2013/07/11

ヒメギフチョウ幼虫の臭角



2013年6月上旬

ヒメギフチョウの飼育記録8

計5頭のヒメギフチョウ(Luehdorfia puziloi inexpecta)幼虫が大きく育ちました。
映像の冒頭は採寸も兼ねて方眼紙上を歩かせました。
大きくなった4齢幼虫だと思っているのですけど、この後に蛹化したので実は既に終齢(5齢)になっていたのかもしれません。
(忙しくて幼虫の齢数に関しては余り真面目に観察していません。)
体の側面にヒメギフチョウに特有の黄色の斑点が並んで見えます(気門下隆起)。
胸部(T2-3)にはこれが無いことに気づきました。

幼虫の体に強く触れてみると、頭部から臭角を出して威嚇しました。
綿棒では刺激がソフトすぎるのか、それとも慣れが生じたのか、後半はなかなか反応しなくなりました。
面白がって何度も繰り返すと黄色い液体が少量、綿棒に付きました。
この黄色い染みを直接嗅いでみると独特の臭いがします。
空気中には特に匂いを感じなかったので、揮発性が低い成分なのかもしれません。



『日本の昆虫1:ギフチョウ』p32によると、

幼虫が臭角を持つのはアゲハチョウ科の特徴。ギフチョウの幼虫では1齢で乳白色、2令で淡緑色、3齢以降は橙色というように色彩が変化し、成長するにつれて分泌物の臭いも強烈になる。

臭角の色が成長に応じて変化するとは知りませんでした。
ヒメギフチョウはどうなのか、しっかり調べればよかったですね。
私が飼育中に調べたのはこのときだけでした。

つづく→「ヒメギフチョウの蛹化【微速度撮影】



2013/07/10

初期巣に出入りするフタモンアシナガバチ創設女王の飛翔【ハイスピード動画】



2013年6月上旬

道端に咲いたフランスギクの群落で一本の茎にフタモンアシナガバチPolistes chinensis antennalis)の創設女王が営巣していました。

巣盤は地上約50cmの高さで茎に対して横向きに付いており、育房は北東を向いていました。
未だワーカーが一匹も羽化する前の初期巣の段階で、女王が単独で営巣しています。
育房数は31室で白い卵の産み付けられた育房や、大量の蜜滴を貯蔵した育房が見えます。
巣に出入りする女王の飛翔シーンを240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。

巣を離れると隣接する草地を飛び回っていましたが、やがて見失いました。
巣の横で待っていると女王が帰ってきます。
巣材を集めて来ると育房の増設に取り掛かります。(映像公開予定)
それが終わると巣盤の裏側に回り込み、身繕いや休息を行います。
出かける前には必ず育房を点検してから巣盤の最上部より飛び立ちます。

つづく→「フランスギクの茎に初期巣を作るフタモンアシナガバチ創設女王





ナナカマドの花で食事するクロハナムグリとコアオハナムグリ



2013年6月上旬

里山の尾根道でナナカマドに訪花する甲虫が居ました。
クロハナムグリGlycyphana fulvistemma)とコアオハナムグリGametis jucunda)が白い花の上を歩き回って花粉を食べていました。
クロアリも来ています。


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