2017/08/30

水田の上空でホバリングするノスリ(野鳥)



2017年6月上旬・午後16:40

曇り空でたまに小雨が少しぱらつく、あいにくの天気です。
田園地帯の上空でノスリButeo japonicus)が停空飛翔(ホバリング)していました。
強風に流されて帆翔できずに困っているのではありません。
明らかに意図的に羽ばたいて空中の一点に留まっている停空飛翔です。

チョウゲンボウにしては大型に感じました。
猛禽類の識別のポイントとなる翼の下面が逆光でなかなかよく見えません。
「頼む…!」と念じていると、私の願いが通じたかのように、すぐ近くまで来て私の頭上を飛んでくれました。
おかげでノスリと判明したのです。
ノスリのホバリングを見るのはこれが初めてかもしれません。

あちこち場所を変えてはホバリングしていたので、田んぼの小動物を狩る瞬間が見れるかと期待しました。
しかし残念ながら、一度も地上の獲物にアタックせずに最後は飛び去ってしまいました。


写真は自動色調補正を施しています。

タツタナデシコの花蜜を吸うフタモンアシナガバチ♀(盗蜜?)



2017年6月上旬・午後17:57~18:04

夕暮れの住宅地で、道端の花壇に咲いたタツタナデシコフタモンアシナガバチ♀(Polistes chinensis antennalis)が訪花していました。




初めは正当訪花で吸蜜していたのに、咲いた花の根本(緑色の萼?)にしがみついて口を付けている行動が気になりました。

もちろん巣材集めではありません。
花は大きく開いているのに、わざわざ穿孔盗蜜するでしょうか?
ナデシコに花外蜜腺があるという話は聞いたことがありません。
甘露を出すアブラムシが群がっている様子もありません。

アシナガバチを夢中にさせる媚薬のような化学物質(フェロモン様物質)を分泌しているのでしょうか?
だとしたら蜂がもっと殺到している気がします。
フタモンアシナガバチが花弁の表面を舐め回しているようにも見えるときもありました。

フィールドノートを見返してもこの日に雨が降った記憶が無いので、花に水滴が付いていたのではないと思います。

アシナガバチが盗蜜する例は既に観察しているので、そのこと自体はさほど珍しいとは思いませんでした。
フタモンアシナガバチ♀がユリズイセンの花で盗蜜!? 
ユリズイセンに訪花するフタモンアシナガバチ♀2つの採餌戦略(正当訪花/盗蜜)



※ あまりにも薄暗い映像に対して、動画編集時に自動色調補正を施しています。



2017/08/29

巣内の雛に給餌するハシブトガラス(野鳥)



2017年5月下旬・午前5:26~5:40

アカマツ樹上でのハシブトガラス営巣記録#6


ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)親鳥の1羽がアカマツの右下から飛来し、巣の右下の枝に着地しました。
頭を低くして枝葉の陰から私の様子を油断なく伺っています。
結局、入巣せずに左下へ飛び去りました。
繁殖期のハシブトガラスはおそろしく警戒心が強いという印象が一層強まりました。
その間、在巣の雛鳥が餌乞い♪せずにおとなしくしていたのが、不思議というか、よくしつけられていて偉いですね。

しばらくすると、再び親鳥の1羽がアカマツの左下から飛来しました。
先程と同じく一旦、巣の右下の枝に着地して、辺りを警戒しています。
焦った私がうっかりカメラの鏡筒に手をぶつけてしまい、望遠レンズの狙いがずれてしまいました。
その隙に親鳥が抜け目なく入巣しました。
とにかく私に帰巣の瞬間を見られたくない、巣の位置を悟られたくない、という執念のような親心が伺えます。
雛は一斉に伸び上がって餌乞いしたものの、親鳥が給餌したかどうか、枝葉の陰になってよく見えません。
親鳥の尾羽根だけが動いて見えます。
ようやく親鳥が巣に跳び乗り、抱雛を開始。
そのまましつこく撮影していると、在巣の親鳥(♀?)が突然、巣を離れました。
右へ鳴きながら飛び去ったのは、おそらく採餌に出かけたのでしょう。

親鳥が留守の間に少しアカマツに近づいてみました。
雛の頭部だけ巣から見えてる気もするのですが、はっきりしません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

シリーズ完。

この営巣地での定点観察はこれで打ち切ることにしました。
中途半端ですけど、仕方がありません。
あまりにも親鳥の警戒心が強い上に、アカマツの手前に生い茂った枝葉で巣が巧妙に隠されていて、雛への給餌行動もろくに観察できないからです。
このままでは私も親鳥もストレスが溜まるだけです。
雛が巣立つまで親鳥は更に殺気立ち、雛を守るために通りすがりのヒトに対してもっと攻撃的になることが予想されます。
育雛中のハシブトガラスが相手の撮影は、プロがブラインドを設置して隠し撮りしても至難の業らしいので、私はここで撤退しました。
ハシボソガラスとハシブトガラスの性格の違いはカラス関連の本で読んだ通りでした。

同時並行して定点観察しているもう一つのハシボソガラスの巣の撮影に今後は全力を尽くします。



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