2013年11月中旬
木枯らしが吹いて肌寒い曇り空の日に、山間部の道端で見慣れないカメムシを発見。
ガードレールの上の縁を元気に歩いていました。
前から来る小さなクモを蹴散らして進みます。
どこを目指しているのでしょう?
帰ってから調べてみるとツノアカツノカメムシ(Acanthosoma haemorrhoidale angulatum)のようです。
長い長いガードレールには他にも色々な種類のカメムシを見かけたのですけど、手が冷たくて億劫で撮影したのはこれだけ。
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腹端の形状から性別が分かるのかな? |
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全景 |
2013年11月上旬
農村部の道端に咲いた野菊の群落でヤドリバエの一種と思われる見慣れないハエ(寄生蝿)が花蜜を吸っていました。
撮影後に採集しました。
腹部の中央が黒色、その両脇が銀色に光っています。
翅の斑紋も特徴的ですね。
いつもお世話になっている「一寸のハエにも五分の大和魂」に投稿したところ、茨城@市毛さんより以下のようにご教示頂きました。
恐らく,Ectophasia crassipennisナカグロヒラタヤドリバエの暗色型だと思います.
インターネットで調べてみると、和名にはナカグロヒラタハナバエという別名もあるようです。(参考リンク1、2)
本種はカメムシに寄生するらしい(英語版wikipediaより)。
2013年11月中旬
木枯らしが吹いて肌寒い曇り空の日に、山間部のガードレールで見つけたマダラスジハエトリ(Plexippoides annulipedis)♂亜成体を接写してみました。
警戒が解けるとガードレールの側面を徘徊したり身繕いしたりしました。
周囲の環境は杉林と雑木林。
気温が低いせいか動きが鈍く、後半に右手からガードレールづたいに別種の小さなクモが向かって来ても捕食するどころか驚いて逃げるほど臆病でした(気づかなかった?)。
越冬の直前期は食欲が無いのかもしれません。
寒冷地で冬越しする虫は消化管の内容物を空にしておかないと凍死してしまうからです。
映像の中盤だけ、自動色調補正を施してあります。
(恥ずかしながらマクロレンズが汚れており、オリジナルは眠たい紗のかかった映像になってしまいました。)
採集して持ち帰り、飼育下で越冬させることにしました。
本種の背面の斑紋は性的二型です。
この個体の斑紋は♀タイプなのに腹面を接写してみても外雌器は無く、触肢の膨らみが立派です(♂の特徴)。
矛盾した形質ですけど、後に脱皮して成体♂を得たので(映像公開予定)、採集した時点では亜成体♂と分かりました。
『クモ生理生態事典 2011』によれば、マダラスジハエトリは
亜成体越冬の個体が多く,冬期樹皮下よりよく採集.
つづく