2016/12/09

ミズナラにできたナラハヒラタマルタマフシ(虫瘤)



2016年8月下旬

峠道の横に生えたミズナラの幼木で葉表にピンク色の丸い虫瘤を見つけました。
虫こぶは葉脈(側脈)上に形成されています。
葉をめくってみても葉裏には痕跡はありませんでした。
同じ葉のリーフマイナーと虫こぶは無関係です。
大きさの比較対象として手の指を写し込みましたが、虫こぶの直径をきちんと採寸すべきでしたね…。

帰ってから『虫こぶハンドブック』で調べても載っていませんでした。
インターネットで調べるとナラハヒラタマルタマフシと呼ばれタマバチ科の一種(仮称:ナラハヒラタマルタマバチ)が寄生したものらしい。

次に機会があれば、虫こぶを切って中を調べてみたり、形成者が羽化してくるまで飼育してみるつもりです。


【追記】
『寄生バチと狩りバチの不思議な世界』第3章 井手竜也「虫こぶをつくる寄生バチ:植物食への回帰」によると、
成熟した果実が色づくのは、動物に見つけて食べてもらうことで、種子を遠くへ運んでもらうためだが、虫こぶが呈する赤や黄色の鮮やかな色は警告色の意味があると言われる。(中略)タンニンの渋みと虫こぶの目立つ色を組み合わせることで、タマバチは鳥などが虫こぶを食べないように仕向けているのかもしれない。ところが実際には、鳥が虫こぶをつついて、中の幼虫を食べる光景はしばしば目撃されている。(中略)虫こぶの色がどのような意味を持つのかについては、さらなる研究が必要である。 (p66〜67より引用)
 

2016/12/08

オトコエシを訪花するカラスアゲハ♀の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



2016年8月下旬

山間部の道端や斜面に咲いたオトコエシの群落でカラスアゲハ♀(Papilio bianor dehaanii)が訪花していました。
翅を素早く開閉しながら吸蜜しています。
翅表に性標が無いので♀ですね。
右前翅の翅頂および左後翅の尾状突起が欠けているのは野鳥に突かれたビークマークでしょうか。

後半は花から花へ飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:23〜)
スローモーションにして見ると、吸蜜中の羽ばたきは前翅だけであることがはっきりします。

※ 前半のHD動画パートのみ動画編集時に自動色調補正を施しています。


【追記】
何を勘違いしていたのか自分でも分かりませんが、ヒヨドリバナからオトコエシに訂正します。



鳥糞を舐めつつ排尿するルリシジミ♂



2016年8月下旬

峠道の路上で2頭のルリシジミ♂(Celastrina argiolus)およびムネアカオオアリCamponotus obscuripes)のワーカー♀が群がっていました。
ルリシジミが口吻を伸ばして舐めているのは、白っぽい鳥の糞が付着した小石でした。
吸汁しながらときどきルリシジミが透明な液体を排泄しました。


▼関連記事鳥の糞に群がるシホンハマダラミバエとルリシジミ

ムネアカオオアリが集まっている辺りにはおそらく獣糞や死骸があったのだろうと推測しましたが、どうでしょうか。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく






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