2015/12/20

トリノフンダマシ(蜘蛛)3個目の卵嚢

2015年9月上旬

トリノフンダマシ♀の定点観察#11


前回の観察から5日後に営巣地を訪れるといつもの隠れ家(桑の葉裏)にトリノフンダマシ♀(Cyrtarachne bufo)の姿が無く、焦りました。
辺りを探すと、右下の低い桑灌木の葉裏に隠れていました。
幼体が未だ孵化していないのに母クモが卵嚢ガードを放棄して移動したのは何故なのか、非常に気になります。
隠れ家を移動したことのメリットを考えてみると、造網の基礎となる水平の枠糸や放射糸が短く節約できるはずです。
予想が正しければ、前回よりもこじんまりした網になりそうです。
造網する営巣地は茂みにギャップがあることがポイントなのでしょう。
ところが夕方から深夜2時まで粘って観察しても、トリノフンダマシ♀は隠れ家に篭ったまま造網を始めてくれませんでした。(映像なし)
産卵準備なのか?という気がしてきました。
クモを採集して飼育下で観察するべきか迷ったのですが、この時期は他のことで忙しくて飼育する余力が無いので、諦めて帰りました。

※ クモに個体識別のマーキングを施した訳ではないため、隠れ家を引っ越したトリノフンダマシ♀が同一個体である確証はありません。

しかし生息密度が低いので、同一個体とみなして話を進めます。






2015年9月上旬

それから更に8日後に再訪すると、♀クモが失錯していました。
前回隠れていた桑の葉裏に新たに卵嚢が1個作られていました。
♀は計3個の卵嚢を作って寿命を迎えたのかもしれません。
やはり飼育下で卵嚢作りを観察したかったです。

つづく→#12:トリノフンダマシ幼体(蜘蛛)の出嚢【微速度撮影】


屋根に登って鳴く♪ハシブトガラス(野鳥)



2015年9月中旬・午前5:35

早朝(日の出5:24の直後)、一羽のハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が旧家のトタン屋根をトコトコ登っています。
足の爪がトタンに当たる音がカシャカシャ聞こえます。
雪止めにもヒョイと跳び乗りました。
屋根の天辺(正式名称は大棟おおむねの端に伸びた鳥衾とりぶすま?)に登ると、嘴を足元に擦り付けました。
足で頭を掻いています。
辺りを見渡し澄んだ声でカーカー♪鳴きました。
口の中が黒いので成鳥ですね。
最後は飛び去り、電柱で止まり直しました。



2015/12/19

網にかかったイチモンジセセリを捕食するアカオニグモ♀(蜘蛛)



2015年9月下旬・午前7:11〜7:15

アカオニグモ♀の定点観察#9


近くで見つけたイチモンジセセリParnara guttata)の翅を指で摘んで捕獲しました。
逃れようと激しく暴れます。
これをアカオニグモ亜成体♀(Araneus pinguis)の垂直円網下部に付けてやりました。
粘着糸から逃れようと激しく暴れる蝶の振動を信号糸で感知したクモが隠れ家から直ちに駆けつけました。
噛み付いて毒液を注入すると、獲物のイチモンジセセリはすぐに動かなくなりました。
クモは捕帯でラッピングせずに、網から外した獲物を咥え、甑を経由して隠れ家へ運びます。
タニウツギ葉裏の隠れ家に獲物を糸で固定する前にラッピングしました。(捕帯を使用?)
隠れ家でゆっくり捕食します。
このアカオニグモ♀はとても用心深く、円網の甑に占座して身を晒すことは避け、昼も夜も常に隠れ家で身を潜めています。

つづく→#10:垂直円網から異物を除くアカオニグモ♀(蜘蛛)

以下の写真は、イチモンジセセリを給餌する直前に撮った垂直円網と隠れ家の主です。

音叉を網につける実験を繰り返し粘着糸から引き剥がした後なので、網が少しだけ壊れています。


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