2015年6月下旬・夕方
梅雨らしく激しい土砂降りの雨です。
メタセコイアの樹上で数羽のスズメ(Passer montanus)が雨宿りしていました。
ときどき身震いして羽根の水を切ります。
ヒヨドリの鳴き声の方が喧しいですけど、スズメも群れの仲間と鳴き交わしてるようです。
カメラを警戒しているのか、ずぶ濡れのスズメがホッピングで枝を上へ上へ登って行きます。
樹冠の方が枝葉が茂って雨があまり当たらないのかな?
それとも、このままここを夜の塒とするのでしょうか?
後半に登場する個体は(@0:47〜)、嘴の根本が黄色いので幼鳥のようです。
『カラー自然シリーズ26:スズメ』によると、
巣立ち雛は、だんだん体が締まってきて、しゃんとした若鳥になります。頬や喉のあたりのうす墨色も、しだいに黒くなって、親鳥の色に近くなってきます。しかし、嘴の黄色い部分は、後まで残ります。
※ かなり暗い映像だったので、動画編集時に自動色調補正で明るくしてあります。
オニグモ♀の定点観察#4
2015年6月下旬・夜22:17〜22:31
垂直円網の中央(甑)で蛾を食べていたオニグモ♀(Araneus ventricosus)が食べかけの獲物を再び糸でラッピングしてから甑に固定しました。
前夜に張って古くなった円網の下側は既に取り壊してあるのですが(#2参照)、残った円網の取り壊しをようやく再開しました。
もし私が蛾を給餌しなければ、クモは円網全体を一気に取り壊したのかもしれません。
クモにしてみれば毎晩の円網張り替えの予定が狂ったのかもしれません。
それとも栄養補給しないと造網の糸が作れないぐらい空腹だったのでしょうか?
赤外線の暗視カメラで記録した動画を4倍速にした早回し映像でご覧下さい。
動画編集で早回し加工するついでに自動色調補正で糸を強調してあります。
網の糸に付着した小さな虫を糸と一緒に食べながら破網しているようです。
糸をリサイクルしてタンパク質の補給になります。
不要な糸を噛み切ったり、歩脚で切ることもあります。
甑から引き糸を伸ばしながら古い網を壊しつつ外縁に向かって進みます。
枠糸に引き糸を固定すると、甑に引き返します。
これで新しい縦糸が二重に張られることになります。
甑に戻ると引き糸を固定し、別方向に取り壊しを行います。
網の上部を取り壊すついでに、軒先に潜むオニグモ♂を追い払ったように見えたのが興味深く思いました。
残念ながら赤外線投光機の光が届かず、そのシーンはピンぼけになってしまいました。
♀は網に♂が居候するのを許さないのか、それとも♂がトラブルを避けるため♀とのニアミスを回避しただけかもしれません。
このオニグモ♀個体は昨夜張った円網を取り壊さないまま朝になると隠れ家に移動し、暗くなってきてから網に戻って来たのです。
網の張り替えは夜更けに行っています。
円網を毎朝畳まないのは北国のオニグモの特徴らしい。
『クモ生理生態事典 2011』サイトによるとオニグモは
・夕方から活動を始め,張ってあった網を破損 の状態によって2~3日おきに張り替える
・関西の種は原則的には殆ど毎日のように網をたたんで,屋根裏に潜み,昼間は網を残しておくことが少なく, 関東の種は毎日ではないが時々朝網をたたみ,北方の種は殆ど毎日朝網をたたむ習性がない
【おまけの動画】
早回し加工していないオリジナル映像の完全ノーカット版です。
長編になりますけど、クモの動きをじっくり見たい方はこちらをどうぞ。
網を完全に取り壊しても、ラッピングした食べ残し(蛾)は捨てずに甑に付けたままです。
引き続きクモは縦糸を張り始めました。
造網性クモが網を張替える一部始終を観察できたのは初めてです。
つづく→#5:夜中に造網するオニグモ♀(蜘蛛)【暗視映像の早回し】
2015年6月上旬
水田の畦道でハシボソガラス(Corvus corone)が何か大きな物を咥えていました。
獲物ならその正体を知りたいのですが、私を警戒してすぐ飛び上がり距離を開けられてしまいました。
映像の冒頭だけ1/4倍速のスローモーションでリプレイすると、草を丸めたような物にも見えますが、全く分かりません。
一体これは何ですかね?
例えば、他の鳥の巣を見つけて中の卵や雛を食べようとしてるのでしょうか?
謎の物体を咥えたまま、カラスは更に畦道をトコトコ歩き去ります。
畦の陰に貯食するのかと思いきや、啄み始めました。
畦道に雑草が生い茂り、よく見えません。
見えないのでは私も撮影に飽きてしまい、食べ切るまで撮らずに終了。