2017年6月中旬・午前4:24〜4:34 (日の出時刻は午前4:15)
▼前回の記事
泥巣の中で羽繕いするツバメの雛(野鳥)
6日ぶりの定点観察です。
店先の軒下の天井に設置された細長い蛍光灯のカバーの端に営巣しています。
夜明け直後の早朝に、望遠レンズで監視してみました。
映像の冒頭で、巣の右端の縁に止まっていた親鳥が鳴きながら♪出巣しました。
在巣の雛は前回見たときは3羽でしたが、今回は4羽になっていました。
前回は隠れて見えなかった個体がいたのでしょう。
丸々と太った雛が狭い泥巣で押しくら饅頭しています。
隣の個体を嘴で突いたことをきっかけに、少し身動きしました。
兄弟喧嘩にはなりませんでした。
親鳥に餌乞いするときなど、こんな狭い巣でどうやって方向転換するのか、気になります。
やがて左端の個体が羽繕いを始めました。(@6:50)
10分強も粘って長撮りしてみても、親鳥は給餌に戻って来ませんでした。
やはり私が巣の近くで撮影していると親鳥に警戒されてしまうのかもしれません。
じっくり監視するには、やはり三脚が必要ですね。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。(実際はもっと薄暗いです)
つづく→ツバメの巣立ち雛が羽ばたき練習(野鳥)
2017年8月上旬
池の畔に蔓延るヤブガラシの群落でキボシアシナガバチ(Polistes nipponensis)のワーカー♀が訪花していました。
意外にもこの組み合わせは初見です。
花から花へ歩き回りながら吸蜜すると、最後はどこかへ飛び去りました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
イラガ(蛾)の飼育記録#2016-13
▼前回の記事
営繭中に排便するイラガ(蛾)終齢幼虫
2016年9月中旬
営繭開始から2日後のイラガ(Monema flavescens)の繭です。
完成した回転楕円体の繭cをゆっくり回して全体をお見せします。
繭の両端もお見せします。
繭を爪で弾くと、カチカチ♪といういかにも硬そうな音が鳴ります。
ツルンとした繭が小枝に付着している部分を固定する絹糸の網目をこれまで意識したことがなくて、ちょっと興味深く思いました。
作り方を考えれば当たり前なんですけど。
野外で見つけるイラガの繭は、この糸が(風化して?)無くなっていることが多い気がします。
繭の縞模様のパターン形成過程が面白いのに、微速度撮影で記録した面とは逆側の方が繭の縞模様がきれいに出来ていたのは残念でした。
2匹目の営繭に期待しましょう。
イラガ繭の模様についてインターネット検索で調べ物をしていたら、興味深い研究結果を知りました。
古川真莉子ら 「イラガ科2種の繭生態」
日本生態学会第60回全国大会・一般講演:ポスター発表 (2013年3月) 講演要旨より引用
イラガの斑紋と死亡要因との関係を調べたところ,斑紋が明瞭な繭は鳥類による捕食が少なく寄生蜂による捕食が多かった.これらのことから,ヒロヘリアオイラガは隠蔽度が高いにも関わらず,鳥類に選択的に捕食され,同所的に生息するイラガの捕食率が低下していたと示唆された.また,イラガの繭の明瞭な斑紋は鳥類に対して捕食者回避に正の効果があることが示唆された.
イラガの硬い繭を壊して、中で越冬している前蛹を捕食する野鳥を、私も何例か観察しています。
▼関連記事
・アカゲラ♀がイラガ(蛾)の繭を砕いて採食【冬の野鳥】
・イラガの繭を割って食べるアカゲラ【冬の野鳥】
・シジュウカラ♂の採食行動(イラガの繭は割れず)【冬の野鳥】
・イラガの繭を突付くシジュウカラ♂【冬の野鳥】
この繭を紡いだ終齢幼虫cの左側面後部にヤドリバエの卵殻らしき白い異物が付着しているのが気になっていました。
体内寄生されている可能性を疑い、繭を密閉容器に隔離して飼育を続けました。
繭を外気に晒して越冬させた(冬の低温をしっかり経験させた)ものの、翌年になってもなぜかイラガ成虫やヤドリバエは羽化してこなくて残念でした。
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イラガに寄生するヤドリバエ(イラムシヤドリバエ?)
つづく→#14:プラスチックの壁面で繭を作り損じたイラガ(蛾)終齢幼虫b【100倍速映像】