2013年9月下旬
ニホンザルの死骸を土に還す者たち:#05
ニホンザルの死骸Lに、エンマムシの仲間と思われる丸っこい小さな甲虫(エンマコガネの仲間)も来ていました。
映像前半では、ウジ虫が湧いていた死に顔の睫毛に引っかかってしばらく暴れていたエンマコガネが落下。
後半では毛皮の上を歩き回っています。
未採集、未採寸。
甲虫類にとにかく疎いので、もしどなたか写真鑑定で名前が分かるようでしたら教えて下さい。
エンマムシの仲間は、成虫・幼虫ともに死骸に群がるハエの幼虫を捕食するらしいのですが、その現場は見ていません。
【追記】
YouTubeのコメント欄で「エンマムシではなく、コガネムシ科エンマコガネの一種(Onthophagus sp.)だろう」とご教示頂きましたので訂正。
つづく→#06(死に顔の微速度撮影)
2013年7月中旬
山間部の道端に咲いたオカトラノオの群落でホバリング(停空飛翔)しながら訪花しているスカシバガ科の蛾がいました。
得意のホバリングで花の周りを回りながら長い口吻で吸蜜する様子を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
スローモーションで見ると、夏の強い日差しで影の羽ばたきも綺麗に写っていますね。
動画を優先したら同定用の写真を撮る暇もなく逃げられたのですが、オオモモブトスカシバ(Melittia sangaica nipponica )またはシタキモモブトスカシバ(Melittia inouei )でした。
関連記事→「シタキモモブトスカシバの吸蜜」(3年前の丁度同じ時期に撮影)
『擬態:だましあいの進化論〈1〉昆虫の擬態』という本によると、
(オオモモブトスカシバやシタキモモブトスカシバでは)後脚の脛節外側に黄色や橙黄色の長毛が密生して膨らんでおり、身体の一部分や色彩模様が擬態しているだけでなく、まるでミツバチ類やマルハナバチ類が後脚脛節の花粉バスケットに黄色の花粉を集めて膨らんでいる状態によく似ている。単に形態が類似しているというだけでなくミツバチ類やマルハナバチ類が花粉を集めた状態に似せているという、非常に特異な擬態である。(p67-68)
(オオモモブトスカシバやシタキモモブトスカシバは訪花の際に)前脚を花にかけて空中で翅をはげしく動かしてホバリングしながら、セイヨウミツバチやマルハナバチ類のように後脚を「く」の字に曲げて交互に動かして吸蜜しながら花から花へと移動していく。飛翔しながら後脚を「く」の字に曲げて交互に動かす行動は、ミツバチ類とまったく同じである。(p68-69)
今回の映像を見直すと、確かに後脚をそのように動かしていますね!(行動擬態)
2013年9月下旬
ニホンザルの死骸を土に還す者たち:#04
ニホンザル(Macaca fuscata)の死骸Lです。
腐敗が進んだ死に顔にもハエがたかり、眼窩にウジ虫が出入りしています。
眼球や脳にも侵入して食い荒らしているようです。
つづく→#05(エンマムシの仲間)