2024/04/27

電線で鳴く♪キジバト♂の綱渡り(野鳥)

 

2023年8月上旬・午前11:40頃・晴れ 

郊外の団地でキジバト♂(Streptopelia orientalis)が電線に後ろ向きで止まって鳴いていました。 
カメラを向けると、振り返って横目で私を見ています。 
警戒を解くと羽繕いをしてから、前を向いて再び鳴き始めました。 
後ろ姿なので、デデポポー♪と鳴く声量が小さく、リップシンクロも確認できませんでした。 
鳴くリズムに合わせて、尾羽を上下しています。 

鳴き止むと、電線上で数歩横に歩いてから、かゆい頭を右足で掻きました。 
再び鳴き始めたものの、スズメやカワラヒワの鳴く声♪の方が大きいですね。 

私がしつこく撮っているので嫌気が差したのか、キジバト♂は電線上をどんどん右に移動し始めました。 
初めは横歩きだったのに、綱渡りのように歩くようになりました。 
通常の歩行時と同じく、首を前後に振りながら綱渡りしています。 

最後はパタパタと羽ばたいて右へ飛び去りました。 
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

日本の野鳥さえずり・地鳴き図鑑』を紐解いてキジバトの鳴き声を調べると、
電線やアンテナにとまってデデーポッポと繰り返して鳴き、パタパタパタと飛び立っては翼を広げたまま帆翔する独特のなわばり行動をする。(p8より引用)
今回は飛び去ったキジバトを見失ってしまい、縄張り行動の帆翔をしたかどうか不明です。 
普通に逃げただけのような気がします。

キジバトの囀りさえずりを声紋解析してみる?

2024/04/26

平地の二次林を遊動・木登りするニホンザルの群れ【トレイルカメラ】

 



2023年8月上旬・午前10:10頃・晴れ 

ニホンアナグマMeles anakuma)の家族が転出した後の旧営巣地(セット)を、ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが昼間に通り過ぎました。 
冒頭でゴソゴソと物音がするのは、もしかするとトレイルカメラを固定した立木に猿がよじ登ったからなのかもしれません。 (あるいは野鳥が嘴を枝や幹に擦り付けたのかな?) 

二次林の林床をニホンザルが奥から手前へ次々に走って来ます。 
アナグマが掘った巣穴にもトレイルカメラの存在にも気づかずに(興味がなくて)、素通りしました。 

動画の後半からなぜか急にフルカラーで録画してくれるように切り替わりました。(やれば出来るじゃん!) 
旧機種のトレイルカメラは昼間の挙動が本当に気まぐれで泣かされます。 
奥の林内をゆっくり遊動する個体が途中で寄り道して木に登っています。 
遠くでゆっくり活動する猿は分かりにくいので、5倍速の早回し映像でリプレイ。(@1:19〜) 
ヒトの視覚は動きの激しいものを鋭敏に認識するようにできています。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


つづく→

山道の土を舐めてミネラル摂取するエゾミドリシジミ♂?【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2023年7月下旬・午前11:55頃・晴れ 

里山の細い林道でゼフィルスの一種が地面を歩き回っていました。 
翅を閉じたままなので、日光浴ではありません。 
弱っているとか、飛翔能力に何か問題のある個体なのか?と思って動画を撮り始めました。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:25〜1:39) 
動画をじっくり見直すと、オレンジ色っぽい口吻を伸ばして地面を舐めていることが分かりました。 
性成熟に必須のミネラル成分(ナトリウムイオンやアンモニウムイオンなど)を摂取する行動と分かり、納得しました。 
水溜まりなど湿った地面なら吸水のついでにミネラルを摂取できますが、乾いた地面を舐める際には胃から水分を吐き戻して溶かしたミネラルを摂取しているのでしょう。 

関連記事(13年前の撮影)▶ エゾミドリシジミ♀の塩分補給 


長い口吻をゼンマイ状にくるくると丸めてから飛び立ちます。 
翅裏の色は地味ですけど、羽ばたくと翅表の美しいエメラルド・ブルーが目につきます。 
翅表が派手なのは、ゼフィルス♂の特徴です。(顕著な性的二型)
短く飛んで、山道のあちこちで地面の味見をしています。 
林道に落ちていた金属製のスプリング(バネ?)のような物の上を歩いて通り過ぎたものの、その金属をじっくり舐めることはありませんでした。
金属ではなくプラスチックだったのかもしれません。 

地面から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:41〜) 
翅表の美しい構造色をしっかり撮るのが目的です。 
ゼフィルスは林道の地面が乾いて土がひび割れた地点に再び着地し、歩いていました。 
しっかり閉じた翅がときどき横倒しになるのは、風に煽られているようです。 
飛び立つと夏の強い日差しを浴びて、翅表がエメラルドグリーンに煌めきました。 
翅の角度によって青っぽく見えたり緑っぽく見えたりします。

さて、このゼフィルスを映像から同定できるでしょうか? 
翅があちこち破損した個体で、尾状突起も失われていました。
エゾミドリシジミ♂(Favonius jezoensis)またはジョウザンミドリシジミ♂(Favonius taxila)ではないかと思うのですが、どうでしょう? 


つづく→ゼフィルスが天敵に襲われて危機一髪! 


栗田貞多男『ゼフィルスの森:日本の森とミドリシジミ族』によると、
 高等ゼフィルスの♂では、早朝あるいは活動時間の後半に地表や葉上、枝などに残った水分を吸液するシーンによく出会う。とくに顕著なのはアイノミドリシジミで、午前10時ごろから昼にかけて、テリトリー周辺の路上や下草に舞い降りて吸水を繰り返す。まるで草原性のシジミチョウのように地表近くを弱々しく飛ぶが、数回の吸水を終えると生き返ったかのようにすばやい飛翔スピードで、森の中や梢へと飛び去る。この吸水習性は、栄養分というよりは純粋に水分の補給のように思われる。ジョウザンミドリシジミやエゾミドリシジミ・メスアカミドリシジミも同じ吸水行動が見られるが、アイノミドリシジミよりは弱い。 
 ハヤシミドリシジミは早朝、カシワの葉上あるいは芽の基部などにたまった水滴を吸うことが多い。この場合、単に水分だけを吸水しているのか、あるいは樹液、野鳥のフンなどの溶解分、アリマキや小昆虫などの分泌物や死体などからのエキスなどもあわせて吸液しているのかはたしかではない。 (p127より引用)
「湿った路上で吸水するメスアカミドリシジミ」と題した写真も掲載されていました。 


蛭川憲男『水場に集まる生きものたち』という本のp43に、 「吸水するミドリシジミ♂」と題した生態写真が掲載されていました。 
砂利道の砂を舐めているようです。 


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金属のスプリングを舐めるか?

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