2017年7月下旬
雨上がりで砂利の空き地(駐車場)に大きな水溜りが出来ています。
ナミアゲハ♂(Papilio xuthus)が単独で、落ち着かない様子で飛び回っていました。
地面に降り立つと、砂利に対して保護色になっていて見失いがちです。
半開きの翅を羽ばたかせながら吸水を始めました。
意外と水のしっかり溜まった所には来ないで、少し濡れた土が好みのようです。
好みの水場を探すために飛んであちこち場所を変えるので、途中からは飛翔シーンを240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@0:23〜)
後半は羽ばたきも止めて翅を半開きにしたまま一心不乱に吸水を続けています。
ところで、この個体は夏型の♂だと思うのですが、どうでしょうか?
保育社『標準原色図鑑全集1:蝶・蛾』p16によると、ナミアゲハの雌雄の区別は
春型では♂♀の差はほとんどないが、夏型では♂のはねの地色は白身が強く(♀は汚黄色)、後ばねの前縁の黒色の丸い斑紋は強く鮮明(♀はあっても不鮮明)、肛角部の赤い斑点がない(♀には春型の♂♀と同様にあらわれる)。
ただし、下線部がどこを指すのか、よく分かりませんでした。
つづく→水を飲みながらおしっこを排泄し始めました。
【追記】
福田晴夫、高橋真弓『蝶の生態と観察』によると、
アゲハチョウ類が羽化直後に吸水(吸塩)し、成虫期の後半に花上で吸蜜する、といったことが経験的に知られている (p26より引用)
したがって、今回のナミアゲハ♂は羽化直後の若い個体だったのかもしれません。
2017年6月下旬
川沿いの電線に一羽の猛禽類が止まってキョロキョロ辺りを見回していました。
後ろ姿でも首を180°回してこちらを見ることが出来ています。
急に羽ばたいて飛びたった際に見えた翼の下面の斑紋から、ようやくノスリ(Buteo japonicus)と判明。
ノスリの飛び立ちを1/4倍速のスローモーションでご覧ください。
力強く羽ばたいて川から遠ざかり、近くの針葉樹(ヒマラヤスギ?)の大木に止まり直しました。
実はこの時、一羽のハシボソガラス(Corvus corone)が飛来してモビング(擬攻撃)されそうになったからノスリは慌てて逃げ出したようです。
近くにカラスの営巣地があるのかな?
カラスがやって来た状況をうまく撮れませんでした。
そのカラスがノスリが居る一つ上の枝に止まりました。
樹上で本格的な喧嘩に発展するかと思いきや、ノスリは敵地からこっそりと(カラスに見つからないように?)離脱しました。
カラスも鳴き騒いだりせず、それ以上はノスリを深追いしませんでした。
一応これも軽いモビング(嫌がらせによる追い出し)と呼べるでしょう。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
2016年9月下旬
湿地帯の水路沿いに咲いたアメリカセンダングサの群落でセイヨウミツバチ(Apis mellifera)のワーカー♀が訪花していました。
後脚の花粉籠はほぼ空荷でした。
この組み合わせは意外にも初見です。