2014/03/25

路上でクルミの実を食すハシボソガラス【冬の野鳥】



2014年1月下旬

除雪された車道に空中からクルミの実を投げ落として割ろうとしているハシボソガラスCorvus corone)を発見。
カメラの用意が一足遅くて、クルミ割り行動は撮り損ねました。
カラスのクルミ割り行動はこれまで何度も見かけましたが、割れた実の中身を食べる行動を観察するのは稀です。
いつも撮影されていることに気づいたカラスがカメラを嫌がり(警戒し)、クルミを持って飛び去ってしまうからです。

さて、映像のカラスは路上で割れたクルミの実をついばんでいます。
今回も隠し撮りされていることに気づいたのか、途中でクルミを咥えて路肩に移動しました。
雪の壁の死角に隠れてしまいました。
もしや雪の中にクルミを埋めて貯食しているのかと思いきや、クルミを咥えて道端の雪原に飛び上がりました。
その後も木の陰に隠れて食事シーンを見せてくれません。

ところで、雪国のカラスは積雪期にどうやって(どこから)クルミの実を探してくるのでしょうね?
冬が来る前にどこかにクルミを貯蔵しておくのでしょうか?

▼関連記事▼ハシボソガラスのクルミ割り行動:Ⅳ投げ落としと貯蔵【野鳥】


イチモンジセセリの求愛と交尾拒否@アカツメクサ花【ハイスピード動画&HD動画】



2013年7月下旬

水辺に近い堤防の草むらでイチモンジセセリParnara guttata)の♀♂ペアがムラサキツメクサの花で求愛していました。

求愛行動を240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。
全編を更に1/2倍速のスローモーションに加工してあります。(トータルすると実際の動きに対して1/16倍速のスローモーション)

先に訪花していた♀はもう口吻を伸ばしておらず、小雨が降る中で単に休んでいるようです。
♀のすぐ後ろに♂が定位して止まり、間欠的に背後から飛びついて求愛しています。
♀が立てた翅を細かく震わせているのが交尾拒否の意思表示なのでしょう。
♂が♀の背中にマウントしようと試みても、♀が翅を立てているため交尾器を結合できません。
♀が♂の求愛を受け入れるときだけ翅を広げると予想されます。
(本種の交尾姿勢は腹端を付けて互いに逆を向くはずです。)
映像でこの♂は計6回♀にアタック(求愛)しました。
♂が翅を小刻みに震わせているのは求愛行動なのか、飛翔筋のアイドリングですかね?



引き続き通常のHD動画に切り替えて同一ペアを撮影。
今回の♂は諦めが早く、この♀に見切りをつけて飛び去りました。
近くを飛ぶ別の♀を見つけて、そちらを追いかけたのかもしれません。
イチモンジセセリの♀は羽化してから生涯で一度しか交尾しないのか(処女♀しか交尾しない)、それとも♂を品定めしているのか(配偶者選択)、どちらでしょう?

雨音で分かるように、小雨の降る中を傘を差しながら撮影しました。

▼同じ日に撮った関連記事▼
イチモンジセセリ♂♀の求愛と交尾拒否@ススキ葉【ハイスピード動画&HD動画】


【追記】
余談ですが、『日本動物大百科9昆虫II』p57「イチモンジセセリの生活」を読んで興味深いことを知りました。
東北地方では越冬が確認されておらず、この地域の分布は、増殖期の移動・分散による季節的な分布拡大によるものと考えられている。



2014/03/24

地面を歩くヤスマツトビナナフシの幼虫



2013年7月下旬

里山の林道をナナフシがせかせかと横断していました。
ヤスマツトビナナフシ♀(Micadina yasumatsui)の幼虫だと思うのですがどうでしょうか?
背中をよく見ると翅芽がありますね。




【追記】
高家博成、江川多喜雄『虫のうごくひみつ (花はな虫むし)』によると、
 ナナフシの歩き方を見ると、いつも三本の足でからだをささえながら歩いているのがわかります。よく見ると、前足はからだをひっぱり、うしろ足はからだをおし、中足はからだをささえるようにしています。(p30より引用)
次回はハイスピード動画に撮ってナナフシの歩行をスローモーションでよく観察してみます。





ランダムに記事を読む