014/04/05

卵塊を毛で覆うクロテンフユシャク?♀(冬尺蛾)



2013年11月下旬・気温12℃

里山の尾根道の道標(標高〜630m)に登山客の忘れた木綿の白い手拭いが巻かれていて、そこに無翅の冬尺蛾♀が産卵していました。
地上からの高さは〜140cmで、東面に産卵していました。
周囲の環境は雑木林の潅木。

産卵後に卵塊を断熱保護するために植毛しているようです。
ときどき体を左右に揺すり、腹端に発達した毛束を卵塊に擦り付けています。
通常であればこんな目立つ場所ではなく樹皮に産卵するので、地味な灰褐色の毛で覆うことにより偽装(カモフラージュ)効果もあると思われます。
前の年に飼育下で同様の植毛行動を観察しましたが、野外で観察するのはこれが初めてです。

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シロオビフユシャク♀?(冬尺蛾)の産卵【15倍速映像】
側面から接写したり採寸するのをうっかり忘れてしまいました。
同じ手拭いで産卵していたチャバネフユエダシャク♀にすっかり気を取られていました。
この個体はシャクガ科フユシャク亜科でAlsophila属もしくはInurois属の♀だと思うのですが、どうでしょうか?
無翅の♀単独では同定が難しいらしいので、次回は交尾中の♀を採集してから産卵行動を観察するか、あるいは孵化した幼虫を飼育して成虫♂を得る必要があります。
暫定的に(当てずっぽうで)クロテンフユシャク♀(Inurois membranaria)?としておきます。
クロバネフユシャク♀(Alsophila foedata)にしては時期が早い?

前日の天気は一日中雨。
この日は晴れたが、翌日からまた天気が崩れる予報。



ベニバナボロギクの花とオオトビサシガメ



2013年9月下旬

平地の用水路脇に咲いたベニバナボロギクの花でオオトビサシガメIsyndus obscurus)を見つけました。
動きに乏しい(動画のネタにしにくい)虫ですが、花に居るのは珍しいかな?と思い撮りました。
獲物を待ち伏せしているのでしょう。




2014/04/04

ヤブガラシの花蜜を吸うコアシナガバチ♀



2013年8月上旬

平地の川沿いの道端に生えたヤブガラシコアシナガバチPolistes snelleni)のワーカー♀が2匹、訪花していました。
映像の冒頭で2匹が小競り合いになりました。
小雨が降ってきても蜂は気にせず吸蜜活動を続けています。

『昆虫の集まる花ハンドブック』p68でヤブガラシについて調べると、驚きの事実を知りました。

ほとんどの株はタネができず、繁殖は長い根から出る芽に頼っているため、花は昆虫に餌を提供するだけ。




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