2015年6月中旬
木造家屋の板壁とコンクリート基礎部分の境界に穴(横に長い楕円状)が開いていて、その奥でムネアカオオアリ(Camponotus obscuripes)が営巣していました。
外役から帰巣したワーカー♀は巣口の門衛と触角で挨拶してから入巣しています。
出巣した外役ワーカーは一列になって、板壁とコンクリート基礎の境目に沿って左へ移動しています。
ワーカーの体長は大小様々でした。
寄り道している個体や、立ち止まって休んでいる個体もいます。
この建物は普段ヒトが住んでいないようなのですが、できれば巣の様子をファイバースコープで調べてみたいものです。
『アリハンドブック』p69を参照すると、ムネアカオオアリは
森林に生息し、倒木や木の腐朽部に巣を作る。
実はこの建物には以前、ヨツボシオオアリが柱の隙間から侵入して営巣していました。(2008、2009、2009、2010年の記録しかありません。)
いつの間にか見かけなくなったので、ムネアカオオアリに乗っ取られたのでしょうか?
2014年11月中旬
山間部の道端でコガラ(Poecile montanus)がハンノキの樹上で採食していました。
葉を啄んでいたので、種子食ではなく虫を捕食しているのでしょう。
枝から枝へ飛び回るシーンを240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
かなり薄暗い暗い条件です。
実はエナガと混群を形成していました。
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ハンノキ樹上で飛び回るエナガの羽ばたき【野鳥:ハイスピード動画】
2015年6月中旬
道端に咲いたヒレハリソウ(=コンフリー)の群落で見慣れないハナバチが訪花していました。
花の手前で見事なホバリングを披露してくれました。
正当訪花すると長い舌を伸ばして花筒の奥から吸蜜しています。
花筒の根本に盗蜜痕があるのですが、この蜂は舌が長いので盗蜜する必要がありません。
吸蜜後は花にぶら下がったまま身繕いしています。
後脚の花粉籠は空荷でしたが、♂である可能性もありますかね?
おそらくこのハナバチが花筒内に舌を出し入れしたせいで、先客の小さなアリが盗蜜痕から這い出てきた(@1:35)のが面白く思いました。
撮影直後に同定のため同一個体を採集しました。
以下は標本写真。
腹端に毒針は伸びていませんでしたが、後脚の花粉籠の毛束が発達しているので♀ですね。
右翅がきれいに開いた状態で死んでいたのですけど、軽くカールしていたので、そのままでは翅脈を記録しにくい状態です。
根本から切り落としクリアファイルに挟んでから写真に撮りました。
『日本産ハナバチ図鑑』で自分なりに調べてみたところ、p414に掲載されたハイイロヒゲナガハナバチ♀(Eucera (Eucera) sociabilis)だろうと判明。