2014/08/27

土を舐めるミドリヒョウモン♂の群れ



2014年6月下旬

里山の林道でミドリヒョウモン♂(Argynnis paphia)が仲良く集団吸水していました。
初め見かけたのは一頭だけでしたが、道を進むと同種の♂ばかりがあちこちで集まっていて、不思議な光景でした。
翅を開閉しながら伸ばした口吻で地面を舐め、ミネラル摂取しているのでしょう。
クロアゲハのように排尿しながら吸水しているのかという点に興味を持って観察していたのですが、そのようなシーンは見られませんでした。

「泥水をすすっている(吸水)」と称するには地面が乾いているので、「土を舐めている」と表現してみました。



アカツメクサを訪花するシロスジヒゲナガハナバチ♀の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】




2014年6月下旬

堤防の草地に咲いたアカツメクサ(=ムラサキツメクサ)の群落で見慣れないハナバチ♀が訪花していました。
マルハナバチのようにずんぐりむっくりした体形で、体毛が白っぽいです。
後脚の花粉籠に橙色の花粉団子を付けています。

花から花へ忙しなく飛び回る様子を240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:24〜)
映像の前後半で別個体を撮影。
撮影の途中で1匹だけ採集してみました。
これはひょっとすると、シロスジヒゲナガハナバチ♀(Eucera spurcatipes)ですかね?


翅脈:前翅の肘室が2個

以下は標本写真。
前翅の肘室が2個であることから、シロスジヒゲナガハナバチ♀で良さそうです。
ところが腹節背面の毛の色が明るい茶色なのは、ニッポンヒゲナガハナバチ♀の特徴です。
図鑑ではニッポンヒゲナガハナバチ成虫の出現時期が4〜5月で春のハナバチということになっています。
北国では遅れていると単純に解釈して良いのかな?


側面
側面
背面
腹背
腹端に毒針
右翅の翅脈(前翅の肘室が2個)
腹面
後脚の花粉籠

2014/08/26

キバネセセリの吸い戻し【HD動画】



2014年6月下旬

里山で他の虫を撮影していると、地面に置いたカメラバッグにキバネセセリBibasis aqulina chrysaeglia)が飛来しました。
私の手汗が沁み込んだ把手部分に止まると口吻を伸ばし、腹端から透明な尿をかけて塩分を溶かしながら吸水を始めました。
これはセセリチョウ科に特有の吸い戻し行動で、ミネラルを摂取しているのでしょう。

吸水しながらその場で向きを変えてくれるので、色んなアングルが撮れました。
モデル(被写体)としてサービス精神が旺盛ですね。
翅を閉じたまま翅表を見せてくれず、性別は不明です。
三脚を使わなかったため、長撮りで私の体勢が苦しくなりました。
我慢しきれず動いたら、飛んで逃げられてしまいました。

7年前にも同様のシーンを撮っていますが、カメラの画質が格段に進歩しています。

▼関連記事
キバネセセリ♂の吸い戻し



【追記】

福田晴夫『チョウの履歴書 (自然に生きる)』という名著のp144に「キバネセセリの吸いもどし行動」と題した見事な生態写真が掲載されていました。

さしずめ“手のりセセリ”というところ。汗のにおいでも感じたのか指に止まって排出物を出し、それを吸いはじめました。

私は未だキバネセセリがヒトの汗を素肌から直接吸汁するのを見たことがありません。 





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