2023/12/25

二次林にあるニホンアナグマの営巣地@5月中旬

 



2023年5月中旬・午後 

トレイルカメラの電池を交換するために、ニホンアナグマ♀(Meles anakuma)の営巣地(セット)にやって来ました。 
繁殖期なので子育て中の♀を刺激しないように、なるべく訪問頻度を下げています。 
セットの広場には足を踏み込れないようにしています。 

動画を撮りながら巣口Rの近くに忍び寄ると、実際には2つ以上の穴が横に並んでいました。 
巣口Lの近くにも回り込んでズームインしてみました。 
アナグマが巣口から顔を出して警戒することはありませんでした。 

アナグマ関連の本を読むと、巣穴の近くに溜め糞場を作るのだそうです。 
 アナグマも「ためフン」をする。そうはいっても、タヌキのもののように、家族が何日もかけて積み上げたものではなく、規模は小さい。
 それはふつうに「トイレ」といっていいほどで、巣穴の近くの、ざっくりと斜面をひとかきしたような穴の中に3〜5本してある。

セットの横を探すと、灌木の根元を数カ所、浅く掘っていました。 
アナグマのトイレ(溜め糞場)にしては、糞が全く残っていません。 
餌となるミミズを捕食するために掘った穴ではないかと思います。 
あるいは新しい巣穴を掘ろうとして、木の根っこなどに阻まれてしまったのかもしれません。 

木漏れ日が小さいので、林冠は木の葉でほとんど塞がれていることが分かります。 
実際にカメラを上に向けて林冠の様子を撮ればよかったですね。
晴れた午後でも林床はほぼ日陰になっています。 
巣穴の周囲にはマルバゴマギの細くてねじくれた灌木がヒョロヒョロと生えています。
その生育が悪いのは冬の雪圧のせいだと思っていたのですが、夏も日当たりが悪くてあまり光合成できないと分かってきました。
地中にアナグマの巣穴がありますから、根っこが常に痛めつけられている悪影響もありそうです。
台風の大風や落雷など何らかの理由で近くの大木が倒れて林冠ギャップができれば、日当たりが良くなり、生育が良くなるはずです。



キバナイカリソウの花で採餌するハキリバチの一種♀

 

2023年5月上旬・午後13:35頃・晴れ 

春の里山の山腹をつづら折れで登る山道に沿って咲いたキバナイカリソウの群落でハキリバチの1種♀が訪花していました。 
花から花へと忙しなく飛び回るので、撮影に苦労しました。 

1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:25〜) 
キバナイカリソウの蜜腺は距の奥にあるらしいので、盗蜜行動するかと期待したのですが、距を食い破って穿孔盗蜜しないで正当訪花を繰り返して吸蜜していました。 
口吻を伸ばせば蜜腺まで届くようです。 
腹面のスコパに橙色の花粉を付けています。 
空中でホバリング(停空飛翔)しながら身繕いして、体毛に付着した花粉をスコパに移していました。





2023/12/24

雨夜に小川沿いの木から下りるハクビシン【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年5月上旬・午後20:40頃・小雨・気温16℃ 

小川に架かる丸木橋を見張っている自動センサーカメラにハクビシン(白鼻芯、白鼻心;Paguma larvata)の意外な行動が撮れていました。 
小雨がぱらつく晩に、右岸に自生する灌木(樹種不明)の細い幹を野生動物がスルスルと地面に下りて来ました。 
カメラの起動が間に合わず、頭部は見えなかったものの、尻尾が長いのでハクビシンと思われます。 
ハクビシンは木登りが得意と言われていますが、その片鱗を垣間見れたのはこれで2回目です。 



以前も此岸の灌木が激しく揺れていたことがあったのですが、それもハクビシンの仕業だったのでしょう。 
夜行性のハクビシンが獣道を歩くだけでなく木から木へと渡る決まった巡回ルートがあるのならば、対岸にトレイルカメラを設置して狙ってみるのも面白そうです。 

この流域にはハクビシンの健常個体だけでなく片目が失明した隻眼の個体も生息することが分かっています。 
両眼視ができないと遠近感が失われ、木登りが苦手(下手糞あるいは慎重)になると予想されるのですが、今回登場した個体の目の状態が撮れていなかったのは残念です。 



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