2015/09/16

ノブドウの花蜜を吸うツルガハキリバチ♂?



2015年7月中旬

河川敷に蔓延るノブドウの群落でハキリバチの仲間が訪花していました。
頭楯に白い口髭のような毛が密生しているので♂(雄蜂)ですね。
初めは顔が花粉で汚れているのかと一瞬思ったのですけど、ノブドウは花粉が乏しい(無い?)ようで、他の蜂も集粉はしていません。

先客のクロアリを嫌ってホバリング(停空飛翔)するシーンが撮れました。
このハキリバチに関しては、♂ばかりが訪花した点が興味深く思いいました。
♂が♀よりも先に羽化する雄性先熟なのでしょうか?
交尾相手の♀を待つなら花粉の多い花で待ち伏せすべきでは?と素人考えでは心配してしまいます。
花の近くで二匹が空中戦(小競り合い)をしていたこともあったのですが、一瞬の出来事で撮り損ねました。
誤認求愛だったのかもしれません。

忙しなく飛び回り、同一個体かどうか定かではありません。
前後半(@1.23)で別個体かもしれません。



撮影後に1匹採集しました。(映像に登場した同一個体とは限らない)
以下は標本写真。
ツルガハキリバチ♂(Megachile tsurugensis)だと思うのですが、あまり自信がありません。
クズハキリバチ♂やスミスハキリバチ♂、オオハキリバチ♂の可能性は?
一番厄介な可能性は、映像に複数種が混じっていることです。


腹背

♂は腹部下面にスコパ無し
腹端背面
頭部下面
左前翅
左後翅

2015/09/15

砂粒を跳ね上げ巣を作るアリジゴク【HD動画&ハイスピード動画】



2015年7月下旬

急斜面の杉林でスギの木の根元だけがちょっとした砂地になっています。
そこに数匹のアリジゴク(ウスバカゲロウの仲間の幼虫)が巣を作っていました。
大顎で砂を跳ね上げてすり鉢状の巣穴を作る様子を240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。(@0:40〜)
複数個体(2匹)を撮影。
ひとつはアリの死骸が入った巣穴でした。
時計回りの後退で地中に潜り込みながら砂を巣外に跳ね上げていました。
完成すると巣穴の底で大顎を広げて待機します。

飼育して成虫まで羽化させれば同定できると思うのですが、そこまで余力がありませんでした。

つづく→杉の根本でアリを捕食するアリジゴク



2015/09/14

キボシアシナガバチ♂の夜食:幼虫と栄養交換【暗視映像】



キボシアシナガバチ巣の定点観察@柳#10

2015年7月中旬・午後18:03

巣盤の上部に居るキボシアシナガバチPolistes nipponensis)♂(早期羽化雄)が育房内の幼虫と栄養交換しました。
幼虫が吐き戻した透明な液体が口元にはっきり見えました!
その水滴が小さくなり、雄蜂が飲み干したことがよく分かります。
自然光下より明瞭に撮れたかもしれません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施してあります。

スズメバチ科の蜂は芋虫を狩り、その肉団子を巣内の幼虫に給餌します。
成虫の蜂は固形物を自ら摂取することが出来ず、外で花蜜を舐めてきたり巣内で幼虫が吐き戻した液体を摂取するのです。

つづく→#11:♀が涼しい夕刻に扇風行動する謎【暗視映像】


ランダムに記事を読む