2011/03/16
モリアオガエルの卵塊(2008年)
2008年6月下旬
里山で沼に張り出した枝にモリアオガエル(Rhacophorus arboreus)の卵塊を見つけました※。
※ シュレーゲルアオガエルの卵塊である可能性も少し残るそうです(普通は土中に穴を掘り泡の中に産卵する)。
手に取ってみたかったものの、沼に落ちそうで断念しました。
目視でソフトボール大はありました。
白い泡状だった卵塊は2週間後には褐色に萎んでいました。
オタマジャクシが孵化して沼にポタポタ落ちる様子を観察したかったのですけど、忙しくて頻繁に通えず見逃してしまったようです。
繁殖地が分かったので来年以降の観察課題です。
モリアオガエルは抱接しながら尿と粘液で白く泡立てた中に♀は産卵し、♂は精子を掛けます。
約1週間で孵化し、10日後に雨で溶けた卵塊から幼生が下の水に落ちるらしい。
卵塊と隣合う枝に居た蛙が無紋型モリアオガエルなのかと思って撮りました。
しかし虹彩の色や水かきから判断して、どうやら偶然居合わせたシュレーゲルアオガエル(Rhacophorus schlegelii)だったようです。
録音された鳴き声も主はシュレーゲルアオガエルなのかな。
♪古池や蛙飛び込む水の音
《参考図書》
『科学のアルバム:モリアオガエル』あかね書房・増田戻樹
2011/03/15
後脚の生えたオタマジャクシ
2008年6月下旬
農業用水路の静水部で黒いオタマジャクシが育っています。
変態が進行し後脚が生えてきました。
何ガエルになるのでしょうか。
続報をお楽しみに。
※ アズマヒキガエル(Bufo japonicus formosus)と後に判明。
2011/03/07
2011/03/06
セミを丸呑みするシュレーゲルアオガエル
2008年7月下旬
木陰で雨宿りしていたら突然上から何か騒ぎながらボトッと落ちてきました。
見ると蛙がセミを丸呑み!
舌を伸ばして捕食する瞬間も見てみたかったです。
それまで樹上のセミは静かにしていたので、存在に気付きませんでした。
セミ(種名不詳)は胃の中でもジジジジとしばらく鳴いています。
「胃の中の蛙、大海を知らず」セミの暴れる脚が蛙の脇腹から突き出て見えます。
「腹の虫が鳴いておるぞ!」
でもシュレーゲルアオガエル(Rhacophorus schlegelii)はケロッとしていました。
カエルの口には歯が無いので噛まずに飲み込みます。
嚥下する時に必ず目を閉じてぴょこんと下げるのは、口内の食物を目で押し下げて食道に送り込むためだそうです。
まばたきも瞬膜が下から閉じます。
【追記】
西田隆義『天敵なんてこわくない―虫たちの生き残り戦略』という名著によると、
カエルがバッタを飲みこむところをよく観察すると、丸い目玉が少し引っこむことが分かる。カエルの口を開けて、内側から上顎を観察すると、目玉の下半球がはっきりと認められる。飲みこむときには、この目玉半球が下がり、その勢いで飲みこむようだ。(p131より引用)
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両生類
2011/02/25
2011/02/21
サンショウウオの幼生
2008年8月中旬
林道の轍に溜まった水たまりに潜んでいました。
ここは少量の湧き水が常に流れ込んでいます。
一緒に映ったアメンボから水深の浅さが伝わると思います。
初見ですけどサンショウウオの幼生だと思います(種名不詳)。
外鰓が見え、時々動いて可愛い。
バランサーが発達していないのは流水だから?
複数種の混棲か、それとも同一種の各発達段階なのだろうか。
どのように育つか興味があります。
しかし残念ながらその後は大雨が降って流されてしまったのか、姿を消しました。
ツチガエルとの出会い
2008年8月中旬
湖畔の苔の上で休んでいた蛙。
初めて見る種類でした。
アズマヒキガエルかと間違えそうになりましたが、図鑑を見るとどうやらツチガエル(俗称イボガエル;Rana rugosa)のようです。
採寸できずに逃げられてしまいました。
トノサマガエルぐらいの大きさだったと思います。
2011/02/12
2011/02/02
モリアオガエルの卵塊(2009年)
2009年6月上旬
前年見つけたモリアオガエル(Rhacophorus arboreus)の棲息池に久しぶりに行ってみると、既に産卵は終わっていました。
雨量が少ないのか池が干上がりかけている点が気がかりです。
せっかく母親が池の岸辺から水面に張り出した枝に産卵したのに、下に水が無ければ孵化した幼体は死んでしまうかもしれません。
白い卵塊に初めて触れてみたら少しべたつくだけで乾いていました。
表面は肉まんのような触感。
枝葉が泥だらけなのは多数の蛙が歩き回ったせいだろう。
来季こそは抱接・産卵行動を観察してみたいものです。
《追記》
11日後に再訪してみたら幼体の孵化は既に終わり、卵塊は溶け落ちていました。
雨の日こそ頑張って見に行かないといけないようです。
2011/01/27
ヤマアカガエルのすべらない話
2009年6月下旬
里山の渓流で岸にヤマアカガエル(Rana ornativentris)が休んでいました。
近付くと驚いて水に飛び込み渡河しました。
対岸の岩が水苔で滑るようで、登れないでいます。
困っている必死な姿が可笑しい。
「自分すべりっぱなしやないかぃ!」実はこの二匹は近くに居た別個体なのですが、ストーリーを分かりやすくするため(状況説明)繋いでみました。
Labels:
両生類
2011/01/21
蛙を食すイオウイロハシリグモ♀(蜘蛛)
2009年7月下旬
飼育中のイオウイロハシリグモ♀(Dolomedes sulfueus)はすっかり食欲が戻りました。
水辺に生息する本種がアマガエルを食べるとの記述を本で読み、本当かな?と試してみました。
小さなニホンアマガエル(Hyla japonica)を二回与えてみたら、難なく捕食しました。
実はこのクモが幼体の時期にも一度試してみたのですけど、一晩同居させても食べませんでした。
たまたま食欲の無い時期だったのか、大きなカエルで勝ち目が無いと思ったのか分かりません。
残念ながらカエルに飛びかかる狩りのシーンは撮れませんでした。
予測不能の持久戦なので、監視カメラで長時間撮り続けないと物に出来ないみたいです。
クモの消化液は余程強力なようで、噛まれている部位が見る見る黒ずんでいきます。
鋭い牙で咀嚼しながらカエルの骨まで溶かしてしまいます。
真っ黒の小さなペレットだけが最後に残りました(食べ滓)。
2011/01/17
トノサマガエルを丸呑みするシマヘビ
2009年9月上旬
水辺の土手から妙な悲鳴※が聞こえたので音の主を探したら、蛇が蛙に噛み付いていました。
写真判定からシマヘビ(Elaphe quadrivirgata)とトノサマガエル(Rana nigromaculata)だと思います。
血走った目はシマヘビの特徴の一つ。
右後脚をがぶりと噛まれたカエルは既に蛇毒が回って絶命しているかと思いきや、途中で少し動きました。
蛇が口を大きく開けていたのは丸呑みする前に顎関節を外すためだろうか。
口内に見える穴は確か気管の入り口だったはず(獲物を呑みながら呼吸を確保するため?※※
動画を撮りながら欲を出してもう一歩近付いたら、蛇は身を翻して草叢に逃げてしまいました。
完全に飲み込むまでの一部始終を見届けられなくて残念無念。
※ ニホンアマガエルが飼育イオウイロハシリグモ♀に狩られた瞬間に上げた悲鳴と少し似ていたので、何となく察しがつきました。
※※ 【追記】
ヘビの口の中に見える穴(白い輪)は、肺に通じる気管の入り口である。人間も含めた他の動物では喉の奥に開いているのだが、ヘビではなんと、こんな位置に開口しているのだ。それは、大きな獲物をゆっくり飲み込むとき、気管が塞がれて窒息することを避けるためと考えられている。(『先生、巨大コウモリが老化を飛んでいます!:鳥取環境大学の森の人間動物行動学』p30-31より)
ヘビの気管は、口の中の下顎にあいています。軟骨や筋肉に守られているので、獲物を飲み込んでも窒息することはありません。(『科学のアルバム:ヘビとトカゲ』p19より)
2011/01/07
2011/01/06
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