2016年6月下旬
山麓で求愛飛翔するモンキチョウ(Colias erate poliographus)♀♂を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
黄色の♂は常に白い♀の目の前を飛んで♀の行く手を塞ぐように動いています。
フワフワと羽ばたいて飛ぶ♀の下をくぐり、♀の目の前で上昇する動きを♂は繰り返しています。
♂の方が激しく羽ばたいていることが分かります。
これまでで最も長時間、撮影出来ました。
グルグルと乱舞しながら農道を横断し休耕地へと飛んで行きました。
熱烈に求愛されても♀が着陸してくれないので、交尾には至りませんでした。
【追記】
渡辺守『モンキチョウの交尾行動』によると、
一頭の♀に数頭の♂が群らがって飛んだり、♀の前を♂がホヴァリングしながら飛翔しているのも求愛飛翔です。交尾する意志がなかった場合、♀は♂を振り切ろうとしますが、♀の行く手をふさぐように♂が飛ぶので、しかたなく♀は草むらに着陸し、翅を拡げて腹部を上げるという、シロチョウ類に特徴的な交尾拒否姿勢を示すことになります。 (『動物たちの気になる行動〈2〉恋愛・コミュニケーション篇』p61より引用)
2016年6月下旬
低山の峠道で遭遇した野生ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)です。
腹に赤ん坊ザルを抱いた♀が私に気づいた途端に、慌てて全力で逃げて行きました。
乳飲み子を抱えてこんなに速く走れるとは驚きです。
つづいて老いた♂が道端の茂みから車道に現れました。
逃げて行く途中で立ち止まり、こちらを振り返りました。
このとき軽い威嚇の表情をしました。
遊動する群れの殿を務めているのでしょうか。
群れでは長老格なのか、なかなか貫禄のある面構えですね。
目が白く濁っているのが白内障だとしたら、積雪期に晴れると強い紫外線を浴びて雪目になるせいではないかと想像しています。
つまり雪国のニホンザルは老いると視力を失い、生き残れなくなるのかもしれません。
サングラスの発明は人類の福音です。
私がじっとしていると、猿は少し歩き去ってから道端に座り込み、体を掻きました。
この後で、同一個体がクズの蔓を採食します。
2016年6月下旬
虫瘤ナラメリンゴフシの定点観察記録#3
山間部の道端に生えたミズナラ幼木の枝先に形成されたナラメリンゴフシの様子を12日ぶりに見に行きました。
虫こぶの表面が茶色で、触るとブヨブヨしわしわになっていました。
腐ったリンゴのフカフカ、シワシワした感触と少し似てるかもしれません。
多少手荒く扱っても中から蜂が飛び出して来ることはありませんでした。
表面に多数の穴が開いているのはナラメリンゴタマバチ(Biorhiza nawai)の羽化孔なのかな?
虫こぶ上を微小な昆虫が徘徊しています(正体不明)。
つづく→#4