2017年12月中旬
雪で覆われた空き地の中央に一本だけぽつんと立つカキノキに多数の熟した果実がなっています。
寒風に晒され果肉の渋が抜けたようで、見るからに甘そうです。
スズメ(Passer montanus)とメジロ(Zosterops japonicus)が熟柿を採食しに来ていました。
メジロは警戒心が強いようで、常に幹の陰に隠れながら盗み食いしていました。
樹形が美しい柿の木で、なかなか絵になる冬の光景でした。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
実際はどんよりした曇り空で薄暗い夕方でした。
2017年8月下旬・午後17:00頃
山麓の湿地帯に咲いたツリフネソウの群落で夕方近くにスズメガの一種が複数個体(少なくとも2頭以上)訪花していました。
花から花へとにかく忙しなく飛び回り、ホバリング(停空飛翔)しながら、ゼンマイのように巻かれた長い口吻を距の奥に差し込んで吸蜜しています。
後半は240-fpsのハイスピード動画に切り替えて、この激しい羽ばたきを撮ってみました。(@0:13〜)
1/8倍速のスーパースロー映像で見ても羽ばたきが速過ぎて、翅の斑紋などの特徴が見分けられません。
蛾を同定するためにストロボを焚いて翅の動きを止めた写真を撮りたかったのですが、やや遠くてストロボの光が届かないかな?と躊躇していたら蛾は逃げてしまいました。
近づくには長靴を履いてぬかるんだ湿地帯に踏み込まないといけないのですけど、この日は普通の靴でした。
おそらくクロホウジャク(Macroglossum saga)ではないかと思うものの、定かではありません。
私の撮影スタイルは行動を記録するための動画中心なので、どのぐらい粘って動画を撮ったら写真に切り替えるか、という咄嗟の判断が遅れると虫に逃げられ悔しい思いをすることが多いのです。
同じ場所で後日、同じ被写体の撮影に再チャレンジしました。
同定用の写真とHD動画は撮れたものの、今度はハイスピード動画を撮る前に逃げられてしまいました。
どれか一つ撮るなら比較的容易いのですが、三つ全て撮るのはなかなか難しいのです。
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ツリフネソウの花で吸蜜ホバリングするクロホウジャク(蛾)
スズメガ類はツリフネソウに正当訪花するのですが、送粉者ではりません。
スズメガ類は細長い口吻を伸ばして手を汚さずに(雄しべの葯に全く触れずに)花蜜を効率的に吸えるので、花の受粉には全く寄与しません。
ツリフネソウにしてみれば、困った泥棒(盗蜜者)なのです。
田中肇『花と昆虫:不思議なだましあい発見記』によれば、
ツリフネソウの花をねらう泥棒は多く、花の正面から蜜や花粉をねらう昆虫もいる。(中略)スズメガ類はヘリコプターのように飛びながら花のまえの空中に静止し、3cm以上もある長い口を花の奥にさしこんで蜜を吸う。筒はその口よりは浅いので、ガの頭や体は雄しべや雌しべに触れない。もし口が触れることがあっても、細い口につく花粉はわずかだし、ついた花粉が針のように細い雌しべの先につく確率はたいへん低いと考えられる。このガも、ツリフネソウにくる泥棒なのだ。 (p140より引用)
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
実際はもう少し薄暗い条件でした。
2018年3月下旬
川の上空でトビ(Milvus migrans)が上昇気流に乗って青空にくるりと輪を描いていました。
途中からもう一羽が画面に登場します。
番なのかな?
未だ少し雪が残る堤防から撮ると風切り音がうるさくて、トビの鳴き声は聞き取れませんでした。
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トビ(野鳥)@帆翔 |