2011/04/02
クサグモを捕食するオオカマキリ♀:前編
2006年10月上旬
飼育中のオオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)。
本日のメニューはクサグモ♀(Agelena silvatica)。
飼育ケース底面の大きさは14x20cm。
(つづく→後編:狩りのハイライト)
身繕いするコカマキリ♂
2006年10月上旬
飼育中のコカマキリ♂(Statilia maculata)。
カマキリの仲間はきれい好きのようです。
触角、中脚の爪先(跗節)に付いた埃などを丁寧に舐め取ります。
狩りに備えて鎌の手入れも怠りません。
食後に身繕いするオオカマキリ♀:前編
2006年10月上旬
飼育中のオオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)が蛾の鱗粉で汚れた体を順に舐めてきれいに掃除しています。
顔の動きとともに複眼上でグリグリ移動する黒い点(偽瞳孔)に御注目。
やがてカメラに気付いてレンズを登り始めます。
このとき胸部に見える前脚(鎌)の付け根が薄いオレンジ色な点がオオカマキリの特徴です。
(つづく→後編)
2011/04/01
蛾を食べるオオカマキリ♂
2006年9月中旬
飼育中のオオカマキリ♂(Tenodera aridifolia)。
本日のメニューはモモスズメ(Marumba gaschkewitschii echephron)とカシノシマメイガ(Pyralis farinalis)。
食後は満足気に鎌を掃除します。
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水滴を飲み干すオオカマキリ♂
2006年9月中旬
飼育中のオオカマキリ♂(Tenodera aridifolia)。
霧吹きした水滴をチューチュー。
肉食であるカマキリは水をよく飲むので、水分が足りなかったことも死亡原因のひとつかもしれない。(『完訳 ファーブル昆虫記 第5巻 下』p327訳注より引用)
2011/03/28
目の色を変えるオオカマキリ
2006年11月上旬
飼っていたオオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)です。
明るい昼間は複眼上に偽瞳孔が目立ちます。
昼と夜では複眼の色が違います。
暗い所でも獲物がよく見えるように適応しており、目の色素細胞の大きさが変わるのだそうです。
文字通り「目の色を変えて」狩りをする訳で、虫の世界で食べて行くのも結構大変なようです。
ちなみに寿命が尽きたカマキリの複眼は真っ黒でした。
「あたいの目の黒いうちは、勝手な真似は許さへんで!」
2011/03/26
オオカマキリ♂の尻振りディスプレー
2006年9月中旬
飼育中のオオカマキリ♂(Tenodera aridifolia)。
尾部をぐにーと左右に曲げる謎の行動がよく見られました。
カマキリの掲示板で質問したところ、これは一部の♂が交尾前に示す求愛ディスプレーなのだそうです。
しかし単独飼育の個体なので、近くに♀は居ません。
欲求不満なのだろうか。
オオカマキリの孵化#4:一齢幼虫
2006年11月下旬
カマキリは不完全変態の昆虫なので、脱皮が済んだオオカマキリ(Tenodera aridifolia)一齢幼虫の体つきは華奢で翅が無い点を除けば成虫と変わりません。
前脚の鎌で顔や触角を拭う行動も既に見られました。
(シリーズ完)
オオカマキリの孵化#3:前幼虫の脱皮【三倍速映像】
2006年11月下旬
孵化したオオカマキリ(Tenodera aridifolia)前幼虫は頭を下にぶら下がったまま脱皮して一齢幼虫となります。
体をくねらせながら伸ばし、長い触角を抜くと、ようやく手足を動かせるようになります。
新しい外皮(クチクラ)が固まれば起き上がり、脱皮殻から尾端を引き抜いて歩き去ります。
ノンストップで撮影した映像で追跡観察すると、各個体が脱皮に要する時間は15分前後でした。
(「オオカマキリの孵化#4一齢幼虫」につづく)
【追記】
『ファーブル写真昆虫記11:おいのりする虫 カマキリ』を読んでいたら、驚きの事実を知りました。
卵のうの外にでた前幼虫は、脱皮をして幼虫になるとき、おしりから糸をだして、卵のうにぶらさがります。ちょっとだけ見ると、クモの糸のようです。しかし、この糸は、前幼虫の体の一部分で、クモの糸のようにおしりの糸いぼからつくりだされたものではありません。卵のうのなかで発生する途中、おしりの先だったところが、ほそながくのびて、糸のようになったものです。(p45より引用)
オオカマキリの孵化#2:前幼虫
2006年11月下旬
室内飼育でオオカマキリ(Tenodera aridifolia)の卵鞘が季節外れに孵化しました。
カマキリは前幼虫と呼ばれる状態で卵鞘を突き破って出て来ます(映像では出始めの例を矢印で示しました)。
黒く大きな複眼が目立ちます。
脱出し易いように流線型の体形で頭部が尖っています(卵歯)。
全身が薄い皮に包まれていて脚がまだ使えません。
芋虫のように卵鞘を這い下り、細い糸で尾端を固定してぶら下がると直ちに脱皮を始めます。
(「オオカマキリの孵化#3:前幼虫の脱皮@3倍速」へつづく)
【追記】
『ゲッチョ先生の卵探検記』p189-190より『動物系統分類学』を孫引きすると、
フ化直後に現れる幼虫は、蠕虫型幼虫と呼ぶ。頭頂は堅い革質の頭頂帽となっていおり、房室壁を破るのに有効である。卵鞘の外に出た蠕虫(ぜんちゅう)型幼虫のお尻には糸(孵化糸)がついていて、これで卵鞘からぶら下がる。
オオカマキリの孵化#1:概観
2006年11月下旬
飼育中のオオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)が卓上電気スタンドに卵鞘を産み付けました。
野外で採集してから単独飼育11日目に産卵したので、未受精卵ではないかと油断していました。
自然状態では卵で越冬しますが、室内は暖かいため産卵から44日後、幼虫が続々と孵化して机上は大惨事に(バイオハザード!)。
この時の室温は19℃。
3日前(産卵41日後)から五月雨式に孵化が始まり、この日ピークを迎えました。
母親は捕獲前に交尾済みだったことになります。
(「オオカマキリの孵化#2:前幼虫」へつづく)
2011/03/22
チョウセンカマキリ幼虫の孵化
2007年6月上旬
ケヤキの枝に産み付けられたカマキリの卵鞘を春先に採集しました。
特徴的な形からチョウセンカマキリ(Tenodera angustipennis)の卵鞘だろうと予想していました。
ワンカップ酒の空き瓶に放り込んで室内保管していたら卵鞘に表面にカビが生えてしまいました。
駄目かと諦めかけていたら、忘れた頃にようやく先週孵化しました。
捨てなくて良かった♪
2011/02/27
ユウレイグモを食すコカマキリ
2008年9月下旬
野外で採集してきたコカマキリ♀(Statilia maculata)を家で飼うことにしました。
飼育容器はあり合わせのDVDスピンドル容器を再利用。
一般的な虫の飼育容器や水槽とは異なり角がないので観察しやすいです。
この日は生餌を用意できず、仕方が無いので車庫に居たイエユウレイグモ(Pholcus phalangioides)を与えてみました。
ツノアオカメムシを捕食するオオカマキリ♀
2008年9月下旬
褐色型オオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)が路上で食事中でした。
獲物はツノアオカメムシとアオクチブトカメムシのどちらか悩ましいですが、側角の形状からツノアオカメムシ(Pentatoma japonica)の方だと思います。
カメムシの悪臭も気にする素振りもなく※ペロリと平らげました。
路上に落ちた食べ滓(翅や脚)は蟻が持ち去りました。
※ 【追記】
『ファーブル写真昆虫記9:やかましい演奏家(セミ・カメムシ・サシガメ・アワフキムシ)』p44によると、
カメムシの臭腺から放出される物質を吸い込むと、昆虫は体が麻痺してしまいます。しかし、口や胃からは吸収されないため、カマキリやオサムシは平気でカメムシを食べてしまいます。(中略)最近では、カメムシは自分の体を守るためでなく、近くの仲間に敵が居ることを知らせるために臭いを出す、と考えられています。
観察と発見シリーズ『カメムシ博士入門』p56にはカメムシの天敵がまとめられており、
カマキリはカメムシの臭気をものともしない
というキャプションを付けて、キマダラカメムシを捕食するカマキリの写真が掲載してありました。
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2011/02/25
産卵直後のオオカマキリ♀
2008年9月中旬
里山の尾根で見つけた褐色型オオカマキリ♀(Tenodera aridifolia)。
地上90cmの枝に産卵していました。
ここは豪雪地帯なので冬季は間違いなく卵鞘は雪に埋もれてしまうだろう※。
※ カマキリは冬の積雪量を予想して高い所に産卵するという説があります(賛否両論)。個人的には否定的です。
まだ卵鞘は真っ白の泡状で、産んだばかりのようです。
接写しても♀は逃げずギロリと睨んだだけ。
2年前に飼育個体で観察したように、産卵後は時々羽を動かします。
翅に付着した泡を剥がすためなのかな?
2011/02/23
手乗りオオカマキリの飛翔
2008年8月下旬
オオカマキリ(Tenodera aridifolia)褐色型を二匹発見。
久しぶりに手で捕まえてみると鎌でしこたま挟まれました。
イテテテ...。
カマキリの前脚の両脇を掴まないといけませんね。
尾端の形状で性別判定出来るはずですが、見分け方を忘れてしまいました。
交尾前の♂♀ペアだったのだろうか。
2011/02/16
オオノコメエダシャク(蛾)を食すコカマキリ♀
2008年10月下旬
コカマキリ♀(Statilia maculata)の飼育記録。
本日のメニュー:オオノコメエダシャク♀(Acrodontis fumosa)
いつもと趣向を変えて、早食い競争風に4倍速再生でお届けします。
ファースト・フードのモス・バーガー♪というべたなオチ。
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コカマキリ♀に鏡を見せてみる
2008年10月下旬
カリバチやハエトリグモなど優れた視覚を持つ虫に鏡を見せると自分の姿に対して威嚇・攻撃することがあります。
カマキリはどうだろう?と実験してみました。
一応、鎌を振りたてて鏡に向かって行くものの、狩りの時の瞬発性の動きとは違いました。
鏡像に対する威嚇なのかいまいち不明です。
単に目の前の鏡面に登りたかったのだろうか。
飼育しているコカマキリ(Statilia maculata)♀b、cを使って調べたところ、二匹とも同様の反応。
鏡の裏面(何も映らない板)を見せたときの反応と比べるのを忘れてました(対照実験)。
♂で試せばまた違う結果になるのかもしれません。
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