2013年8月下旬
山間部の道端に咲いたツリフネソウの群落でトラマルハナバチ(Bombus diversus)のワーカー♀が忙しなく訪花していました。
後脚の花粉籠に白い花粉団子を付けています。
複数個体を撮影。
『日本産マルハナバチ図鑑』p166によれば、
ツリフネソウなどの食物は蜜腺のある長い距を発達させ、長舌種のみが吸蜜できるように花形態を特化させている。
『日本産マルハナバチ図鑑』p168によると、
(ツリフネソウは)花の距の先端に蜜があり舌の長いマルハナバチが訪花する。中に体を入れると花の入口にある雄しべと雌しべが背中に触れるしくみになっている。マルハナバチ相が貧弱な場所では群落を形成することもなく、せいぜい散在するか、あるいは植物そのものをみることができないのが普通である。
2013年10月下旬
里山の雑木林でコゲラ(Dendrocopos kizuki)が木登りしながら幹をつついて餌となる虫を探していました。
樹種はミズナラかな?
2013年8月上旬
里山の尾根道の脇の潅木で見慣れないハエが木の葉に止まって身繕いしていました。
ジガバチの営巣地に近いこともあり、ほっそりした体形から一瞬ジガバチかと思いました。
全身黒で顔だけが鮮やかな黄色です。
前方に長く突き出している(ように見える)口吻も特徴的。
「メバエ科」で画像検索してみると、素人目にはオオマエグロメバエ(Physocephala obscura)と似ている気がしました。
別アングルを撮ろうと私が少し動いたら、飛んで逃げられました。
腰(腹部の上部)の色が赤いかどうか、よく見えなかったのが心残りです。
顔が白いジガバチの♂に擬態しているつもりかな?と想像を逞しくしてみました。
メバエの仲間はどうやら社会性ハチに寄生するらしいのですが、オオマエグロメバエの寄主は何か非常に興味があります。
もしジガバチ(似我蜂)に寄生したメバエがジガバチそっくりに擬態しているのだとしたら凄く面白いです。
ジガバチは社会性ハチではありませんけど。
【追記】
『日本動物大百科9昆虫II』p135によると、
メバエ類は、体表の色や模様が寄主のそれに類似している種が多い。これは寄主に接近しやすくするための一種の擬態と思われる。
ネット検索してみると、オオマエグロメバエはトラマルハナバチなどに寄生するらしい。(参考サイト)
「トラマルハナバチ成虫に寄生したオオマエグロメバエPhysocephala obscuraの囲蛹」と題した写真が『日本動物大百科9昆虫II』p135に掲載されていました。
ただし一般にメバエの寄主特異性は低いらしいので、「ジガバチに寄生するのではないか?」という個人的な仮説の望みは捨てずにおきます。